新TVアニメ「うる星やつら」第21話の常識的なモラルに囚われては見えてこないライト&ヘビーのハイブリッド感想
※このたび36年ぶりに新しくTVアニメ化された「うる星やつら」。自他共に認める高橋留美子主義者である私なりそこないが、これから毎週視聴した感想をざっくり語っていこうと思います。アニメの感想は慣れていないのであまり深堀はしません。基本原作ガチ勢ですw
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらとこちらで。)
今回はどちらも割とひどい話というか、14話のトンちゃん並に過激なネタのオンパレードだったわけですが、意外なほどに後味は悪くなかったと思います。むしろさわやか印象を覚えたくらいw
特にBパートの「あな恐ろしや、ワラ人形」は最高でしたね。一部の面あた勢(笑)にも大満足の内容だったのではないでしょうか。
まあうる星だからこそ成り立つネタではあったでしょう。教師置き去りにせよ呪いのワラ人形にせよ、それをギャグとして笑いにできるのはこの作品がそういうことを普通に受け入れている世界だからです。他の作品だったらホラーか人間の暗黒面をえぐり出す嫌ミスものになっていますよw
おユキさんや了子のヤバさがむしろそれを明るく楽しいものに変えてくれていましたね。
点数としては、Aパート「惑星教師CAO-2」が9.3点、Bパート「あな恐ろしや、ワラ人形」が9.7点かな。トータルとしては9.5点になりますでしょうか。
実は事前の予想では、今回は少し評価が落ちるかなと思っていたんですよね。というのも、これまでの私の評価を見てみると、偶数話が比較的高い一方、奇数話になるとなぜか点数が辛めになる傾向があったからなんです。
1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-495.html
ここで挙げられている1クール目の個人的ランキングを見ても、7話と4話だけを例外としてほぼ偶数話が上位に来ています。
2クール目からはさらにその傾向は強まっていますね。14話とか16話、18話に前回の20話にはことごとく9点以上を付けている一方、13話、15話は8点台ですからね。17話にいたってはAパートに6点台をつけています。比較的高得点だった19話さえBパートに8.5点をつけていることからすると、とても偶然とは思えません。
意識していたわけではありませんが、こうなるともうジンクスと言ってもいいのではないでしょうか。
ただそれに気づいてしまうと、途端にジンクスじゃなくなってしまうのもまたジンクスというやつです。どうやら今回を持ってそれも終わりのようですね。間違いなく21話はこれまで以上に面白かったのですから。
というわけで、まずは「うる星やつら」第21話のライト仕様感想から行ってみましょう!
●ライト仕様
アバンはまたしても喫茶けたぐりからw 本当便利な舞台設定だことw
ギャラリーが「何の集団だ?」と宇宙人美女4人を遠巻きで見ている様はアニオリですね。4人のキャラをわかりやすく見せるのになかなかうまいやり方だったと思います。
おユキさん→弁天→ラム→ランちゃんという順番も面白かったですね。
弁天がギャラリーを「ん?」と気にするところなんて彼女らしさがよく出ていましたよ。そう、彼女は人から注目されることにあまり慣れていないんです。
おユキさんはそんなことはおかまいなしに悠然としたものでしたがw(でも多分ギャラリーには気づいてる)
で、ラムとランちゃんは完全に自分の世界に入っていて周りは見えてないw
ここでは4人が普段通りの恰好をしているのもポイントかと思います。弁天たちは前回の20話があったことで違和感なく溶け込んでいましたね。
ラムは本来こういう場面では地球人の恰好をするところなのですが、今回は気のしれた幼なじみとの集まりということであえていつものトラジマビキニにしたんだろうと思います。つまり自分のアイデンティティを大切にしたかったんですね。
この辺も、前回の「失われたモノを求めて」がいいクッションになっていたような気がします。
「みんなウニ星って覚えてる?」「あのトゲトゲの星か?」はアニオリ。
原作だと「ウニ星」の名前だけがあって、その全貌は最後まで見せなかったんですよね。
みんながおユキさんの話に耳を傾けている中、ランちゃんだけ一人ケーキを口に運んでるの可愛すぎるw
それぞれたのんでいるものにもキャラがにじみ出ていますよね。
おユキさんは日本茶と羊羹、弁天さんはコーヒー、ラムがオレンジジュース、ランちゃんは紅茶にチョコレートケーキといったところでしょうか。
ちなみに原作だと、おユキさんはみたらし団子でランちゃんはパフェ的な?な感じでした。
ラム弁天ランちゃんがウニ星の話にハッとするところで、ウニ星の全貌を見せるのはアニオリですね。原作では最後のオチまでひっぱります。
実は原作ではウニ星はすごくあっさりと描かれて、その全体像はほぼ見せてないんですよ。今回のアニメではサスペンス感を煽るためか、ウニ星のビジュアルを強調していていましたね。これはこれでいい演出だなと感じました。
そして、その棘のひとつに謎のシルエット。
BGMの盛り上げ方が馬鹿馬鹿しくて好きw そんな引っ張るようなものかw
サスペンス感を出そうとしているのが逆に笑えますねw
おユキさんの「まずはお茶を楽しみたかったから…」というセリフもアニオリ。
今回の話では、とことんおユキさんの強者感が強調されているように見えましたね。
しかしここで弁天が「まさか、もう何年も前の話だ!」と言うのは違和感。ラストのあのセリフ(「あたいらにとっては昔のことでも、あいつにとっちゃ生々しい今だぜ!」)と矛盾が生じるような気がしてしまいました。
ラムの「あのCAO-2が…」というつぶやきに重なる形でシルエットにズームしていく流れはよかったなと思います。
アバンの締めとしてあれ以上の演出はないでしょう。初見の人には、ギャグだとわかっていても少なからず興味をそそられる入りだったのではないでしょうか。
そしてCAO-2が目覚める!あれだと、まるでターミネーターが蘇ったかのようw
ここまでまるでCAO-2がとんでもない怪物かのように描かれているのが面白いw 果たして悪はどちらなのか?w
Aパートの冒頭はなんといってもナレーションでしたね。あれは燃えました!
