fc2ブログ

【なりそこないの四方山うる星ばなし12】10くらいからわかるうる星講座その9・続いて前期を読もう!~「涙の日記」から「君去りし後」まで~

※【なりそこないの四方山うる星ばなし】とは……
令和の時代に新しくTVアニメ化された「うる星やつら」。自他共に認める高橋留美子主義者である私なりそこないが、2024年から始まる第2期までの間、「うる星やつら」についてざっくばらんに語っていく企画です。
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらこちらで。)


面堂が舞い降りたあの日から、段階を経て「君待てども…」で世界は一転したわけですが、まだ全てが生まれ変わったわけではありません。
それはあまりにも儚く、吹けば飛ぶような微かな“何か”です。あたるとラムの二人の関係が確立するまでには、もう少し段階を踏む必要があります。

ただもう、「5部作」のようにがっちり構成する必要はありません。すでに世界は新たに動き始めているのですから、あとはゆるやかに育っていくのを待つだけです。
「君待てども…」とセットになる「君去りし後」まで話を持ってくるところまでは決めていたでしょうが、そこに至るまでの流れはわりと成り行き任せだったのではないかと想像します。

逆に言えば、だからこそ「もっとも絶妙なバランスの上に立っていた」時期なんですね。
ラムあたる面堂しのぶの4人の関係がまだはっきりとしない状態のもとで繰り広げられる奇妙な騒動の数々は、この時期にしか味わえない不思議な魅力にあふれています。

前回までが「準備期間」だとすると、今回は「助走期間」と言えるでしょう。
「君待てども…」で一歩を踏み出した新生うる星は、徐々にスピードをあげながら「君去りし後」で大きくジャンプするわけです。

というわけで、これからその「助走期間」を経て、大きく跳ねるまでを見ていきます。各話ごとに注目ポイントなどを箇条書きしていますので、読む際の参考にしてみてください。

※各話の収録データはオリジナルコミックス(新装版および電子書籍版)に基づいています。
※重要度は4段階評価で、S=★★★★ A=★★★ B=★★ C=★。Sは絶対に外せない最重要エピソードになります。いずれも私見に寄るものですので、あくまで参考程度に考えてください。(なお、これは話の傑作度ではありません。あくまでうる星の歴史を顧みた場合の重要性を評価したものです)
※記事内の引用画像は当ブログにて考察研究のために「うる星やつら(新装版)1巻~34巻」より引用しています。


■「涙の日記」から「君去りし後」まで

これは意図的にではありますけど、中盤以降、しのぶの立ち位置だけはちょっと変えています。そのあたりから、「うる星」は三角関係の話というよりも、ラムとあたるの追いかけっこの要素が大きくなっていきました。(2019年12月発行 漫画家本Vol.14「高橋留美子本」小学館 P37より)

●EP028;涙の日記(04巻 PART02)(重要度:B★★

◆あらすじ;朝から何やら読みふけっているラム。それは彼女が退屈しのぎにタイムトラベルをして持ってきたあたるの「きょうの日記」だった。それを知ったあたるは、これから起こることを知ろうとするのだが…

◆ポイント;日記をつけているあたる クラスの女子のラムへの目線
◆キーワード;日記 運命 偉大な予言書
◆注目フレーズ;「やっぱりおこったっちゃーっ!!うそつきーっうそつきーっ!!」「きさまらにおれのナイーブさがわかってたまるか」「もうちょっとマジメにやらないとひねり殺すわよ」「おれのセリフとった~っ!!」

◆解説
「タイムトラベル」+「アイテムもの」といった感じでしょうか。SFマインドあふれる一編で、ミステリ要素もある楽しい回に仕上がっていますね。ある意味、ライトノベルっぽい話かもしれません。

ただ、この手の話のパターンとして、未来において重大な事件が起こることがわかってそれを回避するために奔走するみたいな展開があったりしますが、うる星の場合はそういう深刻な流れにはなりません。
あくまで日常系ギャグですから、実にしょうもなくて馬鹿馬鹿しい「予言」ばかりですw

UY_04kan_Part02_02-1koma.png 
ラムが見ているあたるの日記の日付は「4月16日(水)」。
これは「涙の日記」が掲載された週刊少年サンデーの発売日(1980年20号/4月16日発売)と重なります。
こうすることで、読者も同じ時間線で彼らの追体験するような仕掛けになっていたのでしょう。

しかし考えてみれば、一日先の日記を持ってくる発想は面白いですね。
「運命にはさからえないっちゃねー」とも言っていましたが、ラムはもっと先の未来のことを知ろうとは思わなかったのでしょうか。それこそ5年後10年後に自分たちがどうなっているかを。

もしかしたら、あの「系図」の問題が彼女の頭をもたげていたのでしょうか?
まあそうでなくても、あまり先の「未来」だと不確定要素が多すぎますからね。大きな変動がないであろう1日2日あたりだからこそ、予言の書になり得るというのはありそうです。
彼女は別に「未来」を知りたかったわけではなく、あくまで退屈しのぎだったわけですから。

ここでのラムは未来の日記を持ってくる舞台装置のような役割に徹していて、話はあくまであたる目線で進んでいきます。
「星座」「落第教室」「ツノる思い」そして「君待てども…」と、ラムがメインの話が続いていましたが、ここで再びあたるが主導権を握る形になるわけです。こうしたところからも、新たなスパンに入ったことが伺えますね。

UY_04kan_Part02_04-4koma.png 
いまだにパラシュート登校している面堂w
てか、毎朝木の枝に引っ掛けておくのか?外すのに手こずっているようだし、毎回これだと効率が悪いと思うんですけど…

ラムはまっすぐ歩かないように諭していましたが、日記には「いつものようにまっすぐ歩いていたら上から面堂が降ってきた」とでも書いてあったのでしょうかw
周りくどい言い方をせずに、そのまま行くと終太郎に踏み潰されるっちゃといえばいいのにw

まあ、人の日記を(しかも未来の)勝手に読んでいるわけだから、さすがのラムもストレートに言うわけにはいかなかったのかもしれません。まっすぐ歩かないほうがいいと言っていた時も、日記は背中の後ろに隠していましたし。
もっとも、この後あたるの目の前で「えーと、つぎは」と日記を開いちゃうんですけどねw
さすが天然ボケw

UY_04kan_Part02_05-6koma.png 
いうとダーリンおこるっちゃw
一応、悪いということは認識しているんだw

あたるが言っていた通り、ラムが「なんでもないっちゃ」とか言う場合は後ろめたいことをしている時なんですよね。「あやつり人形」の時もそうでしたし。(「まずは初期から読んでみよう!10週連続連載期編」参照)

ただここでのラムの振る舞いは、初期の頃にはない戯れっぽいニュアンスが感じられます。
これが「絶体絶命」あたりの頃だったら、こんないたずらっぽい言い方はしないと思うんですよね。というか、そもそも日記を勝手に読むこと自体悪いと思っていなかったかもしれません。「夫婦で隠し事はなしだっちゃ」とか言ってw
冗談ぽいやりとりがこうして自然に出てくるあたり、この時期特有の空気感が出ているような気がします。

ここで面堂の後ろに隠れるところは、「君待てども…」後を感じさせますね。
彼女としては特に意識はしていないと思いますが、それでも体が自然に動いてしまうのでしょう。じゃれあいの延長で、ヤキモチを焼いてくれることを期待しているのかもしれません。
面堂の騎士(ナイト)気取りが笑えますw アホの魔手ってw

UY_04kan_Part02_06-6koma.png
WWW
そりゃそうでしょw さすがに自分の日記を勝手に読まれたなら…ねえ?

「このアマーッ!!」はなかなか強烈w あたるがここまで汚い言葉でなじるのは他にないのではないでしょうか。よほど彼の逆鱗に触れたんでしょうね。
そんなあたるからラムを守ろうと必死に立ちはだかる面堂がいいw
でもラムの方はそんなに深刻な感じではないですよね。「やっぱりおこったっちゃーっ!!うそつきーっうそつきーっ!!」というセリフには、どこか甘えてる様子が伺えます。

実際、あたるもすぐに怒りは収まるんですよね。まあこの後、面堂にさんざん日記をつけていることを笑われたおかげで毒気を抜かれてしまった面もあるでしょうけど。

ていうか、この時点でまだ自分の行動を当てられていることに疑問を抱いてないんだもんなあ…この後ラムが「ダーリン玄関でこける…」とつぶやくに至って、ようやく「きょうはまだ日記をつけとらん」なんですから間が抜けているというかなんというかw(そもそも玄関でこけるとか日記で書くようなことかw)
さらには「なのにどうしておれの行動がわかるんだ?」ですからねw
まるで日記に書いてあったら自分の行動がわかると言わんばかりw

その辺りのあたるの間抜けさが、ラムの憎めない悪さぶりとうまく釣り合っているんですよね。
まさにこの時期ならではの微妙な関係性を見ることができます。

UY_04kan_Part02_08-6koma.png 
「うる星やつら第1巻新発売!!」なんて張り紙がw
ちょうどこの頃、記念すべき第1巻が発売されたんですね。
ほかにも教室には「はりがみはがすな」とか貼ってあったり、細かいところに遊び心が散りばめられています。

で、あたるはここで「おれはしのぶと抱きあった。頭がクラクラした…」という記載を見てその気になってしまうのですが……

UY_04kan_Part02_10-2koma.png 
抱き合って頭がクラクラとかw
素直にしのぶにしばかれたと書けやw
過去の自分が日記の言葉に惑わされたというのがわかっているくせに、それでも未来の彼は一字一句書かれていた通りに日記を再現しているというw

ただ、仮に「しのぶを無理やり抱きしめようとしたら殴られた」と書いたら、結果としてあたるはそうはしなかった可能性が高いんですよね。そうなると、未来が変わってしまうわけです。
ひょっとしたらタイムパラドックスとかを気にして、不本意ながら書かれていた通りに書いたのかもしれません。

ここでは、あたるがあたる自身に振り回されるという構図になっています。
「君待てども…」の直後のエピソードが、未来と今の自分が対峙するような形になっているのはちょっと面白いですよね。

UY_04kan_Part02_10-4koma.png 
ここなんかは特に興味深いものがあります。
しのぶの時とは打って変わって、いきなり怪訝な反応ですよね。

「ラムと面堂が妙に仲がいい」
彼には、当然「君待てども…」でのラムの言動が頭をよぎったことでしょう。
でもあの時の彼はなんとも思っていなかったばかりか、むしろ厄介払いができたくらいの勢いでした。
まあだから自分の気持ちとしてまだ自覚がないんですよ。
ラムに対してそんな思いを抱くはずがないと思い込んでいるわけです。

それでもすぐにそんなわけがないと切り捨てるのではなく、「なんだと〜?」となるところにこの時期ならではの微妙なニュアンスが感じられるのではないでしょうか。

それはそうと、その前の「その後しのぶとは口をきいていない」が妙にじわじわきますねwww
先にここまで読んでおけば、しのぶに殴られることもなかっただろうにw

UY_04kan_Part02_10-5koma.png 
そしてあたるはこう結論づけるわけですが、これも裏を返せば「君待てども…」のことが頭にあるということなんですよね。
だからこそ自分で自分が信じられないというか、心の中にポッと灯った“何か”に理由をつけて安心したいわけです。
あの時と同じで、自分の嫉妬を促すために小賢しい真似をしているんだと。

ここでのラムは特にあたるを意識しているわけではなく、無邪気に面堂の相手をしているだけです。
ただ、やはり「あたると同レベル」だけあって、割と話しやすいタイプなのかもしれませんね。
この後の「おまえふだんよっぽど退屈してるらしいなー」というツッコミが絶妙というか、相性の良さが伺えます。
二人のそんなやり取りが彼の推論により説得力を与えた可能性もありそうです。

UY_04kan_Part02_14-1koma.png 
バカにしないでよ!!
これは山口百恵プレイバック part 2」からのフレーズです。当時、むちゃくちゃ流行りましたw
これも当時ならではの時事ネタですが、今となっては普通のセリフとして受け止められているでしょうね。

ちなみにこの「百恵ちゃん」は、「君待てども…」の冒頭で行われていた「ミス4組」の投票であのしのぶを抜いて堂々2位にランクインした逸材ですw(1位は“久美子”、彼女は当時アイドルとして大人気だった「大場久美子」がモデルでした)

それはさておき、ここでもあたるは未来の自分に振り回されるという構図になっています。

「女生徒に、もみ
くしゃにされた」

とあったのは、その前の
「ラムと面堂が
妙に仲がいいので
嫉妬に狂った」

とつながっていたんですね。
つまり、実際は「ラムと面堂が妙に仲がいいので嫉妬に狂った女生徒に、もみくしゃにされた」ということだったわけですw

まったく、なんでわざわざこんなふうに行替えしてまでページを次に持ち越す必要があったんだか…
さんざん自分の文章に振り回されたくせに、それでも一字一句書かれていた通りに再現しているというw

ていうか、あれは「もみくちゃ」ともちょっと違う気がするんだがw どちらかというと、「袋叩きにされた」が正しいんじゃないですかねえw

まあでも、
UY_04kan_Part02_12-7koma.png UY_04kan_Part02_15-6_7koma.png 
この二つを比較する限り、必ずしも一字一句違わずに書いていたわけでもなさそうです。
「ほほが赤くなるほど…」「面堂のヤローにザマミロといった」
が、
「ほほが赤くなるほど…」「面堂のヤローザマミロといった」
になっていますから。というか、意味がまったく真逆ですしw

実はこれ、
彼のこぼれ落ちた一粒の涙が「に」の文字をぷっかり浮かばせて、なぜか隣の「が」まで移動して上書きをしたというオチだったんですけどねw
うーん、今考えても強引すぎるというかムチャクチャな話だw

