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【なりそこないの四方山うる星ばなし06】10くらいからわかるうる星講座その4・まずは初期から読んでみよう!単発掲載期編

※【なりそこないの四方山うる星ばなし】とは……
令和の時代に新しくTVアニメ化された「うる星やつら」。自他共に認める高橋留美子主義者である私なりそこないが、2024年から始まる第2期までの間、「うる星やつら」についてざっくばらんに語っていく企画です。
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらこちらで。)

この時期の特徴としては、「連載ではない」というのがまず挙げられます。それはいわば「読み切り」と呼ぶべき性格のものでした。
もっとも不安定だった時期ともいえますね。

高橋先生が読者の反響を知るのは「5週連続連載」が終わった後です。そこで先生は、どうやら「ただのドタバタSF」よりも読者の興味は「あたる、しのぶ、ラムの三角関係」にあるらしいということを知ります。

「大反響だったと知ったのは、連載が終わってから。」(好書好日 人気漫画家インタビュー「 祝「うる星やつら」アニメ化、高橋留美子さんインタビュー! SF、ギャグ、学園もの…なんでもありの世界だっちゃ」 2022年4月22日より)

「幸い1話を発表してすぐに、読者からたくさんのお手紙をいただきまして。」(漫画家本Vol.14「高橋留美子本」P37より)

ただ、現役大学生だった高橋留美子にとって、まとまった時間がとれるのは夏休みだったり冬休み春休みくらいしかなかったのでしょう。1978年9月末に最初の連載が終わった後、次の長期休みまで時間が空くわけです。
その間、だいたい月1くらいのペースで「読み切り」を、という話になったのは容易に想像できます。

最初の「読み切り」は10月下旬発売の「少年サンデー1978年11月25日増刊号」です。9月頃に読者の要望を知ったとしても、それをじっくり反映させるまでの時間はあまりなかったんじゃないかと思われますね。
次の「読み切り」が11月22日発売の「週刊少年サンデー1978年51号」、さらに続けて11月下旬の「少年サンデー1978年12月20日増刊号」となれば、作画に追われる一方だったんじゃないでしょうか。当時はもちろんアシスタントを雇うわけにもいきませんでしたからね。(劇画村塾時代や大学の友人に手伝ってもらったらしいですが)
方向性をはっきり定めるほどには、まだそれほど余裕がなかった頃だったわけです。

というわけで、これからその微妙な時期の作品たちを見ていきます。各話ごとに注目ポイントなどを箇条書きしていますので、読む際の参考にしてみてください。

※各話の収録データはオリジナルコミックス(新装版および電子書籍版)に基づいています。
※重要度は4段階評価で、S=★★★★ A=★★★ B=★★ C=★。Sは絶対に外せない最重要エピソードになります。いずれも私見に寄るものですので、あくまで参考程度に考えてください。(なお、これは話の傑作度ではありません。あくまでうる星の歴史を顧みた場合の重要性を評価したものです)
※記事内の引用画像は当ブログにて考察研究のために「うる星やつら(新装版)1巻~34巻」より引用しています。


■単発掲載期

「いちばん考えたのは実は主人公のあたるでした。(中略)ただ巻き込まれてあたふたするだけの男じゃつまらないじゃないですか。では、どうすればいいだろうと思って考えたら、あるとき三宅さんが、あたるのことを「こいつはめげない子だね」と言ってくださって。お雪が最初に出る回のネームを見ての発言でしたけど、それでようやく彼のキャラが見えた気がしました。」
(2019年12月発行 漫画家本Vol.14「高橋留美子本」小学館 P37より)

●EP006;愛で殺したい(01巻 PART06)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;あたるの部屋へと逢引きに向かうしのぶは、夜道の途中で巨大な虎牛に襲われる。どうやら彼はラムの元婚約者らしいのだが……

◆ポイント;レイ初登場
◆キーワード;変身 狂言 決闘
◆注目フレーズ;「わたしだってまだひと花くらい……」「種族同士の結婚が一番幸福だぞ!」「うちのおなかの中にはダーリンの子どもがいるっちゃ~~っ!!」

◆解説
ラムの元・婚約者、レイ初登場。
早くも新キャラ投入といった感じですけど、冒頭でも言った通りこの時期は連載ではなくあくまで「読み切り」という扱いですからね。特にテコ入れというわけではなかったと思います。
単純に三角関係をさらにこじらせてドタバタ色を強めたかったのではないでしょうか。

ただ、結果的にラム周辺の宇宙人キャラを出しやすい雰囲気にはなりましたよね。ラムメインへと次第にシフトしていく一つのきっかけになった話と言えるかもしれません。

なお、レイは「美男子は絶対にダメな奴でなければならない」という当時の高橋留美子が自分に課したルールに基づいて生まれたキャラだそう。なので、必然的に牛にさせられましたw
言葉がほとんど話せず、食べ物にばかり執着する彼は確かにわかりやすいキャラとして動かしやすかったでしょうね。
ちなみに「その当時、私に描けた一番のハンサム」だそうでw

まあしかし、前回「絶体絶命」を引きずっているせいもあるでしょうけど、この回のラムは特にイカれていますねw

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これとか、ほとんど売女(ばいた)としか思えませんw
このあとチェリーが入ってきたのでしかたなくブラを着け直すところも含めて、いわゆる「悪女」のオーラがすさまじい。

さらに
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このあたりは、単なる敵役というよりも狂気に満ちていますね。もはや「極悪」といってもいいかもしれません。
(個人的には、「おおきっとそうじゃ!」と容易くラムに同意するチェリーがツボw)

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この「けけけ!」という笑い方なんかは、もはや妖怪じみていますw
さすがにラムがこんな笑い方をしたのは後にも先にもここだけですが、この回における彼女は数あるうる星の中でも最も凶悪な存在だと言えるでしょう。

ただ一方、
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妊娠したと狂言する姿に私は妙な生々しさを感じずにはいられません。
それは「絶体絶命」におけるUFO心中より、はるかに現実味のある「悪女」ぶりなのです。

ラムに婚約者がいたというのは何気に重要な設定だったと思います。
彼女のキャラが形づけられる上で、大きなファクターの一つになったのは間違いないでしょう。
というのも、元婚約者という存在は彼女に「生活」の匂いを加味したんだと思うんです。それはつまり、あたるたちが知らない世界で彼女もまた他者と交流し生活する場所があったということですからね。

「こいつ、昔と全然かわらないっちゃ~~っ!!」
このセリフは彼女には「昔」、つまり歩んできた道があるということを示しています。
ここで一気にラムというキャラは肉付けされて、リアリティを帯びるようになるわけです。

そしてそれは、彼女には「自由意志」がある証でもあります。
「元」というからには、恋愛だったにせよ家同士で定められた婚約だったにせよ、彼女はそれを拒否できているわけですから。
単にやみくもに人にとりつくだけの得体のしれない存在ではなく、彼女は彼女なりの価値観に基づいて行動しているんですね。

妊娠の狂言自体は正気の沙汰ではありませんが、ただ意味の分からない怖さではなくそこには「人としての業」が透けて見えるんですよ。
あたるの「種族同士の結婚が~」というワードが飛び出した直後の発言ですからね。ここはしのぶに対してだけではなく、「元婚約者」に対するあてつけでもあるんです。

