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【なりそこないの四方山うる星ばなし11】10くらいからわかるうる星講座その8・続いて前期を読もう!~「トラブルは舞い降りた!!」から「君待てども…」まで~

※【なりそこないの四方山うる星ばなし】とは……
令和の時代に新しくTVアニメ化された「うる星やつら」。自他共に認める高橋留美子主義者である私なりそこないが、2024年から始まる第2期までの間、「うる星やつら」についてざっくばらんに語っていく企画です。
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらこちらで。)


さて、ここから三度目の「新連載」が始まるわけですが、これまでの「連載」とは明らかに違う点があります。
それは期間限定ではないということ。要するに「いついつまで」と終わりが定められていない、本格的な連載ということです。

それまでは学生の身だったこともあり、5週とか10週と決められた期間の中での集中連載でした。
間に「読み切り」期間も挟まりましたし、どこか学業の合間に制作するという意識があったんじゃないかと思います。
しかし、1980年の春に無事大学を卒業した高橋先生はもはや完全なるプロ、人気があればいつまでも続けられる代わりに人気が出なければいつ何時打ち切りになるかもわからない厳しい世界に身を投じることになるわけです。

そういった中でいよいよ週刊誌で新連載というときに、高橋留美子先生は何を思ったのでしょうか。

無事大学を卒業でき、いよいよ週刊で新連載の準備という段階で『うる星』でいこうと言われ、正直困惑しました。
新連載なのだから、別タイトルでやるものだと思い込んでいたので。
(復刻BOX4原画集あとがきより)

こちらは「うる星の歴史を区分化しよう!」でも紹介しましたが、非常に興味深い発言だと思います。
つまり、高橋先生の中ではすでに「別タイトル」の気持ちでいたんですよ。そこからもう一度気持ちを「うる星」に持っていくのは、そう簡単なことではなかったのではないかと想像します。

読切や不定期連載が本格連載になるにあたって、やり方としては大きく分けて二つあるでしょう。
一つは仕切り直しで、まったく新たにスタートする方法。文字通り「新連載」の名の下にそれまでの話はなかったこととして、改めてキャラクター紹介などを含め物語を一から始めるやり方です。
二つ目は継続連載ですね。それまでの流れを踏襲しながら「また始まったよ!」という感じで続けていく方法。

「うる星」の場合、一つ目のやり方は難しいでしょう。かつて短命に終わった連載とか他誌からの移籍とかならともかく、つい最近まで1年半ものの間、断続的に続いていた連載作品ですからね。いきなりこれまでのものは無かったことにして新スタートしますと言われても読者はついていけないのではないでしょうか。

ただ、二つ目のやり方が採用されたかといえばそうでもないんですよね。だったら、クラマをまた出せばよかったわけですし。
チェリーもサクラもいない世界はある意味「仕切り直し」だったとも言えるんです。

高橋先生の中でいったん「最終回」を迎えた「うる星」は、単にそのまま続けて始めるわけにはいきませんでした。
かといって、まったくの「新連載」として一から話をまた作っていくわけにもいきません。彼らとはもう1年半以上の付き合いになるのですから、高橋先生にとっても愛着があったはずです。

そこで登場するのが、ゲームチェンジャー・面堂終太郎でした。
彼によってうる星はうる星のままでありつつも、まったく別の作品へと生まれ変わることになるわけです。

というわけで、ここから新たに連載が始まった「うる星やつら」を見ていきます。各話ごとに注目ポイントなどを箇条書きしていますので、読む際の参考にしてみてください。

※各話の収録データはオリジナルコミックス(新装版および電子書籍版)に基づいています。
※重要度は4段階評価で、S=★★★★ A=★★★ B=★★ C=★。Sは絶対に外せない最重要エピソードになります。いずれも私見に寄るものですので、あくまで参考程度に考えてください。(なお、これは話の傑作度ではありません。あくまでうる星の歴史を顧みた場合の重要性を評価したものです)
※記事内の引用画像は当ブログにて考察研究のために「うる星やつら(新装版)1巻~34巻」より引用しています。


■「トラブルは舞い降りた!!」から「君待てども…」まで

ヒロインよりも主人公があたるだということを重視したので、ラムとしのぶ、どちらがあたるとカップルになるのかは考えておらず、連載中に自然とラムがヒロインの立ち位置になってきたんです。転機は長期連載からの新キャラ、面堂かもしれません。ハンサムなのに周囲が反応しないとおかしいので、しのぶが面堂に惹かれる描写を入れました。(好書好日 人気漫画家インタビュー「 祝「うる星やつら」アニメ化、高橋留美子さんインタビュー! SF、ギャグ、学園もの…なんでもありの世界だっちゃ」 2022年4月22日より)

●EP023;トラブルは舞い降りた!!(03巻 PART05)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;友引高校の上空から舞い降りてきた転校生。彼は面堂財閥の御曹司・面堂終太郎だった。顔が良く金持ちの彼に、クラスの女子たちばかりかしのぶさえも夢中になる。そしてクラス委員長をめぐってあたると面堂との対決が始まった…!

◆ポイント;本格的に週刊連載開始 面堂初登場 しのぶの心変わり(?)
◆キーワード;面堂財閥 公約 決闘
◆注目フレーズ;「机を投げたのはわたしです」「女生徒が空を飛んではあぶないっ」「アホに嫁ぐとアホな子が産まれる」

◆解説
言わずと知れた、面堂初登場回。そして、うる星のすべてが生まれ変わるそのきっかけとなる回といって差し支えないでしょう。

面堂終太郎という名前は、「面倒」(トラブル)を「終わらせる」(シューター)から付けられたと言われています。
ソースというか出典元は定かではないですが、この話は連載当時高橋先生自身のコメントとして読んだ記憶があるのでおそらく確かなことなんだと思います。

ただ、具体的に「トラブル」とは何を指すのかまでは言及していなかったはずです。今となってはそれまでの「うる星」の根幹であった、あたる、ラム、しのぶの三角関係を指していたのではないかと推測はできますが、明確な答えはいまだもって得られていません。
というのも、冒頭の引用コメントでも紹介した通り、高橋先生自身は意図的に世界を一転させたとは言っていないんです。
あくまで自然な流れでそういう感じになったと答えているんですね。

正直、信じられません。
どう読み込んでも、面堂登場は「君待てども…」までの流れをあらかじめすべて計算した上でのこととしか思えませんから。

そう、今回紹介する「トラブルは舞い降りた!!」から「君まてども…」までは不可分なんですよ。それはまさに「5部作」というべきものであって、どれひとつとっても欠かすことのできない構成になっているんです。
そしてこのたった5つのエピソードが「うる星」のすべてをひっくり返したと言っても過言ではないんですね。
そんな「うる星」史上最大の事件が、なんとなく描いていたらそうなっていたなんて誰が信じますかw

実際のところ、なぜそれまでの「うる星」の軸であった「三角関係」を解消して、あたるとラムの追いかけっこにシフトしたのかはわかりません。
この「うる星」最大の謎と言ってもいい問題については近いうちに別エントリーで考察していくつもりですので、ここではこれ以上言及しないことにしましょう。(こうして宿題が増えていく…)

ともあれ、面堂というキャラは、単に新キャラ投入という枠を越えた大きな使命を持って舞い降りてきたに違いありません。
よく、トラブルシューターと言いながら本人がその「トラブル」の元凶になっているじゃないか、とも言われますが、彼の場合「毒をもって毒を制す」なんですよ。いわば「トラブルを持ってトラブルを制す」ですねw

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ほら、まさに「トラブルは舞い降りた!」でしょうw
どう見たって、こいつ自身がやばいやつだというのは誰の目にも明らかですw

なお、この実に印象的な登校シーンですけど、高橋先生によると、

面堂の出る第1回目のネームは7回書きなおし、最後に大型ヘリ登校にたどり尽きました。ヘリによって面堂の性格が決まりました。(復刻BOX4原画集あとがきより)

だそう。果たして「ヘリによって決まる性格」って何w
まあ要するに桁外れの金持ちということなんでしょうね。それによって、プライドの高さとか常識はずれな性格が形成されていったのでしょう。

面堂がうる星を変えたものは多岐にわたります。
舞台を「学園」中心にしたというのもその一つでしょう。

なにしろ彼が「転校生」だったということで、
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あの温泉マークも再登場するのですからw
しかも、「あなたにあげる」以来の温泉マーク柄の背広姿w
これを機会にして彼はレギュラー化するわけです。
学校の教師が一人のキャラとして確固たるポジションを得るというのは、かなり大きな意味を持つかと思います。

また、あたるの「ライバル」キャラとしての存在も大きいでしょうね。
なんといっても、地球人同士で同世代の男子ですから。レイのような豚牛とはわけが違いますw
それが同じ学校の同じクラスに転校してきたとなれば、出番が劇的に増えるのも当然です。学校が舞台になる以上、いつも一緒にいるわけですから。
そして事あるごとに、彼はあたると対決する羽目になるわけです。

まあしかし、彼が成し遂げた一番のことといえばやっぱり、
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この旧・うる星の構図に楔を打ったということに尽きるでしょう。
「成長せんやつらだなあ」というセリフ通り、ラム、あたる、しのぶの三人はこれまでずっと同じような爛れた三角関係のドタバタを続けてきました。
でも、彼の登場によってすべては変わってしまうわけです。

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そう、こんなふうにw
乙女チックなシーンなのに、「机を投げたのはわたしです」がなんともシュールw

しのぶが投げた机が面堂のパラシュートに当たるというのも、実に意味深でもありますね。
まあ「机を抱きしめた男が、パラシュートでおりてきました」「宇宙人かな?」とか言われていましたがw
面堂とファーストコンタクトを取ったのがしのぶだったというのは、とても偶然とは思えません。やはり、何らかの意図が働いたと考えるのが自然ではないでしょうか。(なお、温泉マークは除きますw)

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確かになさけないw
ただ一方、この肘鉄&足蹴を食らっても決してめげないゴキブリ並のしぶとさは、彼がまさにクラマの教育によって「男」になった結果とも言えるかもしれません。
面堂のうしろでなにかうごめいているという言い方がなんか言い得て妙だなと思ってしまうのは私だけでしょうかw

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確かにうっとおしいw
てか、いったいどの口が「浮気者~浮気者~」と言うのかw

でも、このプライドを捨て去ったようなみっともなさは、キャラとしては強烈ですよね。
そりゃ面堂も思わず「きみっ、机を食べてはいけない」とツッコミたくなるわw
まあ、言葉だけ抜粋すると意味不明なツッコミですけどw

変なツッコミといえば、「女生徒が空を飛んではあぶないっ」なんてのもありましたw
じゃあ男なら飛んでていいのかよっていうねw
これは彼自身がヘリから飛んでの登校だったことがフリになっている面もあるのでしょう。
つまり、彼も空から降りてきたお客さんという意味では、ラムと同じような存在なんですね。
だからこそ、「新連載」の第一回目を飾ることができたとも言えます。

で、そんなきっかけで、面堂がラムの存在を初めて認識したシーンが
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これなんですけど、「うち女生徒じゃないっちゃ」というセリフが印象的ですね。
まさに、女生徒じゃないから空を飛べるわけですw
お尻だけで着地して脚をピンと上に伸ばす姿勢がまたすごく魅力的じゃないですか。これを意識せずに無邪気なままにやっているからドキッとしてしまうわけですよw
髪がふわっと舞い上がっている感じもいいですよね。あくまでソフトに降りたつ様子が伺えて、彼女の自由奔放さを象徴しているようなシーンと言えます。
面堂が興味を示すのも無理はないですね。

まあとにかく、彼が3人の間に入ることによって新たな化学反応が起こるわけです。

そう、
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こんなふうにw
「アホに嫁ぐとアホな子が産まれる」というセリフが強烈ですね。
「系図」のあとを考えると、なんとも意味深な言葉w
しのぶの「わたしはアホの子を産む気はないっ」には変な笑いが込み上げてきますw
一応、未来ではそのアホの子を産んでいるらしいんですけどw

ただ、この構図は面白いですよね。
そう、面堂とラム、あたるとしのぶが対比構造になっているんです。
この時点ですでに「迷路でメロメロ」への布石は用意されていたとも言えるのではないでしょうか。

それと、あたるがしのぶに対してラムと同じように怒れと訴える姿もなんだか印象的です。
この場合、彼にとっては愛情の証が「怒り」なんですよね。そして、その怒りが誰に向かうかでその愛情を計っているわけです。
これは常にラムの「怒り」を買ってきたあたるだからこそのセリフなのかもしれません。

ともかく、面堂が舞い降りたことによって起こった波紋はうる星やつらの世界全体に広がりました。
そして、その存在に唯一対抗できるのは他でもない、諸星あたるその人だったわけです。

この二人がクラス委員長の座を争って正副を分け合うというオチは、新たなうる星の始まりを象徴するものでした。
これが「初期」の頃だったら、けっきょくあたるが不幸に見舞われるどんでん返しで終わっていたはずです。
そう、彼はトラブルに真っ向からぶつかれる「主人公」として生まれ変わったのですね。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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スペシウム光線かw
どうやらこの頃、高橋先生は特にウルトラマンシリーズにハマっていたようです。

まあ実際には、この立てた右腕から光線を発射するポーズはウルトラセブンなんですけどw
ウルトラマンのスペシウム光線は両腕をクロスするスタイルですから。
ただ高橋先生は、ウルトラマン方式よりこのセブン方式のほうがお気に入りだったようですね。
中期以降も、時々ラムがこのポーズで電撃を出すシーンがあります。

まあなんていうか、「売られたケンカは買う」がモットーのラムらしいシーンだと思いますw(しかし、「しゃらくさい」って…)

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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ここは前振りである「きみは机を投げた美しい人」「しのぶとよんでください」からのテンポが最高ですねw
あたるの返しも息がぴったりw やっぱりこいつら似たもの同士だわと思ってしまうような掛け合いです。

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珍しい温泉マークのツッコミw
だからなのか、よけいに面堂のいっちゃってるぶりが際立ちますw
まあ懲戒室だの即刻舌を抜くだの、しまいに私設警察が天誅とまで言われたら、そりゃ教師といえどもビビるわなw

☆ピックアップワードダーリンのお嫁さんだっちゃ
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お嫁さんという言い方が新鮮。
というか、妻とか夫婦とはよく言っていますが「お嫁さん」はここだけなんじゃないかな。なんか可愛いというか、微笑ましい響きですよね。
なんで面堂にはこう答えたのかは謎ですが、一応学校という場で他人に説明する際に、そういう言い方の方がわかりやすいと考えたのでしょうか。




●EP024;星座はめぐる(03巻 PART06)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;ラムがコンピューターで相性診断をしてみたところ、そこで弾き出されたのはなんと面堂終太郎。彼のことをほとんど知らない彼女はダーリンと面堂を文字通り「てんびん」にかけてみることにした!