今回の話は、あたるが日記をつけているというその意外性がポイントになっていました。
女の子たちにも言われてましたよね。まあ「異常よー」とも言われてましたがw

その意外性は彼が言う「ナイーブさ」だったりラムの言う「デリケート」だったりするのですが(二人の言い回しが微妙に違うのがまた興味深い)、その意外性にあたる本人が振り回されるという構図が今回のキモだったわけです。

それはそのまま、「君待てども…」以降「君去りし後」以前という微妙な時期における彼を象徴していたような気がします。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part02_06-2koma.png 
「おこらないからいってみな」というあたるの言葉を真に受けての「これ」w
満面の笑みで見せるところは、無邪気を通り越してひょっとしてバカなんじゃないかと思ってしまうw
ていうか、なんで若干得意げなんだw

まあでも、この暴力的までのピュアさが彼女の彼女たるゆえんでもあるんですよね。
この後の、
UY_04kan_Part02_06-4-5koma.png 
このやりとりも好きw
こうしてみると、ラムはヤンチャな悪ガキそのものですw

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part02_07-6koma.png 
面堂くん、しっかりしてw
やばい、何度見ても笑うw
気が触れたかのように笑い転げる彼は本当ヤバいw「ひ~~っひひひ日記~~っ」てw

それほどまでに、あたるが日記をつけていたのが面白いのかw

UY_04kan_Part02_11-5koma.png 
同じく面堂からw
もはや体裁を整えることすら忘れてますよねw
悪趣味というか、なんか本当に「あたると同レベルのアホ」なんだなw

おもしろいじゃないか〜〜って、それはお前にとってだろうがw

☆ピックアップワードどうせラムのこっちゃ。日記を書きかえておれをたきつけようというハラにきまっとる
UY_04kan_Part02_11-2koma.png 
「たきつける」という言い方が妙に引っ掛かりますね。
言葉通りに解釈すれば「焚き付ける」ですが、それは彼の中にほんのり「火種」が生まれているからなのかもしれません。
ましてや「その手はくうか」ですから。これはおそらく「君待てども…」でのラムと面堂のことが念頭にあるのではないでしょうか。
こうやって見透かしたつもりで安心しているあたり、逆に意識している証拠ですよね。彼の目には、ラムがわざとヤキモチを焼かすために面堂に構っているふうに見えるのでしょうw

もう一つここで注目したいのは、クラスの女子たちですね。ラムと面堂を見て、何やら穏やかではない様子です。

これはこの後の「女生徒にもみくちゃに」につながってくるのですが、ラムが面堂に気持ちがかたむいているようなのを心配しているわけなんですね。そしてそれは、あたるがつれない態度をとっているからだと。
で、彼を呼び出して「ラムのことどう思ってるの?」「もうちょっとマジメにやらないとひねり殺すわよ」と吊し上げるわけですw

ラム本人に行かずに、あたるに向かうところが興味深いなと思います。
そこはやっぱり宇宙人としての彼女がまだ先に立って、サシで話をつけるという感じにはなれないのでしょうか。
「星座はめぐる」でもラムではなくあたるに詰め寄るシーンが見られましたが、結果的にラムとあたるを応援するような形になっているのがなんとも面白いw
逆に言えば、面堂が現れたことによってあたるとラムの関係を気に掛けるようになったのかもしれません。




●EP029;この子はだあれ?(04巻 PART03)(重要度:B★★

◆あらすじ;面堂がロッカーを開けると、なんとそこには赤ん坊が。慌てた彼はなんとか女生徒たちに知られないようあたるに押し付けようとするのだが、なぜかどうやっても彼の元に戻ってきてしまう。どう見ても人間の赤ん坊には見えないその正体とは…

◆ポイント;面堂が主役 宇宙人にとりつかれる面堂
◆キーワード;手切れ金百万円 百円UFO
◆注目フレーズ;「諸星め、ロッカーをあけて驚くなよ。驚くだろうなやっぱり」「終太郎のかくし子」「きみも宇宙人なら宇宙人らしく、諸星にとりつきたまえ!!」

◆解説
ここでは面堂が主役になります。
本来ならあたるのポジションになるところを、彼が収まっている形ですね。
あたるはむしろツッコミ役に徹している感じでしょうか。
しのぶ不在で面堂とラムの絡みが目立つという意味で、「落第教室」に通じるものがあるかもしれません。

変な宇宙人がやってきて騒動を起こすというのはうる星の定番でもあります。
まさに「うる星(せい)やつら」ですねw
そもそもがラムがその最初のゲストだったわけですしw
レイもそうですし、クラマもそうですよね。
1話限りのゲストとしては「酒と泪と男と女」の化けギツネがいます。

このパターンは今後も後期も含めて継続的に出てきますが、面堂がとりつかれるというのは意外と珍しいんですよね。この時期ならではの味わいがあります。
これによって、ますます彼のポテンシャルが高まったと言えるのではないでしょうか。

話としてはけっこう生々しいというか、生ぐさいところから始まります。
何しろ女子校の生徒を妊娠させたということで「6組の松井」が退学処分になったというのですからね。
とても「うる星やつら」とは思えない掴みですw
どちらかというと、「初期」のどろどろした雰囲気に近いわけですが…

UY_04kan_Part03_03-2koma.png 
この男がいると、全然話が暗くならないというw
面堂の存在が実に大きく作風に影響を与えてますよね。

「諸星くんじゃあるまいし、女の子を妊娠させるなんて」
こんなちょっとエグいセリフでも、あたると面堂を対比させることでからっとした笑いに転換できるわけです。

UY_04kan_Part03_05-4koma.png 
で、そんな彼が「トラブル」に巻き込まれるとw
まさに「面堂なんて、本質はあたるとかわらん」ですねw

ただ、彼があたると違うところは、「こういうものの存在を否定する立場」ということでしょうか。
要するにプライドやら理性やらが邪魔して「不条理」なものを受け入れられないんですね。
もっとも、そのせいであたるとまた違うドタバタ劇を呼び込むことになるわけですがw

ていうかこの場合、人間の赤ン坊だった方がよけい厄介なことになるんじゃないかなあ…
むしろ「こういう存在」でよかったんじゃw

UY_04kan_Part03_05-6koma.png 
WWW
やっぱりこいつ、あたるとそんな変わらんわw

でもこういう自分に都合のいい理屈を並べてエゴを押し付けるのって、誰でもありますよね。逆になんだか親しみが湧いてきます。
まあ相手があたるだからというのもありますけどw

これがまったく関係ない人間に押し付けていたらさすがに嫌悪感を覚えますが、あたると面堂の同レベルの争いが前提としてあるから、ギャグとして明るく受け止められるわけです。

UY_04kan_Part03_08-5koma.png 
さすがの面堂も泣く子には勝てないようでw
てか、赤ん坊に対して「話しあおう」とか何言ってんだこいつw

そして、ここでようやくラムが登場。本編8ページ目ですから、かなり遅い登場ですよね。
やはり普段は校庭の木の上で過ごしているようです。

まあ彼としては一番見られたくない人に見られてしまったのかもしれませんが、ここはむしろ好都合とも言えます。何しろ彼女は「宇宙人」のエキスパートと言えるような存在なのですからw

ところが意外なことに、
UY_04kan_Part03_14-7koma.png 
なんと、ラムもはじめてみるタイプだとか。
ここはちょっと面白いなと思いましたね。
この宇宙には彼女も知らない未知なる宇宙人がまだまだたくさんいるのでしょう。
(ちなみに彼が咥えているおしゃぶりが翻訳機だそうw)

まあだから先ほどのあやす姿を見て、「それ、おまえの子け?」となったのかもしれませんね。
その後、面堂が必死に説明しても「どう見ても親子だっちゃ」と譲らないんだよな〜w

あと、あたるが宇宙人のことならラムに聞けとばかりになっているのがなんかいいw

UY_04kan_Part03_13-4koma.png 
面堂の言うことを信じないのは彼女たちも同様w
てか、想像力たくましいなw よくもまあその母親像を思い浮かべたもんだw

ここではやることなすこと裏目に出る感じが笑えますねw
まさにあたる顔負けのトラブルメーカーぶりですw

UY_04kan_Part03_15-6koma.png 
これのどこが最先端の宇宙船なんだw
1万枚の百円玉を投入しないと飛べないとか、とんでもなく手間がかかりすぎるw
ご丁寧にコイン投入口まであるしw

けっきょく彼(?)は面堂の財力が目当てだったわけですが、それとは別にトラブルを引き寄せる何かが彼にもあったんじゃないでしょうか。

UY_04kan_Part03_16-5koma.png 
で、オチもこれw
手切れ金百万円てw あながち間違ってないような気もするのがなんともw

今回の面堂はとことん災難でしたね。まあ、あたるたちを信用する方がバカなんですがw
前回の「涙の日記」とは立場が逆転していて、意趣返しのような形になっているのが面白い構図だったと思います。

面堂とあたるは表裏一体なんですよね。
だからこそ、ラムとしのぶをめぐっての4人の関係はますますややこしいことになっていくわけです。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part03_13-2koma.png
終太郎のかくし子w
まさに衝撃的な発言w

これ、ラムは冗談のつもりじゃないんですよね。
「他人にしてはなつきすぎるっちゃ」とも言ってますし。
でもあくまで軽い口調なので、どこまで本気にしていいのかわからないというw

まるであたるとラムそして面堂のトリオ漫才のようで、軽快なテンポが心地よい笑いになっています。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part03_07-3koma.png 
WWWWW
こんなん、笑うに決まってるwww

ビジュアル的なインパクトもさることながら、「お騒がせしました。では」がなんとも言えないおかしさを醸し出しているんですよね。

この後の
UY_04kan_Part03_07-6koma.png 
からの
UY_04kan_Part03_07-8koma.png 
この流れも最高w ほとんどコントでしょこれw
コースケも名も無き女生徒もノリが良すぎるわw ノリツッコミじゃねーかw

特にこの女の子はセンスありますよね。
ボケがちゃんとさらなるツッコミにバトンを渡すように計算されていますw

UY_04kan_Part03_12-3koma.png 
面堂のジェスチャーを勘違いして、余計なパフォーマンスを始めるばかどもw
こういうすれ違いネタはるーみっくのお手の物ですね。
そうでなくても、ビジュアルだけでも最高に笑えますw

☆ピックアップワードきっとおなかがすいてるか、オムツがぬれてるかだっちゃ
UY_04kan_Part03_09-2koma.png 
ラムの母性本能が垣間見れる場面ですね。「性(さが)」や「系図」でもそれは伺えましたが、彼女は小さいものへの愛情を惜しみません。
ここでも、その優しさを見ることができますね。

もっとも、彼女の見立ては結果的に的外れだったわけですがw
彼はこう見えて「れっきとした成人」だったわけですからねw




●EP030;迷路でメロメロ(04巻 PART04)(重要度:A★★★

◆あらすじ;あたるたちのクラスの遠足にラムもついてきた。そこで面堂は近くの鍾乳洞に誘うのだが、彼女はあたると一緒なら行くと言う。そのあたるはしのぶを誘い、四人の思惑が交錯しながら彼らは洞窟の中に入っていくのだが…

◆ポイント;あたるラム面堂しのぶの仲良し(?)4人組 面堂の暗所恐怖症と閉所恐怖症が発覚
◆キーワード;新学級の親睦 カンヅメ状態
◆注目フレーズ;「なんでおれが暗やみで面堂と親睦を深ねばならんのだ」「こいつプライドの化けもんじゃ」

◆解説
「君待てども…」以降「君去りし後」以前の空気感をもっとも象徴している回ですね。
ここで描かれるラムあたる面堂しのぶの4人の関係は、まさにこの時期ならではの微妙なバランスの上に立っているといえるでしょう。

UY_04kan_Part04_02-1_2koma.png 
「今日の遠足を契機に新学級の親睦を深める」
温泉マークのこのセリフはなにげに重要です。

「新学級」、つまりクラスが新しくなっているんですね。
今回の「遠足」はいわば懇親会のような意味を兼ねているわけです。

その中に、ラムが当たり前のようにいます。
しかも「君待てども…」以来になる「私服」を着て。
かつて林間学校について行った時はいつものトラジマビキニでしたが(うる星講座その6・まずは初期から読んでみよう!単発掲載期~クラマ姫~編の「女になって出直せよ」参照)、ここでは「遠足」の雰囲気に合わせてきているんです。

彼女が普通にクラスの親睦会に参加していることに誰も気に留めていません。教師である温泉マークでさえも。
これが普段通りのトラジマビキニの姿のままだったら、違和感があったと思うんですよね。咎められなかったとしても、宇宙人が勝手に来ているという感じにはなったのではないでしょうか。
彼女がみんなに合わせて地球の格好をすることで、クラスの一員として認められている形になっているわけです。

ただし、この時点でのラムは友引高校の生徒ではありません。あくまで部外者ではあるんですね。
クラスの一員としてのラムと部外者としてのラム。
その二つが共存しているのがこの時期の特徴でもあるんです。

唯一、ラムの存在に口を挟むあたるに対して、ラムは「キャハハハ」と明るく笑って返します。
あたるの口調も特に咎めるニュアンスはなく、世間話みたいな感じなのでここは笑って受け流す余裕があったのでしょう。
でもこれが初期、たとえば「性(さが)」や「いまだ浮上せず」あたりの頃だったら、こうはいかなかったと思うんですね。
おそらくラムは、あたるの言葉にカチンときて「うちがついてきたらまずいことでもあるのけー!」と激怒したのではないでしょうか。

こんななんでもない些細な描写に、この時期ならではの二人の微妙な距離感が刻まれているわけです。

まあそれにしても、ここでのラムは春めいた魅力に溢れていますね。
初めてのパンツルックもよく似合っていますし、ネックレスやリボンといったさりげないおしゃれがアクセントとして華を添えています。
ポニーテールも何気に初めてですよね。ローファーもそうですが、ちゃんと身軽な遠足ルックになっているのがポイント高い。地球のファッションをそれなりに勉強した跡が感じられます。
しかし、これだけのものをいつどうやって揃えたんだろう…ラムの財布事情も謎といえば謎ですw