心を持たない単なるかき回し役から、生きたキャラクターとしての第一歩を踏み出す大きなきっかけになった話としても非常に重要な意味を持つ回だったと思います。

一方、しのぶのキャラもここからグッと存在感を増した気がしますね。

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まさに「本性」が見えたという感じw

実は彼女とラムが「会話」するのって、この回が初めてなんですよね。最初の連載中では二人が真正面から対峙することすらなかったんです。
彼女もまた、ここにきてようやく「ラム」という一人の存在を認めたと言えるのかもしれません。

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ここのシーンなんかすごく好きw
言ってることはむちゃくちゃですけど、彼女の生身の人間らしさがすごく滑稽な形で見れた気がして。ギャグとしても秀逸だと思います。(あと、レイが拍手を送ってるところも好きw)

ラムの狂言をすんなり信じてしまうところも面白いですね。
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この辺はやっぱり女なんだなあというか、疑心暗鬼になってしまう心情は理解出来ます。
てか、チェリーも焚きつけるなw こいつ絶対面白がってるだけだろw

個人的な見解ですけど、もし彼女がこの時くらいのパワーとバイタリティを保っていければヒロインの座に留まることも可能だったのではないかという気がします。

そうはならかったのは、彼女が優し過ぎたからでしょう。実際、彼女がここまでラムと本気で張り合えたのはこの回くらいなんです。
彼女にはラムに対抗できるようなある種の「狂気」を持ち合わせられなかった。例えばラムに罠を仕掛けたり、だましたりするような真似は最後までできなかったんです。

それは悲劇でもありましたが、でもそれが彼女のよさでもありました。
この辺は基本ラム派(?)な私にとっても、少し複雑な思いがあります。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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レイとの「決闘」の中で、とにかく勝てとあたるの身を考えずにイモを押し込むラムと彼の身を案じるしのぶ。
二人の愛情の違いがはっきり表れた瞬間です。

「負けたら殺される!でも勝ってもきっと死んでしまう」状況の中で、確かにラムの「どうせ負ければ殺されるっちゃ!」という言葉通りなのかもしれません。でも、そんな簡単に割り切れるものでもありませんよね。少なくとも普通の人間にとって、目の前に苦しむ相手がいたならまずは心配するというのが人情というものでしょう。

でも、それは普通のマンガならではのことです。はっきり言いますが、「うる星やつら」という作品においてはこの場合、ラムの行動のほうが正しいのです。
だって、そっちの方が面白いんだもん!

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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掛け合いの面白さはもちろんのこと、これだけの密度を1コマで見せるのがすごい。チェリーのセリフの畳みかけ方とか、もはや芸術と言っていいでしょう。これはパッと一気に言わせるから笑えるんですよね。
笑いとはテンポとタイミングであるというのがよくわかる1コマだと思います。

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ここの掛け合いも最高w
初期においては、あたる母の存在はチェリー並みの面白さがありましたね。

☆ピックアップワード呪われた一家じゃ……
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定番の不幸オチですが、チェリーの「呪われた一家」というツッコミで一味違う面白さが加わりました。
二手に分かれた修羅場(?)に説得力がありますよねw
あたるの不幸を呼び込む体質は遺伝だったのではないかと思わせますw




●EP007;お雪(02巻 PART01)(重要度:S★★★★

◆あらすじ;ラムが出かけたタイミングで運悪く風邪をひいてしまったあたる。しのぶやメガネたち四人が見舞いに来ている時に、なぜか押し入れから雪がなだれ込んできて……

◆ポイント;おユキさん初登場
◆キーワード;二号さん 四次元の穴 間男
◆注目フレーズ;「いいところだったのに…」「うちのこの手で殺したかったのに~~っ!!」

◆解説
単独ではうる星史上、最長回。なんと総計29ページという大長編です。
にもかかわらず、そんな印象はまったく受けませんよね。それだけ構成がしっかりしているのでしょう。
あたるが海王星に落ちた時の見開き2ページぶち抜きは、かなりのインパクトがありました。

ここでは元婚約者に続いてラムの「友だち」が登場します。
彼女の交友関係が徐々に明らかになってくるわけですね。レイはほとんど意思の疎通もままならない存在でしたが、おユキさんは一応話の通じる「普通の存在」ですからw
しかもラムと同じ宇宙人でも、彼女は「鬼族」ではないんですね。ここに大きなポイントがあります。

自分とはまったくタイプの違うおユキさんと「友だち」であるラム。
彼女のまた別の一面が垣間見れた回とも言えるのではないでしょうか。

ここでついに
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トラジマビキニ以外の衣装が初お披露目になったのも、単なる偶然とは思えませんねw
(ていうか、これは一応防寒着のつもりなんだろうかw)

もう一つのポイントとしては、ラム親衛隊の面々が再登場した点も挙げられます。
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早くも一人リストラされていますがw
あと、何気にチェリーが空き地を住処(?)にしている設定もここからですね。

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しのぶの冬制服初お披露目も含めて、「学生」の匂いが少しずつ漂い始めるのもこのあたりから。
あたるの周りも少しずつ世界が広がっているんです。

それにしてもおユキさんのキャラデザインは今見ても秀逸ですね。特に髪型が氷のようになっているのはどこから来た発想なんだろうw あれはポキッと割れたりしないんだろうかw もしかしたらスライムみたいな形状なのかな?
どういう仕組みなんだろうと見るたびに思いますよ。

「鬼」ときたら「雪女」というのも面白いですよね。
日本古来の妖や異形といった存在を宇宙人とつなぎ合わせることで、うる星は独特の雰囲気を作り出すことに成功しました。
この和+SFテイストは、後の他るーみっく作品にも大きな影響を与えています。

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下男のB坊は凶暴な「雪男」ですが、なぜかかわいいウサちゃんのお面を付けているというw
この辺のギャップもうる星ならではのテイストですよね。
で、当のおユキさんは完全に「友人の旦那との不埒な情事」というシチュエーションに酔っているというw
これも冷たい女というイメージとのギャップでしょう。(もっともこれは1話限りのゲストだからあり得たネタで、その後レギュラーとして復活した際にはそんなキャラ設定はどこかに行ってしまいましたが)

ギャップネタといえば、
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ここも印象深い。しとやかってw
「あんなに」がついているのがよけいに笑いを誘いますねw どんなにだよw
ここはあたるの「おユキさんはおまえらとちがってしとやかだからな!」というセリフが前もってあるからこそ、面白みがより増すわけです。

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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その「おまえらとちがって」という言葉に激高する二人w
ラムはもちろんのこと、しのぶの苛烈ぶりがすごいですよね。なんと煮えたぎった鍋を素手で投げているんですよw

この回は休戦協定でもないですけど、ラムとしのぶが共同戦線を張ったかのように二人一緒にあたるの浮気な行動に怒りをぶつけるさまがすごく印象的です。
こんな感じで二人が手を組んであたるを成敗するという展開があってもよかったんじゃないかなという気もしますね。
そこで奇妙な友情が芽生えるとかあったら面白いじゃないですかw

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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おなごの戦いw 本当こいつはひたすらこじれるのをただ楽しんでるだけだなw

「失礼ね」と否定するしのぶがまたいいですね。
にくっき敵とはいえ、自分が追い出した不憫な存在だとなるのはやはり気持ちのいいことではないのでしょう。
レイとのことでも一緒になった方がラムのためと思っていた節がありますし、本当に素直ないい子なんだと思います。