◆ポイント;ラムが面堂に興味を示す あたると面堂の中身は同じ
◆キーワード;相性診断 同じレベルのアホ
◆注目フレーズ;「開け、チューリップ」「ラムからも相手にされなくなったら、一生独身よっ」「おまえの愛情表現はこんなんばっかしや」

◆解説
面堂が変えたのは何もしのぶだけではありません。
この回では、なんとラムも彼に興味を示します。これは非常に重要なポイントですね。

この場合の興味というのは単なる好奇心としてではなく、あくまで「異性」としての興味です。
「恋愛対象」としての興味という点で、もしかしたら当時としてはショッキングなこととして受け取られたかもしれません。ある意味、それまでのラムとは結びつかない行動ですから。

実はラムがあたる以外の男性に興味を持つというのはこの回だけなんですよ。
あとは昔の思い出としてレイに惹かれるシーンがあるくらいで、純粋な意味で気持ちを動かされるのは他にはないんです。
だからこの場合、他の女子やしのぶと同じようにルックスに惹かれたというのではありません。
もっと複雑で多面的な思いがあっての「興味」なんですね。
それは彼女にも人としての迷いや葛藤があるということの証ではないでしょうか。

面堂の登場はラムの心にも大きな影響を与えたわけです。

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ほら、相性診断に頼ってしまうあたり、ラムもかわいいところがありますよねw
やはり面堂の登場は彼女に何らかの変化をもたらしたのは間違いないでしょう。
(もしかしたら、しのぶの心変わりを目の当たりにして期待しちゃってる面もあるのかも?)

なお冒頭1コマ目では、あたるのデータを入力する際に「ダーリンあたるの生年月日」と言っています。
ラムが「あたる」と口にするのはここくらいですが、彼女がダーリンの名前をちゃんと認識しているという点で重要なシーンと言えるでしょう。(そしてそれは、「君待てども…」のあるシーンにもつながる)

けっきょく、コンピュータには「データ不足」ということで弾かれてしまうのですが、いったいどの程度のデータだったんでしょうね?それなりに一緒にいる時間も長いのですから、足りないということもないと思うのですが…

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開け、チューリップw
昭和テイスト満載のネタですが、なんかラムが言うと違和感があるw なんでそんな古いネタを知ってるんだw(ちなみに元ネタは間寛平が昭和50年に出した「ひらけ!チューリップ」というコミックソング。当時のパチンコは当たりが出ると、チューリップに模した玉入れ口のフタが開いて玉が入りやすくなる仕組みだったのです)

ていうか、完全にパチンコじゃねーかw どこがコンピュータなんだw

で、知ってる男のデータを全部たたきこんだ結果、パチ・コン(パチンココンピュータ)が弾き出した結果は
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こいつだったというw
ていうか、この写真はどこから出てきたんだw ご丁寧にピースなんかしてるしw
ラムのずっこけ方がすっごくギャグ漫画してますよねw 「初期」の彼女にはなかったコミカルさと言えるでしょう。

この後、当然彼女はコンピュータに文句を言うんですけど、その際の言葉が「うちは面堂終太郎なんてほとんど知らないっちゃーっ!!」なんですよね。「あんな男なんてごめんだっちゃ!」とかじゃないんです。
つまり、可能性としては否定していないんですよ。あくまで知らないからという理由なんですね。
レイの時の拒絶反応とはえらい違いじゃないですか。
そこに、彼女の「揺らぎ」みたいなものを感じるんですよね。そしてそれはすごく人間らしい感情だなと思うわけです。
(なお、ラムが「面堂終太郎」とフルネームで呼ぶのはここのみ。普段は「終太郎」呼びになります)

一方、クラスの女子たちも相性占いに夢中。
面堂が4月1日生まれということで、牡羊座との相性に一喜一憂しています。(どうでもいいですけど、面堂って早生まれなんですね。あたるが4月13日生まれですから、彼とはほぼ1歳近く年下ということになるのか…)
その中にはしのぶもいて、「きゃーっ!!てんびん座と最高の相性ですって」と興奮状態でしたw

ところで、高橋留美子先生はてんびん座(10月10日生まれ)ですが、しのぶもてんびん座というのは何か関係性があるんでしょうかね?
特に理由はないのかもしれませんが、ちょっと気になりました。(あ、ちなみにですけど、私は牡羊座ですw)

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そこに何やら大きな荷物を持ったラムが入ってきます。
クラスの女子も慣れたもので、「あらラム!!」で済ませていますね。
面堂も含めて、ごく普通の日常として受け止めている感じが伺えます。

面白いのは、この後ラムは「同じ牡羊座でもダーリンとタイプが違うっちゃねー」と言ってるんですよね。それもしつこくクラスの女子に言い寄っているあたるを見て。
つまり、占う前にある程度「タイプ」が違うと認識はしているんです。
逆に言えば、タイプが違うからこそ、興味があるのかもしれませんね。

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面堂との相性を占ってみるというラムに対して詰め寄るしのぶたちですが、何気にクラスの女子がラムに直接会話するのって、ここが初めてなんですよね。
まあそもそも学校が舞台になる話がこれまでほとんどなかったわけですが。
こういったちょっとした描写にも、「初期」の頃とは違う空気感を感じ取ることができます。

ラムが彼女たちの糾弾を軽くいなすかのようなポーズが印象的ですね。
少しすましたような表情に、それまでにはないラムの一面を見たような気がするのは私だけでしょうか。

さて、ラムまでもが面堂に興味を示したということで、女子たちはあたるに詰め寄るわけですが、そこで彼は今までしたことがないシリアスな表情を見せます。(女子たちは「まともな顔」と称していましたがw)
さすがのあたるもこれは相当こたえているぞと思いきや…

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WWW
こういう一旦シリアスに見せてから落とすというのは笑いの基本パターンですが、これはこの時期だからこそ成り立つネタですね。
ごく初期、たとえば「絶対絶命」や「愛で殺したい」の頃だったら、たぶん笑いにならなかったでしょう。何しろラムはとことんイカれてましたし、しのぶが正統派ヒロインとしていたわけですから。
むしろ「ようやくあたるも解放されそうでよかったな」と同情される立場だったのではないでしょうか。このあたるのモノローグがギャグとして成り立つのは、それだけラムという存在が大きくなっていることでもあるわけです。

このあたるの言葉は強がりでも痩せ我慢でもなく、まごうことなき「本音」です。
そして、それがこの時期にはギャグになり得たというのは非常に大きなポイントでもあります。
「初期」でもなく、また「君待てども…」「君去りし後」を経ていないこの時だからこその笑いであるということは押さえておきたいですね。
それが後にどういう笑いに変化していくかも注目してみると面白いのではないでしょうか。

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虎縞一角獣座w
しのぶが真面目に調べて答えてるのがおかしいw
載っていたら逆に怖いわw

十二宮の中心にラムの星座があるというのが興味深いですね。そもそも星座というのは地球から天球を見た場合の形であって、ラムの星に当てはまるものではないでしょう。仮に星座というものがあるとしても、それは全く別の星座になるはずです。(「カブキ座」とか「ヤク座」かな?w)
つまりこのホロスコープの真ん中の球は本来「地球」になるわけですね。
それを「虎縞一角獣座」に差し替えているところにラムというキャラの立ち位置が見えるような気がします。

さて、これで何をどう占うのかというと、「まわりの十二宮でダーリンと終太郎の性格判断して、ふたりをてんびんにかける」とのこと。
ここでしのぶの星座である「てんびん」が出てくるのが実に意味深ですね。二人の間で揺れる心といったことを象徴しているのでしょうか。それをラムが占いに使用するという意味も含めて、色々深読みしたくなります。

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興味があるといっても、心を許しているわけじゃないんですよね。
こういうところはわりとガードが固いんです。
ファンタジーな存在であるラムですが、妙に生身の人間性を感じるのはこういうところなのかもしれません。

それにしても、面堂のポーズがあたるそのものw

さて、ラムに小さくされたあたるたちはホロスコープの牡羊座に乗っけられます。
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そこでさっそく乙女座をナンパ(笑)しようとするあたるを指で弾くラムw

ここでしっかり釘を刺すのがラムですよね。
まあ動いたら性格判断にならないということもあるでしょうが、一応ちゃんと怒ってみせるわけですよ。
仮にこれが面堂だったら、こうはしないでしょう。
ここにも彼によってラムのキャラがくっきり明確になった瞬間をみることができます。

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あたるたちは特殊なアンテナの放つ電波で小さくされていましたが、ラムはそんなものは使わずとも自ら小さくなれるようです。
なんだか「悪魔の住む花」で宇宙細菌ダリーと戦うためにミクロ化したウルトラセブンを彷彿とさせますね。これで巨大化もできたらまさにウルトラセブンだw

この設定はこの回くらいにしか出てこなかったと思いますが、いつの間にか忘れられてしまったのでしょうか。(一度「三つ子の魂、百までも!」(コミックス9巻 PART-3)で、簡易タイムマシンになったコーヒーカップに飛び込んだことはありましたが)

さらに
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ここでもウルトラマンネタがw
どんだけウルトラマンにハマっていたんだw

ていうか、これがどう性格判断につながるのかよくわかりませんが…
高慢な態度でトラブルを呼びやすいということでしょうかw

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ダーリンと同じレベルのアホw
いったい、今まで何を占ってきたんだよw 性格判断じゃなくてアホ度判断じゃねーかw

いやでも、このオチは非常に重要ですね。
面堂がうる星におけるゲームチェンジャーになり得た理由の一つとして、あたるに対抗できるポテンシャルがあったというのは間違いなくありますから。また、だからこそラムも興味を惹かれたんでしょうからね。

彼は最初からキャラが立ちまくっていました。それが「ヘリによって決まった」かどうかは定かではありませんが(笑)、とにかくうる星という世界そのものをひっくり返す力があったわけです。
この回はそれを示唆する意味もあったんじゃないかと思いますね。

なお、この回はあの島本和彦先生にとっても、非常に衝撃だったようです。
その時のことを彼は後年こんなふうに描いています。

aoi-honoo_01_P068.png aoi-honoo_01_P069.png 
(「アオイホノオ 1巻」小学館ヤングサンデーコミックス P68、69より)

「トラブルは舞い降りた!!」でも「君待てども…」でもなく、「星座はめぐる」でバシッときたというのが面白いですね。当時をリアルタイムで体験していた読者の生の感覚として、非常に興味深い話だと思います。

まあ一応ことわっておくと、この「アオイホノオ」は自伝ではなくフィクションという形を取ってはいます。
あくまで主人公は焔燃(ほのお・もゆる)という漫画家志望の学生ですし、コミックスの冒頭にも「実在の人物・団体の名称が一部登場するが、あくまでこの物語はフィクションである」と但し書きがありますしね。

だから、「いまだ浮上せず」(コミックス2巻 PART-5)が掲載されたサンデーを読んでいた場面で主人公焔燃(ほのお・もゆる)が、
「こんな…暗くって重ーいのがステイタスな少年サンデーで、SF恋愛コメディーをなぜ描いている!?」「今のサンデー読者にこれがわかるわけがない!別の雑誌に描いた方がいいんじゃないかっ、高橋留美子!?」「しかし…まあ…」「俺だけは認めてやろう!!ファンレターでも出すかな!!」
なんて、超・上から目線で語っていてもそれは島本氏本人の言葉ではないはずです…たぶん。

ただ、この「星座はめぐる」に関するエピソードは本人の口から実話であると明言されています。

――高橋留美子はやはり『うる星やつら』の連載が始まった時から、人とは違うメジャー感があったのでしょうか。
島本 最初からではなかったですね。『アオイホノオ』の一巻でも描いたんですけど、面堂が出るようになって、ラムちゃんがあたると面堂、それぞれとの相性占いをする話があるんです。あそこで挙げたカットにやられました。面堂の存在は大きくて、それでピースが揃った感じがありました。『アオイホノオ』で描いたエピソードは実話で、実際にあれが載った号の「サンデー」を蕎麦屋さんからもらったんです(笑)。

(「ユリイカ」2014年3月号 特集=週刊少年サンデーの時代 島本和彦ロングインタビューより抜粋)

蕎麦屋というのは、島本氏はこのサンデーを買ったわけではなくたまたまお店に置いてあるやつを読んでいたんですね。(作中ではうどんやになってましたがw)
で、彼は店主のおじさんに「この本、買います!」と言ったそうなw
当然、「うちは本屋やないで!」と断られるのですが、このサンデーは今書店に並んでいる1週前のやつだったんですね。そこで島本氏は「たのんますっ、この本には俺の人生がかかってんです!」と熱く訴えかけたそうなw で、その熱意に負けたおじさんからタダでもらったというw

その後も彼は「この少年サンデーは漫画界の歴史的ターニングポイントですよ!」「今日、うどんを喰いにきたのは、きっとこいつに出会うためだったんです!!!」と熱く語っていますが、さすがにこれは焔燃(ほのお・もゆる)の言葉なのかもしれませんw

まあしかし、やはり面堂登場から何かが変わったんだという感覚は当時の読者にも伝わっていたのでしょう。それが何であるのかがわかるのはまだ先だったでしょうが、明らかにそれまでとは違うものが始まろうとしていることだけはわかったんだと思います。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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ダーリン=6本 面堂=7本。
愛の矢の命中率があたると面堂で差があります。この1本の差は果たして何を意味するのでしょう?
極端に離れているわけではなく、ほんのわずかな差だからこそよけいに気になりますね。

また、あたるの放つ「おまえの愛情表現はこんなんばっかしや」も興味をそそられます。
ラムの普段のお仕置きを彼は「愛情表現」だと理解しているのでしょうか?