さて、そんなラムを面堂が見つめていますが…

UY_04kan_Part04_03-6koma.png 
異様な雰囲気w

面堂→ラム→あたる→しのぶという見事な数珠繋がりで、4人は鍾乳洞へと入っていくわけですね。
4者4様の思惑が交錯している様が面白いw
男性陣が「親睦を深める」、女性陣が「抱きつく」で図らずもシンクロしているんですよね。
面堂とあたるはわかるとして、意外とラムとしのぶも似ているところがあるのではないでしょうか。

UY_04kan_Part04_04-5koma.png 
この構図もこの時期ならではですね。
ここではあたるが面堂に提案する形で「はぐれよう」となるわけですが、二人の思惑がこうもぴったり一致するのは「君去りし後」以前だからこその光景でしょう。

面堂のラムへのアタックぶりもさることながら、あたるがそれをなんでもないように受け止めているのは「涙の日記」の件もあってのことのような気がします。

UY_04kan_Part04_05-6koma.png 
WWW
これなんかもこの時期ならではの空気感ですね。
てか、「あわわわ…」って動揺しすぎだろw そこまでおののくようなことかw

ラムが「うちが守ってやるっちゃ」と言っているのもいいですよね。
普通の女の子だったら男の人に甘えるチャンスだと思うところを、彼女はそういう打算的な発想には至らないわけです。無邪気に「うちはこのほうがうれしいっちゃ」と言える彼女は純粋なんだなと思います。

UY_04kan_Part04_05-8koma.png 
WWW
こちらはこちらで鬼気迫るような表情をしているのが面白いw
かわいい女性に頼られているんだから、むしろうれしいだろうにw

しのぶがここぞとばかりに甘えるところがまたいいですね。
ラムとは対照的ですが、それが逆に彼女のかわいいところを際立たせているような気がします。

まあこんな感じで組み合わせのずれで笑わせるのは「暗やみコント」の定番ですが…

UY_04kan_Part04_07-6koma.png 
面堂の暗所恐怖症と閉所恐怖症がここで初めて描かれるのも、まさに「暗やみ」だったからですね。

この設定自体は特に大きな意味を持っていたわけではなく、おそらくこのシチュエーションだからふと思いついたネタだったと思いますが、結果として彼の存在感をより印象付ける形になりました。(もっともこの設定が再び描かれるのは、コミックス12巻まで待つことになりますが)

UY_04kan_Part04_08-4koma.png 
WWW
この豹変ぶりも面堂というキャラをよく表していますねw
女性が一緒だと平気というのは、まさに「プライドの化けもん」そのものw
あたるとの差別化を図るギャグとしてもなかなか秀逸な設定ではないでしょうか。

あとここは、ラムの「岩にはりついてなにしてるんだっちゃ?」が笑えますねw
あたるのそれはある意味「ズッコケ」の作法みたいなものなんですが、それに無邪気にツッコむところがすごく彼女らしくて好きなシーンです。

UY_04kan_Part04_08-6koma.png 
さっw
ここは擬音ではなく、ふき出しになっているのが面白いですねw
あと、どさくさに紛れて女性陣を抱き寄せるあたるw

しのぶには普通に目かくしをするのに対し、ラムは後ろ向きにさせて首元を抱き寄せるところが彼らしいですね。無意識ではあるんでしょうけど、なんとなくラムの顔には触れたくなかった感じが伺えて興味深いです。
(このあとラムは勘違いして、あたるをうっとりとした目で見つめますw)

てか、この状況っておかしいですよね。
面堂の「暗いよ〜せまいよ〜こわいよ〜」は彼女たちの耳にも入ってるだろうがw
もしかしたら女性の目線だけが問題で、その場に女性がいるだけなら症状は出てしまうものなんだろうかw それだとあまり意味がないような気がするんですけどw

UY_04kan_Part04_10-7koma.png 
天丼ネタは基本ですねw
てか、目線を逸らしただけでも発症するんかw

普通こういう場合って、「あ、あれはなんだ!」とかそういう逸らし方が一般的だと思うんですけど、ここでは「あっちむいてホイ」で成立してしまうおかしさがポイントですね。
てか、ラムもしのぶも素直だなw
まあこの場合、彼女たちは負けたことになりますけどねw

そもそもラムは、なんであっちむいてホイとか知っていたんだろう…

UY_04kan_Part04_14-6koma.png 
時代を象徴しているネタ。
現代では意味がわからない人もいるかもしれません。今ではタブを引っ張って開けるのが当たり前ですからね。
昔は缶詰に開けるタブも切り目もなくて、「缶切り」という缶をこじ開ける道具がないと中身を取り出せなかったんですよ。
ここはその缶詰という食料品の不条理さを笑うネタでもあるわけです。

それはさておき、ここでは4人が協力して事態打開に向けて一致団結しているところがいいですね。
この時のことが契機となって、その後何かにつけて4人で遊びにいくようになったんじゃないかな、なんて思ったりもします。
苦楽を共にした(?)ことで、彼らの心にも友情めいた思いが生まれたのかもしれません。

しかし、ラムはいったいどこを探しているんだw

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part04_16-4koma.png 
く、くだらん…w

いやあ、実に情報量の多いオチで見ていてあきませんね。
缶詰を加えたまま冬眠に入った半魚人みたいな宇宙人も面白いですし、カンキリにやたらこだわっている女の子もおかしいw どんだけカンキリが大事なんだw それよりも他にツッコミどころがあるだろw
温泉マークとしては、たまたま見つけた穴に彼らが隠れて遊んでるんだと思い込んでるんだろうなあw
しのぶが後ろを向いているのは、ふくれたおなかを見せるのが恥ずかしいんでしょうか?まあ単にこの状況に呆れているだけなのかもしれませんがw

このあと彼らがどうやって脱出したのかは謎ですけど、入る時には壁抜けができたんですから意外と帰りもあっけなく壁から抜け出ることができたのかもしれませんね。
もしくはラムは穴から出られそうなので、彼女が先に出て助けを呼んだとか?

見ているといろんな想像が浮かんできてくる、実に楽しい一コマですね。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part04_06-9koma.png 
WWWWW
まあベタですけど、やっぱりこれは外せないですねw
なんだか昔のドリフのノリに近いものがあります。
あたるとラムの組み合わせが前振りとしてあったのが、さらに面白さを増幅させていたんじゃないかと思います。

UY_04kan_Part04_15-5koma.png 
あたるが脇目も振らずにカンキリだけに集中してるのが面白いw
で、女の子の手からおにぎりがこぼれ落ちているんですよね。まあ突然背後から手が伸びてきてカンキリを鷲掴みにして消えたら、そりゃあっけにとられるでしょうけどw
そのなんとも言えないシュールな空気がすごく好きです。見れば見るほど笑ってしまいますね。
てか普通、遠足のお弁当に缶詰とカンキリを持ってくるかあ?w

それにしても、けっきょく宇宙人はどうやってカンヅメをあけていたんでしょうねw

☆ピックアップワードラム、おまえはどう思う?
UY_04kan_Part04_13-6koma.png 
「この子はだあれ?」でも何かにつけラムに質問していましたが、ここでもあたるはラムの知識に頼る姿勢を見せます。
彼女に食べ物のことについて聞くなんて正気か?と思わないでもないですが、この頃はまだラムの味覚に対してそれほど不信感はなかったのかもしれません。「大勝負」や「さよならを言う気もない」のことはもう忘れてしまったのでしょうかw(「まずは初期から読んでみよう!10週連続連載期編」参照)

まあそれはともかくこの時期のあたるって、意外とラムを頼りにしてるところがあるんですよね。
特に宇宙がらみのことに関しては、謎の信頼感がありますw
彼女には意外と粗忽でいい加減なところがあることを、まだよく知らないのかもしれません。
これから彼がラムを知っていくことで、またその辺の評価も変わってくるわけです。

実際、ラムの言うことはあまり信用ならないですからね。変な思い込みで勘違いしてるケースも多いですし。(中期や後期以降、その手のラムのやらかしエピソードは事欠きませんw)
まあお腹がふくれるだけで済んでよかったと思いますよ、本当にw




●EP031;目覚めたら悪夢(04巻 PART05)(重要度:A★★★

◆あらすじ;クラスの定例集会というのに、ずっと居眠りをしている委員長のあたる。どうやら前日に徹夜でラムと花札をやったせいらしい。仕方ないので副委員長の面堂が代役で議事進行をつとめることに。一方のあたるは何やら悪夢にうなされている様子で…

◆ポイント;あたるが全編通して夢の中 面堂の日本刀が初登場
◆キーワード;バク使いの夢邪鬼 ハーレムの夢
◆注目フレーズ;「無理もないっちゃ。ゆうべうちと徹夜で……」「罪のない寝ごとだっちゃ」

◆解説
あの「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」の元ネタになった回です。
まあ元ネタといってもストーリー自体はほとんど関係なく、設定とキャラだけを拝借してきた形ですが。
夢邪鬼というキャラも原作とはだいぶ違うものになっていました。TVアニメ版もあったはずですが、そちらは確か原作よりのデザインだったはずです。おそらく名前だけが同じなだけで、まったく違う存在なのでしょうw

内容としては、あたるがほぼ全編にわたって「夢」の中にいるというのがポイントでしょうか。
一方「現実」では、彼の動向をめぐってラム面堂しのぶが振り回されるという構図ですね。もっとも、振り回されてるのはほぼ面堂一人ですが…

UY_04kan_Part05_02-2koma.png 
冒頭からもう熟睡状態w
ちゃっかりラムのひざまくらで寝ているのがムカつきますねw
この頃のあたる特有の甘えっぷりが伺えます。

てか、これはどういう状況でこうなったんだか…教壇のそばで寝ているということは、一応議長を務めようとはしたのかな?でも教壇に立つ前に力尽きたとかw
ここは副委員長である面堂が代行を務めるわけですが、いちいち「無能」だの「有能」だの言ってるのが実に彼らしいw

翻ってしのぶはというと、もはやなんとも思っていないというか表情を見る限り「無」ですねw
まあそれは表向きであって、実際はいろいろ思うこともあるでしょうが、少なくともここでは机を投げ飛ばしたりはもうしないわけです。

UY_04kan_Part05_02-3koma.png 
WWW
なんとも思わせぶりなセリフw
「徹夜で……」なんて、語尾を濁すあたりがいやらしいw

ていうか、仮に男女間のくんずほぐれずだとして、果たして「徹夜」なんて言い回しをするだろうかw
普通は夜通しとか一晩中とか、そういう艶っぽい言い方をするんじゃないかなあw
徹夜なんて「徹マン」くらいしか思い浮かばんw(あ、この場合の「マン」はそういうことじゃないですよ、念のため)

UY_04kan_Part05_03-3koma.png 
肝心のしのぶの怒りは、ラムを抱き寄せようとする面堂のほうに向かいます。
ただ、いつものように机を投げたりするのではなく、黒板消しを投げつけるんですよね。しかも「手がすべった」というていで。
この辺に彼女の微妙な想いが見え隠れしている気がします。まだ、面堂に対してヤキモチを焼くというところまでは見せたくないんですよね。

そんなしのぶの行動に、面堂は動揺を隠せないようです。彼にとっては、優しくするべき「その他の女性」の一人に過ぎないのでしょう。思いがけない方向からの攻撃に戸惑っているようですね。

一方、ラムはあまり興味がなさそうです。彼女にとっては、しのぶの気持ちが誰に向かおうと、ダーリンでなければどうでもいいのかもしれません。

さて、そんな中、あたるはいったいどんな夢を見ているかというと…

UY_04kan_Part05_04-2koma.png 
マージャンのメンツに誘われてるw
それもわけのわからない連中にw

この辺は、ゆうべの花札のイメージが残っているような気がしますね。
よく見ると、桜の枝に「あのよろし」だの「みなしの」だの、花札の赤短札が吊るしてあるしw(実際は「あかよろし」「みよしの」が正しい読みらしいですが)

どうやらここで見るあたるの「悪夢」は、彼の潜在意識がたぶんに反映されているようです。

UY_04kan_Part05_06-1koma.png 
そう考えると、貧しい生活ながら恋女房・しのぶと慎ましく暮らしていた(?)彼がにくっき面堂に借金のカタとしてしのぶを奪われてしまったのも、彼の深層意識が見せた光景なのかもしれません。
しかも当のしのぶは、手のひらを返したかのように「うれしい」ですから。
面堂登場以来、彼がずっと抱えていたわだかまりがこういう形で噴出したんじゃないかという気がします。

そりゃ、「面堂のバカヤロ〜ッ、守銭奴~ッ、女ったらし~ッ」となるかw

UY_04kan_Part05_08-1koma.png 
で、その「悪夢」を見せていたのがこのバク使いの夢邪鬼なわけです。
バクが悪夢を食べるというのは古代中国からの言い伝えですが、それを食べさせる存在としての夢邪鬼は高橋先生のオリジナルでしょうね。

ていうかこいつ、自ら悪夢を生み出すことができるんですよね…「夢のタマゴ」なんてものも持っていましたし。
先ほどまで見ていたあたるの「悪夢」も、ひょっとしたらこいつが作り出した夢だったのかもしれません。
そうなると、まさにマッチポンプもいいところですが…

UY_04kan_Part05_12-2koma.png 
面堂の日本刀がここで初登場。
後のギャグとしてのキャッチーな道具としてではなく、ここでは鬼気迫るというかリアルな感触がありますね。ギラリという擬音が怖いw

面堂がどこからともなく刀を取り出して振りかぶるのに対し、あたるが真剣白刃取りで受け止めるまでがセットになるまでには、もう少し時間を要することになります。

てか、こいつは普段からロッカーに日本刀をしまっているのか…

UY_04kan_Part05_14-4koma.png 
WWW
うん、これは気色悪いw

実はこれ、裏側であたるが必死に自分の瞼を押さえているんですよね。器用というか、どこまでが夢でどこまでが実体なのかよくわからんw
でも、この夢と実存がごっちゃになっているというか、すべてが同列に存在している世界というのは、まさに「うる星やつら」の世界をそのまま表しているかのようです。