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キングコングオチ自体は月並みな印象でしたが、そのあとの新聞記事が振るっていますw
「またしても諸星くん!!」も笑えますが、なんといっても「雪女を間男」が最高w そこまで言ってやるなよw
ていうか、おユキさんも写真に応じるなw そもそも間男って、夫がいる女性に取り入る男のことを言うんじゃなかったっけ。ひょっとして雪男と夫婦だと思われているんだろうか。まあどうでもいいけどw

雪男出現よりもこんな恥ずかしいスキャンダルを全国紙に大きく扱われたことが何より恥ずかしいw

☆ピックアップワードだれが二号ですか!!
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何を隠そう、私はこのマンガで「二号さん」という言葉を知りましたw
80年代初頭の時点でほぼ死語だったと思うんですが…ラムもおユキさんも何で知ってるんだw
ていうか「愛人」とか「浮気相手」と言わないだけ、ある意味相手の立場をそれなりに認めているということなのかもw(もちろん皮肉としてのニュアンスなんでしょうけどね)

まあでも、このラムの意地悪そうな顔は彼女の「悪女」ぶりがよく出ていますよね。
あたるも嫌悪感を露にしています。
この時期ならではのエグさがよく出ているシーンといえるでしょう。




●EP008;酒と泪と男と女(04巻 PART01)(重要度:C★

◆あらすじ;「絶体絶命」事件の最後で壊れたUFOを修理しに出かけたラム。無事に試運転も終わり帰還する途中で、酔っ払いの妖狐も一緒に持ち込んでしまう。そしてその夫を追いかけて妻の狐もまた……

◆ポイント;汁夫と麺子初登場 あたる(キツネ)とラムのキス3連発
◆キーワード;かかあ 齢三百年の古ギツネ
◆注目フレーズ;「ダーリンって異常なのかな…?」「あんな人見たこともないわ……ほ~ほほほほほ……」

◆解説
個人的には今一つという印象が強い回ですね。
酔っ払いの化け狐宇宙人の言動も理不尽ならば、その狐に体を乗っ取られてあらぬ醜聞を言いふらされてしまうあたるの身に起こることも理不尽です。ひたすら陰惨でどす黒い雰囲気が全体を漂っていますし、オチも悲惨すぎて笑うことも躊躇してしまいます。
正直、今作が4巻まで単行本収録が見送られたのもわかるような気がしますよ。
特に重要な要素がある話でもありませんし、仮にこの回を飛ばしてもそれほど支障がないように思えます。

何よりここでは、しのぶの存在が希薄になってしまうんですよね。これまでの三角関係を中心としたドタバタ劇がどこかに飛んでいってしまっているんです。そのせいでベトッとした嫌な空気感が前に出てしまうんですよ。
あたるも早々にキツネに乗っ取られてしまいますし、ラムもなんだか普段と違う、妙に湿っぽい色気を出しているんです。そこに何とも言えない違和感を覚えるんですよね。
いずれにせよ、「初期」の中でもいろんな意味で異色の回と言えるかと思います。

そんな中、前回に引き続き登場のメガネたち「ラムちゃん親衛隊」の面々はここでも存在感を見せていますね。

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彼らにちやほやされるラムもあながちまんざらでもないようです。
「ハーイ!」って、みんなが憧れる留学生かってのw

まああえてポイントを挙げるとするなら、「愛情表現」としての電撃は時として危険であるということをラムが学習したことでしょうか。
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この後、哀れあたるは過度の電撃ショックのおかげで一時仮死状態に陥るわけですが、これをきっかけにしてラムもようやく「愛情表現」は控えるようになります。
まあ「愛情」だろうが「おしおき」だろうが、電撃には変わりないわけですけどw
実際、絶体絶命やお雪で見せたあたるに対する「怒りの」電撃も、彼女にとっては「愛情表現」の一つだったのかもしれませんね。

一方、あたるとラムのキスシーンが(狐に乗っ取られていたとはいえ)もっとも多いのもこの回ではあります。

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これなんか、ラムも陶酔(「酩酊」と「陶酔」をかけています)していますよねw 軽くイッてるんじゃないかと思うくらいw(どさくさに何言ってんだ俺…)

こちらでは往来の面前ということもあってか、
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恥じらいの表情を見せています。
なんだか急に「女」を感じさせるようで、むずむずしてしまいますね。なんとなくラムらしくないようで、その辺も少しもやもやしてしまうわけですが…
まあとにかく、ぶちゅぶちゅやってますよw

ただ、ここで重要なのは「キス」そのものには何の意味もないということです。
つまり、二人の愛情の証であるとか、関係が深まっていく兆しであるとか、そういうこととは一切関係がないんですね。

元々うる星におけるキスシーンは「初期」に偏っています。そしてその半分くらいはこの回に集中しているでしょう。
要するにまともなキスなんてないんですよ、うる星においては。

考えてもみてください。これまであたるとしのぶのキスシーンなんてありました? 一切皆無でしょう。
あたるとラムのキスも「初期」のみです。そして彼らが初めて心を通わせる「君待てども…」以降は一切そういうシーンはありません。
そう、うる星においてはロマンスとしての「キス」は存在しないのです。
たとえば婚約している大人のカップルであるサクラさんと尾津乃つばめでさえ、キスは未遂で終わっていますからね。

逆に言えば、キスをするような間柄の時点では結ばれることはないのがうる星の世界なのです。
二人が関係性を強めれば強めるほど、そういう色っぽい行為からかけ離れていくのがギャグマンガたるゆえんなんですよ。私が決してラブコメではないと再三言うのは、そういうことでもあるんです。

まあとにかく、
うる星に 出てくるキスは 事故かギャグ
とだけ覚えておいてください。(ここ、テストに出ますよ!)

あと、強いて挙げるなら
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汁夫と麺子、初登場かなあw まあ本当どうでもいいことですけどw
ちなみに汁夫が麺子にプロポーズしようとしていた喫茶店の名前は「喫茶 大魔神」ですw どういうセンスだw

☆なりそこないが選ぶこの一コマ
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なんだかわかりませんが、この張り紙が妙に心に残ったので。
看護婦とか、今はなくなった言葉ですね。女医というのもなんだかエロいイメージしかないw
まあ時代ならではのネタを色濃く感じるものとしてピックアップしてみました。

ちなみにこの病院は、「明土病院」と言いますw

☆なりそこないがハマったギャグベスト2
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あまり笑えるネタがなかった中で、数少ない笑いどころでした。
衝撃を受けているあたるが面白いw

てか、お前も知らず知らずのうちにクセになっていると思うけどなw
「後期」になると、電撃を受けるためにわざとちょっかい出してるように見えるしw

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かかあギツネに乗っ取られた女性たちにむちゃくちゃ問い詰められるところは、正直グロテスクな感じで笑えないものがあるんですけど、このマサ子ちゃんのくだりは不覚にも笑ってしまうw
6年同棲して気づかないって、マサ子ちゃんいくつだよw 下手すると出産した直後あたりから同棲していないとつじつまが合わないぞw
気づく気づかない以前の問題だろーがw

☆ピックアップワードでもおたく三人家族じゃ?
4人の子持ち母親との修羅場(?)を目撃したあたるの母親がシャケの切り身を「2枚」にした時の魚屋さんのセリフ。
ここではまだ、ラムは諸星家の数に入っていないのがよくわかりますね。
いったい彼女はいつ頃諸星家の一員として迎え入れられたのか。近いうちに検証記事を執筆予定ですので、どうぞお楽しみに!