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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ぬあーっははははは!!www
完全に悪役の笑い方じゃねーかw
さすが、「金と権力を持ったあたる」だわw

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しょうもない屁理屈の応酬w
助産婦さんの話を持ち出すあたり、同レベルの戦いなのが伺えますね。小学生の「100万円かけるか?」みたいなやつw
これには乙女座のお姉さんも苦笑いですわw

また、「両名ともに、いかなる異常事態でも女のこととなるとみさかいをなくす」と冷静に記入しているラムがおかし過ぎるwww
お前はそれでいいのかよw

ちなみに、ここまでの審査を整理してみると、
牡羊座=「両名ともに男性に興味なし」
牡牛座=「ダーリンいじきたなし」
双子座=「終太郎、ふたご座とトラブル」
獅子座=「あくまで自意識過剰」
乙女座=「両名ともに、いかなる異常事態でも女のこととなるとみさかいをなくす」
で、愛情テストが
射手座=「愛の矢の命中率、ダーリン六本面堂七本」
で、最終テストが
天秤座=「同じレベルのアホ」
なんですよね。

これで同率首位になるという理屈がよくわからんw
けっきょく、二人ともいいところは一つもなかったような気がするのですが…

☆ピックアップワードうちの気持ち次第だっちゃ
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それでも、ラムはこういう結論を出すわけです。
なんだろう、理屈はまったく通ってませんし、意味不明ではあるんですけど、すごくラムらしい判断だなと思わせるんですよね。
そしてそれは、しのぶとの対比にもなっていたような気がするんです。

彼女の、この時の判断が「うる星やつら」のすべてを変える源になったと言えるのではないでしょうか。




●EP025;春のうららの落第教室(03巻 PART07)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;あたるたちの教室は毎年集団居眠り事件が発生する「恐怖の落第教室」と呼ばれていたが、それは桜の精霊のせいだった。彼らは毎年落ちこぼれに「この教室の人間を全員眠らせる」という追試験を出していたのだ。そして今年も、春眠という劣等生が二級精霊昇格を目指してあたるたちをなんとか眠らせようとするのだが…

◆ポイント;毎年落第を繰り返す教室 あたるがしのぶに面堂がラムに本能全開
◆キーワード;恐怖の落第教室 睡眠薬 昇格
◆注目フレーズ;「あなたのブラには妙なものが入ってるんですね」「本能120%開放っ!!」

◆解説
「5部作」の中では比較的地味な印象の回ですけど、決して欠かすことのできない重要な回だと思います。

なにしろ「恐怖の落第教室」ですからねw
「うる星」が季節を永遠に繰り返す、いわゆる「サザエさん時空」の世界になったそのきっかけの回にもなるのですから。

またこの回は、ゲスト以外ではあたるとラム、そして面堂だけで話が進むという特徴があります。しのぶが早々に寝てしまって、関わってこないんですね。
これがまた微妙にその後の彼らの関係性に影響を与えていくわけです。

物語は落ちこぼれの桜の精霊である春眠が、「落第」をまのがれるためにあたるたちの教室の全員を眠らせようとするところから始まります。
どうやらあたるがいる教室は、毎年桜の咲くころに集団居眠り事件が発生するらしいのです。
そこは「二級精霊」昇格の追試験の舞台として選ばれているようなのですが、まあ人間にとっては迷惑な話ですねw

ていうか、なんで毎年同じ教室でやらないといけないのかよくわかりませんけどw 毎年落第生を続出させたら疑われるだろうがw
ある程度ローテで対象の教室を変えていくという発想は精霊たちにはないんだろうかw

まあそんなこんなで、温泉マークも含めて教室のみんなが強烈な睡魔と戦っている中、
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あたるだけはなぜかギンギンギンw

面堂ですら眠くてしょうがなかったのに、彼だけは最初からずっと眠そうな様子を見せません。
うーん、さすがタフな主人公だけありますね。

もっとも、
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こういうことだったわけですがw
ていうか、授業中に隠れてエロ本を読んでいるのはまだいいとして、それを教師に眠気覚ましのいいわけにするってどういう神経してるんだこいつw

しかし、精霊の術がまったく効かないというんですから、さすがですね。
あの面堂ですら大量の栄養ドリンクに頼わざるをえなかったというのに…
彼の「色ごと」に対する執着は人並外れたものがあるようです。

さて、どうして彼がこんな行動を取ったかというと、
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このように先生にゲンコツを食らったからなのですが、でも温泉マークも他の生徒同様むちゃくちゃうつらうつらしていたはずです。
はたして「こらーっ諸星ーっ!!」なんて元気よく叱れるものでしょうか?

実はこれは
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ラムの仕業だったわけですけど、彼女にこういう茶目っ気があるというのは意外であると同時に、なんだかすごくいいなあと思わせますね。
しかも、彼女が「諸星」と呼ぶんですよ?超レアシーンじゃないですかw こんな場面、他では絶対にありえません。それだけでも非常に貴重な回だと言えるでしょう。

授業中にエロ本(少なくとも、彼女にも裸の女性が載っている本だという認識はできただろう)を読んでいるダーリンにただいつものように怒りをぶつけるのではなく、温泉マークの声色を真似ていたずらを仕掛けるというのが実にかわいいですよね。そこには彼女なりの考えたコミュニケーションの取り方があるわけですよ。

膝を抱えてちょこんと宙に浮いて微笑んでいる彼女の姿に、胸がきゅんとなってしまうのはきっと私だけではないはずです。

この回でもう一つ重要なポイントとしては
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ラムと面堂が会話しているシーンが目立つという点があります。
それも、ごく一般的な会話なんですよね。これまでのような面堂が一方的にいい寄るといった形ではなく、世間話でもするような自然体で話しているんです。

この後、ラムはブラから睡眠薬の反応液を取り出すのですが、そんな仕草に面堂は特に興奮するわけでもなく、「あなたのブラには妙なものが入ってるんですね」と感心するように言っています。
春眠たちの怪しい話になんの疑いも持たずに、脳天気に宴会だと浮かれるあたるとはえらい違いですね。
ここでは意図的に、面堂とラムを近づけているように思えます。
(ちなみに、ラムのブラにはドラえもんのポケットのごとくいろんなアイテムが入っているという設定はここから生まれている)

ラムも面堂を警戒することなく、まるで友達のように自然に接しています。
前回の「星座はめぐる」で面堂に興味を持ったことが、多少なりとも影響していると言えるのではないでしょうか。

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スタミナ強化薬配合のお酒が入ったことで、ラムと面堂はさらに急接近します。
完全に目が据わっているのがよくわかりますね。
春眠特性のスタミナ強化薬によって、本能が全開になってしまったわけです。

このあと、ラムはなんと面堂に無理やり唇を奪われてしまうのですが、決してシリアスな雰囲気ではなく、あくまで男女のドタバタの一環として描かれています。ラムも「ひ〜〜っ!!」なんて悲鳴をあげて腕をワナワナ震えさせていますしw
そう、まさに「うる星に 出てくるキスは 事故かギャグ」なわけです。
(この重要な格言(?)を忘れてしまった人はもう一度「うる星講座その4・まずは初期から読んでみよう!単発掲載期編」を復習してみましょう!後半「酒と泪と男と女」あたりから)

ただ、ここでのラムと面堂の急接近は、実は「君待てども…」への布石にもなっています。

そうそう、もう一つのポイントとして
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ラムのスルメ好きが初めて描かれるというのもありました。
この設定はどこから来たのかは謎ですが、キバがあるので歯応えがあるものを好んでいるのでしょうか?w

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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友引高校長が初登場するのもこの回だったりします。
この頃はいたって普通というか、むしろ俗物めいた印象がありますね。PTA会長には頭が上がらない感じですし。
彼が得体の知れないキャラになるのはもう少し後になりますが、今見ると違和感があるw

さて、ここではもう一つ、非常に重要なポイントが描かれています。
そう、あたるたちの教室ですね。ここで初めて「2-4」であることが示されました。

実は
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「性(さが)」(コミックス2巻 PART2)では「1-4」だったんです。
いわば、彼らは「初期」とは違う時間線に移ったと言えるわけですね。

しかし、私は令和版アニメ3話の感想
> 実は原作では当初彼らは高校1年生だったんですよ。それが面堂が転校してきた春に初めて進級するという形だったんですね。
> もっというなら、あたるとラムの関係に初めて変化が見える「君待てども…」を経て彼らは“2年生”に進級するわけですけど、ここでは最初から彼らは2年生なわけです。


と書きましたが、この時点で「2-4」だったことがはっきり示されていたんですね。これは私の記憶違いでした。

ただそうなると、面堂が転校してきた「トラブルは舞い降りた!!」の時点では1年だったのか2年だったのかが気になりますね。最初から2-4だったとすると、「初期」のうる星とはまったく別の世界線である可能性があります。
逆にその時点では1-4であって、今回の「春のうららの落第教室」で2年に進級していたとするなら同じ世界線であるといえるかもしれません。

私がなぜこの段階では「1-4」だと勘違いしていたかというと、「トラブルは舞い降りた!!」から「春のうららの落第教室」までは掲載された週刊少年サンデーの発売が1980年の3月だったからなんです。
つまり、まだ進級前の時期だったんですよ。だから「落第」がテーマの話が成り立つんだとも思っていましたしね。ここで落第したらまた1年をやり直すんだと思い込んでいたわけです。

また、次の「ツノる思いが地獄をまねく」が掲載された週刊少年サンデーが1980年4月2日発売、そして「君待てども…」が4月9日発売ですからね。時期的にもそこで進級したのかなと思い込んでしまったのかもしれません。

そうなると、
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この「二級精霊に昇格させろ」という春眠の言葉が俄然大きな意味を持ってきますね。
ひょっとすると、この時の「昇格」によって、彼らも2年に「進級」したのでしょうか?

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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ボケとツッコミの息がぴったりw
やっぱりこの二人、同レベルだわw
まあある意味「このからだがたまらんので落第点をとる」ていうのはあながち間違いではないかもw

ていうか、「よいこのらたいブック」てw
はたしてこれは本当に「エロ本」なんだろうか…やっぱり旧オリジナルコミックス3巻初版第1刷どおり、「へんな本」の方が的確だったのかもw
(初版第1刷と第2刷以降の話はこちらのコメントを参照)

ラムが横から覗き込んでいるのも好きw
半裸姿の女性なら、自分とそんなに変わらないっちゃとか思っていたりしてw

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ブスになった〜〜っWWW
悪意ではなく純粋に悲しんでる感じがおかしいですよねw
今ではルッキズムネタということでダメ出しされるかもしれませんが、このギャグのキモはそこじゃないんだと声を大にして言いたいです!

ちなみに、
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美人の春眠はこちらw
高橋留美子先生の描く中国娘って、なんでこんなに魅惑的なんでしょうね。

どろ~~ん」て言い方がもう昭和感満載過ぎるw
(「私そろそろこの辺でどろんします」なんてオヤジはさすがに見なくなりました)

☆ピックアップワード桜のイメージじゃないっちゃ
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ラムが桜のイメージを知っているのがなんか意外に感じます。
まあもちろん校庭には桜が咲いているわけですし、どんなものかはわかっているはずです。
彼女の目にもそれはきっと美しく見えることでしょう。

でも、桜に特定のイメージを持っているというのが、なんだか想像できないんですよ。
だからこそ、新鮮に感じるんですけどね。
異星から来た鬼っ娘が地球の桜を見て思いを馳せているかと思うと、切ないような不思議な気持ちに駆られるわけです。
ラムは地球の鬼ではなく、異星の鬼だったから特別だったわけですから。

この辺の感覚が、次の「普通の女の子」というキーワードにつながっていくような気がします。




●EP026;ツノる思いが地獄をまねく(03巻 PART8)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;しのぶの心変わりを説得中のあたるの上に、面堂のパラシュートとともに落ちてきたラム。あたるに「空をとべるやつに人間の気持ちはわからない」と言われた彼女は「普通の女の子」になることを試みる。

◆ポイント;ラムの変装 セーラー服姿のラム ツノをやわらかくさせる薬(ただし興奮すると…)
◆キーワード;普通の女の子 ツノ 一生
◆注目フレーズ;「空をとべるやつに、地べたをはいずる人間の気持ちがわかるか!!」「しのぶにはツノがないっちゃ」「男なんて男なんて、みんな同じだわ」

◆解説
この回は単に「君待てども…」の一つ前の回というだけではない重要性があります。
言うなれば「君待てども…」のプロローグですね。ある意味セットになっているというか、決して切り離せないものなんです。
そして、面堂登場からこれまで描かれてきたことが、ここで一気に集約されると言ってもいいでしょう。

「トラブルは舞い降りた!!」でしのぶの面堂への心変わりを描き、「星座はめぐる」でラムが面堂に興味を示し、そして「春のうららの落第教室」では面堂がラムに、あたるがしのぶに迫る姿を描いてきましたが、ここで4人の思惑が初めて直接交わることになるわけです。

キーワードとしてはやはり、「普通の女の子」が大きなポイントになるかと思います。

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いつものように窓から教室に入ってくるラムですが、「おはよー」と男子生徒に挨拶をしているのが新鮮な印象です。
男子も特に驚いていないところからすると、これはいつもの日常の風景なのでしょう。
手前にいる女子生徒なんてまったくのノーリアクションだしw