最終的なオチは夢の世界から夢邪鬼とバクがはみ出してしまってもうかえれないとなるわけですが、あたるはバクがいることで「こりゃ夢のつづきだな」と判断するんですよね。
でもバクどころか、赤ん坊型宇宙人やら大量のカンヅメで冬眠する半魚人型宇宙人が普通にいる世界じゃないですか。どちらが夢でどちらが現実だとか、そういう問題かというw

この「夢」と「現実」はけっきょく同じなんじゃないかというテーマは、後の「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」につながっていきます。
映画のラストのほうで夢邪鬼が放ったセリフ「ワテの創る夢と現実がどう違うちゅうねん」は、まさに「うる星」という世界を如実に表した言葉だったんじゃないでしょうか。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part05_10-1koma.png 
あたるが夢邪鬼を脅して見させた夢がこれ。
実は彼の口から「ハーレム」という言葉が出るのはここが初めてになります。
これも初期にはなかった特徴ですね。あたるの女好きという設定がどんどんエスカレートしていくそのきっかけになった話といってもいいでしょう。

まあそれはさておき、ここの「ハーレム」像は非常に興味深いものがありますね。
中東の宮廷のようなイメージの中で左手にラム、右手にしのぶをはべらかせているんですから。まさに両手に花ですねw
かつて、クラマがあたるの頭の中を映像化したことがありましたが(「うる星講座その6・まずは初期から読んでみよう!単発掲載期~クラマ姫~編」の「女になって出直せよ」参照)、その時はしのぶが中心だったと思うんですよ。でも、今回はラムとしのぶが同列の扱いになっているんです。

ここにも、「君待てども…」以降「君去りし後」以前の微妙な雰囲気を感じ取ることができます。
当然これはあたるの「夢」なので、彼自身が実際にラムとしのぶを同じように思っているわけではありませんが、彼も気づかないところで少しずつ“何か”が育っているわけです。

それにしてもなんで「おかゆ」なんでしょうねw

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part05_02-7koma.png 
思ってもみない答えに虚をつかれたような面堂と、無邪気にうれしそうなラムw
二人の表情のギャップがすごく好きというか面白いなあと思います。
「うん」という言い方が妙にかわいく感じられるのは私だけでしょうかw

これは前振りがまたいいんですよねw
UY_04kan_Part05_02-5koma.png 
このラムの思わせぶりよw
花札やるのがそんなに恥ずかしいことなのか、とツッコミたくなりますw

まあしかし徹夜でラムと花札を興じているとか、読者が見ていないところで意外とあたるもよろしくやっているようですねw
どちらが誘ったんだか気になりますw

UY_04kan_Part05_11-5koma.png
WWW
寝ごとにしては、タイミングが良過ぎてwww
しのぶもわりと冷静にあたるのことを見ていて、やっきになっているのは面堂だけという構図が面白いですね。

このあと「ブタのエサにしちゃる」とまで言われた彼は、ロッカーから日本刀を持ち出すことになりますw

☆ピックアップワード罪のない寝ごとだっちゃ
UY_04kan_Part05_07-2koma.png
はたして、本当に「罪のない」かなあw
まあラムにとっては、愛しのダーリンの寝ごとはかわいいものなんでしょうね。
これが「ハーレムの夢を見せろっ」だったら、叩き起こすと思いますがw

指を立てて、し〜っとやるラムには面堂も口をつぐむしかないようですw




●EP032;四次元カメラ(04巻 PART06)(重要度:B★★

◆あらすじ;面堂家に代々伝わるクラッシックカメラ。ラムを写そうとする面堂にあたるが無理やり入ろうとする。根負けした彼はあたるとラムとしのぶを撮ってやるのだが、なぜかあたるの姿が消えていて…

◆ポイント;面堂家に代々つたわるカメラ ツノでテレパシーを受信するラム
◆キーワード;面堂家の家宝 テレパシー
◆注目フレーズ;「気の毒に……悲しみのあまり、奇行に走るとは……」「このアホづらはたしかにあたるだ!!」

◆解説
「アイテムもの」の一種といえるかもしれませんが、ラムの道具ではなく面堂家に代々伝わるアンティークが異次元の扉を開ける形になっているのがポイントですね。かなりSF色の強い話になっていると思います。

もっともカメラだけではなく、壊れていた窓自体が異空間とつながっていた可能性がありそうです。
ていうか、他の子も撮ってもらっているのに、異次元に飛ばされているのはあたるだけだしなあ…
やっぱりあたるだけがそういう体質なのかもしれないw

UY_04kan_Part06_02-1koma.png 
冒頭の掴みからして見事ですね。
これはカメラのレンズを通してのラムですが、円のワクだけでそれを演出しているのがいいじゃないですか。これだけで面堂の視点だということがわかるわけです。邪魔なあたるは見切れているしw

てか、この状態で気づかないあたるもどうなのかw
なんで頬杖つきながらぼーっと真正面を見てるんだよw 授業中でもあるまいにw

でもこうしてみると、隣のラムを視界に入れないようにしているようでもありますね。
普段から彼女はあたるの机の上が定位置だったりするのでしょうかw

ともあれ、面堂はクラッシックカメラと呼ばれる面堂家の家宝を学校に持ち込んで、ラムの姿を収めようとするのですが…

UY_04kan_Part06_03-2koma.png 
笑ってと言われて、頬を指さして見せるラムがかわいいw
ていうか、いったいどこでこんな仕草を覚えたんだかw

しかし、さも撮るのが当然かのように構えているのもどうなんだろw
せめて、写していいですかと一言ことわるべきなんじゃないかと思うんですけどねえ…
まあ当のラムがノリノリのようですから別にいいんですけどw

UY_04kan_Part06_03-7koma.png 
あたると面堂の同レベルな戦いw
ラムの呆れている表情がいいですよねw

てか、あたるはどさくさにまぎれてラムの太ももに寄りかかって写ろうとしたんだよな…
前回のひざまくらの感触が忘れられないんだろうかw

ちなみに「カメラはスポーツだ」とは、写真家の浅井慎平氏が1977年に出した「カメラはスポーツだ―フットワークの写真術」というエッセイから当時流行ったフレーズのようです。

で、これでは埒が明かないと、いったん引くように見せかけて油断させる作戦に出た面堂でしたが…

UY_04kan_Part06_04-3koma.png 
あたりまえのようにラムの肩を抱くあたるw

本当この頃のあたるって、いろんな意味で調子がいいんですよね。この辺の距離感というか在り方もこの時期ならではだなあと思います。

UY_04kan_Part06_04-5_6koma.png 
面堂がラムサイドだけにカメラを寄せている隙にあたるがしのぶを呼び込んで、見事両手に花ショットが完成するの図w
てか、しのぶはどこにいたんだよw 隣で面堂が写している姿を見ていたんだろうかw

まああたるとしては、前回で夢見た「ハーレム」の名残が頭の中に残っていたのかもしれませんねw
しまりのないにやけ顔の彼に比べて、ラムとしのぶのキョトンした表情よw
特にラムは先ほどまで笑顔だっただけに、水を差されたような気持ちになったのかもしれません。

UY_04kan_Part06_05-1koma.png 
ここでは、ラムだけがあたるがいないことに気づきます。
他のクラスメイトはみんな面堂撮影風景のほうに気が向いていて、誰一人異変に気付いていません。(一番前の女子だけは一人読書に没頭しているようですが…この辺はわりとリアルな教室風景ですね)

教室全体を俯瞰したような構図が、彼女の違和感を浮き上がらせていますね。
状況が変わったことをこの一コマで見事に表しているわけです。

UY_04kan_Part06_05-4koma.png 
ごみ箱をあさるラムw
ゴキブリじゃあるまいし、そんなところに隠れていたら逆に怖いわw

どうやら、もはやラムにとっては教室も勝手知ったる感じになっているようですね。
そうじ道具が入っているロッカーを探してたりもしてましたし、ダーリンが隠れそうな場所はだいたい把握しているのかもしれないw

UY_04kan_Part06_05-5koma.png 
しのぶとラムの微妙な感じが滲み出ている会話ですね。
そして、しのぶはあたるが消えたことに気づいていないわけです。
かつての彼女だったら、やっぱり気づいたとは思うんですよ。
それだけあたるへの関心が薄れ始めているのかもしれません。

ここはラムとしのぶの対比にもなっている構図のような気がします。

UY_04kan_Part06_05-6koma.png 
興奮するとツノが伸びるというのは「ツノる思いが地獄をまねく」でも描かれていましたが、「ピン」という音が示す通り、ここではまるでアンテナがのびるような感じですね。

実際、アンテナのような役割を果たすようで、このあと「ラ、ラム。水~っ」というあたるのSOSをキャッチします。
この設定もほとんど使われることはありませんでしたね。「星座をめぐる」のミクロ化同様、忘れ去られた能力と言えるでしょう。「涙の日記」のタイムトラベルも同じようなものかもしれません。

この時期はSF色が強かった分、その場限りの設定も目立ったような気がします。

UY_04kan_Part06_06-4koma.png 
テレパシーを受信するだけではなく、どこから飛んでくるかもある程度わかる仕組みになっているようですね。本当なんでもアリだなw
「幸せの黄色いリボン」でも鬼力を封じられて電撃も飛ぶこともできなくなっていたように、あらゆる能力がツノに集中しているのでしょう。

それにしても、砂漠に飛ばされてまだそんなに時間が経ってないと思うんですが、もう「水~水~」なんですねw
ひょっとしてあたるの感覚としてはもう何時間もさまよっている感じなんでしょうか。
だとすると空間だけではなく、時間の歪みも発生しているのかもしれません。
国宝級のクラッシックカメラということですし、ありえない話でもなさそうです。

なお、このあと面堂はラムをくどきますが、思いっきり彼女にブチギレられますw
本当みさかいないやっちゃw

UY_04kan_Part06_07-4koma.png 
WWW
変態っぽいですけど、気持ちはわかるw
泣いてる顔じゃなくて、後ろ姿というのはちょっとマニアックすぎますけどw

しかし、ラムに「そのカメラがあやしい」と言われてるのに、そのカメラで撮るんだもんなあw
もし、それでどこかに飛ばされたらどうするつもりだったんだw
もっとも、この時の写真が解決(?)の糸口になったわけですから、彼の性癖が役に立ったといえるかもしれませんねw

UY_04kan_Part06_11-1_2koma.png 
苛烈だなあw
いったん頭に血が上ってしまうと、周りや後先考えずにヒステリーを起こすところはやはり「鬼」ですね。
まあ声は聞こえど姿は見えずでは、よけいに腹が立つのはわかりますけど…

でも次元の歪みによって窓がこわれたと考えれば、結果的にこうしないと「空間の入り口」は開かなかったかもしれませんね。

UY_04kan_Part06_07-6koma.png 
ご苦労w
見ず知らずの先輩にどういう口に聞き方だw

でも、この先輩も面白いキャラなんですよね。
「めずらしいカメラを持っとるなあ」「くれないか?」とかw

あと、見ただけで「これは四次元カメラだな」と断言するのもすごいw
ためらいもなく面堂を実験台にしようともするし、どこかマッドサイエンティストみがありますw

コースケは「おれの先輩」と言ってましたけど、彼は別に写真部でもないんでしょうか。次の「美しい旅立ち」だと「生物部」に在籍しているようなんですよね…もしかしたら、掛け持ちしてるのかな?
うーん、友引高校の部活動については謎が多いですw

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part06_11-3koma.png UY_04kan_Part06_10-4koma.png 
正確に言えば、一コマじゃなくて「見開き」なんですけどねw

「父よあなたは強かった」や「星座はめぐる」にもあった手法ですが、ここのインパクトが一番印象深いですね。なんていうか、すごく絵になる構図だと思います。
左ページと右ページの配置がいいんですよ。
右に驚く男子生徒の姿を置くことで、砂漠に照りつく日差しの眩しさが際立つんです。
映像的な美しさがあふれるシーンではないでしょうか。

できれば紙の単行本で味わいたい一コマですね。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part06_08-1koma.png 
WWWいいかげんというか、撮る気ないだろこれw
ほとんど頭が切れてるじゃねーかw

面堂がなかなかよくとれてると評価しているのも笑えますね。彼にとっては女子の写真しか目に入ってないのでしょうw

UY_04kan_Part06_14-4koma.png 
記念写真w
ある意味、肝が据わっているとも言えるかもしれないw
ここはあたるの状況お構いなしのアホさ加減もさることながら、謎の褐色美女の無反応さが笑えるんですよねw
この状況でなんでそんな冷静にいられるんだかw
この人果たして感情があるんだろうかと思ってしまいますw

でもまああたるに関して言えば、ここでちゃんと別れを惜しむくらいなんですから、この時点ではまだ理性があるじゃないかという気もするんですけどね。ラムもそこまで怒ることもないんじゃないかとw

もっともこの空気の読めない行動が、彼をさらに遠くに飛ばしてしまうことになるわけですが…

☆ピックアップワードふんっ!!しばらく反省するっちゃ
UY_04kan_Part06_16-2koma.png
WWW
ご立腹中のラムさんですが、少し拗ねた感じがあるのがかわいいですね。
「しばらく」というところに彼女の情け深さが感じられます。まあたぶん本気で怒っているわけではないのでしょう。

ラムに泣きつくあたるがまた面白いですね。
本当この頃の彼はラムにとことん甘えているところがあります。なんだかんだ言っても助けてくれると信じているわけですw
ラムもその辺のことがわかっているからこそ、こうして少し突き放すことができるんでしょうね。

