平井和正さんの訃報に際して
「ウルフガイ」や「幻魔大戦」で有名な作家の平井和正氏が、
1月17日、お亡くなりになりました。
私にとって平井和正さんというのは、どうしても高橋留美子とセットになってしまいます。
「うる星やつら」の初めての劇場版である「オンリーユー」と「幻魔大戦」が、同時期の公開でしたし、
何より、高橋留美子自身が平井和正の大ファンでした。初期のシリアス短編の「笑う標的」や「忘れて眠れ」、そして「人魚シリーズ」などを読めば、その影響力の大きさは明らかですね。
あれは「幻魔大戦」公開前だったか後だったかよく覚えていませんが、今は亡き「SFアドベンチャー」というSF専門誌にて「平井和正と高橋留美子特集」が組まれたことがありました。
何を隠そう、私はこの特集号で具体的に“平井和正”という人を知ったんですね。
そこでは、平井和正氏の「高橋留美子論」と高橋留美子との対談が載っていたのですが、これがもう衝撃的な内容だったんですよ。
これらは後に「語り尽くせ熱愛時代」(対談集)、「高橋留美子の優しい世界」(作家論)というタイトルで単行本にもなりましたので、興味のある方は探してほしいんですが、とにかく平井氏ののめりこみぶりが異常なんです。
1月17日、お亡くなりになりました。
私にとって平井和正さんというのは、どうしても高橋留美子とセットになってしまいます。
「うる星やつら」の初めての劇場版である「オンリーユー」と「幻魔大戦」が、同時期の公開でしたし、
何より、高橋留美子自身が平井和正の大ファンでした。初期のシリアス短編の「笑う標的」や「忘れて眠れ」、そして「人魚シリーズ」などを読めば、その影響力の大きさは明らかですね。
あれは「幻魔大戦」公開前だったか後だったかよく覚えていませんが、今は亡き「SFアドベンチャー」というSF専門誌にて「平井和正と高橋留美子特集」が組まれたことがありました。
何を隠そう、私はこの特集号で具体的に“平井和正”という人を知ったんですね。
そこでは、平井和正氏の「高橋留美子論」と高橋留美子との対談が載っていたのですが、これがもう衝撃的な内容だったんですよ。
これらは後に「語り尽くせ熱愛時代」(対談集)、「高橋留美子の優しい世界」(作家論)というタイトルで単行本にもなりましたので、興味のある方は探してほしいんですが、とにかく平井氏ののめりこみぶりが異常なんです。
「めぞん一刻」の音無響子を堕落した現代社会に降臨した女神であると断定して、高橋留美子はその“言霊”を紡ぐ「巫女」なのだと熱っぽくひたすら語っている訳ですよ。これは比喩とか物の例えとかというレベルじゃないんです。完全に本当にそう思い込んでいる論調な訳です。当の高橋留美子も多少圧倒されながらも時々、「いやいやそれは……」と口を挟もうとするんですが、もう聞いちゃいないんです。
他にも「うる星やつら」はラムだけが唯一の救いで、あたるなんてものは悪の権化だとか、「めぞん一刻」の五代は最後まで童貞を守りきるべきだったとか、
大丈夫かこの人?と当時、中学生だった私でさえ、引くほどの狂信ぶりだったことを覚えています。
で、その後、「ウルフガイ」や「幻魔大戦」を読んで、納得したんですね。
そう、平井和正は「本気」だったんですよ。
本当に響子さんを女神と信じ、高橋留美子を言霊を受信する巫女だと本当に真剣に思っているんです。本気で信じれるからこそ、ああいった「異常な世界観」を作り出せたんですね。
今となれば、平井氏がやたら「言霊」という言葉にこだわっていたこともよくわかります。
「幻魔大戦」なんてたしかに「何かに書かされている」感がすごくするんですよ。
きっと本人も与り知らぬところであの世界は紡がれていたのではないかと思わせるんです。
そして、同じ力が高橋留美子作品にもあったのでしょう。
だからこそ、高橋さん本人の前でもであんなことが言えたんでしょうね。
まあ、いろんな意味で、「正気」の沙汰ではない作品を書ける希有な作家さんだったと思います。
ひょっとすると、本気で書きすぎて、少々疲れてしまったのかもしれません。
どうか、ゆっくりと休まれることを。
合掌。
他にも「うる星やつら」はラムだけが唯一の救いで、あたるなんてものは悪の権化だとか、「めぞん一刻」の五代は最後まで童貞を守りきるべきだったとか、
大丈夫かこの人?と当時、中学生だった私でさえ、引くほどの狂信ぶりだったことを覚えています。
で、その後、「ウルフガイ」や「幻魔大戦」を読んで、納得したんですね。
そう、平井和正は「本気」だったんですよ。
本当に響子さんを女神と信じ、高橋留美子を言霊を受信する巫女だと本当に真剣に思っているんです。本気で信じれるからこそ、ああいった「異常な世界観」を作り出せたんですね。
今となれば、平井氏がやたら「言霊」という言葉にこだわっていたこともよくわかります。
「幻魔大戦」なんてたしかに「何かに書かされている」感がすごくするんですよ。
きっと本人も与り知らぬところであの世界は紡がれていたのではないかと思わせるんです。
そして、同じ力が高橋留美子作品にもあったのでしょう。
だからこそ、高橋さん本人の前でもであんなことが言えたんでしょうね。
まあ、いろんな意味で、「正気」の沙汰ではない作品を書ける希有な作家さんだったと思います。
ひょっとすると、本気で書きすぎて、少々疲れてしまったのかもしれません。
どうか、ゆっくりと休まれることを。
合掌。
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