でも彼女も、このあとダーリンの居場所を探すラムに「諸星くんなら、しのぶさんとどこかにいったわよ」とちゃんと教えてあげるんですよね。
もはや、ラムはいて当たり前のような存在になっているのが窺えます。

かつてラムはあたるとしのぶしか目に入っていませんでしたが、今ではこうして他の生徒たちとも普通に交流しているわけです。

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面堂はこの段階でもパラシュート登校をしています。
でも、いつの間にかこの設定も消えていたなあw

ここでは、ラムが「しのぶ」に強く反応しているところに注目したいですね。
それぞれの思いがますますややこしくこんがらがることになるわけですw
(実際このあと、ラムと面堂はパラシュートの紐で絡み合うことに…)

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あたるがしのぶの心変わりを問いただして、いったんは説得に成功したかに見えたのですが……

まあそれはともかく、ここの場面はどこか演技がかっている感じというか、寸劇っぽい印象を受けますね。
ネタとしては「浮気心などだれでも持っておる」が笑えますw
ただ、あたるがこうした行動に出た背景としては、前回でしのぶが蚊帳の外だったことが微妙に影響しているような気がします。

この後、面堂たちが落ちてきて4人がくんずほぐれず(笑)みたいな感じになるのですが、そこですぐにしのぶが面堂にうっとりしてしまうところからすると、本当にお芝居だったのかもしれませんw

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一方の面堂とラム。
こちらはリアルな会話というか、シリアスな雰囲気がありますよね。

ラムが自分を「普通の女の子」と認識しているところが大きなポイントですね。
そして、面堂がそれを改めて気づかせるきっかけになっているわけです。

彼があたるの気持ちを代弁してあげるような形になっているのが実に興味深いなと感じます。あたるを見送る彼の目は優しささえも携えているように見えるのは私だけでしょうか。

「空をとべるやつに人間の気持ちはわからない」の言葉の意味を彼はわかっているからこそ、こんな表情を浮かべているように見えてなりません。

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UFOに戻り、改めて自分の姿を見つめるラム。
彼女の目には「普通の女の子」が映っていても、自分以外の人にはどう見えているのかまだわかっていないのです。
ここでもしのぶの名前が出るところが切ないというか、彼女にとってやはり特別な存在なんでしょうね。そこには他の女の子とは違う複雑な思いが混じっているはずです。

この後、ラムはしのぶの普段の格好を思い出しながら、セーラー服に腕を通します。それは生まれて初めて着る「地球の服」だったことでしょう。

そして、しのぶには「ツノがない」ことに気付いて、ツノをやわらかくさせる薬(ただし興奮するとききめがなくなる)を取り出すのですが、
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ツノをペコッと凹ませながら「髪飾りみたい」とつぶやくラムは、やっぱり「普通の女の子」ですよね。

以前「幸せの黄色いリボン」で地球のアクセサリーであるリボンをつけたことがありましたが、そこで「髪飾り」というおしゃれを知ったのかもしれません。
鬼族であるラムにとって、それは新鮮な感覚だったのではないでしょうか。普段はツノが髪飾りみたいなものでしょうしねw
自分のツノが地球のおしゃれになるのは彼女にとっても、少し心躍るものだったような気がします。

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そして彼女は、髪も黒く染めてあたるの前に姿を現します。
心なしか表情もなんだか大人っぽくなったというか、より美少女感が増したような感じがしますね。
これはあたるも夢中になってしまうのも無理はないw

ただ、ここで重要なのは、正体がラムだとまったく気づけないところなんですよね。それは周りの人間たちもそうなんですが。
これはラムの変装があまりにうまくいったというよりも、むしろトラジマビキニ以外の格好をしている彼女を想像できなかったという点が大きかったような気がします。ましてや、ツノがないわけですからね。
あたるを始め、みんなの共通認識としてラム=ツノ、ビキニという図式が固定概念としてあって、その枠から外れたところで彼女を見ることは誰もできなかったのです。

それはなんだか切ない気もしますが、この時のラムにとってはそれでもよかったのでしょう。しのぶよりも自分を見てくれるだけで満足だったのです。

そんなあたるを見るしのぶの視線にも注目ですね。これはラムに対する嫉妬ではなく、見知らぬ謎の美女に対するものなのですから。
この後、彼女は「けさのことはみんなウソだったのね」と冷たい視線を浴びせ、「あれからあたしなりに悩んでたわ」とあたるに告げるのですが、それはまだ完全に面堂に心を奪われたわけではないことを示しています。
ここにきて、4人を取り巻く思いはますます混沌としてくるわけです。

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WWWどーどーどーw
それでもギャグキャラとしての振る舞いを忘れないしのぶw
初期の頃に比べると、だいぶ彼女も弾けてきましたねw
ちなみに「ハルクーッ!!」とは「超人ハルク」のことを指しているのだと思われます。(アメコミが原作のテレビドラマですが、ちょうど1979年から1980年にかけて日本でも放映されていたようです)

そんな二人の様子を楽しそうに見ているラムw
さぞかし、胸がすくような思いでしょうね。

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WWW
ここで案の定、面堂も参戦してくるわけですが、あたるの文句がふるってますw 本当よくもまあ言えたもんだw
てか、教壇を引きずりながら言うなw

この二人が自分を巡って言い争う姿を、興味深そうに頬杖つきながら見つめているラムもよかったですね。
それはさぞかし新鮮な光景に見えたことでしょう。

でも、それも束の間、面堂に「きみにはラムさんがいるだろ」と言われたあたるがなんと「おまえにやる」と公言してしまうと…

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たちまちこんな表情にw

でも、ここで怒りのあまりにブルブルブルと震えてしまうのがラムなんですよね。「普通の女の子」なら、ショックを受けて悲しみの表情を浮かべるところでしょう。

ここは彼女が怒りの興奮でツノがピクッと顔を出してしまうところがギャグになっているわけですが、私がそれがすごく好きなんです。
それを笑いに見せてくれる「うる星やつら」という世界に、なんだか救いを見るような気持ちになるんですよ。
あらゆる感情をすべて肯定してくれているというか、笑いの元にみんなが「普通」でいられることに感動してしまうわけです。

ラムのこの鬼気迫るシーンには、ラムという存在の限りない魅力がすべて詰まっているような気がします。

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ラムは捨てたっちゅうにw
まだ言うかw

ラムが必死で言葉を紡いでいる姿がまたいいですよね。
「あたしは身をひくっちゃ……です」なんて、語尾を言い直しているところがまたいじらしいじゃないですか。
彼女は自分の口癖「〜ちゃ」が「普通」ではないこと、自分だと悟られてしまうことをちゃんとわかっているんです。
自分のことを「ラムさん」と呼ぶところといい、彼女なりに地球の普通の女の子について勉強したことがよくわかる場面でもあります。

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ジャキーンw
いざとなれば、ツノってこんなに伸びるものなんだw

セーラー服がベリベリと裂けるところはいろんなことを象徴しているようにも思えますね。
やっぱりラムは「普通の女の子」ではいられないとも言えますし、また、普段の格好に戻ったからこそ「普通の女の子」なんだとも受け取れます。あのまま怒りを抑え込んで、偽りの自分のままダーリンと付き合うことが普通とは思えませんから。

空を飛べるラムに地べたをはいずるあたるの気持ちがわからないのと同様、あたるもこの時点ではラムの気持ちなどまったくわかっていません。
でも、それって、「普通の女の子」じゃないからなんでしょうか?

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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ラムが初めて披露する「普通の女の子」の扮装。
コマを3段ぶち抜きにして見せてるあたり、高橋先生もここに気合を入れて描いているのがわかりますね。

まあなんでしょう、「こんなええ女めったにおらん」とあたるは言っていましたが、たしかにこれは「普通の女の子」のレベルを遥かに越えているかもw
でも、不思議と制服とソックスがすごく似合ってもいるんですよね。初めての姿なのに全然違和感がないんです。

これは当然「君待てども…」のみならず、その後の友引高校転入につながっていくわけで、将来の「うる星」を予見していたシーンといえるのかもしれません。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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ウルトラ一家じゃねーかw
ウルトラの母にウルトラの父もいるし、むしろなんで面堂だけ普通の人間の格好をしているのかわからんぞw
てか、本当に面堂財閥って金持ちなのか?かまどがあるじゃねーかw 酔狂にもほどがあるw

今では著作権的にやばいネタかもしれませんが、これが当時は許されていたんですね。
本当どれだけウルトラマンネタが好きだったんだw

しかし、さすがにこの予想図はありえませんよね。
いくら封建制が残っていようと、嫁にもらっておきながらこんな仕打ちをすました顔で見て見ぬ振りしている旦那の面堂がひどすぎるw

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なんて可哀想な名も無き男子生徒w
彼にはなんの罪もありませんよねw たまたまあたるの隣の席だったというだけでw

ここすわっていい?の甘ーいムードから一転してのスピード感がクセになりますね。
こういうネタこそ、アニメで見たかった気がしてなりません。

☆ピックアップワードダーリンはうちと一生そいとげるっちゃーっ
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これは「ではあたしと一生そいとげると、誓いますか」と怒りに震えながら問いかけるラムが、あたるの「誓います」という言質を取った挙げ句の果ての言葉ですが、この「一生」という言葉は以前にも出たことがありますね。

そう、「幸せの黄色いリボン」です。「うる星講座その5・まずは初期から読んでみよう!10週連続連載期編」でもピックアップワードとして取り上げました。
あの時もラムの言葉に対してあたるは激しく拒絶していましたが、ここでもまさに「地獄絵図」が繰り広げられます。

あれだけあたるに蔑ろにされてもなお、「一生そいとげる」と言い放つラムは常軌を逸しているようにも思えますが、結果的にうる星がどう着地していったかを考えるにつけ、彼女のこの意味のわからなさは正しかったんだなと思わせます。
何よりこの4人が繰り広げる「地獄絵図」は面白いですよねw
これから始まるドタバタ劇の始まりを予感させる笑いにもなっていると思います。

それにしても「ツノる思いが地獄をまねく」とは言い得て妙ですね。
うる星の中でも屈指の名タイトルと言えるのではないでしょうか。

なお、この4人のドタバタの構図は
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この「春のうららの落第教室」のオチと対比構造になっています。




●EP027;君まてども…(03巻 PART9)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;面堂に一泡吹かせようと、クラスの男子たちはあたるに偽のラブレターを送る。浮かれるあたるに面堂は相手が不細工かどうか賭けを持ち出した。慌てた彼らは「組野おと子」の代役を用意するが、デート当日に彼女がお腹を壊してしまう。その一部始終を見ていたラムは「今回は流石に助ける気にならない」と突き放すのだが……

◆ポイント;ラムの初めての私服姿 あたるとラムが初めて手を繋ぐ
◆キーワード;ラブレター 組野おと子
◆注目フレーズ;「組野おと子とはフィクションであり、実在の人物とは関係ないのだ」「でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ」「ラムってこんなにかわいかったのか……」

◆解説
何度も言ってはいますが、やはりここでも言わざるを得ません。
そう、「うる星史上最も重要な回」です。
この回よりも好きな話はいくつもありますが、それでもどれか一つだけ選べと言われたら迷わず私は「君待てども…」と答えます。これはもう理屈を越えてますね。
単なるいちエピソードを超えた“何か”がそこにはあるんです。

ただ、改めて読んでみるとそんなスペシャルな印象はありません。
ドラマチックな雰囲気も受けませんし、いわゆる「ラブストーリー」といった感じもあまりありません。
中盤までは笑えるネタも多くて普通のギャグ回のような雰囲気のまま進みます。
当時リアルタイムで読んでいた人も、まさかあんなラストシーンが待っているとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

ギャグマンガにおいて、締めで落とさないというのはかなり異例のことです。
たまに緩急をつけるためにほっこりした回を挟むケースはありますが、それも連載がある程度長く続いてからのことでしょう。
普通に考えて、連載が始まってまだ5回目でやることではありません。

しかし逆に言えば、だからこそそれだけ「新連載」を始めるうえで不可欠なことだったともいえます。
面堂登場からここまでの流れは、すべてはあのラストシーンのためにあったと言っても過言ではないでしょう。
それは、再びギャグコメディとして「うる星やつら」を始めるために必要な手続きだったのです。

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「面堂なんかよりあなたの方がすてきよ 面堂なんかよりあなたの方がすてきよ めんどうなのでこの辺で話題をてんかんしましょ」
からの
「1980年、既に人類は地球防衛組織SHADO(シャドー)を結成していた。」www
これは当時海外SFドラマとして人気を博していた「謎の円盤UFO」からのネタなんですけど、前回の「超人ハルク」といい、この頃の高橋先生がSFものにはまっていたことが伺えますね。

こんな感じでこれまでとなんら変わりない、SF風味のドタバタギャグとして「君待てども…」は始まります。

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ぶす~~っw
ラブレターをもらって浮かれまくっているあたるを見て、ふくれっ面のラムw
「ツノる思い」で見せた「ブルブルブル」と比べると、かわいらしくすねている感じがよくわかります。
その感情の幅にこそ、「普通の女の子」としてのラムがあるような気がしますね。

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ラムがはじめてあたるの嫉妬を促す行動を見せたシーンです。
これも面堂という存在があってのことですね。彼が登場する以前なら、ダーリンにヤキモチを焼かすためにわざと他の男と仲良くするなんて発想自体、彼女には思いつきもしなかったでしょう。

彼女がこうした行動に出た理由として、「落第教室」での出来事があったのではないでしょうか。あの時、面堂に迫られ無理やりキスをされたことが彼女にヒントを与えたような気がするんです。

おそらく、あの事件はラム以外誰も覚えていないと思うんですよね。少なくとも、面堂は忘れているでしょう。そうでなきゃ、ここぞとばかりに自分はラムさんと口づけを交わした仲なんだと高らかに公言するはずですw
ラム以外だれも知らないからこそ、むしろ安心してあたるの嫉妬を期待する行動に出られたんじゃないでしょうか。
しかし、あたるは無下もなく「おまえらお似合いだよ」なんて言い放つ始末。