◆単発掲載期のまとめ
この時期は、まだ「過渡期」だったという印象ですね。
ラムの周りに新キャラも増えて少しずつ世界観やキャラの関係性が固まってきた時期ではありますが、それぞれが「読み切り」だったこともあり、どこかとっちらかった印象があります。
ある意味、毎回が「最終回」のつもりで描かれていたのではないでしょうか。

また、ここでの3話はどれもいつもよりページ数が多いんですよね。「愛で殺したい」「酒と泪と男と女」が24P、「お雪」にいたってはなんと29Pあります。(これはうる星史上最長)
そのうち2話は「増刊号」の掲載ということもあり、通常の連載とは勝手の違う面もあったんじゃないかと思います。

それによって冗長になっている印象はありませんが、大学在中時に休みの合間を縫って作画していた高橋留美子先生の負担は大きかったであろうことは想像に難くありません。
次の「10週連続連載期」までの“つなぎ”という側面も否めませんし、本格的なうる星ワールドが繰り広げられるのにはもう少し時間を要したんだと思います。

ただ一方、非常に大きな動きがこの時に起こっています。
冒頭でも引用しましたが、「お雪」で主人公・諸星あたるのキャラがようやく動き出したんですね。
これまでのようにただ不幸に翻弄されるだけではなく、能動的に行動するようになるんです。

その成果は「お雪」から約3か月後の「10週連続連載」開始から徐々に実を結んでいきます。
まさに「5週連続連載」と「10週連続連載」とをつなぐ役割として、重要な時期だったと言えますね。



というわけで、次回は「まずは初期から読んでみよう!10週連続連載期編」になります。
私たちがイメージする「初期のうる星」とは、だいたいこの時期を指しますね。
いよいよ本格的に暴れまわる「うる星ワールド」をぜひ味わってください!


「復刻BOX」4セットがあれば、うる星の歴史を一望できます!
   


気軽に読める電子書籍もいいですね。とりあえず4巻まで読めば、「初期」の雰囲気がわかります!
   


初出どおりの順番で読むには文庫版が便利!
特に「5週連続期」から「単発掲載期」への流れはすごくわかりやすくなっていますね。
   


令和版アニメのほうも忘れちゃいけません。
第2期が始まるまでには、「うる星やつら Blu-ray Disc BOX」を何度でも見てうる星ロスを吹き飛ばしましょう!
 
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tag : うる星やつら高橋留美子

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No title

更新お疲れ様です。

ラムの「うちのお腹にはダーリンの子供が」云々はよく覚えています、少年誌でよくこんな生々しいセリフをって、古本で読んだときは衝撃的でしたなーあたる母がレイを見て女に目覚めて親父が嫉妬するのは、アニメの感想のとき書いた通りですね。めちゃくちゃ笑ったシーンです。


このころってとにかくあたるのキャラをとがらせようって感じのようにも、思えますね。ラムの魅力がでてくるのはずっと先でしたかなー


ではまた、5話ずつやるのも大変ですけど、ちょっと先の話の感想も見てみたいなと思ったりもします。

Re: No title

>かわずやさん

ダーリンの子ども発言はインパクトがすごかったですよね。
土曜の夜は子どもをつくるっちゃー!もすごかったですけど、こちらは狂言な分、やばい女感がより強烈w
ただ狂言だからこそ、ラムのキャラに厚みが出たのも確かなんですけどね。
あたる母も最高ですw頬を赤らめるところとかw 父親に関してはオチの「わしよりもウシのほうが~」が情けなさすぎて面白いw
あそこまで惨めな嫉妬ぶりは若くてもそうそう出来ませんよw

インタビューでも答えていますが、高橋先生はとにかくあたるのキャラのあり方に色々悩まれたようです。
やっぱりまずは主人公が動いてくれないと話を作りづらいというのがあったのではないでしょうか。
彼のキャラが固まるにつれ、ラムとの掛け合いも少しずつ稼働していくという感じかな。
キャラとはリアクションであると高橋留美子は答えているんですけど、あたるに対してどう行動するかによって彼女のキャラもまた形作られていったのでしょう。

5話ごとにやるわけではないですよ。次回は「10週連続」を一気にやるつもりですからね。そのあとはクラマ編4話をやって、いったん休憩かな。表紙ネタや記事内でも触れたコラムネタもやりたいので。
「前期」以降の話はたぶんその後になるかも。前期の最初はけっこう濃厚にやるつもりですけど、君去りし後以降はざっと流す形にしようかなと考えています。
ていうかそうでないと、この密度でこのペースだといつまで経っても終わらないですからw

まあでも先の感想を見たいというのもわかりますよ。やっぱり本格的に面白くなるのは4巻5巻以降ですからね。「前期」の最初までやったら、あとは順不同で巻ごとにピックアップして紹介するのもありかなとおぼろげながら考えてもいます。

No title

まさか次はたった3話でこの分量だとは。。
もうばらしていいと思いますが、私が決して触れないことにしていた以前のコメントは、

>これからの四方山うる星話は今のところ未定ですね。まあなんとなく考えていることはありますが。
いずれにせよ、解説とかそんな大げさなものにはしないつもりです。一つのテーマを決めての「コラム」的なノリを考えていますね。例えば「しのぶ」というお題で語ってみるとか。
あとは原作で特に好きな話は何かとか、逆にイマイチだったものとかを取り上げるのもいいかも。
とにかくあくまで「つなぎ」企画なので、なるべく軽い感じのものを目指しています。

ですよ~。
こちらとしては大歓迎ですので、体を壊さない限りどんどん行っちゃってください。
そのうち表紙も期待してます。

確かにこのころは、荒唐無稽だった登場人物のキャラに厚みというか人間味が加わってきましたね。
それで、「愛で殺したい」好きの私としては、もっと笑うポイントがあるよ~と言いたいところですが、これは人それぞれということで。。
しのぶは元からの恋人で、邪魔される立場なので、普通、最後にはしのぶが報われて、めでたしめでたしじゃないですか。
高橋留美子作品でも、めぞん一刻どころか、らんまだってそうですよね。
ここの話のラムとしのぶを見たら、なおさらそうなりそうと思うんですけど、ただラムがあまりにも魅力的で気になり過ぎるキャラで、全く先が分からなかった。
私もたいていの読者と同じく、SFというより、爆笑三角関係マンガとして、恋の行方はどうなるんだろうっていうのが最大の関心事でした。
というか、このまま三角関係がずっと続くと思ってました。

「お雪」は、ストーリーそのものにぐいぐいっと引き付けられる話ですね。
それでも、あたるがしのぶに迫ったそのときに、見舞いの友達が来てガラっとふすま開けたら、もうしのぶにノックアウトされてて、「今眠ったところよ!」てとことか、怒ってたあたるが、お雪さんが防寒服を脱いだとたん、「あの…どんどん雪を捨ててください!」になるのとか、これからセオリーになるようなギャグに笑かされました。
”共闘”の後、ラム、しのぶ、お雪があたるの家を走り抜けるのと、最後ラムとしのぶが何気にあたるの部屋に一緒に居るのが好きでした。