ここはほぼアニオリでしたが、実にテンションがあがる構成だったと思います。
「学園コロニー」などの説明もわかりやすく、ビジュアルもそれっぽくてよかったですよね。
なるほど、惑星小学校はそのコロニーの一角にあるのか…この辺は原作では語られない設定なので興味深く見ました。
それぞれの区画がチューブでつながったビジュアルが、なんとも昭和の未来観ぽくて好きw
伝説の教師という設定もアニオリかな。かつてのドラマを思い出すw
CAO-2の声優さんはなんと玄田哲章さん!旧アニメではレイをやっていた方ですね。
ていうか、むちゃくちゃビッグネームなお方なので知っている方も多いでしょう。アニメ「境界のRINNE」では渋いナレーションを担当されていたのも記憶に新しいところです。
もう言うことなしの配役ですね。移動する時の「ガランゴロン」という声(?)がまたいかにもハマっているw あれは口にして正解。擬音を声に出す演出がようやくここでしっくりきましたw
鉄の精神と鋼の信念を持つといったフレーズはアニオリ。あれがあることで、彼の教師像が即座に視聴者の脳裏に結びつくんですよね。
なお、勤続二百年は「金属」にかけていますw
ラムたちが興じているゲームは地球でも見たことがあるようなテーブルゲームでしたね。でもどこか宇宙っぽい雰囲気も感じられます。あの三角コーンみたいなコマを使うのは原作でも同じなんですけど、なんていうゲームなんでしょうか。
ちなみに原作では弁天とラムだけが遊んでいて、おユキさんはそばで見ているだけ、ランちゃんは遠くの席から心配そうに二人の様子を見ている感じでした。
少なくともゲームに関してはランちゃんは一切悪くないはずでしょう。アニメのあの構図だと、なんだかランちゃんにも少し悪いところがあるように見えてそこはちょっと残念だったかな。
CAO-2のビジュアルというかデザインはバージョンアップされていましたね。顔が光で浮かび上がるような構造になっていました。
原作では普通に黒い眉のある顔だったのですが、この方がロボットっぽくていいのではないでしょうか。
あと下駄の下にローラーがついていましたね。本来「ガランコロン」は下駄が鳴る音だったはずだがw
あれだと、下駄はたんなる飾りかという気がしないでもないですが、まあこれもロボット感を出すためと考えればいいのかもしれません。実際彼は「機械」なんですよね。そこは押さえておくと、オチにも少し納得がいくかもしれませんよ?
CAO-2がラムたちを怒る時、さっと机の下に隠れるおユキさんwww
あれはすごくいいアレンジですね。マンガではできない演出で、アニメならではの彼女のちゃっかりさが見えてよかったなと思います。
で、廊下に立たされている3人でしたが、原作では弁天とラムだけだったんですよね。(ていうか、ランちゃんは席も離れていたし)
なんで今回、ランちゃんがとばっちりを受けないといけないのかという気がしないでもないですが、彼女の不憫さを強調するためにはむしろよかったのかもしれません。その後の彼女の泣き叫ぶ声がより胸に迫りますしね。
本当ランちゃんは悪くないんですよ!
弁天の「勤続二百年だかなんだか知らねーけど」は、原作だと「古株だからってでけえツラしやがって」だったんですよねえ…
え、古株って今は言っちゃダメなの?
それとも10話「戦慄の参観日」の「トウがたってる」と同じで、今では通じない言葉だからなのかなw
悪だくみをする際に弁天は参謀役、ラムが実行犯なのがいかにも彼女たちの関係性を物語っているなと感じます。
で、ランちゃんはやめようよと言うだけで、おユキさんに至っては何も言わずにただそこにいるだけw
実にすばらしいバランスじゃないですか。この4人の友情はだからこそ永遠なのだと声を大にして言いたいですね。
ああ尊い…
で、この話はいたずら(と呼べるほど生ぬるいものでもないけどw)がだんだんエスカレートしていく様がキモなわけですが、その最初が「500t」の重りというねw
スタート時点から、すでにMAXを飛び越えてしまっている感じが最高じゃないですかw
さらにはランちゃんの「やっぱりやめようよ、また叱られるよ」がそのねじれた笑いを増幅させるわけです。叱られるっていうようなレベルなのかよwww
この辺、我々地球の世界とは違う感覚があるのだというのが伺えて実に面白いですね。
ラムの「今さら何言ってるっちゃ」というツッコミ?がまたいいんだよなあ。ツッコミではあるけど実は地球の感覚からするとラムの方がおかしいわけで、そこに価値観の反転があるんです。でもこれ、惑星小学校側に立つとランちゃんがボケなんですよw
で、おユキさんは自分の席でやっぱり見てるだけというw 彼女だけはどちらの価値観に立ってもおかしいw
CAO-2が500tを喰らってもなんともなっていない姿を見てランちゃんが胸をなで下ろしているのはアニオリ。ここはいい補完でしたね。
そして冷静に起立礼をするおユキさんw ていうか、学級委員長なんだろうか。不良グループの一味なのにw