けっきょくは助けに行くんでしょうけど、どうやってこのイカダを探したのかが気になりますw




●EP033;美しい旅立ち(04巻 PART07)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;生物クラブから醜いイモ虫をもらってきたあたる。彼は将来きっと美しい蝶になるのだと信じて可愛がる。ところが昼休みにクラスのみんなの弁当をイモ虫が食べてしまったことが発覚。巨大化したイモ虫を面堂をはじめとしたクラスメイトたちがブチ殺そうとする中、なぜかイモ虫にシンパシーを感じたあたるはなんとか助けようとラムの協力も仰ぎながら必死で逃げるのだが…

◆ポイント;あたるとラムの連携プレイ 前任の保健の先生
◆キーワード;雑食イモ虫 竹取りの翁と嫗
◆注目フレーズ;「連載第一回めと同じ手を使うとは、なんて進歩のないやつだ!!」「イモ虫が蝶々になれなかったら、なんのために生まれてきたかわかんねーじゃないかーっ!!」「ごっつぁんでした」

◆解説
大きくジャンプするのが「君去りし後」とするなら、「美しい旅立ち」はそのステップ台になります。
この話無くして「君去りし後」は語れません。というか、「うる星」を語るのに欠かせない話と言っても過言ではないでしょう。
個人的にもベスト5くらいには入れたいくらいに大好きな作品です。

この話は醜いイモちゃんが美しい蝶になること自体は特に重要ではありません。
そもそも表紙でネタバレされていますからね。
UY_04kan_part07_hyoushi.png 
重要なのは、それをあたるとラムが二人で見届けたということです。

もっというなら、二人の共同作業がここで初めて行われたわけですよ。
彼らが力を合わせて新しい世界の誕生を後押ししたからこそ、うる星は生まれ変わったんです。
ある意味、イモちゃんは「うる星やつら」そのものだったんですね。

そう考えると、イモちゃんの名前が当初「あたる」だったのも意味深な気がします。
あたるがイモちゃんに情を抱いたのは、そこにかつての自分を見たからなのかもしれません。
そう、災難に巻き込まれるだけだった受け身の自分を。

UY_04kan_Part07_04-1koma.png 
イモちゃんに対しての、ラムとしのぶの反応の違いを見てください。
ラムは好奇心に目をキラキラさせているのに対し、しのぶは「きゃーっへんなのー」と嫌悪感を隠そうとしません。
これがそのままあたるへの思いがつながっているとまでは言いませんが、やはり二人の立ち位置が変わっていることの表れだとは思うんですよね。

この後ラムは、「よく見るとかわいいっちゃ」とイモちゃんにシンパシーを抱きます。これまでも見てきたように、彼女は小さいものに対しては慈しみの心を持って接します。
一方のしのぶは、あたるのウインナーを食べるイモ虫に「きゃーっ気持ち悪ーい!!雑食イモ虫!!」と拒絶するんですね。
そして彼女は序盤で物語からウェードアウトすることになります。

UY_04kan_Part07_07-4koma.png 
WWWげっぷするイモ虫というのも珍しいなw
まあそれ以前にツッコみどころはありますけどw

実際、弁当箱を開けてこんなでかいイモ虫が出てきたら飛び上がりますよね。これは面堂でなくても絶叫するのは無理もないw

それにしても、このイモ虫の造形は絶妙ですよね。
キモかわいいの元祖のような見事な“かわいさ”ですw

UY_04kan_Part07_08-1koma.png 
幼児退行現象w
暗いよ〜せまいよ〜こわいよ〜もそうですが、面堂ってこういうところがあるんですよね。
まあそういうところが母性本能をくすぐるのかもしれませんがw

面堂をあやそうとするしのぶですが、ここを最後に彼女は姿を見せなくなります。
はたして巨大イモ虫を必死で守るために奔走するあたるとラムの姿を、彼女はどういう思いで見つめていたのでしょうか。

UY_04kan_Part07_09-4koma.png 
イモ虫をブチ殺そうとする男子生徒たちから必死に守ろうとするあたるに、協力するのはラム一人。
彼がなんのためらいもなくラムにイモちゃんをパスしたのは、それだけ彼女を信頼しているからでしょう。

もっともラムにとっては、遊びの一種なのかもしれませんがw
先ほどまでかわいいと言っていたイモちゃんをボール扱いにして面白がるあたりは、彼女の悪気のないやんちゃぶりが伺えますねw

UY_04kan_Part07_10-1koma.png 
こうしてみると、まるで夫婦のようですね。
ケガしたイモちゃんを見つめる二人の目には優しさにあふれています。

「手当してもらおう」という言い方も暖かみがありますが、それに対して「ん!!」と返すラムもなんとも爽やか。
なんだかすごく気持ちのいいやりとりだなと思います。

UY_04kan_Part07_10-3koma.png 
サクラさんが赴任する前にいた保健の先生ですね。
今ではほとんど忘れられているというか、あまりに特徴がないw

顔は決して悪くないと思うんですけど、あたるがまったく反応しないあたり、あくまでモブキャラという扱いなんでしょうね。
これがサクラさんだったら、また違った展開になったかもしれませんがw

UY_04kan_Part07_11-1koma.png 
ひょっとすると、これが原因で退任したのかもw
ていうか、この程度で気絶してたらうる星のキャラは務まらんぞw
普段ならもっと奇怪な魑魅魍魎どもが跋扈する世界なんですからw

UY_04kan_Part07_11-2koma.png 
WWWさすがあたる、いいツッコミだw
この辺はラムの大雑把な性格がよく出ていますね。

なんでも過剰にしてしまう情の深さが彼女のいいところでもあり、悪いところでもありますw

UY_04kan_Part07_13-1koma.png 
生きていたのかw
なんか「やったか?」の後にでてくるかのようなセリフw
イモ虫にびっくりしたくらいで死ぬようなやつなわけがないですけどw

しかし、日本刀の次は殺虫剤ボンベにガスマスクですか…
こいつは学校にいつも何を持ち込んでいるんだw

UY_04kan_Part07_12-3koma.png 
過剰なのは、こいつも同じw
「わははははは」と笑いながら襲ってくる姿は、ホラー映画さながらw

まあ実際、コースケたちも駆除できたら一石二鳥だくらいのことは考えていそうですがw

UY_04kan_Part07_13-1_2.png 
確かにややこしいw
てか、雪だるまやおまる、天狗のお面に大根まであるんだがw
アヒルの後ろにあるのはひょっとして漬物石だろうか…よくもまあこんなところで漬ける気になるなw

まあでも、隠れるには絶好の場所でもありますよね。さすがはあたる、こういう時は人並外れた才能を発揮します。この後も「移しみ身の術」を駆使してましたしw
ひょっとして、前世は忍者だったのかもしれないw

UY_04kan_Part07_14-5koma.png 
おもしろかろw
本当、いい神経してるよこいつはw
てか普通、人体模型って中に入れる構造になっているんだろうか…

ラムも、さすがにこれは気持ち悪いようですw

UY_04kan_Part07_16-2koma.png 
屋上に逃げてあっけなく捕まるあたるですが、普通に考えたらこれは悪手なんですよね。上には逃げ道はないんですから。
それなのに、彼らが屋上を逃げ込んだ理由はなんでしょう。

このあと彼は「ラム、イモちゃんつれて逃げろーっ!!」と叫びますが、ひょっとするとそれを見込んでの屋上への逃亡だったのでしょうか。
だとするなら、まさに二人の連携プレイということになります。
あたるはラムのことを信用してイモちゃんを託したのです。

UY_04kan_Part07_16-5koma.png 
WWWWW
「イモ虫が蝶々になれなかったら、なんのために生まれてきたかわかんねーじゃないかーっ!!」というセリフはかっこよかったですけど、これは気色悪いw てか怖いw

でも言葉自体は、彼の偽らざる思いなんでしょうね。
むしろこの顔が言うから鬼気迫るものがあるのかもしれませんw

UY_04kan_Part07_18-4koma.png 
そしてイモちゃんは、無事にりっぱな(?)妖精になりました。
彼女が言っていたように、それはパパとママのおかげだったに違いありません。

繰り返しになりますが、美しい姿として生まれたことにはそれほど大きな意味はないでしょう。
大切なのは、それをあたるとラムが必死で育てたことです。

そのことが、新たに「うる星」が生まれ変わる原動力になったんだと思います。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part07_19-5koma.png 
まるで昔の少女漫画のような造形のイモちゃん。とてもうる星とは思えないw

高橋留美子先生のタッチとはかけ離れていますが、これはアシスタントさんに描いてもらったんでしょうか。
それともある意味パロとして少女漫画風に描いてみたとか?いずれにしても、かなり印象に残るキャラデザインですよね。

でもこのくらい突き抜けているからこそ、イモちゃんの言葉が沁みるんだと思います。
それまでの「うる星」に描かれた世界とはかけ離れた姿をした彼女だから。

それは「君待てども…」で生まれた“何か”が、羽化するのもあともう少しということを示唆する言葉でもありました。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part07_12-6koma.png 
殺虫剤がくれの術w
その殺虫剤を用意したのはどこのどいつだw
てか、普通に雲隠れの術でいいだろw

この回は面堂がとことんアホなのが面白いですw

UY_04kan_Part07_15-3koma.png 
べろーんw
もう、こういうのは大好きですねw
あと「れろれろ」もw

人体模型とばったりからのテンポの良さも最高です!

☆ピックアップワードわけがわからんが、もうすぐ衣がえだな
UY_04kan_Part07_20-3koma.png 
この面堂の締めのセリフは、「君去りし後」の予告を兼ねています。実際、次で制服も“衣がえ”しますしね。
そしてもちろんそれは、「うる星やつら」自体も“衣がえ”するよという意味でもあります。

面堂登場によって始まった新たなうる星は、彼の言葉によって“衣がえ”が完了することになるわけです。




●EP034;君去りし後(04巻 PART08)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;いつものようにラムを邪険に扱うあたる。そんな彼にラムは意味ありげな「バイバイ」という言葉を言い残して去っていく。そして彼が家に帰ってみると、そこには小さなラムの人形だけが置いてあった。はたして、彼女は本当にあたるに見切りをつけて帰ってしまったのだろうか…

◆ポイント;ラムが星に帰る? ラム父再登場
◆キーワード;秘技スカートめくり 人形 パスポート
◆注目フレーズ;「バイバイ」「ラムのアホ… なにもいわんでかえることないじゃねえか……」「これうちの人形だっちゃ。ずいぶんよごれてるっちゃね」

◆解説
もしかしたら、「うる星」でもっとも有名なエピソードかもしれないですね。
いわゆる最初の「ラブ回」といってもいいですし、素直に「感動回」といってもいいでしょう。
この回に関しては、もう変に深読みすることも必要ないかと思います。

話としてはいたってシンプルです。「失って初めて気づく大切なもの」というやつですね。
それは誰もが思い当たるところがあるのではないでしょうか。だからこそ、心にストレートに響くのかもしれません。

今回改めて読み直してみて、まず感じたのは「白いな」ということです。
画面全体から受ける印象もさることながら、世界が白く輝いて見えたんですね。
それはさまざまな色が混じり合って複雑な色合いを放っていた「君待てども…」とは、対照的な「白さ」でした。

その「白さ」は強さでもあります。シンプルだからこそ揺るがない強靭な力。
ハチャメチャでなんでもありな世界だからこそ、軸となるものが必要となります。それがここで描かれた「強さ」なのでしょう。

ここから始まるあたるとラムの物語は、その奇想天外なギャグワールドを支える上でとても大切なものになるわけです。

UY_04kan_Part08_02-4koma.png 
物語は普段とは様子の違うラムから始まります。
相変わらずアホなことをやっているあたるとは対照的ですね。

この時点で読者に、今回はいつもとは違うなと印象付ける効果があるわけです。

UY_04kan_Part08_02-5koma.png 
ラムが裁縫をやっているのはクラスの女子にとっても珍しいことのようです。
何気ない一コマですが、ラムがクラスの中に溶け込んでいる感じが伺えて、なんだかすごく好きなシーンですね。
作中ではあまり描かれませんが、きっと普段からこういった場面があったんだろうなと思わせます。

UY_04kan_Part08_03-6koma.png 
うち……ダーリンが心配だっちゃ
「秘技スカートめくり」なんてアホなことばかりやっているあたるに対しての、ラムのこの反応。
普段と様子が違うのは、どうやら裁縫だけではないようです。

ここは裁縫シーンとちょうど隣り合わせになっているんですよね。右ページ下に裁縫するラムがいて、左ページ下にこのラムなんです。
コマの配置ひとつとっても計算されているというか、いつもの「うる星」とは違う空気感が張り詰めているのがよくわかります。

UY_04kan_Part08_04-2koma.png 
WWW
面堂のこれは、ツッコミというか天然ツッコミだなw
それに対するラムとあたるの反応も天然そのものw
ここはコースケが唯一ツッコミの役割を果たしている形ですねw

あたるの「ラムがこわくて…」はたぶん強がりではなくて、彼女の存在があまりに当たり前すぎているんでしょうね。それが日常すぎて、考える余地すらなくなっているんだと思います。

UY_04kan_Part08_04-4koma.png 
ふくれるラムが可愛すぎるw
でも、どこか普段とは違う雰囲気も感じられますね。

二人の間に授業中は外に出るという取り決めがあったとしても、さすがに「シッシッ」はないでしょう。
それこそ、電撃のひとつでも放ってもいいかと思うのですが…

UY_04kan_Part08_05-1koma.png 
お母さんかw
夫婦というより、ダメな息子の世話をしてるかのようw

なんだかんだいって大人しく付け直してもらってるあたるも、ラムに甘えている感じが見えますよね。
実際、シャツのボタンくらい自分ではめられるだろうにw

UY_04kan_Part08_05-4koma.png 
バイバイ

普段は彼女が「バイバイ」なんて改めていうこともないでしょう。いつだって、一緒にいたのですから。
その「バイバイ」には、いつもとは違う響きが感じられたはずです。
それはあたるもわかっていたはずです。