「酒と泪と男と女」は、コミックで「君まてども…」の直後だったのでショックだったんですけど、ここの位置ならばまあ分かるというか、でもラムが女の顔になるのがやっぱりショックなんですけど、でも捨てがたいところも有るというか、うー、とりあえず重要度Cなのに、これだけ紙面を割いてもらってありがとうございます。
結局私、ラムが魅力的でモテるシーンが好きなんですよね。「ざまーみろ!ラムがかえったらかわりにかわいがっといてやらー!」「ダーリン、それほんとうけ?」「ラムちゃん!!」とか。そのときのあたるの「う~」もいいし。
あと、記事に有る、「気持ちよくなるまでやるっちゃ!!」のコマ、明らかにツリ目じゃないかわいいラムちゃんで、これ4巻に有ってすら、あれっ何でこんな明るかわいいのって思ったんですよ。
流れはスピーディーで、面白いし、最後の救いのないコマも、もうお約束として、私は面白かったです。
けど、あのあたるになされるがままのラムはショックっていう、どうにも心の整理がつかない回でした。

今週は12巻を楽しみました。
12巻は面白さの差が激しい1巻でした。
「喫茶店への出入りを禁ず!」って、昔テレビの人が作った話に思ったような、普通の人が理屈で考えて作ったストーリーにお約束のギャグを入れただけっていう、高橋留美子らしくない平凡さを感じました。
毎週必ず1話作らないといけないので、たまにはこういうこともあるというか、たまにしか無いこと自体が驚異的なんですけど。
で、私には、「面堂兄妹 その2」「テンからの贈り物」が素晴らしすぎて、ギャグ回としてここまでの1,2を争うんじゃないかと思うくらいでした。

「面堂兄妹 その2」は、新アニメに選ばれなかったの残念ですね。
どこもかもほんとにすごくて、ここが面白いなんて言い出したらキリがないのですが、最後は「ジュリエットはロミオさまの分まで強くいきますわ!」で納得してしまって、「台本ではジュリエットがあとおい自殺するんですよ!」で、ああそうだった!って笑いました。
これは夜の話で、電気をまとったラムの濃淡がいいなあって見てたら、これ元は2色カラーだったんですね。
どんなふうに色がついてるのか見てみたいなあ。
新アニメでは、ここに「面倒邸新年怪」でしたけど、多分、第1期アニメが正月をまたいでなかったら、あるいは第1クールの最後でなかったら(お雪や弁天など登場人物を足したい)、こっちが採用されたんじゃないですかねえ。
こっちの方がスペクタクルでアニメ向きだと思うんですけど。

「テンからの贈り物」は、キャラを生かした人間模様の連発に、ずっと笑わされてました。
新アニメでもやってくれて、見直しましたが、こちらも良かった。
で、それに続いて、「面堂兄妹 その1」「命かけます授業中!!」「面倒邸新年怪」の順で笑ったかな。
「惑わじのバレンタイン!!」は軽めですが久しぶりのラブコメでした。
あたるが目を覚ましたときに、チョコは学校でもらいたいんだと怒るのかどうか、私は、内心での安堵と喜びが勝って、しょうがないからもらってやるとか言うんではないかと思います。
面堂がラムにほんとは余り物のチョコもらって多少は報われたのが、うれしかったりもする。

さて、次の10週連続掲載期も面白くてバラエティーに富んだ話ばかりですけど、この調子でまとめ切れるんでしょうか。
心配半分、期待半分でお待ちします。

Re: No title

>えんじにあさん

やっぱり分量にツッコまれますかw
そのコメントはもちろん覚えていますし撤回するつもりもないんですけど、結果的にどこが「なるべく軽い感じ」だよ!と言われても仕方ないなとは自分自身思いますよw

でも別にことさら気合を入れて書いてるつもりはないんですけどね。気がついたらこんなボリュームになっているというw
まあそのうちセーブしていきますよ。その上で、「表紙ネタ」もやるつもりですし、軽~い「コラム」的な記事も考えていますので、長い目でみてやってくださいw

「愛で殺したい」はえんじにあさんとはどうもツボが異なるようで…以前、コメントでもその辺の違いがはっきりしちゃいましたね。まあそこはごめんなさいとしか言いようがないんですけどw
確かに普通の漫画なら、最終的にしのぶと結ばれてハッピーエンドですよね。元々彼女がヒロインだったんですから、それが王道というものです。
でも、うる星やつらは普通の漫画じゃないんですよ。ていうか、高橋留美子作品の中でも異色中の異色なんです。途中で路線変更どころか、ヒロインが降格してしまうんですからね。それも作者の思惑とは違った形で。その辺はまた別記事で取り上げようかと考えていますが、おそらく高橋留美子先生自身考えてもみなかった変化だったんだと思いますよ。
私がるーみっく作品の中でも特にうる星やつらに執着するのは、その特異性が大きいんです。オカルトちっくな言い方になってしまいますが、何か大きな力によって描かされている感じがしてしまう作品ですね。

「お雪」は物語としても魅力的ですね。海王星では男はみんな出稼ぎに出ていて雪かきの人手が足りないとか、屋敷には囲炉裏で鍋を煮えているとか、世界観がすごく独特で他にはないものがあります。今回の3話の中ではダントツで好きな回ですね。
「今眠ったところよ!」とか「あの…どんどん雪を捨ててください!」とか、ギャグのテンポがまたいいんですよね。それを小気味よくパッと1コマで見せていくので、決して間延びした感じにはならないという…だから、29Pという長さを感じさせずに楽しめるんでしょうね。
この回はラムとしのぶが共闘している感じがまたいいんです。この関係性でしばらく続いてもよかったんじゃないかなと思うんですよね。後のクラマ編なんか特にそう思います。

「酒と泪と男と女」は私の場合、見た瞬間に絵柄で「面堂登場」以前だなとすぐにわかったので、特に君待てども…とはリンクしてませんでした。
それにオリジナルコミックスではエピソード毎に「雑誌掲載」情報が載ってましたし、ああこれは本来なら1巻くらいの時に入る話だったんだと子供なりに納得したものです。
昔ドラえもんの単行本でもそんな感じだったんですよね。絵柄もバラバラでしたし、これは発表順とは違う順番で収録しているんだなと感じてしました。
ただ「酒と泪と男と女」に関しては、なんでこんな混乱させるような順番にするんだろう?とは思っていましたが。各話独立している読切連載とはいえ、ドラえもんと違って一応ストーリーの流れもありましたからね。ましてや3巻の後でこれかよと。

いずれにしても、この回はあまり乗れなかった話の一つですね。ラムもなんだかおとなしいですし、しのぶも影が薄い。で、チェリーも出ないとなるとどうしてもテンションは上がりませんでした。
最後なんて本当に悲惨の一言でまったく笑えませんでしたね。サクラさん登場の「あなたにあげる」もそうですが、ああいう救いのないデッドエンド的なものは昔から好きになれません。

ただ、「気持ちよくなるまでやるっちゃ!!」のラムは明るくていいですね。逆にあそこだけ妙に浮いてる感じすらしますw
でもやっぱり全体的には暗いというか元気がないように見えてしまうかなあ。
ラムはいつでも明るく元気でいてほしいと思っているので、ここでのラムはどうしても違和感を覚えずにはいられません。
いずれにしても、特にこれを読まなくても後の展開に問題が出るわけじゃないですし、やっぱり重要度は「C」ですね。…分量はさておきw

「喫茶店」はそんなに面白くなかったでしたか。あの手の教師vs生徒ものは私はけっこう好きなんですがw もちろん「買い食い大戦争」に比べたら何枚か落ちますけど。
まあ、このあたりからそろそろ「ネタ切れ」の兆候はあったのかもしれませんね。竜之介が出る前あたりではすっからかんになったらしいですから。