タンコブ描写も昭和でしたね。暴力シーンを直接描いてないからセーフなのかなw
おユキさんの「だからおやめなさいっていったのに…」はいつ聞いても笑えるw
さすがうる星における二大ヤバいやつの一角w(もう一人はもちろんBパートに出てくるあの子ですw)
ランちゃんの「あたしいやだっていったのにー」も最高w
でもいますよね。こういう、教師から同じ仲間だと思われて割をくってしまう子ども。
それでも好きでラムたちと一緒にいるのが彼女なんです。
あたるが突然出てくる時のセリフでの「しかし教師も教師じゃな~」「人間だったらよかったんだけどね~」はカットされていました。
これはまあ当時のCMネタなので当然でしょう。
ていうか、当時でも古いネタで弁天に「カビの生えたギャグを…」とツッコまれていたしw
うる星は意外とCMネタがあったりするので、今読むとたまに意味不明なところがあったりするんですよね。
面堂登場におユキさんが「どこから生えたのかしら?」もなかなか辛辣でいいw
ていうか、あたると面堂、仲いいですよねw これがBパートの流れにもつながっていくわけです。
ランちゃんがいつの間にかなし崩し的に「宇宙人」だと普通に認識されているのは原作通り。
ていうかこの回から、ランちゃんは宇宙人でラムたちと幼なじみだったというのがあたるたちの共通認識にもなっていきます。
それまでもレイとの絡みでそれとなく宇宙人だというのはわかっていたと思いますが、ここではっきりと思い出話として語られることで決定的になった感じですね。
「ランちゃん本当はいい子だったのに…」「いつもラムちゃんに命令されてしかたなく手伝っていたのよ!」のくだりも原作通りですね。
まあランちゃんの言うことは間違ってないw
ただ、一応一言ことわっておきますが、ランちゃんは別にラムたちに脅されていたわけではないというのは押さえて欲しいところです。
彼女は、あくまで自分の自由意思でラムたちと一緒につるんでいたのですよ。
おユキさんの「いやならいやってはっきりいえばよかったのに」は至極もっともな意見だと思います。
それができなかったのは、彼女自身の気の弱さもあるでしょうけど、一番大きかったのはやっぱり本当はラムたちが大好きだったからなんだと思います。
ショートさせたCAO-2に倒れられても絆創膏貼るだけで済んでるラムたちw
お前らもなかなか丈夫じゃねーかw
泣き叫ぶランちゃんもいいですが、おユキさんの「先生はちゃんとショートなさっていたわ」がエグいw
ショートなさっていたなんて敬語、果たして他に使う場面があるだろうかw
「そんな頑丈なやつならミサイルでも撃ちこみゃよかったんだ」と軽い冗談を言ったつもりのあたるが、ラムの一言にサンドイッチを加えたまま唖然とするところも好きw
これまであたるたちもかなり非常識なふるまいをしてきたかと思いますが、ここでも常識の反転が起こっているんですね。
あたしやだよーと言いながらミサイルを支えるランちゃんw
相変わらず自分は手を汚さず、後ろから見てるおユキさんw
三人で支えないと撃てないというラムも普通じゃないし、実は一番まともなのは相対的に弁天なんじゃないかと思えてきますw
少なくともDQN的なキャラとしては一番わかりやすいし筋は通ってるんじゃないでしょうかw
ミサイル命中時のランちゃんのパンチラ(パンモロ)はそのままでした。まあ全然エロくないけどw
弁天の「やったか?」がむちゃくちゃあるあるフラグで笑うw
ここでのCAO-2の「ガラン…」と煙幕の中で不気味に目だけが映る場面は、ただごとではない雰囲気がありましたね。
おユキさんの「やだ、私何もしてないのに」とランちゃんの「いやだって言ったのに」が最高w
確かに間違ってはいないですけど、そうじゃないだろっていうw
弁天とラムとはまた違った方向で狂ってる感がいいんですよ。実にバランスの取れたいい仲間だなあと思いますw
逃げる時のエアバイクは誰のものなんだろう…ロックとかされてなかったんでしょうか。
原作だといきなりロケットみたいなマシンで宇宙に飛び出していったので、てっきり弁天か誰かの乗り物だと思っていたんですよね。ていうか、免許とかどうなってんの?小学低学年あたりが勝手に運転していいものなんだろうか…
まあしかし、それはあくまで地球の感覚であって、惑星コロニーの世界ではまったく違う常識があるのかもしれませんね。
CAO-2をウニ星に誘い込んで串刺しにした際に、
ラムの「足止めしたっちゃ」「完全勝利だっちゃ」や弁天の「ざまあねえぜ」「じゃあな、シーエーオーツー!」(ここの抑揚のつけ方がすごく好き)はアニオリ。
地球から考えるとドン引きするようなひどさですけど、彼女たちにとってはせいぜい「足止め」程度に過ぎないところがちゃんと補完されてる感じがよかったですね。
ほら、子どもってこういう残酷なところがあるじゃないですかw アリの足をむしるようなものですよw(え、全然違う?)