でも、あまりにいつも通りだから。
それが当たり前だったから。

彼はまだその違和感に気づかないふりをするしかないのです。

UY_04kan_Part08_06-6koma.png 
私が今回、特に「白い」と感じたシーンがここでした。

どこまでも白く透き通る世界で、鳥の鳴き声や電車の音だけが響く空間。
そこをラムが静かに去っていくこの場面は、「君去りし後」をもっとも象徴しているのかもしれません。

UY_04kan_Part08_07-1_2_3koma.png 
ここでは時間だけが静かに流れています。
だからこそ、彼は“それ”に気づいたのでしょう。

それを見た彼は母親に「ラムは?」と聞きますが、当然彼女は知りません。
そこで初めてあの時の「バイバイ」の意味が、胸に去来するわけです。

UY_04kan_Part08_08-2koma.png 
きょうはそんな気分ではない。
それはラムの人形が胸のポケットに鎮座しているからでしょうか。
クラスメイトの目も憚らずに彼は人形を胸に潜ませています。

夏の制服だからこそ、ここは彼の想いが読者に響く場面ですね。

UY_04kan_Part08_09-1koma.png 
ギクッw
まさに図星というか、心当たりがありすぎるってところでしょうかw
なんだかんだいっても、実は気にしていたんですねw

これを他ならぬ面堂に言われることが、彼にとって何よりも胸に刺さったのではないでしょうか。

UY_04kan_Part08_10-3koma.png 
嫉妬とは少し違うかもしれませんが、あたるが初めてラムのことで面堂に対抗心を燃やした場面ですね。
「君待てども…」の頃とは、もはや彼の気持ちも変わっていたのです。

これまで何かにつけラムと面堂が一緒にいる場面を見てきた彼ですが、実際に彼女がいなくなったことでそれを自覚せざるを得なくなったのかもしれません。

UY_04kan_Part08_11-2koma.png 
草の根をわけとりますwww
本当アホの集団だw

いやあどんなに「いい話」だろうと、ギャグを決して忘れない姿勢はさすがですね。
ていうか、普段よりギャグのキレが冴えてる気すらするんだがw
「草葉のカゲ」とか、けっこう際どいブラックジョークを挟んでいるところも最高w

「うる星」って、最後までギャグで通したマンガなんですよ。
全366話中、ギャグが入らなかったエピソードは一つたりともありませんでしたからね。どんなに感動的な話であろうとも、そこは絶対にぶれなかったんです。
それは最終話である「ボーイミーツガール」でも同じで、とにかく笑いが先に立つ作品だったんですね。

あたるとラムの“始まり”である「君去りし後」においても、そこはしっかり押さえておきたいところです。

UY_04kan_Part08_13-1koma.png 
久々にラム父登場。「いい日旅立ち」以来でしょうか。

ここでネタバラシというか、実は単に「パスポートの書き換え」に時間がかかっていたというオチでしたw
しかし、パスポートてw てか、鬼星にも印鑑なんて文化があるのかw
この辺のSFとお茶の間感覚がごちゃ混ぜになっている感じは、まさにうる星の本領発揮という感じがします。

UY_04kan_Part08_13-5_6koma.png 
ぽかんと口を開けるラムが実に印象的ですね。
彼女にとっても、あたるのこの反応は予想外だったのでしょうか。

そう、自分が留守の間が心配だった彼女は、あの人形になんと盗聴器を仕込んでいたんですね。
まあラムらしいといえばらしいですけどw
とはいえ、さすがに父親にも「悪趣味なやっちゃ」と言われていましたねw

UY_04kan_Part08_14-6koma.png 
盗聴器を抱きしめるラム。
それは彼女が初めて知る、彼の「本音」でした。

止めろという父親に対してただ一言、「だめ!!」というところが泣かせますね。
それは彼女がずっと欲しがっていた宝物だったに違いありません。

UY_04kan_Part08_15-1koma.png 
はー。
何度もため息をつくあたる。このあと胸元の人形を見て1回、さらに空を見上げてもう1回吐き出します。

チリンという自転車の音が日常を感じさせるだけに、よけい彼には堪えるようです。
普段通りの朝だからこそ、つらい朝なんでしょうね。

ここでも「白さ」に音が乗ることで、彼の喪失感を浮き上がらせています。

UY_04kan_Part08_15-7koma.png 
ラム……

朝日の日差しが印象的ですね。
彼にはきっとラムの姿が眩しく見えたことでしょう。

それは彼が再び世界を取り戻した瞬間でもありました。

UY_04kan_Part08_16-1koma.png 
涙ぐみながら思わず口元が緩んでしまうあたる。
この時、彼ははっきりと自分の気持ちを知ったんだと思います。

長い長い「……」が、それを物語っているのではないでしょうか。

UY_04kan_Part08_16-3koma.png 
彼の初めての「強がり」。
自分の気持ちを知ってしまったからこそ、もはや「君待てども…」の時のように素直に「もうちょっといっしょに歩こうよ」とは言えなくなっているんですね。

それは照れもあるでしょう。自分の気持ちにまだ戸惑いもあるのかもしれません。
でも一番は、普段通りにラムに接したいという気持ちが大きかったんじゃないかと思います。
そうすることで、いつもの日常を取り戻したかったんじゃないでしょうか。

肩をすくめるラムがいいw
でも彼女の視線の先には、自分の作った人形がしっかりポケットに入っているわけです。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_04kan_Part08_16-5koma.png 
ここは「君待てども…」のラストシーンと対比構造になっています。
あの時は赤い夕日が彼らを映していましたが、ここでは白い朝の光が彼らの頭上に降り注いでいます。
それはあたかも世界の始まりを祝しているかのようでした。

ラムは人形が汚れている理由を知っています。
そこにこそ、彼の「本音」があることをちゃんとわかっているんですね。

「君待てども…」では、二人の手が結ばれているところに焦点が当たっていましたが、ここでは汚れたラムの人形が大きく描かれています。まるで二人の様子を見て微笑んでいるかのようです。

こうして「うる星やつら」は新たなスタートを切ったのです。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_04kan_Part08_09-5koma.png 
おたくのだんさんwww
なんだろう、この昭和の金満親父的なイメージはw

てか、ラムもアホなのはよくわかってるんだw
この辺は昨日の面堂とラムの会話が彼の頭の中に残っているのかもしれませんね。
ああ見えて、実はけっこう気にしてたのかもw

この後の
UY_04kan_Part08_10-1koma.png 
これも笑えるw
もはや完全にコントじゃねーかw ドリフのカトちゃんのメガネだぞこれw
ラムの着物もなんじゃこりゃw 「仲良きことは良きこと哉」って、どこでこんなの売ってるんだw

UY_04kan_Part08_11-4koma.png 
田子の浦w
もう語感からして笑えるというか、なぜにそこ?という感じが最高にシュールで面白いですね。

夢の島の黒メガネはなんで和装なのかよくわかりませんが、面堂の黒服軍団はおそらくここからイメージが膨らんでいったんだろうと思いますw

☆ピックアップワードラムのアホ…なにもいわんでかえることないじゃねえか…… 
UY_04kan_Part08_14-2koma.png 
切実な告白ですね。「どうして」とか「かえってきてくれ」とかじゃない分、かえって彼の生の気持ちが伝わってきます。

何も言わないでという言葉には、後悔みたいな思いも混じっているような気がするんですよ。
そこには、もっとラムとしっかり向き合えればよかったとか、気持ちをもっと言ってくれれば自分もそれに応えられたかもしれないのにといった思いがあるからこそ、「何か言って欲しかった」わけですよね。
でも普段は、彼女がいる生活があまりに当たり前過ぎてそんなことは思いもしなかったのです。

まさに「失って初めて気づく思い」ですね。だからこそ、いくら悔やんでも悔やんでも悔やみきれない涙が止めなく流れ落ちるわけです。

この言葉は「君去りし後」において、彼が唯一漏らした「本音」だったんだろうと思います。




◆「涙の日記」から「君去りし後」までのまとめ
改めて微妙な時期だったというか、この時にしか味わえない空気感が存分に溢れていたんじゃないかと思います。
繊細で混沌としていた「君待てども…」から、強靭でシンプルな「君去りし後」をつなぐパイプラインのような役割を果たしていたわけですが、単純なグラデーションで結んでいるんじゃないんですよね。
もっと濃淡があるというか、自由な空間で遊んでいる感じなんです。

そのせいもあるのでしょうか、割とSF色が強い印象がありました。
本来SFドタバタ劇をやりたかった高橋留美子先生ですから、このある意味モラトリアムのような時間を使って好き放題に遊びたかったのかなとw
それが結果として、この時期特有の雰囲気を生んだんじゃないかと思います。

ポイントとしては、「迷路でメロメロ」と「美しい旅立ち」が支柱の役割を果たしていたように感じました。この二つのエピソードが全体を引き締めていたからこそ、他で自由に話が広げられた部分もあったのでしょう。キャラとストーリーのバランスがどれも絶妙だった印象がありました。

それと、あたるがラムになんだか甘えているように見えましたね。
邪魔者扱いをする割には、何かにつけラムに質問したり、助けを求めたりしていたじゃないですか。
そこに、彼のまだ「定まっていない」感じがあったような気がするんですよ。
まさに「君待てども…」以降「君去りし後」以前のあたるなわけです。

「君待てども…」と「君去りし後」はセットというか、むしろ対になっています。
タイトルもそうですし、物語の構図もそうですね。
「君待てども…」でラムが涙をこぼし、「君去りし後」ではあたるが涙を流す。
そして最後には、二人の関係が変わったことが示唆されるわけです。

あたるがなぜラムから逃げるのか。
その理由は今回の一連の話を読めば、なんとなく察せるのではないでしょうか。

彼が自分の気持ちに気づいた時からそれは始まりました。
そう、彼らの「追いかけっこ」はここからスタートしたのです。




次回はどうするかはまだ未定ですね。できれば軽いコラムみたいなものもやりたいのですが、うる星講座のほうも早く進めないといけませんし…
まあうる星講座に関していえば最初の目標だった「君去りし後」まで終わりましたし、これ以降はもっと簡単な紹介に留めようかなとは思っています。

予定としては「妖花・サクラ先生」から「七夕デート」で一つ、「怪人赤マント」から「哀愁でいと」までで一つかな。そのあとはもうコミックス単位で進めていこうかなと。「6巻から8巻まで」「9巻から11巻まで」「12巻から14巻まで」というふうに、3巻ごとにまとめていくことをぼんやり考えてたりはしています。

ただもう、令和版TVアニメ「うる星やつら」の第2期がもうすぐ始まるんですよね。そうなると、感想記事のほうを優先しないといけませんし、来年はしばらく「四方山うる星ばなし」自体を休止することになるかもしれません。
まあその前に、あと1つか2つくらいは年内に更新できたらいいなとは思っていますけどね。

それではまた次回にお会いしましょう!


「復刻BOX」4セットがあれば、うる星の歴史を一望できます!
   


気軽に読める電子書籍もいいですね。今回紹介したところは4巻の前半に収録されています。
   


初出どおりの順番で読むには文庫版が便利!
「涙の日記」から「四次元カメラ」は2巻のPART13からPART17、「美しい旅立ち」「君去りし後」が3巻のPART1・PART2になっています。
   


うる星やつら 令和版ラブセレクション (上巻) にもちろん「君去りし後」は収録されていますが、あともう一つ今回紹介した話が収録されています。さて、それはどれでしょう?
 


令和版アニメでは第3話Bパートで「迷路でメロメロ」、そして第10話Bパートに「君去りし後」が取り上げられています。基本原作準拠ではありますが、この2話に限ってはわりとオリジナル要素が多めですね。その辺、見比べてみるのも面白いかと思います。
 
関連記事
スポンサーサイト



tag : うる星やつら高橋留美子

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

おぼろげなコメですいません

更新お疲れ様です。ちょっと風邪をひいたので調子が出ませんけど、明日わたモテ更新なので少々張り切っていきます。


涙の日記はよく覚えています。あたるがやたらひどい目にあっていたのが印象的でしたね、


>>彼のこぼれ落ちた一粒の涙が「に」の文字をぷっかり浮かばせて、なぜか隣の「が」まで移動して上書きをしたというオチだったんですけどねw


このオチはよく覚えています、当時でも無茶苦茶だけど今見ても無茶苦茶wまあギャグマンガですので強引なオチもありっちゃありw



この子はだあれ?はなぜか強烈に覚えているのですよ、始まりが「隣のクラスの何某が妊娠させて退学」とかギャグマンガにしてはとがりすぎって感じでしたし。あと赤ん坊タイプの宇宙人が全く可愛くなくて、絶対自分の子として受け入れられんなという、強烈さもありました。


面堂がひたすら困っていく様子は面白かったのですが、女生徒たちは面堂に惚れてはいるけど別に信頼もしていないし、どこかであたると同じくらい節操がないと思われているという視点には気づかなかったですね。このエピは新アニメでしてほしかったなー



迷路でメロメロは、新アニメで見ていたのですが漫画のはころっと忘れていました。面堂といえば「暗いよ狭いよこわいよー」が代名詞なのに、なんでその始まりの話を忘れていたのか意外です。


目覚めたら悪夢は、あたるのハーレムの夢のところだけ朧気に覚えています(手元にもないうえに、記憶が20年以上前ですのですいません)四次元カメラもです。


美しい旅立ちはしっかり覚えています。あたるが芋虫をかばうところとか(後年キツネ相手には容赦なかったのに)面堂がガスマスクをかぶっているところとかはいろいろ記憶に焼き付いています。あたるが人体模型を被るシーンは覚えていないです。オチのもうすぐ衣替えだなは覚えているのに、なんでそこで衣替えという違和感のせいでしょうか?