「面堂兄妹!!=その2=」は最高ですよね!あれは了子回でも1位2位を争う傑作だと思います。はっきりいうと、その1は「フリ」に過ぎませんからねw 令和アニメではそのフリで終わらせているようなもので、あれは本当に残念でした。展開のぶっ飛びかたやギャグのキレは天下一品なのになあ。

カラーは「うる星やつらパーフェクトカラーエディション上下巻」で見れます。「面堂兄妹!!=その2=」は下巻に収録されてますね。うちのブログでも記事があるのでそちらを参考にしてもらえれば。→
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-157.html
アメリカから注文できるかどうかはわかりませんけど、検討に値するとは思いますよ。巻末には高橋留美子先生の各話のコメントやインタビューもありますし。

アニメでは正月で締めたかったんですかね?それとキャラ大集合的な締めとして。だとすればなおさらもったいない。1クール最後でなくても別のところで了子登場回をやれなかったのかと思いますね。おっしゃる通り、アニメ映えもする話ですし。
個人的には、高圧電流を一身に受けて「美味!」とやっているラムが好きですw

「テンからの贈り物!!」はまた名作ですよね。すごくうる星らしい面白さに溢れている回だと思います。あれは4色カラーでもあって、紙面上もきれいですよ。できればカラーで見てもらいたい回です。

個人的には、12巻では「命かけます、授業中!!」が一番好きかな。シチュエーションを限定したコントめいた設定がむちゃくちゃツボでしたね。あとは「部外者ちん入」かな。ああいうキャラが入り乱れてのドタバタは昔から大好物ですね。次に「面堂兄妹!!=その2=」「喫茶店への出入りを禁ず!!」だったりw
「面倒邸新年怪」よりも喫茶店のほうが好きなんですよねこれが。

「惑わじのバレンタイン!!」もいいですよね。この辺りになると、ラブコメもライト感覚になるんです。それだけ二人の関係性が落ち着いたということでもあるのでしょう。
ラストあたるがどう反応するかですけど、私もそんな感じがしますね。教室でも「もらってやるから」なんて言ってましたし、あんなノリで受け取るんじゃないかな。
あと、個人的にはサクラさんに相談するところが好きなんですよね。どんなふうに悩みを打ち明けたのかと考えると何だかニヤニヤしてしまうw
ちなみにこれは表紙と1P目が4色カラーになっています。

10週連続編は順調に難航していますw
ここは初期の要といってもいい時期ですからね。重要な話も多いですし、どうしても書く際にも気負ってしまいます。
できれば今月中旬くらいには更新したいところですが、もしかしたら8月いっぱいかかってしまうかもしれません。まあ気長にお持ちくださいw

No title

待ってる間に今週は13巻。
13巻は、武蔵の回含め、ドタバタでの爆笑というより、キャラのやりとりにニヤニヤしっぱなしって感じでした。
そつのない話作りがされてるというか、シチュエーションを設定したらキャラが勝手にギャグをかましてくれてるような。
あとは作りこみ、あたるのご飯が小さいテーブルで、横にフライパン置いてたのはそういうことねとか、あれ、ラムちゃん学校行かないのと思ったら後で制服で飛んで来たり。
全体に、ケンカしたりしながらも、何だかんだいってほのぼのしてます。
新アニメ4クールだと、目立つ話しか入れられなくて、これ系の話は残念ながら入れられる隙が作れなかったようですね。
絵は相変わらず何回でも見直せるというか。「天女の綱渡り」は王道ですけど、歯医者のラムの顔、どこが違うのであんな怖いんですかね、、それから銭湯のラムがほんといい、決してエッチな意味ではちょっとしかなくて。
銭湯の回は、おユキと弁天がさらっと再登場。この回アニメにしたら人気出ると思うんだけど。。CAO-2とスケバンが強すぎたんでしょうね。そういえば、12巻の「部外者ちん入」が両者久しぶりの登場、特におユキは登場話以来初だったんですね。最初読んだときはおお!ってなったんですけど、今回はうっかりしてました。
「タヌキがツルの“恩返し”」では、あたるとラムが2人で普通にサイクリング出かけてて、いつのまにかとっくにこういう雰囲気になってたなあと、七夕デートのラムちゃんが懐かしく思います。
最後の「面堂家仮面ぶとう会」はがっつりドタバタしてくれました。
私は面堂了子ある意味すごく好きで、ヤバい奴というより、バカバカしさに徹した透明感を感じます。

最近、昔のアニメも少し見たりしてます。
昔の記憶ってあやふやなもんだなあと思いました。
旧アニメってもっと動いてもっとスペクタクルだったような気がしてたんだけど、思ってたほどではなかったなあとか、気になった引き延ばしは、後の方の回では上手にはなってきてるなあとか。
あと懐かしさがあると、やっぱり見るの甘めにはなりますね。絵が今のアニメには全然かなわなくても気にしなかったり。
それでも、「ときめきの聖夜」の後の次回予告で、平安編をやってたので、おお!喜喜!として見てみたら、ほぼオリジナルで、子供っぽくて平凡で、全然面白くなかった。ヤッターマンかと思いましたよ。
昔見たときもがっかりしたような気が。。あの次回予告ではほんとに面白そうだったのに。。
でも、「住めば都」「生ゴミ海へ」に当たる、「悲しき妖怪 人恋しくて」は、原作通りで、笑いあり、さらにほろっとするところが足されてて、新アニメにそんなに遜色ないくらい、すごく良かった。
やればできるじゃん!
旧アニメもこの辺は30分で2話やるので、テンポが良くて、ほとんどストレスない。
これからも新アニメでやった回、アニメオリジナル回と、コミックを読み返した範囲からみつくろって、ちょっとずつ見るつもりです。
(一応、オリジナル回ですごく好きだった話も、1つは有るんです。なりそこないさんはどうですか?)

10週連続掲載期って、見返してみると、"うる星史"にとって重要なのは弁天登場回(と「系図」?)くらいで、1話1話はそうでもないんですかね。
ただ、バラエティーに富みながらも全体としてなんか雰囲気が変わっていて、うまく言えませんがコミカルな面白さにどんどんはまっていった覚えがあります。
その辺の謎が次回紐解かれるんですよね!(プレッシャー)。
ではでは。

Re: No title

>えんじにあさん

早くも13巻突入ですか。確かにこの辺りになると、ギャグありきというよりシチュエーションから話が広がっていく印象がありますね。
設定さえ用意してあげればキャラたちが勝手に動いてくれるので、それを描写するだけで作品になるという感じでしょうか。
あんまり過激なドタバタはなくて、わりと彼らの日常を切り取ったような回が多かったような気がします。
そのわりにシュールな内容も目立つんですけどねw メインである「宮本武蔵」シリーズがそもそもわけのわからない話ですしw

フライパンというと、「テン敵」ですか。テンちゃんの話って、意外と日常の描写が多かったりするんですよね。彼らの普段の生活が垣間見れるようで興味深かったりします。
ラムって時々登校時間をずらすことがあるんですよね。あれはどういう理由があるのか昔から謎なんですがw
あたると一緒に登校しているときもあったり、UFOから直接学校に向かったり、その日によって行動パターンが違ったりするのが面白いですね。この辺もそのうち考察してみたいなとは思うのですが…