でも、おユキさんの「黙っていればわかりませんものね~」が一番怖いかもw
うーん、さすが了子に並び立つことのできる唯一の女w
あと、原作だとあたるも面堂もそこまでドン引きではなく若干呆れてる風でしたが、ここでは露骨に引いてましたねw
まあそれが正しい反応かとw
そういえばあたると面堂が現れた時、あたるはランちゃんと弁天の間、面堂はおユキさんとラムとの間から生えてましたが、
いつの間にかあたるはラムと弁天の間に席を移動していましたね。
これは嫉妬に狂ったラムが無理やり自分のそばに引っ張ってきたのでしょうか。(原作だと席は最後までそのまま)
でも、サンドイッチを咥えたままラムに顔を寄せるシーンからすると、この方が自然なのかもしれませんね。
おユキさんの「まさか…昔のことよ。先生も忘れてらっしゃるわ」がまた最高w
じゃあなんでみんなを呼び集めたんだw
でもその後の、弁天の「でもよ!あたいらにとっては昔のことでも、あいつにとっちゃ生々しい今だぜ!」は何気に重要なセリフかと思います。
そう、10年間ほったらかしにした彼女たちの感覚は明らかに異常ですけど、それは私たちが地球の常識に囚われているからなのかもしれません?
で、最後にCAO-2の黒板消し攻撃w
ていうか、あたると面堂こそとばっちりですよねw
でっかい黒板消しが先生だったというのが、今回のナンセンスさをより際立たせていたような気がします。
まあ、今の人に黒板消しが通じるかわからんけどw
あの白い粉はなんだということになりそうw
あれはチョークの粉ですよw チョークといってもわからないでしょうけどw
しかし、おユキさんだけはなんで仕返しされなかったんだw
どう考えても彼女も共犯だろw 少なくともミサイル攻撃から逃亡する際には一緒にいたんだから。
ていうか、「先生、おかわりなかったわね…」なんて、なに感慨深いように振る舞ってるんだw
お前だけいい話っぽくまとめるなw
たぶんCAO-2にとっては、今でもおユキさんは学級委員長として優等生なイメージなのかもしれませんね。
実はおユキさんこそが一番ヤベーやつだったというのがよくわかるw
あと、ランちゃんと弁天の言い争いはなかなか新鮮でしたね。そういえば原作でもここが初顔合わせだったかも。
この4人が初めて一堂に会するという意味でも、非常に重要な回だったんだなあとしみじみ思いながら見ていましたw
Bパート。
面堂邸の全体像が出るのは初めてかな。
上の方に一つだけオレンジの明かりがついていましたね。どうやら了子の部屋は最上階のようです。
西洋風の黒魔術の雰囲気の中で日本古来の「ワラ人形」を作っているというのが今回の肝ですね。
異文化の融合というか、むしろ逆にあらゆる価値観が揺らいでいるような感じが今回の21話には漂っていたような気がします。
それにしても、髪型だけで呪いが発動するのはすごいw
髪の毛とかも必要ないんだw
まあしかしさすがは了子、Aパートのやばさをもかるーく凌駕してきますねw
結果的にCAO-2の話がハートフルにさえ思えてきましたよw(そうか?)
でも、彼女は決して悪ではないですよ。腹黒妹だという声もネットで見ましたが、彼女の心に闇は一切ないんです。ただ純粋に狂ってるだけでw
むしろ、彼女は俗世間的な欲望とは無縁という意味で、うる星の中でも最もピュアな存在といってもいいくらいだと思います。
「あのおかた」はいつ見ても面白いw
純粋な了子から見ると、あたるは「高潔でおやさしい方」になるんですねw
「よくわからんが、よっくわかった」もまさしくるーみっくw この辺はもう、高橋留美子節が炸裂しています。
教室で居眠りをしているあたるを見ているラムはアニオリ。原作だとラムはあまり目立たないんですよね。この話は「面あた」がメインなのでw
でもその辺、Aパートの幼なじみ回とバランスが取れているかなという気はします。同じエグい話でも少しテイストが違いますから。
あたるがしのぶに弾き飛ばされると同時に面堂も飛ばされるシーンがもう最高ですわw
彼らが同じレベルのアホだというのがよくわかりますよねw
あと、しのぶが笑顔であたるを弾き飛ばすのも好き。
この頃になると、この二人もこういうノリになるんですよね。
ある意味、普段のコミュニケーションの一環としてのやりとりになるんです。
それはもう、お互いの気持ちに整理がついたということでもあるのですが。
ラムの「しのぶなんかにちょっかい出すから」というセリフは意外と新鮮。
これは原作でも少し思ったことですが、やはりラムにとってしのぶはまだ他の女の子とは違う意味合いを持ってる相手なんだなあと。
しのぶの笑顔の意味をどこまでわかっているかわかりませんが、興味深いところですね。
そのラムに対して、べーって舌を出すあたるwww
もう犬も食わんというか、お前ら小学生かってのw そしてさらに挑発するかのような「べろべろべー」w
それがまるで合図かのように抱きつき電撃を喰らわすラムw
ここはある意味、じゃれ合いですよね。こういう二人のちょっとしたシーンがはさまるのも、この中期うる星の特徴なんです。
さきほどのしのぶとあたるのやり取りと比較すると、微妙な違いが伺えて面白いですね。
ただ、そうなると、ここは原作通りに電撃のとばっちりを受けた面堂の様子を不思議そうに見ているラムとあたるもちゃんと見せてほしかったなという気がします。
そうすることで、彼らのこの一連のやり取りがあらかじめ暗黙の了解的になされているいちゃつきだということがよりはっきりわかるんですよね。
あたるが読んでるマンガ雑誌が、またしても例のMAO表紙のサンデーw 何回読むんだwたまには新しいやつを買えw