うる星において嫉妬やヤキモチというのは、愛情を計る上で非常に重要なファクターとして描かれています。
この直前の「チラッ」(らむ)「ニコニコニコ」(あたる)も印象的でしたが、ここではあたるにはまだその気持ちが一切ないことが示されているわけです。

さてこの後、あたると面堂の間で「組野おと子」なる相手が不細工かどうかで賭けることになります。
あせった仕掛け人のコースケたちはあわてて代役を用意するのですが…

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うーん、この絶妙な「かわいさ」w
ブレザーを着ているところからすると、他校の女子生徒ですよね。
元からコースケの知りあいだったんでしょうか。

それにしても、この三千円は先払いだったわけですけど、果たして後で返してもらえたんだろうか…(それがきっかけでコースケと付き合うことになったとか?w)

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再びダーリンがヤキモチを焼いてくれるのを期待して「あーあ、うちほんとうに終太郎にのりかえようかなー」と独り言をつぶやくラムに対して、突如真剣モードになるあたる。

このパターンは「星座はめぐる」でありましたよね。
ここでも、この後に「よくぞ決心してくれた」「いけっ、面堂のところへ」と言い放ち、こともあろうに面堂にラムを押し付ける行動に出ます。

でも、今回は決してギャグにはなっていません。「星座」では笑いになっていたパターンが、ここではまったく機能しないんです。

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ダーリンなんて、大っ嫌いだっちゃ。

ラムがあたるを「大嫌い」と言ったのはこれが初めてです。
もう、怒りにブルブルブルと震えることもしません。
それは彼女が初めて本気で心の底から思った言葉だから。
だからこそ、もはや笑いにはならないんです。

そして、この場面を境に作品の雰囲気は重苦しいものになっていきます。

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あーあ、いよいよきょうだっちゃ。

このつぶやきはすごく「普通の女の子」らしい気がします。「あーあ」というため息のような響きには特に。
このあとに続く「どんな女かなー」「うちより美人かな……」も含めて、すごく地に足がついた人間らしさを感じるんですよね。
まだ見たことも会ったこともない相手と自分を比べてしまう。「大嫌い」でも、それでもやっぱり気にしてしまう。
そんな不条理とも言える思いはきっと誰もが持っているものだと思います。

もう一つ注目したいポイントとして、ラムが校庭の木の上にいることがあります。
実は
uy_03kan_part05_10-1koma.png 
「トラブルは舞い降りた!!」でもすでにこんなふうに描かれているのですが、彼女は普段学校にいる間、授業中はこうして校庭の木の上で過ごしているんですよ。

かつては授業中にもあたるの教室に出入りしていたラムでしたが、今ではこうしてみんなの邪魔をしないように気を遣っているんです。
たとえ木の上にいても、彼女は「普通の女の子」なんですね。

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「たまには痛い目をみるといいっちゃ」
「今回はさすがに助ける気にならないっちゃ」「うんと恥をかくといいっちゃ」

それは彼女にとって裏腹な言葉だったことでしょう。
悔しさからくるその強がりは、どこか痛々しくすら感じます。
それでもあたるの様子を伺わずにはいられないのです。

(ただまあちょっと思うのは、あたるはいつも痛い目にあってるような気がするし、ラムがそんなにいつもあたるを助けているようには見えないというのはありますがw)

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屈指の名シーン。だんだんとラムの表情にカメラがズームしていく演出が非常に心に残りますね。
令和版アニメではあぐらでしたが、ここでは膝を抱えて座っています。まるでそうでもしないとそこにいられないかのように。

なぜ彼女が「でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ」なのかはここでもまったくわかりません。
彼女がなぜそう言えるのか、その理由は一切明かされないんです。その思いはいまだ「理不尽」ではあります。
でも、その「涙」が本物であることだけはわかります。

ラムはこの時初めて「涙」を流しました。
そう、これが最初のラムの「涙」なのです。

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組野おと子でーす。

けっきょく、彼女はあたるのために「普通の女の子」にもう一度なりすますことを決意します。
そして、生まれて初めて地球の女の子が着るような「私服」を身に着けるのです。
一生懸命おしゃれをして、髪も結って、語尾を「でーす」なんて伸ばしたりして。

喫茶店に入ってくるときの「おくれちゃったーっ」もそうですが、もはや喋り方もラム語じゃなくて滑らかな地球人語になっています。
ツノる思いのときにはうっかりすると語尾に「ちゃ」がついていましたが、今回は一切そういうミスはしていないんです。

さらにこの後「ごめんねー」とも言っています。ツノる思いの時だったら、おそらく「ごめんちゃっ…ねー」と言っていたことでしょう。
「ねー」の語尾の伸ばし方を彼女は学んだのです。
ダーリンに恥をかかせないために頑張ったのです。

UY_03kan_Part09_14-6koma.png 
ラ……
これは前回の「ツノる思いが地獄をまねく」が前振りになっています。
あの時は誰も彼女の正体に気づかなかったのに、ここでは彼だけがラムだと気づくんです。

これまで彼にとってラムはトラジマビキニとツノだけの存在でした。
それと電撃でしょうか、それら記号としての彼女しか見えていませんでした。

それがここで初めて「普通の女の子」としてのラムに気付くんです。
そしてそれはきっと、他の人間には決して見えない彼の眼だけに映る「普通の女の子」だったはずです。

UY_03kan_Part09_15-3koma.png 
ラムが「あたるさん」と呼んだのは後にも先にもここだけです。
これまでの「ダーリンあたるの生年月日」や「こらーっ諸星ーっ!!」がここにつながってくるんですね。

彼女が「ダーリン」ではなく「あたるさん」と呼んだ意味。
それこそが、面堂登場からここまで5話かけて描いてきた理由だったのです。

UY_03kan_Part09_15-8koma.png 
この場合の「借り」とは、「悲しき雨音」でラムに星間タクシー代の肩代わりをしてもらったことを指します。(「うる星講座その3・まずは初期から読んでみよう!5週連続連載期編」の「悲しき雨音」参照)

あれとは全然意味が違いますし、この期に及んでもまだそんなことを言うかといった感じですが、ただ一方では、あの時の「借り」がいまだに彼のわだかまりとして残っているということでもあります。
彼が「一生」という言葉に異常なまでに拒否反応を示すのも、実はそこに理由が隠されているのかもしれません。

まあでも、ラム自身が今回のことをわりと軽く受け止めているようにも見えましたからね。
あれだけ不埒なふるまいを見せつけられてもなお、「ダーリンがのりすぎるからだっちゃ」で済ましてしまうのですから。それであたるも、その程度の認識でいいんだと勘違いしてしまった可能性もありそうです。

でも、それが彼女の本音であるはずもありません。
なぜから、私たちはすでにあの「涙」を見てしまっているのですから。
あのたった一粒の涙に、どれだけの想いが詰まっているのか知ってしまったのですから。

ここはそんなもどかしい気持ちに駆られてしまう場面でもありますが、それでも実際のところはどう感じているんだろうと「チラッ」と様子をうかがってしまうあたるの憎めなさも見て取れるシーンでもあるのではないでしょうか。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
UY_03kan_Part09_16-4koma.png 
新たな「うる星」の世界が生まれた瞬間です。
彼と彼女が手をつないだ瞬間にそれは始まりました。
でもそれはビッグバンのような派手な誕生ではありません。
触れれば消えてしまうような、小さくて心もとない光でした。

注目したいのはあたるの表情ですね。
少し照れているものの、素直に笑顔をラムに向けているじゃないですか。
つまり強がったり、なんでもないようなふりをしていないんです。
それは逆説的に、彼の中でのラムへの思いがまだ不確かであることを示しています。

それもそうでしょう。たった今、生まれたばかりなのですから。
おそらく彼自身も気づいていないはずです。
むしろわからないからこそ、素直に「もうちょっと」なんて言えるんです。

だからこそラムも、うれしさを表に出すことをせずに少し微笑みながら「……うん…」と頷くだけだったのでしょう。
彼女にしてもそれはまだどう受け止めていいかわからないものだったから。
ここから二人の想いがどう育っていくかはまだ先の話になります。

それでも二人の手がしっかりと結ばれているところに、高橋先生の確固たる意志が感じられるのではないでしょうか。

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
UY_03kan_Part09_09-7koma.png 
WWW
確かに高校生でべったりなでつけてのオールバックはちょっと引くかもw
でも、面堂としては何かこだわりがあるんでしょうね。
「ほっとけ」という返しがまるで漫才のそれw
てか、本人もけっこう気にしてるんだろうかw

UY_03kan_Part09_10-2koma.png 
あたるが素で返している感じが笑えますねw おお、言われてみれば確かにみたいなw
令和版アニメでは趣旨返しみたいな感じで皮肉めいた言い方でしたが、この時期のあたるとラムの温度差なら本来はこんな感じなのでしょう。
まあ膝を抱えたまま宙に浮いてる女の子は、確かにおかしいと言えばおかしいんですけどw

☆ピックアップワードラムってこんなにかわいかったのか……
UY_03kan_Part09_16-1koma.png 
あたるはここで初めてラムを知ります。
トラジマビキニでもツノの生えた鬼でもなく、一人の女の子としての彼女を。
そこから率直に出た言葉がこれでした。

あたるがラムを「かわいい」と思ったことはほとんどありません。
この時と、あとは「七夕デート」(コミックス4巻 PART-10)くらいですね。(「薬口害」(コミックス11巻 PART-1)のあれはほら薬の結果なので除外)
基本ひねくれている彼は、ラムに対しての想いを普段は素直に認めようとはしないんです。
この時点ではまだ自分の気持ちに気付いていないからこそ、こんな馬鹿正直なことを思えるんですよね。
そういった意味で、非常に貴重な一言だと思います。

まあしかし、この時のラムは本当に美しいですね。もういつ見ても惚れ惚れとしてしまいます。
高橋先生も特に気合を入れて描いたのではないでしょうか。うる星史上最も美しいラムだと言っても過言ではないと思いますね。あたるが見惚れてしまうのも当然ですw

ちなみにですけど、この時のラムがこの年(1980年)の秋から始まる「めぞん一刻」の音無響子さんの原型になったんじゃないかと勝手に考えています。


さて、「君待てども…」は後年の漫画家たちにも大きな影響を与えているようです。
新装版コミックスの巻末企画「My Lum×34」では、島本和彦氏がコメントでこう寄せています。

僕は最初「しのぶ」派だった。
黒髪が好きだったのと、当初のヒロインはしのぶだった(と思ってた)からだ。
だから、あたるの『ラムちゃんに追いかけられてもしのぶ一途』の気持ちが良くわかっていた(笑)。
しかし、あのお話。ラムちゃんが『組野おと子』に扮したあのお話がすべて覆した。
ラムちゃんに泣いた。ラムちゃんの優しさに泣いた。

(新装版「うる星やつら」14巻 巻末企画「My Lum14/34」より引用)

また「帯をギュッね!」「モンキーターン」の河合克敏氏は、電柱柱に座って涙を流すラムのイラストを寄せて、

この絵はコミックス3巻(PART-9)『君待てども…』のワンシーンだ。
僕はこの時のラムのいじらしさに胸しめつけられるような感情を覚え、それからというものの電信柱を見るたびに
「あんなところにチョコンと座って涙ぐむ女の子なんて現実にはいないのだ。ハァ………」
とタメ息をついていた。この頃、中学3年生。まさに思春期のなせるワザである。

(新装版「うる星やつら」24巻 巻末企画「My Lum24/34」より引用)

この企画では様々な漫画家の先生方が「うる星やつら」への思いを語っているのですが、具体的に触れられているエピソードはこの「君待てども…」だけです。それだけ当時の衝撃は大きかったのでしょう。(島本先生だけは「君去りし後」と「七夕デート」にも言及していますが、まあ彼の芸風ですからw)
それまでの「うる星」が覆され、新たな道が開かれたのですからそれも当然と言えます。

私にとっては、単に「名作」だとか「感動した」といった言葉ではくくれないものがあります。
なんていうのかな、まだどこか混沌とした世界なんですよね。それは生まれたばっかりで、形も定まっていないようなものなんです。

でも、だからこそ特別なんですよ。頼りなくて儚い光だからこそ、かけがえのないものなんです。愛おしく思えるんです。
手をつないだ本人たちも自分の気持ちに気付いていないような、そんなプリミティブな関係性は見ていて危なっかしいですが、なぜか見守りたくもなります。

「君待てども…」という作品は単純にラブコメ回と言い切れないものがあります。
ラストを見ればわかりますが、ラブに至るまでにもいかない“何か”なのです。
でも、その“何か”は、新たなうる星の世界を作るエネルギーとなりました。

連載早々「感動回」を持ってきたわけとは、そのエネルギーを生み出すためでもあったわけです。



◆「トラブルは舞い降りた!!」から「君待てども…」までのまとめ
新連載を始めるにあたって、面堂終太郎の存在はどうしても必要不可欠なものでした。
それまでの三角関係を中心としたどこかドロドロしたギャグから、よりメジャー感のあるギャグへとシフトするために彼が果たした役割は計り知れないものがあります。

しのぶの心変わりだけではなく、ラムやあたるの心情にも大きな影響を与えましたからね。
それが「うちの気持ち次第だっちゃ」だったり、「ラムってこんなにかわいかったのか」だったりしたのですから。

それは、うる星がよりギャグマンガとして跳ねるために必要なことでした。
それまでの3人の関係を清算し、新たなピースとして加わることで、学園主体の明るくポップなギャグマンガとしての礎となったのです。

ただ、まだ完全に世界が生まれ変わったわけではありません。
「君待てども…」で、ようやくその第一歩を踏み出しただけなんですね。
新生うる星やつらが本当の意味で始まるのは、次の「君去りし後」まで待つことになります。



というわけで、次回は「涙の日記」から「君去りし後」までを見ていく予定です。
うる星がもっとも微妙なバランスの上で成り立っていた時期ですね。

「君待てども…」で生まれた新たな世界は、言ってみればまだよちよち歩きの赤ん坊のようなもの、完全に独り立ちするまでにはもう少し時間を要します。
ラムあたる面堂しのぶの4人が繰り広げる、この時代ならではのギャグ模様を一緒に楽しんでもらえたらうれしいです。
それではまた次回のうる星講座でお会いしましょう!