君去りし後は新アニメになっていますけど、ちょい朧気だなー「草の根分けて探し出す」で面堂集団が草刈りするシーンは覚えていますねー私が覚えているのは面堂関連ばかりだなw嫌なファンだwめちゃくちゃいい話なのに、私はラムとあたるのはラブコメは嫌いでは決してないのですけど、ラムが地球語をしゃべれなくなって、しまいにはあたるが泣きつく話はしっかり覚えているのですけど。



またもおぼろげな記憶探りなコメントですいません、来年1月まで一か月切りましたので新アニメは期待して待っています。

Re: おぼろげなコメですいません

>かわずやさん

風邪をひかれたんですか。ここ最近温度差も極端ですしね。これから冬も本格化しますし、どうか無理をせずあったかくしてお過ごしくださいね。
明日はわたモテ更新ですね。ちゃんと2週スパンでいきそうでなによりですw

涙の日記はキャッチーというか、今読むとなんだかジュブナイルSFぽいなと感じました。未来の日記に振り回されるとか、ラノベっぽいでしょw

オチもひどかったですねーw ある意味苦し紛れのネタで、それが逆にインパクト大でした。初期の頃だったらありえないネタだったんじゃないかな。

この子はだあれ?は、前から言及していましたもんね。ひょっとすると、うる星で一番印象深い話なのでは。
確かに冒頭から生々しいというか、うる星っぽくない始まり方なんですよね。でもだからこそ、その後の馬鹿馬鹿しさがより際立つというw
あの宇宙人のキャラは本当イラッとする感じですよねw 造形もさることながら、言い方もいちいち癪に障るものがあります。
面堂のいうことはだれも信じないんです。そのくせ、最後のあたるたちの話は鵜呑みにするというw
そこにこの話のポイントがあるような気がしますね。
この話はアニメで絶対受けると思うので、選ばれなかったのは本当残念ですね。まあ4巻はSF色が強くていわゆるわかりやすいドタバタがあまりないので、その辺で見送られたのかもしれませんが。

迷路でメロメロはこの時期を代表する話なので、アニメに取り上げられたのは当然でしたね。
ころっと忘れていたのはどうしてでしょうね…あまりにオーソドックスすぎるからかな?ある意味、わかりやすいドタバタ劇ですし。ただ、面堂のキャラがより明確になった話としても重要なので、できれば覚えておいてくださいねw

目覚めたら悪夢と四次元カメラはあまり印象になかったですか。面堂が日本刀を持ち出すところとかインパクトがあったと思うんですけど。
ハーレムの場面は印象に残るでしょうね。あれはビューティフルドリーマーにも影響を与えた名シーンですよw

美しい旅立ちは個人的にうる星の中でもっとも好きな話かもしれないくらいですね。ギャグとしてもストーリーとしても完璧だと思います。
人体模型は覚えてないですか。一番インパクトがあるところだと思うのにw
衣替えは唐突感が逆に印象深かったんでしょうかね?あれは次の「君去りし後」を示唆している言葉なので、すごく重要なセリフなんですよ。それに気づいた時の衝撃ったらなかったですw

君去りし後はギャグもキレまくりですからね。面堂関連で頭に残るのは当然ですよ。草の根わけとりますは当時私も衝撃を受けたギャグです。
この頃のラブコメに面堂は欠かせない存在なので、そこばかり覚えているのはそんなに珍しいことでもないかと。
ただ、あたるの泣くところとラストシーンくらいは覚えててほしかったですねw
「愛は国境を越えて」はストレートなラブコメ回としてある意味異色作なので、かえって印象に残っているのでしょう。

2期までもう1ヶ月切りましたね。なんか本当早いなと思ってしまいます。
ついこないだ1期が終わって、その間つなぎでうる星のコラムでもやるかと思っていたはずなのにw

No title

1か月ぶりだけあって、やはり長編でした。
とりあえず、「美しい旅立ち」まで読みました。
「君去りし後」は、まだ一旦おあずけにしていますが、ここまで来れてほんと良かった。
もしかして「君まてども…」までで燃え尽きてないか心配だったので。

いきなり冒頭で分からないのが、留美子先生の、
> これは意図的にではありますけど、中盤以降、しのぶの立ち位置だけはちょっと変えています。そのあたりから、「うる星」は三角関係の話というよりも、ラムとあたるの追いかけっこの要素が大きくなっていきました。
の所ですけど、この中盤ってどこの話ですか?
3巻か4巻の中盤ってこと?

「涙の日記」では、記事でも取り上げられてますが、“おこらないからいってみな。” から、“やっぱりおこったちゃーっ!! うそつきーっ うそつきーっ!!” までのコマが全部面白くて、病みつきになります。
ラムちゃんてこんなかわいいキャラだったっけ?
涙で字が移動するというオチは、ほのぼの系のあほさ加減で一番印象に残ってた話かもしれません。

「迷路でメロメロ」の洞窟は、まだ三角関係が続くのかどうか分かってなかった当時の私には刺激的でした。
あーやっぱりあたるはしのぶなんだって。
2回目が面堂とあたるのカップルになるのを予想できてなくて大笑いしたし。
帰り道が分からなくなるのは予想通りでドキドキしたけど、あんな近くにみんながいたとは。。
暗闇の話が印象的すぎて、冬眠中の宇宙人の話は別の話みたいに思えてて、あれ、あの洞窟の続きどうなったんだっけってよくなってました。
これが新アニメに選ばれたのはしごく納得で、最初にツノる思い..の冒頭部分を入れて、洞窟をしっかりやった後、宇宙人のところを省いてクラマの宇宙船に持ってきたのは、大胆に面白いところをつなげたなあと、私はお気に入りです。
確かに、これが「君まてども…」より前に来たことで、私服の件とか齟齬があるんですけど、アニメだけ見てる人には違和感無かったと思います。
それと原作では、この話には、「君まてども…」がリセットされたのかどうかやきもきさせるというという効果が隠れていると思うんです。私はそうでした。
アニメでは、「君まてども…」より前なので、あたるがしのぶを選ぶのが自然で、「君まてども…」の後にはそういう回は無かったですね。「愛で殺したい」もしのぶとの恋愛要素が抜かれてましたし。

「目覚めたら悪夢」と「四次元カメラ」は、似た系統の話だと思うんですけど、私は昔から「四次元カメラ」が圧倒的に好きなんですよね。
自分では、理由が全然分からないんですけど。
科学的っぽい、プロットがしっかりしてるように感じるからかな。
あたるの夢の中のおとぎ話っぽい世界もいいんですけど、隣り合った窓ガラスで一方は外の景色、一方は砂漠のシーンはビビっときます。
SF的な話の中で、一番引き込まれた回かもしれません。
それでいて、全ての人物のやり取りか自然にコミカルで、すごく面白いですよ。
しのぶの怪力とか面堂の日本刀とかのはっちゃけがなくて、全部日常の普通のやり取りなのに。

それで、「美しい旅立ち」はカラーだったんですね。
次の「君去りし後」は白黒なんですけど。
カラーになるかどうかは、重要な回かどうかは関係なくて、適当に回ってくるんですかね。

ここのブログを見るまで、「君まてども…」と「君去りし後」について、前の回とのつながりとか考えたことなかったんですけど、言われてみれば、確かに緩く前振りになってます。
ラムが人間の女の子に寄ったツノる思いと、あたると心が通じた美しい旅立ちと。
美しい旅立ちの表紙なんて、まさにいい感じの二人です。
私は、留美子先生が意図してそうしたんじゃなくて、心の中からそういうふうに自然に出てきたんだと感じますけど。

もうあたるがラムを嫌がることはなくて、自然に一緒にいます。
本当にクラスのメンバー以外一切出て来ない、学園物です。
三角関係はだんだん出て来なくなりました。
最初のころから随分と変わりました。
今週読んだ30巻あたりと比べると、このころは派手な話でもどぎつさが無くてカラッとしてます。

そう、今週は30巻です。
オリジナル表紙のラムちゃんは、微妙に新しい整頓された顔に見えます。
特に目に吸い寄せられます。唇もいいんですけど。
牡丹と蝶は悪趣味と言われてますが、服の柄だったら確かに悪趣味ですね。
昔から、花札のこの絵は蛾じゃないのと思ってました。
牡丹はうる星で見ると、口を開けて襲ってきそうです。

この巻は、どれも90点レベルに面白い代わりに飛びぬけたのが無くて悩むのですが、2期用には、「カマクラ伝説」「ダーリンの本音」にします。
リザーブが「怒りの空中戦」と「極彩のペアルック」と「おとなの恋の物語」ということで。
この巻は、旧アニメも終わっていて、アニメ化されてないようなので、複数2期に入ってくるのではと思います。
そしてこの巻は、サンデー掲載順どおりのようなので、「ダーリンの本音」が最後に来たのはたまたまなんですね。
絵はだんだん顔や服の線がすっきり角っぽくなってきた印象です。
中身は、プチラブコメが目立ちました。もう完全にゴール後の二人です。

それから、うる星やつら特番の情報、フジテレビが発表してるのに、公式ページの最新情報に来てないんですね。
なりそこないさんも相変わらずすごすぎる。。
12/29というので、えっと思ったけど、夜なので問題なしでした。
その日はうる星デーということで。
ではでは。

Re: No title

>えんじにあさん

すみません、少し返信が遅くなりました。

長編ですかw 別に小説を書いてるわけじゃないんですが、分量的にそう思われてもしかたないかな。
「君去りし後」の項はお預けにしているんですか。そんなもったいぶったものでもないんですけどw
変に期待持たせてもあれなんで、適当なところで読んでいただけるとありがたいw

> 「君まてども…」までで燃え尽きてないか心配だったので。
そんなことはないですよ。ただこの熱量でやっていくのは物理的にも精神的にもきついので次からは適度に力を抜くつもりではありますw

> この中盤ってどこの話ですか?
これに関しては私も疑問に思っていたんですが、高橋先生自身がそれについて具体的に説明しているところはありません。なので、中盤とはどの時期を指しているのかは謎です。

思うに高橋先生は、作品の根幹にあたることに関してはあえてぼかして話しているような気がします。3巻からとか4巻からとかはっきり言ってしまうことで、読者の見方が限定されてしまうのを避けているのではないかと。
他のインタビューでも「SFドタバタから物語の軸をあたるとラムのラブコメにしようと思ったのはいつ頃?」という質問に対して、時期に関しては答えず「そういう話の方が読者の反応がよかったから」としか言ってないんですね。これは意図的にその辺を探られたくないんじゃないかという気がするんです。
この辺のことはそのうち別エントリーで検証していければなと思っています。

「涙の日記」のラムはかわいいですよね。なんていうか、子供っぽいかわいさがあります。それも男の子っぽいかわいさなんです。悪戯好きのやんちゃ坊主みたいなw
オチは最初に読んだ時からアホすぎて笑いましたねw なんかそれまでのうる星とは違うアクロバット的なノリで印象的なネタでした。でもどこかスマートな感じもあるんですよ。そこが不思議でもありました。

「迷路でメロメロ」はこの時期をもっとも代表している話ですね。4人の関係もこの頃ならではで、独特の雰囲気があります。
一方、4人による行楽だったり、面堂の暗所恐怖症と閉所恐怖症だったり、後のうる星のきっかけになる要素がここで初めて示されていたりもします。そういった意味でも非常に重要なエピソードですね。
三角関係というか、ここではわかりやすい四角関係になっていますね。鍾乳洞に向かう4人の思惑が一番それを象徴しているでしょうw
私はどちらかというと、しのぶが他の話よりも面堂に積極的だったのが印象的でしたね。その感じはこの時くらいなもので、8巻とかになるともうちょっと冷めた感じになっているのでなんだか不思議だったのを覚えています。
あたると面堂になるのはお約束的とはいえ、むちゃくちゃ笑いましたねw 暗闇ならではのドタバタコントが楽しく感じられました。
令和アニメで採用されたのは当然ですし、冒頭の構成もうまかったですね。あれにより「君待てども…」以前の雰囲気が多少なりとも加味されて、いい具合に調整されていたと思います。そのことで、ああここのスタッフはちゃんとその辺のことがわかってるんだなと納得出来ました。
原作においては「君待てども…」をリセットされたとはまったく感じていませんでしたね。なによりラムの私服がそれを物語っていました。私にとってラムがトラジマビキニ以外の格好をするというのはすごく大きな意味のように感じていたんです。

「目覚めたら悪夢」はどちらかというと、「迷路でメロメロ」の延長線にある話のようにとらえていました。冒頭のラムとあたる、面堂としのぶのやりとりなんかもそのつながりのように感じていましたし。
「四次元カメラ」はうる星の中でも特にSF色が強いエピソードかもしれませんね。確かに窓ガラスの一方が別の世界につながっている構図は見てるとなんだかワクワクするものがあります。
そういえば、いつものようなはっちゃけたドタバタがほとんどなく、普通のやり取りで話が進んでいきますね。その日常と非日常のコントラストがこの話の最大の魅力なのかもしれません。オチもなんだかきれいにまとまっていますよね。

カラーは少年サンデー編集部会議で雑誌全体の構成を考える中で決まるのでしょうから、特に特定の作品の重要性は関係してないと思います。ただ、次はカラーでお願いしますと言われた高橋先生の方は、それならカラーに映える内容にしようかとは考えるかもしれませんね。
個人的には「君去りし後」はカラーでなくてよかったと思います。あれは白が眩しいところがいいのであって、モアレみたいなものが絵に入っていたらせっかくの話が台無しになってしまいますよ。

「美しい旅立ち」はある意味「君去りし後」よりも重要な回じゃないかとくらいまで思っていますね。とにかくすごく好きな話です。
ギャグも強烈でとにかく笑えるのに、すごく上品でもあるんですよね。イヤミなく笑えるというか、全体の雰囲気が心地よく感じます。
まあ私は意図的に「衣替え」がされたと思っていますけどねw

30巻表紙のラムは確かにちょっと顔立ちが整っている印象がありますね。目線も裏表紙のあたるに向いて蛾(?)を指さしているようで、なんだかバックストーリーがあるようにも感じます。あたるがふてくされているようにそっぽを向いているのも意味深ですし。
花札は「目覚めたら悪夢」にも出てきましたし、高橋先生お気に入りのモチーフなのかもしれません。牡丹は確かに怖いですね。ボケ屋のお姉さんを思いだしますw