今回の一番の笑いどころは、なんといっても面堂があたるを庇って竜之介のパンチを自ら受けるところw
ていうか、それじゃあ意味ないだろw どうであろうとけっきょくダメージは受けるんだからw
この辺はある意味シュールな感じさえ漂いますね。
ラムのじ~~んも最高w なんか目をウルウルさせてたしw
5話の「愛と闘魂のグローブ」を思い出しますね。(これは割と中期のノリなのかもしれない。ちなみに愛と闘魂は21巻、ワラ人形は22巻)
なにげにラムが面堂のことを「終太郎」呼びするのも令和アニメでは初めてかな。
原作だと、面堂登場時から「終太郎」呼びなんですけどね。彼女は基本ファーストネームで呼ぶ習性があります。
家というか、苗字というのものをあまり意識していないようなんですよね。
ランちゃんにせよ弁天やおユキさんにせよファミリーネームを持っていない感じですし、宇宙人の世界ではそれが当たり前の感覚なのかもしれません。
屋上でバレーボールw
あえてそこでやる意味が分からんw
「おのれちょろちょろとー!!」という面堂のツッコミがまた笑えますw
ていうか、オーライオーライじゃねーわw
しかもあの屋上、柵がむちゃくちゃ低いんですよねw 腰あたりまでしかないぞw
ちなみに屋上でバレーボールというネタは「境界のRINNE」でもヒロインの桜が披露しますw ボールを追いかけて落ちそうになるのも同じw(使い回すようなネタじゃないような気がするところがよけいに面白いw)
屋上から落ちる時、一瞬面堂とあたるの視線が交わるところは旧アニメでもあったような気がしますが、やっぱりおかしいですねw
なに、心が通じ合ってるんだお前らw
で、今度はあたるがじ~~んとなるというw
なんでバックにシャボン玉みたいなのが浮かんでるのかはわからんけどw
面堂が「おとなしくふところのものを出してもらおうか」と刀を向けるところで、あたるが「辻強盗みたいなことを…」と言うのはカット。まあ時代劇でも今時見ないもんなw
ていうか、財布がちっちゃいガマ口なのが笑えるw おばあちゃんかよw
面堂があたるのワラ人形を作っているシーンはアニオリ。ここは鬼気迫るものがありましたw
なぜか嵐の夜になってるしw
ちゃんと作り方の本を貸してあげてる了子ちゃんがかわいいw まあ彼女にとっては面白ければなんでもいいんでしょうけどw
次の朝の教室。ここからはほぼアニオリになりますね。(原作ではたった一コマのオチに過ぎなかった)
あたるとコースケ、そしてラムの三人が仲良く談笑している様子はかなり珍しい光景でした。
まあ見る限り、あたるとコースケの話をラムが黙って聞いているという感じでしたが。
ラムが笑っているところを見ると、特に悪だくみをしてるわけでもなく他愛のない世間話といったところでしょうか。
原作ではまず見ないシーンなので、逆に新鮮でした。
ていうか、あのワラ人形は髪型を真似るだけでその能力を発揮するのかw
なんか色々ヤバ過ぎだろw
面堂とあたるの不毛な戦いが始まった途端に音もなく過ぎ去っていくコースケw
ていうか、首をひねられても「こんなもん、昨日一日でとっくに慣れたわい!」と返す面堂がすごいw 慣れればなんとかなるんかいw
「どちらが先に根をあげるか勝負だ」wwww「望むところだ」wwww
本当こいつら仲いいなw
この奇妙ともいえる仲の良さは、Aパートのラムたちに通じるものがあるような気がするw
そんな二人を見て、しのぶは止めるのにラムは応援するところが実は今回の最大のポイントだったり。
ここでも、価値観の反転が見えるんですよね。
その辺を踏まえてAパートを見返してみると、また違った印象を受けるかもしれませんよ?
最後、コースケの「なんと不毛な争いだ」竜之介「しょうもな…」で締めるのもアニオリ。
こういう丸ワイプで落とすのが令和アニメの特徴ですねw
いやあ、とにかくBの「あな恐ろしや、ワラ人形」が面白過ぎました。原作よりも笑えたという意味で、14話のトンちゃんや18話のルージュマジックに近いものがありましたね。意外と私はこういうエグいドタバタ劇が好みなのかもしれません。
相対的にAの「惑星教師CAO-2」が逆に少しおとなしく思えてしまったくらいでしたね。
ただ逆にいえば、Aの「惑星教師CAO-2」があったからこそ、「あな恐ろしや、ワラ人形」をドン引きせずに楽しめたという一面もあったような気がします。
いうなれば、CAO-2でやばいネタへの耐性がついたおかげでワラ人形を摂取できるようになったとかw
ていうか、どうでもいいですけどCAO-2って過酸化カルシウムから来てるんですかね?いやだから何だと言われても困りますけどw
あと最後のクレジットを見ると、小学生のラム弁天おユキランも同じ声優さんが演じていたんですね。すごいなあ…
さて、次回は
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」
になります。
「大ビン小ビン」は「君去りし後」以来のいわゆる「ラブコメ回」ですね。何気に2クール目では初ですか。
この話に関しては、13話の感想時に「大ビン小ビン」問題として語らせてもらいましたし、ここではあれ以上のことは触れないでおきましょう。話自体は面白いので普通に期待していいかと思いますよ。
「愛がふれあうとき」はいわゆる「しのぶ回」ですね。彼女の優しさがほんのり胸を温めてくれる佳作です。
この彼女と小キツネの交流を描いた話は、高橋留美子もお気に入りのひとつとして挙げているくらいですし、その後シリーズ化もされています。ファンの中でも人気の高い一編ですね。
それでは、また来週!