「復刻BOX」4セットがあれば、うる星の歴史を一望できます!
   


気軽に読める電子書籍もいいですね。今回紹介したところは3巻の後半に収録されています。
   


初出どおりの順番で読むには文庫版が便利!
「トラブルは舞い降りた!!」から「君待てども…」は2巻のPART8からPART12になります。
   


うる星やつら 令和版ラブセレクションでは、 (上巻) に「君待てども…」が収録されていますね。まあこれはさすがに当然というか、入ってなかったら看板に偽り有りのレベルですがw
 


令和版アニメでは第3話Aパートが「トラブルは舞い降りた!!」、第5話Bパートが「君待てども…」でした。
それと第3話Bパートの「迷路でメロメロ」の冒頭では、一部「ツノる思いが地獄をまねく」のシーンが取り入れられています。それによってどう印象が変わったのか、ぜひ確認してみてください。
 
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No title

更新お疲れ様です。


今回は面堂特集ですね。高校生のとき、しのぶの心変わりは自分には結構ショックでしたね、幼馴染との恋愛至上主義だったせいでしょうか?今見るとあたるは振られて当然だとしか思えんし、がっかりもしません。


面堂の初登場の狂いっぷりは新アニメでも出ていて、一番笑ったのはあたるの「俺を無断で使用するな」ですかねw面堂の私設警察が粛清対象にしているのはみんなあたるのコマは吹きましたね。そのあとの大砲と頭のりんごで一家そろって代々頭おかしいのがわかるのも。


「星座はめぐる」の回も好きでしたねー新アニメでやってほしかった。あたると面堂が同レベルのあほオチは本当に面白い、常識がないとか節操なしとか両者に共通点が多いですし、この回ですっかり面堂好きになりましたね。


「君まてども・・・」は超重要回ですし、高校の時もあたるがやっとラムを意識し始めたんだという衝撃的でしたが、ラムもあたるを放置できなかったというのは見落としていました。高橋先生はやはりラブコメがうまい


でほかの話なのですが、ほとんど忘れてしまっていますね、面堂が赤ん坊宇宙人の世話をせざるを得ないという回は覚えているのに不思議です。ウルトラマンネタはそもそも見たことがないので一切わからないと。時事ネタがわからなくなるのは世代も違いますので仕方がないのですけど。


ではまた楽しみに待っております。うる星やつらだとどうも淡泊な感想しか描けないなー

Re: No title

>かわずやさん

面堂特集ですかwちょっと面白い言い方かもw
しのぶの件はショックでしたか。まあ私は最初に8巻から読んでしまったせいでラムとあたるがセットのイメージが植え付けられているところがあったので、それ自体は特になんとも思っていませんでしたね。
ただ、私もどちらかというと幼馴染派なんですよ。ドラクエでは断然ビアンカ派ですしw
そういった意味で言えば、ラムだけは特別ですね。

面堂は本当最初からキャラが出来上がっていましたからね。ネタとして面白い場面も目白押しでどれを選ぶかかなり苦労しましたよw
「俺を無断で使用するな」はメタネタですねw けっこう初期においてはこの手のネタもあったような気がします。
大砲とりんごも最高w あれだけでまともなキャラじゃないってすぐにわかるのが素晴らしいw

「星座はめぐる」は面堂というキャラを考える上で非常に重要な回なので、できればアニメでもやってほしかったですね。紹介した通り、島本和彦にも多大な影響を与えてますしw
彼がこの回で衝撃を受けたというのは本当に興味深いなと思いますよ。ひと皮むけたというのはこういう時にあるかもしませんね。彼の言う“人とは違うメジャー感”のニュアンスもなんとなく感じ取れます。

「君まてども…」はあたるばかりに目が行って、ラムのことは見落としていたということですか。ちょっと興味深い話ですね。
島本氏をはじめとして、だいたいがラムのけなげさに心打たれたという意見が目につく中で、あたるの方に衝撃があったというのはあまり聞かないので新鮮な見方でした。

「落第教室」とか「ツノる思い」は印象がなかったですか。私はどちらもむちゃくちゃ印象深い話なんですけどw
特に「ツノる思い」はラムの初めてのセーラー服ということで、最初読んだ時から脳裏に焼き付いていましたw
ある意味「君待てども…」以上の衝撃でしたよ。
ウルトラマンは私も世代とはちょっとずれるんですけど、小学校くらいにやっぱり再放送でなじみがありましたね。当時コロコロコミックでザ・ウルトラマンというマンガも連載されていましたし、けっこう身近でした。逆に平成ウルトラマンシリーズには疎いんですけどね。
うる星は意外と時事ネタもあるんですけど、それが分からなくてもそんなに支障がないというか、ストーリーとは関係ない遊びの部分でやるのであまり気にしなくてもいいかと。
ラムのポーズがウルトラセブンとか、知っていてもだから何だという話ですしw

わたモテなどと比べるとコメントが淡泊になるのは仕方ないでしょう。だってリアルタイムで読んでいるわけじゃないですからね。とっくの昔に完結した作品を後追いで読まれているわけですから、思い入れが違うのもむしろ当然かと。

私はもう青春時代をうる星と共に歩んできた身なので、今回の記事のような感じになってしまいますw
でもそこはあまり引かずに生暖かい目でお付き合いいただけると幸いです。
また次回も楽しみにしていてください!

No title

ようやくここまで来ました。。
面堂登場以来、クラマが突然居なくなったのが後で気付いてショックだったんですけど、そう言われてみれば、チェリー、サクラさん、おユキ、弁天、レイも出て来ない、学園物に転換した、本当に新装開店だったんですね。
ずいぶん思い切ったことをしますね。

しのぶは憎み切れないろくでなしでも、レイに惹かれてたし、ギャグマンガとして今回面堂に惹かれるのは自然に思いますけど、ラムがヒロインになるのを見越して、しのぶがあたるを吹っ切るために面堂を登場させたのではなく、反対に、面堂を出したら、しのぶが面堂に惹かれて、ラムがヒロインになったということですか。

本当にこの5話は神がかっていますよね。
私には、逆にこの5話を最初から計算して作ったという方が、あり得ないように思います。
理屈で考えて生み出せるストーリーではないですから。
高橋留美子先生の心の奥底に溜まっていたものが噴出してくるがまま、ただペンを滑らせたというように感じます。
それにしても、すごい密度で展開が早くて、ギャグのセンスも見たことがない、1話1話独立しているのに、ゆるやかにつながっている、それで締めがこれですから、まったく空恐ろしい5話だと思います。

“女生徒が空を飛んでは危ない” から、ラムが机に着地するシーンは、原作とはちょっと違いますけど、アニメでもすごくいいシーンに仕上がっていました。
面堂がやられるのも分かります。
原作愛に感激しつつ、ちょっと乗りきれなかった初回からだんだん面白くなってきて、私はこの辺でどっぷりと、はまってしまったような記憶が有ります。

天秤にあたると面堂を放り込むところは、うる星やつらでは珍しい見開きページですね。
言われてから見てみると、なるほど、すごい絵だと思いました。
さすがプロの人は、ぱっと分かるんですね。

「春のうららの落第教室」は、私、小人のブサイク春眠が、かわ面白くて好きなんです。
あと、面堂がラムを抱きしめてキスまでしてしまうところも、実はお気に入りだったりします。
どちらかというと、面堂にはいつも同情しているので。
ここ以外は、いつもラムには紳士なのに、あたるにいいようにやられてて。。

「ツノる思いが地獄をまねく」のラムはほんと美人で、目が吸い寄せられます。
「君まてども…」もラムが普通の女の子に変装したので似た展開になるかと思いきや。。。
この回を初めて読んだときは、私はむしろ小さな衝撃だったのを覚えています。
まさかこんなラストになるとは、まだ準備ができてなかった。
完全にそれまでのイメージの外側のものだったので、咀嚼して心に染み込んでくるまでに何度も戻ってこないといけませんでした。

最初期から見ると、ラムもだんだんと周りに溶け込んで人間味も加わってきたのですが、「ツノる思いが地獄をまねく」で名実ともに女の子になり、「君まてども…」の涙でヒロインになったような、そして突然の最終ページへと、ほんとに急な展開でした。
記事の中で特に納得したのは、
以前と違って、今は授業中遠慮して木の上にいるっていうこととか、
ツノる思いが地獄をまねくで初めて制服を、君まてども…で初めて私服を着たことの意味とか、
ツノる思いでは言葉をまだ間違えてたけど、君まてども…では完璧だった理由とか。。
2番目は、アニメで「迷路でメロメロ」での私服が先に来たことで、なりそこないさん不満言ってましたけど、そういうことだったんですね。
多分世界中探しても、そこに気付く人はほとんどいないと思いますけど。

別のところですが、Youtubeで、なるほどなあと思ったのが、
あたるは、前の回(ツノる思い)で、ラムがすごくかわいいのは良く分かっているのに、君まてども…で今さら “ラムってこんなにかわいかったのか…” ってドキッとしたのは、内面のかわいさに初めて気付いてしまったからではないかという考察です。
原作を素直に見ると、顔だけを見て思ってますけど、ここのラムの表情が、彼女の内なる美しさから来ているんだなあと、私は納得しています。

今週は26巻を読みました。
オリジナル表紙は、昔一番お気に入りだったやつで、今見てもキラキラしててハッとしますね。
気の合う二人がリラックスしていて、弁天がやさしい女の子らしい表情なのが珍しいし、とてもいいです。
裏表紙は横になってて、“この構図はやっぱりこの形じゃないといけません!” って書かれてますけど、何か意味があるんでしょうか?

この巻では、大ビン小ビンが第1期に選ばれてました。
これは私もとても印象に残ってた回で、文句なしです。
とにかくストーリーが完璧で、すごく詰まっていて、笑って、心配になって、どきどきして、ほろっときて、ってどんどん変わります。
アニメもうまくコマの間を埋めて、情感を出していてすごく良かったです。
原作は絵のできがまたすばらしいし。
最後のコマは、ラムがあたるの本心に喜ぶのかと思いきや、仕返しをしてたのは当時違和感あって、良く覚えてたつもりだったんですけど、絵が自分の記憶とはかなり違ってました。
ここまでいきなりだったっけ、こんな小さいコマだったっけ、ラムは歩きながら鳥かごを短い棒でぺんぺんしてたような。。
如何に自分の記憶が当てにならないかってことですねえ。
このシーンについては、アニメの、あたるの視点から始まって笑顔のラムへと行くのが、上手く作ったなあと、私はお気に入りです。

一方、この巻から私が2期の候補に挙げるのは、「風邪見舞い」です。これは絶対です。
それから他が激戦なんですけど、リザーブを、「決闘!女vs.女」3話、「妄想フーセンガム」「お祓三すくみ」にします。
「決闘!女vs.女」は前編が最高レベルに面白くて。ただ3話はなかなか選べなくて。
「妄想フーセンガム」は、1期でちょっと触れてたから選ばれるんだろうとは思いますが、ここではあくまで私が選ぶとしたらという基準で。
「お祓三すくみ」は、私のお気に入りの、すごい絵が幾つもあります。アニメで再現するのは難しいかなあ。

さて、次回でついに、私の心の中の区切りである、君去りし後までですね。
とりあえず急かすことをしないようにお待ちします。

Re: No title

>えんじにあさん

本当、ようやく…といった感じですねw
やっとスタート地点までたどり着いたという気持です。ここからが本番ですからね、うる星は。

まさに新装開店という言葉がふさわしいと思います。思い切ったというか、そうしないとたぶんもう一度連載を始められなかったのでしょう。
だから本当に「さよならを言う気もない」でいったん終わっていたんですよ。あそこからもう一度同じことを繰り返すことはできなかったんです。ならば、いったん世界観というかジャンルを変えてしまおうと考えたのではないかとw まあでも、確かに思い切った発想ではありますねw
だから後にサクラさんが保健医として再登場するのも、おそらく学園ものとしてキャラを一新させる必要があったわけです。

しのぶがレイによろめいたのと、今回の面堂に心が惹かれたのとでは意味が違うと思います。もちろん彼女は「一般的な女子高生」ですから、他の女子同様に彼にときめくのは普通のことです。でもレイの時とは違って、それが一時的な気の迷いじゃなくて継続しているんですよね。ギャグの一環としてじゃなく、一人の女性の心変わりとして描かれているんです。
高橋先生の話によると、しのぶが変わるために面堂を出したわけではなく、面堂という新キャラを出したら自然とそういう流れになったとおっしゃっていますが、どうなんでしょうね…
もしかしたらそれが本当なのかもしれませんが、そうなると面堂の名前に託した「トラブルを終わらせる」とは一体どういう意味なのかが気にかかります。

> 私には、逆にこの5話を最初から計算して作ったという方が、あり得ないように思います。
あら、そうですか。私は絶対に、君待てども…のラストから逆算して描かれたんだと長年ずっと思い込んでいるのですがw
でも、確かにこの5話は理屈を超えたものがあるんですよね。その辺は確かに感じます。ギャグのノリもそれまでとは明らかに変わっていますし、物語そのものが何かにつき上げられているような印象です。
それがもしかしたら、高橋先生の奥底にあったものだったのかもしれませんね。それを言語化するのは高橋先生をもってしても、難しかったのかもしれません。