13巻ではなんといっても「化石の僻地」が死ぬほど好きですね。あれは私のうる星原作ベスト5には間違いなく入ります。その割には昔からあまり取り上げられないというか、地味な話扱いになっているのが不満ですけどw
あと、「虫歯WARS」とか「亜空間銭湯」なんかもシュールというか不思議な印象を持ちます。強烈なギャグはないですけど、全体的に変な雰囲気なんですよね。話自体がツッコミどころというか、この時期ならではの面白さがあります。
確かに銭湯なんかは令和版でも取り上げたら受けたと思うんですけどね。まあラムの友達関係ではCAO-2とかスケバン三人組の華やかさに負けてしまったのでしょうか。あれは旧アニメでも、シュールでちょっと不気味な感じでなかなか面白かった記憶がありますね。

「タヌキがツルの“恩返し”」は何気にサイクリングデートしているんですよねw ごく当たり前のように表紙で描かれるので見逃してしまいがちですが、彼らの普段の日常が覗けた感じでなんだかほんわかします。テンちゃんがふてくされているのがまたいいw あたるもいつもことだからほっとけばいいんだみたいな感じで、3人の生活の様子がうかがえます。

了子はいいですよね。腹黒いところが一切なく本当に純粋な子だからこそどんなに過激なことをやっても不快に感じないんです。
「面堂家仮面ぶとう会」は13巻で唯一の純ドタバタ回といえるかもしれません。

旧アニメは見直す機会がなくて、もうほとんど記憶が薄れていますね。
でもそうですか、すごく動きがあってダイナミックなイメージがあったんですが、それは思い出補正だったのかな。
引き伸ばしは確かに後半になればなるほど、こなれていったような印象があります。作りながらその辺は学んでいったんでしょうね。
絵はしょうがないですよ。あの頃は作画監督によってまったくキャラデザもバラバラでしたからね。うる星だけじゃなく、アニメ全体でそれが当たり前だったんです。そこはもう勢いでなんとかすると言った感じでしょうかw
平安編はすごくつまらなかった覚えはあります。確か原作とはほとんどリンクしてなかったんじゃないかな。あの頃は原作のいいところがまったく見えてこなくて毎週のようにがっくりきていましたね。半年過ぎてあたりからようやくそれなりに面白い回がちらほら出てきたような覚えがありますが、それも今となってはあやふやですね。やっぱり見直さないとはっきりとはわからないかも。

プールの妖怪の話はよかったですか。まああれは「ザ・うる星」とでもいうべき、うる星の面白さがすべてつまっているような話ですからね。気を衒わずに普通に作っていれば必ず面白くなるはずだと思います。
旧作でも2話分やったんですね。そこももう覚えてない…でも、プールと海の話はつながってますから変に引き伸ばす必要もなかったのでしょう。

アニメオリジナル回ですか。好きだった話もあったような気がするけどよく覚えてないなあ。そうだ、後期になりますけど「異次元空間、ダーリンはどこだっちゃ?」かな、あれは面白かった記憶があります。なんとなく映画3作目のリメンバーマイラブのたたき台だったような気もしますけどw

10週連続掲載編はネタバレになるんであまり多くは語りたくないのですが…もちろん弁天と系図は最重要回といってもいいかと思いますが、他にもいくつかありますよ。いずれにせよ、5週連続や単発期とはまた違う雰囲気と面白さがあるのは確かです。その辺のところが感じ取れる記事になっていればいいのですが…
謎が紐解かれているかどうかは読んでくださる方の判断に任せますw
来週の日曜(20日)かその次の日曜(27日)くらいには更新できるかと思いますので、どうぞお楽しみに!

No title

お盆休みでのんびりか、それとも10週連続掲載期で苦闘中かもしれませんが、またお邪魔します。

今週は竜之介登場前の14巻。
何と言っても、復活のクラマ回が最高でした。
中でも、テンちゃんのところが一番笑うので、ほんと、新アニメがテンちゃん登場前にやったのが残念です。
クラマは、以前は話の途中でフェードアウトしていて、いなくなったことすらしばらく気付かなかった。
あたる対しのぶ、ラム、クラマがどうなるんだろうというのが興味の中心だったころで、気付いたときは残念に思ったの覚えてます。
それと見比べると、絵も話もずいぶん明るくきれいになりました。ラブホのベッドシーンが出てきてすら!。私的には前のどろどろのやつも、思い入れが有って、好きなんですけど。
それでなりそこないさんのクラマ復活の焦燥感というのが、やっぱりピンと来ないんですよね。
多分キャラへの感情移入の深さが違うように思うんですけど。
最後のコマに救いの無い時に、キャラに肩入れして楽しめないか、ギャグとして面白く思うかとか、
竜之介の境遇を真剣にかわいそうと思うか、ギャグのネタとして単純に楽しむかとかが違うみたいです。
アニメの君待てどもの記事などで、なりそこないさん風に読んでないと分からないなあというところも有ったので、このうる星講座がたどり着いたときに語ってもらいたいと思います。

「校内賭博球技大会」は新アニメでやったのも納得の面白さです。
また、最後の海の3話がとても良くて、留美子先生がアイディア湧きすぎてノリノリで描いたように見えます。
イルカ君の話は、ラムたちにもっとやってやれーって思ったし、最後のページの4コマの展開の素晴らしさとスピード感はたまりません。
この辺で留美子先生、ネタが無くなって苦しんだと書かれてましたけど、私には13巻よりパワーアップしたとしか思えませんよ。

ところで旧アニメのオリジナル回で、「異次元空間、ダーリンはどこだっちゃ?」がお気に入りだったんですか。
これ、旧アニメの名作回に必ず上がるし、私も印象に残ってる回だったので、見直してみました。
好きなところ
・アイディア自体。ラムが異次元空間に迷い込んで本当の世界を探すというアイディア
・異次元ぽい不穏なムード。
・やさしいあたるに、違う、と首を振るラム。このシーンは本当に好き。あと、最後に戻ってきて、木の上からあたるを見てるときの顔が、ここだけ違う人の作画と思う見とれる顔でした。
残念なところ
・中の話が面白くない。やっぱりストーリーに関係ないメガネたちのシーンが長かったり、あたるが負けた世界だと分かるまでの話が脈略なかったり、次はメガネ達が女の世界にしようとか、テレビの人が理屈で作ったような話で、笑えた所が無い。高橋留美子を感じるギャグやセンスが無い。
・ラムがあたるに甘優しくてげんなりする。竜之介の焼きそば屋での世話焼きとか。
私はトータルでやはり、印象に強く残る、それなりに好きな回で、多分オリジナル回の中では2番目だと思います。

で、私がすごく好きだったオリジナル回は、「そして誰もいなくなったっちゃ!?」です。
珍しくシリアスな話で、ほんとの推理ものでした。
登場人物が死んでいって、いくら次回リセットするギャグマンガといえど、これ次回普通にはやれんのじゃない?どうするんだろうと、見ながら真剣に心配でした。
アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」だったら、何番目の人が犯人だから、こいつが犯人だよとか言ってみてたら、時計塔での犯人に驚愕!
もうこれオカルトか夢ものだったのかと思いきや、その後同じクリスティーの「オリエント急行の殺人」だったという、全く予想のつかないオチで、鮮やかに全てが分かりました。
この回誰が考えたんだろうと思って検索してみても、全然出てこないんですよねえ。
このレベルは傑作推理小説の作者として、例えば「容疑者Xの献身」の東野圭吾などと同様に、きちんと認知されるべきではないかと思うんですけど。
これをうる星でやってくれてほんとに感謝です。
あれで燃え尽きたあたるが、皆の心配をよそに、看護婦さんへのナンパで閉める最後は、うる星ならではのご愛敬と思います。
で、最近ネットで、「あたるは最後のシーンで、ラムが死んだと、まだ思ってるはずなのに、あれはおかしい」というのを読んで、これはぐうの音も出ませんでした。そりゃそうだ。
ここだけは臭いものにふたをします。。