●ヘビー仕様
今だから言いますが、実は今回の組み合わせがほぼ確定した時は少し不安だったんですよね。
何しろどちらも倫理規定的にヤバい話ですし、普通に考えたらシャレにならないテイストのものをあえて一緒にやる必要があるのかと疑問を抱いていたところもあったんです。せめて、片方はハートウォーミング(笑)なエピソードで行くべきなんじゃないかと。
でも、結果的に同じようなテイストを合わせたのは正解だったと思います。お互いの毒が中和し合って、なんだかいい塩梅になったような気がしましたよw これが本当の「毒を以て毒を制す」でしょうかw(違
いやでも本当、笑えない感じになるどころか、むしろほんわかした気分にさえなりましたね。ドライなドタバタというよりは、奇妙な人情味すら感じました。
「惑星教師CAO-2」では、ラムたち4人の不思議な友情がまずいいですよね。
おユキさんの一人高みにいるような感じやランちゃんの文句を言いながらも後ろからひたすらついてくる感じは、普通に考えたら理解できないような特殊な信頼関係で強く結ばれているからこそでしょう。そうでなければいつも一緒にいられるわけがありません。ある意味利害関係を超えた純粋さがそこにはあるわけです。
「あな恐ろしや、ワラ人形」は、なんといっても面堂兄妹でしょうw
ワラ人形を作って兄を弄ぶような妹ですが、それでも恨みや悪意があってのことじゃないんですよ。ちゃんと自分をセーブして「高潔なお方」に人形を預けますしw
傍から見たらどう考えても倫理的にぶっ壊れているとしか思えない彼女ですけど、誰かを憎んだり貶めたりするつもりは一切ないんです。そこにはやはり曲がりなりにも兄妹愛があるはずなんです。私たちの常識からは逸脱した形ではあるでしょうけどw
どちらも血も涙もない、ただ殺伐とした世界とは違うじゃないですか。彼女たちには彼女たちの愛も倫理もあると思うんですよね。ただ、それが私たちの理解の範疇外というだけでw
これはそれぞれ単体ではあまり感じないことだと思うんです。
宇宙人サイドの不思議な友情と地球人サイドの狂った愛が化学反応を起こすことで初めてその存在に気付かされるというか、お互いがお互いのヤバさを逆説的に浮き上がらせてくれたような気がするんですよね。そのヤバさは、私たちの知らない世界での温かさなのかもしれないんです。
奇妙な関係性という点でいえば、ラムたちとCAO-2の関係も不思議ですよね。
だって、ミサイルを撃ち込んだんですよ?挙句の果てにウニ星に串刺しにしたまま10年以上置き去りにしたんですよ?普通に考えたら、猟奇犯罪もいいところじゃないですか。笑って済ませる問題じゃないはずなんです。
でもどうでしょう。この物語は、CAO-2が最後「すっとした」ことですべてが報われるんですよ。なんかすごく感動的じゃないですか?
ネットの感想ではあの教師は優し過ぎるとか甘すぎるとか懐大きすぎといった声も聞かれました。
でも、実はCAO-2にとって、彼女たちの悪行もあの程度で済むレベルの事だったとしたら?私はそう考えるんです。
何しろ勤続二百年を誇る鉄の精神と鋼の信念を持つロボットです。人間の小さな倫理観で判断するのはむしろ狭い了見なんじゃないでしょうか。
ていうか、仮にも小学校の教師が10年も行方不明になったら大騒ぎでしょうw
そうはなってないということは、彼らの常識ではその程度のことだということなんです。
CAO-2が黒板消しでばふばふとやるだけでご破算できるんですから。
私はあのオチですべてが諒解したような気がしましたよ。
実はこれは麗しき師弟愛の物語だったということに。(嘘ですw)
一方、面堂とあたるの関係もまた奇妙な友情で結ばれているといえます。
なんでしょう、ワラ人形でどちらが先に根をあげるか勝負するような関係?w
もはやライバルとか敵対関係とかを超えた何かで深くつながった仲としか思えないw
彼らの不毛な争いを見ていると、CAO-2が受けた数々のいたずら(?)もなんだかかわいく見えてくるから不思議ですw
今回のようなモラルもひったくれもない過激なギャグの応酬の話は、実はうる星において重要な位置を占めます。
暴力的ともいえる激しいやり取りが合ってもなお、次の日にはみんな仲良くやっているそんな世界が彼らの住むところなんですね。手りゅう弾やミサイルランチャーが飛び交っても、それが自分たちのスキンシップの一環なんだと言えるある種のほがらかさ(?)がうる星をハチャメチャなユートピアに足らしめているわけです。
なぜなら手段こそ違えど、そこにあるのは間違いなく人としてのあたたかさだったりやさしさだったり、はたまた愛だったりするのですから。
「あな恐ろしや、ワラ人形」の最後、ラムとしのぶの反応の違いが鮮明になります。
「やめて、面堂くん!危険だわ」と止めるしのぶはまさに常識的な存在ですね。
一方、「がんばれダーリン!」と応援するラムは明らかに狂気じみています。
でも実は、ラムこそがうる星ワールド的には正しいんです。
14話の「トLOVEル・レター」を思い返してください。
アスレチックランドの高い杭の上にいたトンちゃんを下ろすのを手伝うラムは何をしたか。
もしくは11話「面堂兄妹!!」で、了子が持ってきた緑色に変色した弁当をどうしたか。
いずれも明らかにヤバい行動です。それでも彼女には彼女だけの「やさしさ」があるんですね。
それは「うる星やつら」という世界にだけ輝ける大切なものなんです。
これは私の個人的な見解ですが、しのぶはああいう常識的なやさしさしか発揮できなかったから、うる星やつらのヒロインを降りたんだと思っています。彼女にうる星という世界は荷が重すぎたんですよ。