面堂がラムを初めて見るシーンは、アニメならではの華麗な動きを見せていましたね。原作以上に、ラムに惹かれた流れがわかりやすく描かれていたと思います。

「星座はめぐる」のあのシーンはまさに島本氏がいう“人とは違うメジャー感”なんですよね。すごくキャッチーで売れ線な演出なんですけど、誰にでもできるようなものじゃないんです。あれは天性のセンスですね。
でも、バシッと来たときはプロじゃないですよw その時点では単なるマンガ家志望の学生ですw
ただそういう感覚を一読した瞬間に肌で感じられるところが、彼がプロの漫画家としての資質があったということなんでしょうね。

春眠、かわいいですよねw あれは当時の高橋先生の自画像に似ていると思うんですけどどうなんでしょうw
意外と面堂とラムって相性は悪くないんですよね。何しろ中身はあたると同じレベルですしw ある意味、多少理性のあるあたるみたいなものでしょうかw
まあ「ライバル」キャラの宿命として、彼は心の中で泣きながらラムの幸せを祈ることでしょう。

「ツノる思い」のラムのセーラー服姿には目を奪われましたね。当時リアルタイムで読んでいた方の感想を聞いてみたい気がします。それまでのビキニ姿からいきなりあれが目に飛び込んできた瞬間、どういう感じだったのかと。
「君まてども…」を最初に読んだ時の衝撃は忘れられません。いや、衝撃というのも何か違いますね。なんていったらいいんだろう…とにかく、それまで感じたことのない不思議な思いに駆られたのを覚えています。
準備ができてなかったというのはすごくわかりますね。私も普通にギャグとして読んでいたのでまさかああいうラストになるとは思っていなかったんです。だから感動とかそういう気持になる余裕すらないんですよね。まさに世界がぐるっと変わった瞬間をあっけにとられたまま見ているしかなかったというか…

読めば読むほど、「ツノる思いが地獄をまねく」から「君まてども…」に至るまでの流れは神がかっています。ひとつひとつが全部つながっているんですよね。最初に制服を着るところからきれいに構成されていながらも、それを読者に意識させないように細心の注意を払いながらあのラストシーンへと流れていくんです。まるで芸術ですね。
ラムが木の上にいる意味とか、「君まてども…」で初めて私服を着る意味が伝わったならこんなうれしいことはありません。ラムの言葉の変化もすごく重要なポイントだと思うので、どうしても言いたかったところです。
それだけでも頑張って記事を書いた甲斐がありました。
だからこそ、アニメの「迷路でメロメロ」でラムの私服の意味がなくなってしまったのは本当残念だったんですけどね…

> 多分世界中探しても、そこに気付く人はほとんどいないと思いますけど。
え、マジですかw じゃあまあそこまで気にすることはないのか…うーんでもちょっと寂しいw

その考察動画は私も見たことがあります。
本当に素晴らしい見解で、私も至極納得でした。
ただ、あたる自身はあの時点ではまだ無自覚なんだとは思います。だから、素直に「ラムってこんなにかわいかったのか…」なんて言えるわけで。一度内面の美しさを自覚したら、彼は逆にそれを認めようとはしないでしょう。
その後ほとんど「かわいい」と思わなくなったのは、そういうひねくれ具合からだと睨んでいますw
まあいずれにしても、あのシーンのラムはこの世で一番美しいラムだと思いますね。

26巻の表紙は本当いいですよね。二人ともすごくいい表情をしていて、いつ見ても気持ちがほんわかあったかくなります。
裏表紙のことはそんな深い意味はないですよ。
普通に横枠の中に面堂とタコが正面から描かれていたら上下が窮屈というか見切れてしまうじゃないですか。下手すると頭の上のタコしか描かれないw それに左右が空いた形になってバランスも悪いですし。
裏表紙はあくまで横長の枠の中にモチーフが入る形で、縦型にレイアウトすることはないんです。そこを逆手にとってあえてタテに見せるモチーフを横に倒して見せたというのがシャレているなあと。

「大ビン小ビン」はあたるのラムへの想いが印象的な一編でしたね。その分、ラムの冷めた感じが目立つ話でもありました。個人的にはすごく「最後のデート」以降のラブ回を象徴しているなあと思う話でもありますね。
だからアニメの出来はすごくよかったんですけど、順番としてどうかなと思ってしまったわけですが。
あたるとラムの温度差みたいなものがキモだと思うんですよね。うれしさに涙を流しながらラムの肩をたたくあたるに対して、真顔できょとんとしてるラムが。それがあのオチへとつながっているわけですし。
いきなりなのはむしろテンポがあって効果的だとは思います。そこは変に余分なものを入れずにポンといったほうが彼らの関係性が浮き出て味わい深いでしょう。なんだかんだいって素直に鳥かごを被っているあたるがいじらしいというかなんというかw その辺、あたるの愛が空回りしてるところがこの時期の面白さだったりもするような気がします。

歩きながら鳥かごを棒でつつくというのはどこから来たイメージなんでしょう。旧アニメでもそんなシーンはなかったですよね?
確かに令和アニメではラスト笑顔のラムで意味合いが変わりましたね。「最後のデート」を経ていない時点ではむしろあの方がよかったのかもしれません。

そういえば、「最後のデート」をやるのは確定しました。
https://uy-allstars.com/news/1422/
この時期に発表するとなると、もしかしたら3クール目(1月~3月)になるのかな?まあ当然とはいえ、一応安心しましたw
ただ、「電飾の魔境」の真吾がいるのはいいとして、諸星こけるがいるのはどういうことなんだろう…まさか「扉シリーズ」も3クール目にやるつもりなんでしょうか。ていうか、因幡さんを見せずにこけるだけ発表するのがなんとも…
まさか「系図」をやるわけではないと思いますが、なんか変にセンセーショナルに煽りたい感じがしてしまって、少しもやもやしてしまいます。因幡さんを出し惜しみする意味が果たしてあるんだろうか…

「風邪見舞い」は絶対ですね。これだけは別途でマスト枠にしたくらいなので、なんとしてもやってもらわないと。
あとはやっぱり「妄想フーセンガム」かなあ。一期でちょっと出てきたこともありますけど、そうじゃなくてもいい感じのドタバタものになると思うんですよね。まあ同じ系統の「変身スプレー」と少しテイストが被るんで、どちらかかなという気もしますが…
「決闘!女vs.女」はシリーズ物なので私の基準では落としましたが、弁天と竜之介という組み合わせだけでももう面白くなるのは決まっているので、やってほしい回ではありますね。おっしゃるとおり、特に前編での弁天の反応が最高によかったりしますw
「お祓三すくみ」とはなかなか渋いところを選びますね。サクラさんメインの話として入れておきたい回かもしれません。個人的にはしのぶが「ちょっとラム!そんなところでなにサボってんの!」と言っているところが最高に好きですw

自分としては「宇宙からの侵略者」と「愛の使者どすえ」が捨てがたいですね。
まあある意味、どちらも「きえないルージュマジック」テイストのドタバタ劇なので、どちらかでいいかもしれませんが。

「君去りし後」までの記事はまだ取り掛かったばかりですね。まだ1/8くらいといったところでしょうか。今月中にはなんとかまとまるとは思いますが…って、前回もそんなことをいって延びてしまったのであまり言わないことにしますw

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No title

> 春眠、かわいいですよねw あれは当時の高橋先生の自画像に似ていると思うんですけどどうなんでしょうw 
うう、ネットで探してもどれのことか分からない。。
S57.9.26ってやつかな?

“まあ「ライバル」キャラの宿命として、彼は心の中で泣きながらラムの幸せを祈ることでしょう。”
そう、そうなんですよね。
それで普通、ライバルって、主人公が一度敗れて目標にするってイメージが有って、面堂登場時は、しのぶをさらっと持って行ったり、ラムとの相性が最良の相手って出てきたりして、これまでと違ってあたるが面堂に苦汁をなめる話になるのかと思ったんですよ。
で、“あたると同じレベルのあほ” ってところで、少しドキッとして、“うちの気持ち次第だっちゃ” でホッとしたのは覚えてます。
結局最初からあたるに敗れっぱなしのままライバルの宿命を全うするという、それまで見たことのないキャラだったのです。(まあ「涙の日記」くらいは有りますが)。

なりそこないさんは、「君まてども…」で世界がぐるっと変わったというのが分かったようですが、私はそう思っていいものかどうかが、その後もしばらくとまどっていたんですよね。
しかも次が「酒と泪と男と女」でしたし。
まさかコミックでは順番が変えられてるなんて思いもしないし、1話完結なんで、その後も、もう無かったことにされてしまうんでは、というか、無いことになってるんではという不安がつのっていました。
「君去りし後」は、単体で見ても感動回ですけど、そういう背景のところに出てきたから、読んだときに初めからやられてしまったんだと思います。
「酒と泪と..」の件は置いておくとしても、これが留美子先生の狙いだったんでしょうか。まさかねえ。。
私が「君待てども…」を、そのまましっかりと受け取れるようになったのは、「君去りし後」を読んでから、さらにその後何度も戻ってからでした。

そういえば、第2期のキービジュアルには「最後のデート」の望ちゃんっていなかったんですね。
単に1話限りだからという理由でしょうけど。
3クール目にこの話が来るのも自然ですよね。

それで確かに、諸星こけるは不思議です。
実はほんとに「系図」をやるってことも有るんじゃないでしょうか。
旧アニメでやってない重要回だし、今は扉シリーズがあるので、これも併せてやることで、高橋留美子先生がokしたとか?
というか、制作陣だけじゃなく、留美子先生もそれを望みそうにないですか?

そうそう、先週は書きたいことが多かったので、アニメの “大ビン小ビン問題” について触れませんでした。(忘れてたとも言う)。
20巻の「愛は国境を越えて」では、「君去りし後」や「見合いコワし」から、一見そんなふうに見えませんけど、そう言われれば確かにあたるが一歩進んだんですねえ。
詳しくは、ネタバレ有りになるのを待ちますけど。
それで皮肉にもこの頃から、ラムの方が立場が上になってきた感じがします。
14巻のイルカ君の話では、あたるがラムにやきもちを焼いていましたが、まだあたるの方が上でしたよね。
(この回もやって欲しかった。。)

それから、24巻の「最後のデート」では、なるほどラムがあたるを理解したんですね。
この回が二人の関係のゴールだというのは、そうかもと思います。
それは次回以降分かりやすく表に出てくる変化ではないですが、ラムとあたるが普通に一緒に居るシーンが増えて、あたるの浮気などにも慣れたものでスパッと電撃やハンマーして、後くされがなくなってきたように感じます。
ドラキュラの回等と比べても、落ち着いた感がちらほら。
一つ25巻でおっと思ったのも関連する一コマです。
その上で、原作の「大ビン小ビン」のラストは、素直なあたるの方はこの時期ならと納得、ラムの方は意外に感じるんですよね。
まあこの時期ならではと言うのは分かりますけど。
やっぱりアニメのラストの方が好きかなあ。
話途中でのラムの行動については、初期前期ではこうならなかったと言われればその通りと思います。
アニメではやっぱり気にならなくて、なりそこないさんとは読みの深さが違う(浅い)のが出てるんだと思いますけど。
この辺も、ネタバレ解禁してから、自由に話したいなあと思います。

今週読んだのは27巻です。
オリジナルの表紙は、セピア色の集合写真で、まさに今見て思い出に浸る表紙です。
昔は、こういうふうにアルバムに貼ってたんですよね。
なんだかんだ言って、テンちゃんはあたるのところに腰かけてるんですよねえ。

この巻は、何と続きものが一つも有りません!
中盤から明らかに続き物が増えてたのですが、この巻で何でいきなり無くなったんでしょうね。
何と言うか、懐かしい感じがします。
留美子先生に何か心境の変化が有ったんでしょうか?
連載マンガって、1試合とか~編とかいうのがどんどん長くなってくもので、短く戻るマンガなんか他に覚えが無いんですけど。

さてこの巻で、2期用に選ぶとすると、「反省座禅会」と、「母の心、子の心」です。
「母の心、子の心」は16巻の「母子断絶火事模様!!」(2話)と合わせないといけなくて、頑張っても30分要りますよねえ。
しかもテンちゃん母は、2期のキービジュアルにいないので、実際には多分出番ないんですよね。残念です。
キープが「キツネの嫁取り」「かってな幸福、青い鳥」「はんぎゃ摘み」と有って、もう身動き取れません。
私にはシリーズ構成とかいう才能はさっぱり無いということが痛いほど分かった27巻でした。。

Re: No title

>えんじにあさん

> うう、ネットで探してもどれのことか分からない。。
どれ、というものでもないんですがw

> S57.9.26ってやつかな?
ああ、「高橋留美子 自画像」で画像検索すると2番目くらいに出る、まんだらけオークションのやつですか。
まあこれでもいいです。具体的にどこどこが似てるというよりあくまで雰囲気ですので…
ただ、最近のものよりも昔の自画像のほうがニュアンス的には近いですね。
上の検索で出る奴でいえば、「けもこびるの日記」「けもの24時間」あたりのイメージです。古ければ古い自画像ほど近いかな。なんかぬぼーっとした感じがかわいらしいじゃないですかw

> これまでと違ってあたるが面堂に苦汁をなめる話になるのかと思ったんですよ。
ああなるほど。その視点はなかったですが、いわれてみれば面堂があたるを打ち負かすような話ってないですね。ライバルキャラであるのは間違いないとは思いますが、確かに世間一般的な意味での「ライバル」とは違うような気がします。

「君まてども…」に関していえば、3巻の最後に入っていたのがすごく私には大きかったですね。そこで区切りがはっきり見えたというか、ここがスタートなんだなとあのラストを見た瞬間感じたんです。たぶんコミックスの途中だったらそうは思わなかった気がしますね。「君去りし後」よりも私の中で大きな存在なのは、そこに原因があるのかもしれません。
「酒と泪と男と女」は最初に見た瞬間、これは「君まてども…」の流れとはまったく違うものだと本能的に思っていました。むしろ、ああ「君まてども…」を3巻ラストに配置したいがために昔のやつを先送りにしてたんだなと、なぜか勝手に納得していましたw
でも、「酒と泪と男と女」が「君まてども…」を無に帰したと考えればそう思ってしまうのも無理はないかもしれませんね。その流れで読んだら、「君去りし後」のほうが衝撃だったのもわかります。