ちなみに新アニメ23話を、2週目見終わりました。
慣れたのもあるのか、1週目よりもっと面白く感じました。
ここの記事は3回以上は読みましたねえ。
それでは~。

Re: No title

>えんじにあさん

いらっしゃい!お盆はもう終わりましたので平常に戻りましたw
でも毎日暑すぎて頭が回りませんw 10週連続の方は順調に悪戦苦闘していますね。今週末にアップできるかどうかは微妙かも。

今回は14巻ですね。クラマ復活回がそこまでお気に入りとはちょっと意外でした。そんなに最高でしたか。
確かにテンちゃんのところは笑いますねw でも仮にテンちゃんがいてもあれは今の基準だと厳しいネタなんじゃないかなあ。

クラマは面堂登場によってリセットされたと私は当時考えていたんですよね。まずその思い込みが前提にあったのでなかなか受け入れられなかったんだと思います。
キャラへの思い入れというより、作品構造で考えてのことでした。うる星やつらという世界が崩壊するんじゃないかという焦りみたいなものだったんです。
この感覚は言語化するのが難しいんですよね。私はうる星をある法則に基づいて成り立っている空間と思っている節があるといったらわかるかな?いやわかるわけがないかw
まあとにかく焦燥感がピンとこないと言われても、今は説明が下手ですみませんという言葉しか出てきません。

正直、あれ以上のことは説明しようがないんですよね。クラマにせよ竜之介にせよ、はたまた君待てども…のことにせよ、これまで書いてきたことがすべてといってもいいですし。それがわからないとなると、これはもうひとえに私の力不足に尽きます。結局のところ、私個人の解釈に基づく問題ですから。
なので、うる星講座にはあまり期待しないでもらえればw

最後のコマの救いのなさに笑えないのは、キャラへの感情移入とは少し違うような気がします。単純にギャグとしてしっくりこない感じなんですよね。ツボじゃないというか。
これは笑いの感覚の問題になるのでどっちがどうということではないと思います。

クラマ復活へのもやもや感は、これまた当時から言葉でうまく説明できないんですよね。
竜之介登場してからしばらくあった違和感についてもそうですが、単純に笑えない部分が少しずつ増えてきた感覚はあったんですけど、それをどう捉えていいのか戸惑っていたような気がします。
竜之介の境遇にしてもキャラへの肩入れというよりは、うる星の世界に異分子が入ってきたような違和感とでもいうのかな、作風が少しずつ変化していく過程をうまく処理できなかったんだと思いますね。

「校内賭博球技大会」も当時とは印象が変わったエピソードの一つです。あの頃はクラマ復活のこともあって、今度はトンちゃんかよ…みたいなガッカリ感が先に立っていたんですよね。
でも今考えると、了子絡みで再登場するのはすごく自然に感じます。やっぱり彼女とのコンビが最高ですねw

海の話3話というと、サクラさん人形、イルカ、そしてうきわ屋ですか。
確かにあれは面白かった。イルカの浮気はオチのテンポの良さが最高ですよね。流れるような小気味良い笑いです。最後のあたるの足あとがまた笑えるw あれだけで彼の動きと豹変ぶりが手にとるようにわかるんですよね。あれは漫画ならではの面白さでしょう。
でも高橋留美子先生はインタビューで「14巻の後半の頃がすごく苦しくて、もうダメかもしれないと思ってた」(クイックジャパンNo.71/高橋留美子15,000字インタビューより)なんて答えているんですよね。具体的に14巻後半とまで言ってるんですよ。その頃はギャグを描いていて「“これ面白いのかな”とか思っちゃって」ともおっしゃっていますしw まったくどんだけ求めてるレベルが高いんだとw

ちなみにこのクイックジャパンのインタビューはけっこうぶっちゃけているところがあってかなり面白いですよ。私も今回ふと思い出して10年ぶりくらいに引っ張り出したんですけど、うる星はすぐヒットしたかというと微妙だ自分はもっとウケると思っていたとか、「犬夜叉」も私の予定よりはウケてないとか言っちゃってるんですよね。それでも全然イキっている感じはしないんです。純粋に自分が想定していた状況と違っていたなと冷静に顧みているんですよね。
彼女が求めているラインというのは私たちが思っている以上に高いんだなと改めて感じましたよ。

確かに読み返してみると、13巻以上に面白い印象ですね。これは私も新発見(?)でした。
他にもサスペンス調の瓶詰めの誘惑シリーズや辛いキャンプ、そして桃源郷奇談もかなり面白い。
本当、高橋先生はいったいどこに不満を抱いていたんでしょうねえ。「笑えない瞬間がある」ともおっしゃっていたので、もしかすると精神的なプレッシャーを感じていたのかもしれませんね。


「異次元空間、ダーリンはどこだっちゃ?」はふと思い出しただけで、具体的な内容もほとんど忘れてたんですけどねw
ただ、アイデアが面白かったのは確かですね。そして、ラストのラムの選択に痺れたのも覚えています。で、本当に元の世界に戻ってきたのかを最後曖昧にしている演出もよかったなと。

異次元でのそれぞれの世界の話は全然覚えてないw そうですか、そこはつまらなかったのか。笑いのセンスがないというのはちょっとわかるかも。あの話は確か押井守がうる星を離れての第一作目なんですよね。良くも悪くも彼のセンスが抜けているんです。だからメガネの動かし方とか、たぶん本来の彼とは違う感じになってしまったんじゃないかな。

> 「そして誰もいなくなったっちゃ!?」
ああアガサクリスティのパロのやつですか。あれも昔からファンの間で人気の高いエピソードですね。
自分は当時どう思っていたかなあ…ギャグが一切ないシリアス一辺倒な感じだったので特に評価はしてなかったような気はしますが。
でもまあ特に苛立ちは感じてなかったかな。ときめきの聖夜やハッピーバースデーマイダーリンみたいなクサいメロドラマ風ではなかったので、そういう面では嫌悪感はなかったはずです。
当時「そして誰もいなくなった」は読んでいましたけど「オリエント急行の殺人」は知らなかったので、あれがそのネタとは思いもしなかったw ある意味ネタバレ喰らったような気分w

原案が誰かはわかりませんが、一応脚本は伊藤和典氏ですね。シリーズ構成もやっていた昭和うる星での要のような人ですよ。後に押井守と組んで機動警察パトレイバーも手がけることになります。
彼がミステリー通かどうかはわかりませんが…

ラストはそんなドタバタテイストで締めたんでしたっけ。そこも忘れてるなあ。
でも彼がまだ死んだと思っている状況ならそれは大きなポカですね。たぶんそこまで整合性を考えてなかったのでしょう。最後はうる星らしく締めないとというだけでやったような気がします。

私の拙い記事を3回も読んでくださってありがとうございます!
多少なりともアニメを見る際の参考になっていれば幸いです。
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プロフィール
ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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