だからラブコメとは違うんです。しのぶがヒロインのままだったらうる星もラブコメとして成り立ったかもしれませんが、あたるがもうそれを許さなくなってしまいましたからね。
そう、彼が当初の「不幸を一身に受けた男」から「自らトラブルを追い求める男」に変わった時に、しのぶもまたそれまでの立場ではいられなくなったわけです。
今回の二つの話は、ラムがなぜうる星やつらという作品を担う存在になれたかということを間接的に証明して見せた回でもあったと考えています。
あっけらかんと「ミサイル撃ちこんだっちゃ!」と言い放つラム。「がんばれダーリン!」と天真爛漫に応援するラム。
ラブコメでは決してありえない、ギャグだからこそ存在できる深い愛がそこにはあるからこそ、彼女はうる星やつらという世界に君臨できたのでしょう。
というわけで、次回は
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」
になるわけですが、今回とは打って変わってどちらもハートウォーミング(笑)な回になりますね。
面白いのは「大ビン小ビン」がいわゆる「あたラム回」で、「愛がふれあうとき」が「しのぶ回」になっているところです。
意図的にこういう組み合わせにしたのかわかりませんが、今回の最後の二人の言動を踏まえるとなかなか面白いことをするなという印象を受けます。
「大ビン小ビン」に関しては今ここで語るのは止めておきましょう。13話の感想でいろいろ言いましたしね。ていうか、どうせ次の感想であれこれ語らざるを得なくなるでしょうしw あたるとラムの「ゴール」以降のラブコメ回を今ここでやることの意味を考えていこうと思います。
「愛がふれあうとき」はある意味「しのぶ救済処置」回でもありますね。過激なギャグマンガのヒロインではいられなくなった彼女になんとか活躍の場を与えてあげようと考えた結果、生まれた話です。
うる星にまた違った風を吹き込んでくれた名作ですね。メルヘンでもあり、童話でもあり、純愛物語でもあります。もちろんギャグとしても面白いですよ。
それにしても、Aパートに「大ビン小ビン」を持ってきたのはかなり意外でしたね。
「君待てども…」にせよ「君去りし後」にせよ、Bパートで最後締めるのがラブコメの定石でしたから。
ひょっとすると、この順番には何か仕掛けがあるのかもしれません。期待半分不安半分で待ちたいと思いますw
それでは、また来週!
(最後、なんか久しぶりに変なテンションになってしまった…)
ブルーレイBOX第1巻は3月15日発売!22話放映前にはもう出ていますね。
現在放映中の2クール目は第2巻にまとめて入る予定で、6月28日発売!
「惑星教師CAO-2」は18巻、「あな恐ろしや、ワラ人形」は22巻に収録されています!
BOXセットが4巻揃って発売中!
ぜひ、原作の深遠なギャグワールドを堪能してください!
新TVアニメ「うる星やつら」のOP/EDテーマ4曲とさらに新曲2曲を加えたCDが3月15日に発売!限定盤にはノンクレジットOP/ED2クール分を収録したBlu-rayが付きます。
3月1日に新TVアニメ「うる星やつら」オリジナルサウンドトラックが発売されました!曲タイトルが興味深いものが多いですね。「君待てども…」で流れたあの印象的な曲も入っています。
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらとこちらで。)
今回はどちらも割とひどい話というか、14話のトンちゃん並に過激なネタのオンパレードだったわけですが、意外なほどに後味は悪くなかったと思います。むしろさわやか印象を覚えたくらいw
特にBパートの「あな恐ろしや、ワラ人形」は最高でしたね。一部の面あた勢(笑)にも大満足の内容だったのではないでしょうか。
まあうる星だからこそ成り立つネタではあったでしょう。教師置き去りにせよ呪いのワラ人形にせよ、それをギャグとして笑いにできるのはこの作品がそういうことを普通に受け入れている世界だからです。他の作品だったらホラーか人間の暗黒面をえぐり出す嫌ミスものになっていますよw
おユキさんや了子のヤバさがむしろそれを明るく楽しいものに変えてくれていましたね。
点数としては、Aパート「惑星教師CAO-2」が9.3点、Bパート「あな恐ろしや、ワラ人形」が9.7点かな。トータルとしては9.5点になりますでしょうか。
実は事前の予想では、今回は少し評価が落ちるかなと思っていたんですよね。というのも、これまでの私の評価を見てみると、偶数話が比較的高い一方、奇数話になるとなぜか点数が辛めになる傾向があったからなんです。
1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-495.html
ここで挙げられている1クール目の個人的ランキングを見ても、7話と4話だけを例外としてほぼ偶数話が上位に来ています。
2クール目からはさらにその傾向は強まっていますね。14話とか16話、18話に前回の20話にはことごとく9点以上を付けている一方、13話、15話は8点台ですからね。17話にいたってはAパートに6点台をつけています。比較的高得点だった19話さえBパートに8.5点をつけていることからすると、とても偶然とは思えません。
意識していたわけではありませんが、こうなるともうジンクスと言ってもいいのではないでしょうか。
ただそれに気づいてしまうと、途端にジンクスじゃなくなってしまうのもまたジンクスというやつです。どうやら今回を持ってそれも終わりのようですね。間違いなく21話はこれまで以上に面白かったのですから。
というわけで、まずは「うる星やつら」第21話のライト仕様感想から行ってみましょう!