コミックスの収録構成をどう配置するかは高橋先生の意向がどこまで加わっているのかはわかりません。もしかしたら当時の担当者独断の仕事だったのかもしれませんし。
ただ、何らかの意図が働いていたのは確かだと思います。4巻のラストが「七夕デート」もおそらく意味あってのことなのでしょう。本来の掲載順だと「君去りし後」「妖花・サクラ先生」「みんな雨ン中…」になるんですが、それだと余韻が残らないと考えたんじゃないかと思います。
で、5巻の最初にサクラさん赴任とすることで、新たなうる星が始まるという風に見せたかったのかなと。

「最後のデート」は絶対来るはずだとは思っていましたが、まずは一安心といったところでしょうか。3クール目というタイミングもぴったりだと思います。

「系図」は100%あり得ない、とは言えないんですよね…
例のプロデューサーに条件を出した時はまだしのぶの問題をどうするか見えてなかった頃ですし、当然「扉シリーズ」の姿かたちもまったくなかったわけですから。
ただ、「系図」はやっぱり面堂が登場する前の“初期”うる星なんですよ。世界観がまったく別なので、今の流れで「系図」を見せることはどこかで矛盾が発生すると思うんですよね。それは「扉シリーズ」にも影響が出かねないはずです。たぶん「愛で殺したい」の比じゃないですよ。
でも考えてみれば、今の時期に発表するということは3クール目に登場する可能性が高いんですよね。「扉シリーズ」は後期も後期の話なので、普通に考えたら4クール目のはずなんです。
そうなると、「系図」単独で3クール目にやるという可能性も否定できない…
いや本当にどうなるんでしょう。「系図」におけるあたるやラム、そしてしのぶはもう全然キャラも関係性も違いますからね。「愛で殺したい」で調整したような程度では到底無理ですよ。なんか今から怖くなってきました…
まあスタッフもその辺は当然承知でしょうから、逆にその辺をどうするつもりなのか注目していきたいと思います。

「愛は国境を越えて」は本当大きなポイントですね。考えようによっては、あそこで「中期」と「後期」を区切ってもいいかもしれないくらいです。
やっぱりそれまでのような強がりじゃなくて、素直になることを選んだというのが大きいと思います。「君去りし後」や「見合いコワし」では決してラムに対してそういう態度は示していませんからね。それはある意味、彼が覚悟を決めた瞬間でもあったんです。

そして、「最後のデート」でラムはあたるを追いかける意味を見出しました。それまでの理不尽で意味不明な恋の追いかけっこは、そこでようやく男と女の関係になったんだと思います。
そこからはわかりやすいラブ回は逆にあまり出てこなくなるんですよね。普通のドタバタ回の中に彼らの関係性が自然に溶け込んでいくようになるんです。
「大ビン小ビン」はその中でもすごくわかりやすい形で「ゴール後」の彼らを描いた話でした。
あたるが躊躇なく屋根から飛んでラムを捕まえにいくところとか、ラムがそれに対して電撃で抵抗するとか、やっぱり後期の二人ならではの関係がそこにはあるんですよね。
まあラストのラムに関していえば、まだ「ゴール」してないと考えれば納得でしたよ。
スタッフの人たちもその辺のことをわかっていたからこその、あの笑顔だったんじゃないかなあ。まあそう思っているのは私だけかもしれませんがw

27巻の表紙はなんだか郷愁を誘うものがありますよね。セピア色というのがまた切ないですし、それでいて暖かくてしみじみしてしまうというか…
四隅の三角フック(?)がまた懐かしいw そういえば、もうこんな形でアルバムに貼るということはないですね。
テンちゃんとあたるがまたいいですよね。なんだかんだいって、兄弟みたいな関係なんです。

表紙紹介の記事でも書きましたが、27巻は後期では一番好きな巻かもしれないです。おっしゃる通り、シリーズ物がいっさいなくて、すべて単独回なんですよね。
当時サンデーで読んでいる時は特に意識していなかったのですが、コミックスが出たときに目次でまずびっくりしたことを覚えています。
確かになんでこうなったのかは不思議ですね。このことについて何か語っているのは見たことがありませんし、高橋先生も意識はしてなかったのかもしれませんが…たまたまそうなったというにはちょっとできすぎなような。
心境の変化というか、揺り戻しみたいなものがあったんでしょうか。

やっぱり選ぶとすると、「反省座禅会」と「母の心、子の心」になりますよね。私もその二つでした。
ああでも、もしテンちゃんのお母さんの話をやるならキービジュアルに出てくるはずですよね…やっぱりやらないんでしょうか。
次点としてもその3つで私も同意です。もし「母の心、子の心」がやれないなら、「キツネの嫁取り」かな。ラムの花魁姿やしのぶのウェディングドレスが見てみたいw

No title

「高橋留美子 自画像」で検索すると、3つくらいしか出てこないんですけど、「高橋留美子 自画像 けもこびるの日記」って入れるとたくさん出てきました。
ぽろぽろ読めたんですけど、確かに春眠に雰囲気似てますねえ。こんな感じの人だったんだ。
なんとなく、陰キャ気味の私が一番気安く話してるタイプかな。
あたるや面堂と違って、ラムみたいなキラキラしたタイプは何か距離を取って見ちゃうので。

>「君まてども…」に関していえば、3巻の最後に入っていたのがすごく私には大きかったですね。そこで区切りがはっきり見えたというか、ここがスタートなんだなとあのラストを見た瞬間感じたんです。
なるほど、それも有るし、8巻をまず読んでてラムとあたるの話になってるのを知ってたからというのもあるのではないでしょうか。
私はまだ三角関係が続くんじゃないかとやきもきしてましたから。
なりそこないさんなら、それを知らないでも分かるかもしれませんけど。

コミックでは、「愛は国境を越えて」で、
>それまでのような強がりじゃなくて、素直になることを選んだ
ですけど、アニメでは、「大ビン小ビン」でそれをやっちゃったんですよね。
あたるが行動する「見合いコワし」と素直になる「愛は国境を越えて」の役割をいっぺんにやっちゃったような。
まあ私は今のアニメの出来から言って、今からでも「愛は国境を越えて」をやってさえくれれば、順番が逆でも構わないです。
あのシーンやあのシーンは絶対見たいし。

第1期人気エピソード投票って、投票期間過ぎても、いまだに投票できてますね。
公式チャンネルの配信も一時全話見れたりしましたし、いい意味でいい加減ですねえ。
何となく、じゃあこっちも入れとくかとかやってたら、結局、全話1票ずつ入れるという訳の分からないことをやってしまいました。
毎回内容だけでなく名前もなんか目立つようにしようとそれなりに骨を折ったんですけど、そういえば記録が残ってないので、何を書いたかあまり覚えてない。。
さて年末特番というのはいつなのか、後で配信で見れるのか、私の予定も有るので早く公開して欲しいです。

今週読んだのは28巻。
オリジナル表紙はグラビアのような1枚で、鏡に映ったラムの方が美人だなあって思ってたんですけど、今日はこちら側のラムの方が妖気っていうか、何か秘めたものを感じます。

今回も続きものは飛鳥の2話だけで、少なめでした。
第1期に出てきた話では、最後に残っていた「星に願いを」が有りました。
選ばれるだけ有って、読み直すとやっぱり無茶苦茶面白いですねえ。
人間の醜い部分を掘り起こしてるのにほのぼのしてて笑えます。流れるような展開で。
このお星様って、描くのが最も楽なキャラではないでしょうか。
星型に目の点点、口の線一本で終わり。
なのに他のキャラと一緒でも違和感なくて、曲線の具合でなぜか奥行きが感じられるという。

それで2期用に選ぶのが難しくて、
今日は「口づけ♡速達小包」「妖精のパラソル」にして、
リザーブ「風鈴樹の音色」「涙の家庭訪問」「写真の中の女」にしますけど、
明日選ぶと全然違う結果になりそうです。

あと、こちら(アメリカ)の2019年版1巻、Kindle版を持ってるのに、紙版も買ってしまいました。
これで今まで買ったのは、
昔 オリジナルコミック全巻(紛失)
今年
 新装版 Kindle 全巻
 英語1989年版 紙 1巻(最初の2話のみ。薄い)
 英語1989年版 紙 全集(面堂登場前まで。厚い)
 英語2019年版 Kindle 1巻(日本の1巻と2巻収録)
 英語2019年版 紙 1巻(Kindleと同じ内容。厚い)
になります。
第1話だけ見ると、6回買ってます。わけわからん。
就職してから、マンガは子供に買った以外は一度も買ったことが無かったんですけど。
ちなみに英語版は1989年に初出版(面堂登場前まで)、1995年に続きの11巻まで、2019年に新訳で全巻出版されています。
私の1989年版1巻だけは、第何版て書いてないので、記念すべき海外初版かもしれません。

ということで、もうすぐ年末ですねえ。
このままいくとコミック最終話をぴたり年末に読み終わる予定なんですけど、そうするとその前に第2期の採用回が発表されちゃいます。
まあそれでいいか。
私の方はそうですけど、なりそこないさんの方は..?

Re: No title

>えんじにあさん

> 「高橋留美子 自画像 けもこびるの日記」
ああそうそう、こういう感じです。けもこびるの日記は昔アニメをやっていた頃に、少年サンデーグラフィックうる星やつらという形で3か月から半年に一回くらいのペースで刊行されていたムック(?)みたいなものに連載していたんですよ。
いわゆるエッセイマンガで他にはない味のあるマンガだったんですけど、コミックスにはまとまっておらず、幻の作品となっているんですよね…むちゃくちゃ面白いので今からでも復刻版を出して欲しいんですけど。(でもたぶん総ページ30もないと思いますがw)
高橋先生は高校時代でも漫研にいたメガネ女子といった感じですし、どちらかといえば陰キャよりだったのかもしれませんね。ただこれはあくまでマンガでの彼女ですから、面白おかしくするために多少の誇張はあるかと思いますよ。
ラムに関しては私から一番遠い存在だとも言ってますから、高橋留先生も距離を取って見てしまうかもw

> 8巻をまず読んでてラムとあたるの話になってるのを知ってたからというのもあるのではないでしょうか。
ですね。特に最後の金太郎の話があるじゃないですか。あそこでのしのぶとあたるのやり取りがけっこう印象的だったんです。元カノ特有の距離感というんでしょうか、あれがしのぶのイメージとしてまずインプットされてしまったんですよね。だからそこから1巻に入った際に、過去の関係を巻き戻しで見ているような感覚になったのかもしれません。
もし、普通に1巻から読んでいたとしたら…どう感じていたのかはもはや想像できませんね。

> アニメでは、「大ビン小ビン」でそれをやっちゃったんですよね。
そういえばそうですね…なるほど、アニメではあの回が「愛は国境を越えて」の役割になっていたわけですか。その視点でもう一回全体を見直したら、また違った感想が生まれるかもしれません。
そうなると、逆に「愛は国境を越えて」はゴール後の話という感じになるのかな。それはそれで見てみたいので、なんとしてでもやって欲しいですね。

> 第1期人気エピソード投票って、投票期間過ぎても、いまだに投票できてますね。
マジですかw でも期間過ぎたらたぶん集計には入らないんじゃないかなあ…
私も何度か投票したんですけど、どれにいくつ投票したのかはもはやわかりません。プールの妖怪とルージュマジック、星に願いとワラ人形は複数回入れましたが、毎回書くことを変えるのも面倒くさくなって最後の方はなんか適当になってしまってましたw
年末特番についてはまだ情報がでてこないですね。9月の時の振り返り特番の時は配信もあったので(放送にはない未公開シーンもあった)、今回もその辺を期待しましょう。

28巻の表紙はなんとも艶めかしいですよね。鏡とこちら側、どっちが美人かというのは考えたことがなかったですが、その時の気分で変わりそうな感じもしますね。ジキルとハイドじゃないですけど、鏡のラムはうっすら笑みを浮かべている様子なのがより妖しげな印象を与えます。彼女の意外な二面性を表現してるような気もして興味深いですね。

この巻は「星に願いを」が圧倒的に面白かったですね。頭一つ抜けてる感じです。欲望丸出しの醜い争いなのに、なんだかほのぼのとしてしまうのがミソですよねw 実にうる星らしい傑作だと思います。
確かにお星さまは私でも描けそうだと思ってしまうw そると1号とはまた違ったシンプルさですよね。それでいてキャラとして立っているんですからすごい。
2期ではまず「涙の家庭訪問」が筆頭ですね。温泉マークにスポットが当たった話というのはこのくらいしかないので、ぜひ彼にも活躍の場を与えてほしいw
次点としては「つるつるソープ」「口づけ♡速達小包」かな。「浜茶屋の夏」も捨てがたいですが。「写真の中の女」は前巻で「キツネの嫁取り」を入れたのでここでは自重しますw

今年に入ってからのコミックス購入の数がすごいですね。なかなかのマニアぶりというか、私も負けそうw
今は新訳で全巻も出ているんですね。昔の訳とはニュアンスも変わっていたりするんでしょうか。後期の話なんてどういう風に訳されているのか気になりますね。

私の方は、と言われましてもw
うる星四方山話は2期が始まるまでのつなぎとして始めたので、2期の放映が始まりましたらいったん休止という形になるでしょうね。アニメの感想は毎週書くことになりますから、そっちに集中せざるを得ませんし。
うる星講座に関しても、2期が終わってまだ需要があれば続けようかなと思っています。その頃私のモチベーションがどうなってるかによりますねw
まあ年内はとりあえず予定通り進めるつもりです。君去りし後までと、あとコラム的なものを二つ程度、できれば七夕デートあたりまでやりたいとは考えていますが果たして。
それと、12月に入って2期の新情報が出たらまた別途記事にするかもしれません。まあそんな感じでマイペースでやっていきます。
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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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