> どれも90点レベルに面白い代わりに飛びぬけたのが無くて
ああ、確かにそうかも。いい意味でも悪い意味でも安定している時期なのかもしれませんね。
私はやっぱり「極彩のペアルック」と「ダーリンの本音」ですね。あと「霊魂とデート」かな。
次点としては「おとなの恋の物語」と「おまえのひみつをしっている」で。

そうそう、ちょうどこの頃に旧アニメが終了したので、アニメ化されたエピソードはほとんどないんですよ。ボーイミーツガール後のOVAシリーズで「霊魂とデート」をやったくらいでしょうか。私は見ていないのでどんな感じだったのかはわからないのですが。
30巻はうまく話が収まったようですね。続き物が「おとなの恋の物語」だけだったのがよかったのでしょう。「ダーリンの本音」が巻末なのは意味がありそうでないというw
絵柄のことはあまり気に留めていませんでしたが、確かに24巻あたりとも違いますね。線の感じが変わってきているのか…
この頃はがっつりラブコメはむしろないんですよね。本当当たり前のようにほんのりラブコメ要素がちりばめられている感じです。

特番は公式ではまだ発表にならないですね。うーん、怠慢だなあ。
夜というより、深夜ですよw
正確には30日の午前1時35分から午前3時35分ですからね。むしろ30日夜明け前といったほうがいいかもw
まあ無理してリアルタイムで見ることもないでしょう。録画してあとでゆっくり見ますよ。ネット配信は来年になっちゃいますかねえ。

No title

今、次の記事が上がってることに気づいたのですが、せっかく書いたので、そのままここに投稿します。

やっと私の大切なところを、振り返り終わりました。
友達の家でうる星やつらを手に取って、最初あれ、こんな暗い絵なんだと思いつつ、どんどん引き付けられて、4巻まで夢中で読んで、自分が自分でなくなってしまったところで、今思い出しても、創作物にここまで支配されたのは、この一度きりです。
30年ぶりにうる星やつらを手にして、この辺をじっくり味わって読んだのが、5月くらいでした。
ここで原作の解説が始まったのが7月で、それから4カ月以上かけて、あの一日を振り返ってきたことになります。

こうして見てみても、掲載期ごとに味わいが有って、密度が濃くて、それがどんどん変わってきました。
最初の5週掲載期から、君去りし後は絶対に想像できないでしょう。
ギャグマンガなのに、何と言うセンス、言葉では到底表せないパワーと愛おしさがあります。
今この歳で初めて読んだとしても、夢中になってしまうでしょうね。
多感な少年時代に、これだけの心の動きを一日で体験してしまったら、トラウマになってしまうのも無理はなかったのだと思いました。

「君去りし後」の感想は、もう語り尽くされていることと同じです。
“バイバイ” のシーンで読むのが止まったのは今でも覚えてます。
ラムの表情も絶妙でした。
アニメでも、上手なアニオリで、このシーンを大切にしてくれていたのがほんとうれしかった。
宇宙船で、ただのパスポートの書き換えだったのが分かって安心するわけですが、そこからあの展開へと。。
あのぽかんと口を開けるラムも、他の名シーンに隠れてますが、時間が止まるところです。
この話まで来て、私もやっと、三角関係が終わったことを悟ったのでした。
そして、いわゆる、ラムちゃんに人間を狂わされたということになります。
今回も、記事と一緒に見返し始めたら、原作もアニメもリピートが止まりませんでした。

なりそこないさんへは、年内についにここまで来てくれて、ありがとうございます。そしてお疲れ様でした。
まだ4巻は「七夕デート」、それ以降最終巻までも有るわけですけど、こんなに濃くなくてもいいし、年単位でのんびり続けてくれても、私は楽しませてもらいます。

そして今週読んだのは、31巻です。
君去りし後に続いて扉シリーズという、贅沢な週になりました。
オリジナルの表紙は、バニー姿のラムちゃんとあたる、裏はやはりバニーのしのぶと因幡君。
今までの表紙は、中のマンガとは何かしらタッチが違っているものが多かったんですけど、これはそのままですね。

この巻で、2期用に選ぶとしたら、文句なしで扉シリーズの5話になります。
この時期はでこぼこが少なくなって、どの話も洗練された面白さですが、扉シリーズには「想い」が感じられるし、ノリも、以前のものを感じます。
留美子先生は、この5話を、どのくらいの期間温めてたんでしょうか。毎週締め切りに追われながら。
第1話の終わり方の衝撃は、リアルタイムで読んでいたなりそこないさんがどうだったのか、後で教えて欲しいと思います。

年末特番は、あたる、ラムともう一人がプールの妖怪というのは、不思議な人選ですね。
人気投票は、やっぱり「君去りし後」と「君まてども…」が1,2位じゃないでしょうか。
それで「大ビン小ビン」が4位くらいにつけたりして。
世間的には、ラブコメが得点高いんではないかなあと。
と言いつつ、私も人のこと言えないんですけどね。すみません。
ただこうしてみると、ギャグ回も非常に強いです。
3位がCAO-2、5位「テンからの贈り物!!」、6位「き・え・な・いルージュマジック!!」、7位「酔っぱらいブギ」で、8位くらいに「生ゴミ、海へ」とかかなあ。一般的には。
後の方が記憶に残りやすいし。
私が選ぶと、これとは違って、最初の方の回がどどんと入ってくるんですけど。
それで自分はこっちの選ばれなかった話の方が面白いんだけどっていうのは、幾つかあったんですけど、まあ選ばれた話が全部面白いのは同意です。
お祭りなので、その日が楽しみです。
2時間も有るんだったら、私のコメントが読まれるチャンスもあるかな。
でも名場面を振り返ってたら、2時間なんてすぐですからねえ。

新情報で因幡君も出てきました。
でも、第4弾PVから見るに、ほんとに「系図」をやるみたいですね!
見た感じ、うまく調整されてそうに感じますけど、さてどうでしょうか。
あとは私は入れてなかったくせにクラマ回が見られるみたいでうれしい。
それから系図以外にも、19巻より前の話も入ってます。
第2期はラブコメが多くなると思ったのですが、パワーのあるギャグ回もちゃんとしっかり組まれているようです。
というか、このPVはギャグ回メインで取り上げたんでしょうか。それともほんとにラブコメは少ない?
私は分からないのもあるんですけど、なりそこないさんだったら全部分かるんでしょうか。
第3クールの話は、もうすぐ全部発表されるんですよね。
多分主題歌も。
これから目が離せません。

Re: No title

>えんじにあさん

> 今、次の記事が上がってることに気づいたのですが、
すみませんw 予定はなかったんですけど、14日の木曜に2期の紹介PVが上がっていたものですから、急遽アップしたんです。なるべく見た瞬間の感覚を残すためにライブ感覚で書いたので少しまとまりのない記事になっていますが、是非見てくださいね。

「君去りし後」で一区切りついたなという感覚は私もあります。まあ正確にはここから「うる星」がスタートするんだという感じですが。いずれにしても4か月かかりましたがなんとかたどり着いたという気持です。

あの一日を振り返ってきたという言葉には、なんだか本人しかわからない実感がこもっていますね。
若き日のたった一日が、30年たってもいまだに大きく心を揺さぶるんですからよほどのことなのでしょう。
かく言う私もいまだにうる星には心をかき乱されていますからねw
言われてみると、やっぱり単なるマンガの域を超えた何かがある作品なんだなと改めて認識させられます。
もし今、うる星に初めて出会ったとしたらどうなってるんだろう…なんかやばい人になりそうで怖いw
私の場合は子どもの頃に出会っておいてよかったなとしみじみ思いますよ。たぶん今知ったら社会生活を送れなくなってしまうと思うw

「君去りし後」は変に深読みしたり斜に構えたりする必要がないですね。素直に思ったことをそのまま綴っていくだけでした。
“バイバイ” で空気が変わりますよね。大げさな演出ではないのに、読んだ瞬間に胸に焼き付かれる感じです。
アニメの“バイバイ” のシーンがまたすごくよかったですね。声優さんの演技もすばらしかった。あたるが返すバイバイがまたすごく絶妙なんですよね。あのやり取りだけで泣きそうになってしまいます。

パスポートのところはうる星らしいお茶の間SFぽいオチでほっとすると同時になんだかほんわかするんですよね。それでいて笑いにもなっている。あたるの号泣音はギャグでもあり、感動でもあり、いろんなものがぐちゃぐちゃになっている音でもありましたね。ぽかんとしているラムも、まさか自分がいない間にあんな感じになっているとは思っていなかったのでしょう。
確かにラムというキャラにどれだけの人間が狂わされたことかw あたるもその一人だったんでしょうね。
そう考えると「君去りし後」はある意味罪なエピソードなのかもしれませんw

> なりそこないさんへは、年内についにここまで来てくれて、ありがとうございます。そしてお疲れ様でした。
いえいえそんな。改まって言われるとなんだかむず痒いですよw
今後ももちろん続けていくつもりで、一応、「「妖花・サクラ先生」から「七夕デート」まで〜」編も用意を始めてはいるんですけど、たぶん年内には無理ですね…その前に軽いコラムを一つ入れたいなとも思っているんですけど、それも準備に時間がかかってる感じです。まあおっしゃる通りのんびりとやっていきます。

31巻の表紙は言われてみると確かにあまり“表紙”ぽい感じがないような気がしますね。本編の延長線というか。特に表のラムとあたるなんて、「夢の扉」の表紙でも違和感がないかもしれないw

2期用は扉シリーズはもう確定というか、決まりましたけどね。でも実際これを選ばないはずはないでしょう。これがなければうる星は終われなかったとまで作者自身が言ってるわけですから。
「想い」はやっぱりずしんと伝わりますね。これは原作が終わってから感じたことですが、高橋先生は相当な覚悟を持ってこれを描いたんじゃないかなと思います。ある意味自分の漫画生命を賭けて臨んだんだんじゃないでしょうか。
いつ頃この話を思いついたのかはわかりませんね…インタビューでは「ある時、因幡君のドアのエピソードを思いついた」としか言っていないので。それは電飾の魔境のころかもしれませんし、もしかしたら最後のデートのころかもしれません。でも実際のところは高橋先生は口にしないんじゃないかな。それは自分の中だけに仕舞っておくべきものだと思っていそうな気がします。

> 第1話の終わり方の衝撃は
うーん、それは言葉にするのは難しいですね…いろんな感情が入り混じってますから。
うまく説明できるか自信がありませんが、考えておきます。

年末特番は楽しみですね。私の予想でもたぶん1位は「君去りし後」かなと思っています。そうなったら昭和と令和でダブル受賞ですねw(昭和アニメでもファン投票1位は「君去りし後」でした)
1期はラブコメ回はそんなになかったですよね。あとは「君まてども…」と「大ビン小ビン」だけですから。
上位にはいくでしょうけど、「大ビン小ビン」はどうかなあ。もうひとつの「愛がふれあうとき」もけっこう上にいくんじゃないかと思うのですが。
あれって○話という形でなく各パートで選ぶかたちですから、意外と票が割れそうな気もするんですよね。

でも、プールの妖怪の中野さんがゲストということは、たぶん「住めば都」「生ゴミ、海へ」のどちらかはかなり上位にランクインしたんじゃないかと思いますよ。そうでないと呼んでおきながら失礼でしょw
個人的には「生ゴミ、海へ」は3位くらいには入ってるんじゃないかと予想しているんですけど。

確かに2クール目の方が上にくるような気がしますね。私が選んだのもそういう感じですし。
「き・え・な・いルージュマジック!!」とか「惑星教師CAO-2」は5位以内でもおかしくないんじゃないかな。あと意外と「友1クイーンコンテスト」も人気が高いと思います。
1クール目だと、「いい日旅立ち」とか「迷路でメロメロ」なんかもいいかもしれません。
ていうか、全話のランキングを発表するんですかね?最下位とかは発表するのも躊躇してしまうんじゃ…w
2時間はありますけど、話を振り返っていたらあっという間でしょうね。9月にやった神谷さんと上坂さんのセレクションも名シーンを流すので半分くらい使ってましたし。
その他、新情報も入ってくるかもしれませんね。

第4弾PVの感想は新エントリーの方で書いているんですけど、あれは「系図」ですよね…どう見ても。いったいどう整合性をつけていくのかわかりませんが、期待半分不安半分で待ちたいと思います。
クラマの話だったら、恋人泥棒というのは妥当だと思いますし、なかなかいいチョイスだと感じましたね。あと、「イヤーマッフル」には驚かされましたw 正直なんでそこを?と思いましたよw
PVで紹介したのが全話では当然ないでしょうし、今の段階で判断するのは少し早いかもしれません。
でも、「愛は国境を越えて」と「扉シリーズ」はやるわけですし、ラブコメが少ないというほどでもないような気がしますよ。それに今回のは3クール目(1月~3月)分でしょうし、ラブコメ的な話は4クールに残してあるという線もあるんじゃないでしょうか。

分からないところは私にもいくつかありましたよ。特に面堂があたるに切りかかってるやつは分かりませんでした。あと、なぜか18話のアバンをもう一度見せている意図がよく分かりませんでしたね。あそこに出てくるシルエットの女性キャラたちも出番があったりするのでしょうか。

1期と同じなら、直前に全話のタイトルティザーみたいなVが公開されるでしょうけど、今回はどうでしょうね…個人的には全部見せなくてもいいかなというか、どの話が来るかワクワクする感じを奪わないでほしいという気持もあるのですが。
主題歌は特番内で発表するかもしれませんね。その方が盛り上がりそうですし。
line
line

line
プロフィール
ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

なりそこない

Author:なりそこない
FC2ブログへようこそ!

line
Twitterフォロー
line
カレンダー
02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
line
最新記事
line
最新コメント
line
最新トラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
カウンター
line
表現規制問題について
line
検索フォーム
line
リンク
line
RSSリンクの表示
line
QRコード
QR
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line