●ライト仕様
アバンはまたしても喫茶けたぐりからw 本当便利な舞台設定だことw
ギャラリーが「何の集団だ?」と宇宙人美女4人を遠巻きで見ている様はアニオリですね。4人のキャラをわかりやすく見せるのになかなかうまいやり方だったと思います。
おユキさん→弁天→ラム→ランちゃんという順番も面白かったですね。
弁天がギャラリーを「ん?」と気にするところなんて彼女らしさがよく出ていましたよ。そう、彼女は人から注目されることにあまり慣れていないんです。
おユキさんはそんなことはおかまいなしに悠然としたものでしたがw(でも多分ギャラリーには気づいてる)
で、ラムとランちゃんは完全に自分の世界に入っていて周りは見えてないw
ここでは4人が普段通りの恰好をしているのもポイントかと思います。弁天たちは前回の20話があったことで違和感なく溶け込んでいましたね。
ラムは本来こういう場面では地球人の恰好をするところなのですが、今回は気のしれた幼なじみとの集まりということであえていつものトラジマビキニにしたんだろうと思います。つまり自分のアイデンティティを大切にしたかったんですね。
この辺も、前回の「失われたモノを求めて」がいいクッションになっていたような気がします。
「みんなウニ星って覚えてる?」「あのトゲトゲの星か?」はアニオリ。
原作だと「ウニ星」の名前だけがあって、その全貌は最後まで見せなかったんですよね。
みんながおユキさんの話に耳を傾けている中、ランちゃんだけ一人ケーキを口に運んでるの可愛すぎるw
それぞれたのんでいるものにもキャラがにじみ出ていますよね。
おユキさんは日本茶と羊羹、弁天さんはコーヒー、ラムがオレンジジュース、ランちゃんは紅茶にチョコレートケーキといったところでしょうか。
ちなみに原作だと、おユキさんはみたらし団子でランちゃんはパフェ的な?な感じでした。
ラム弁天ランちゃんがウニ星の話にハッとするところで、ウニ星の全貌を見せるのはアニオリですね。原作では最後のオチまでひっぱります。
実は原作ではウニ星はすごくあっさりと描かれて、その全体像はほぼ見せてないんですよ。今回のアニメではサスペンス感を煽るためか、ウニ星のビジュアルを強調していていましたね。これはこれでいい演出だなと感じました。
そして、その棘のひとつに謎のシルエット。
BGMの盛り上げ方が馬鹿馬鹿しくて好きw そんな引っ張るようなものかw
サスペンス感を出そうとしているのが逆に笑えますねw
おユキさんの「まずはお茶を楽しみたかったから…」というセリフもアニオリ。
今回の話では、とことんおユキさんの強者感が強調されているように見えましたね。
しかしここで弁天が「まさか、もう何年も前の話だ!」と言うのは違和感。ラストのあのセリフ(「あたいらにとっては昔のことでも、あいつにとっちゃ生々しい今だぜ!」)と矛盾が生じるような気がしてしまいました。
ラムの「あのCAO-2が…」というつぶやきに重なる形でシルエットにズームしていく流れはよかったなと思います。
アバンの締めとしてあれ以上の演出はないでしょう。初見の人には、ギャグだとわかっていても少なからず興味をそそられる入りだったのではないでしょうか。
そしてCAO-2が目覚める!あれだと、まるでターミネーターが蘇ったかのようw
ここまでまるでCAO-2がとんでもない怪物かのように描かれているのが面白いw 果たして悪はどちらなのか?w
Aパートの冒頭はなんといってもナレーションでしたね。あれは燃えました!
ここはほぼアニオリでしたが、実にテンションがあがる構成だったと思います。
「学園コロニー」などの説明もわかりやすく、ビジュアルもそれっぽくてよかったですよね。
なるほど、惑星小学校はそのコロニーの一角にあるのか…この辺は原作では語られない設定なので興味深く見ました。
それぞれの区画がチューブでつながったビジュアルが、なんとも昭和の未来観ぽくて好きw
伝説の教師という設定もアニオリかな。かつてのドラマを思い出すw
CAO-2の声優さんはなんと玄田哲章さん!旧アニメではレイをやっていた方ですね。
ていうか、むちゃくちゃビッグネームなお方なので知っている方も多いでしょう。アニメ「境界のRINNE」では渋いナレーションを担当されていたのも記憶に新しいところです。
もう言うことなしの配役ですね。移動する時の「ガランゴロン」という声(?)がまたいかにもハマっているw あれは口にして正解。擬音を声に出す演出がようやくここでしっくりきましたw
鉄の精神と鋼の信念を持つといったフレーズはアニオリ。あれがあることで、彼の教師像が即座に視聴者の脳裏に結びつくんですよね。
なお、勤続二百年は「金属」にかけていますw
ラムたちが興じているゲームは地球でも見たことがあるようなテーブルゲームでしたね。でもどこか宇宙っぽい雰囲気も感じられます。あの三角コーンみたいなコマを使うのは原作でも同じなんですけど、なんていうゲームなんでしょうか。
ちなみに原作では弁天とラムだけが遊んでいて、おユキさんはそばで見ているだけ、ランちゃんは遠くの席から心配そうに二人の様子を見ている感じでした。
少なくともゲームに関してはランちゃんは一切悪くないはずでしょう。アニメのあの構図だと、なんだかランちゃんにも少し悪いところがあるように見えてそこはちょっと残念だったかな。
CAO-2のビジュアルというかデザインはバージョンアップされていましたね。顔が光で浮かび上がるような構造になっていました。
原作では普通に黒い眉のある顔だったのですが、この方がロボットっぽくていいのではないでしょうか。
あと下駄の下にローラーがついていましたね。本来「ガランコロン」は下駄が鳴る音だったはずだがw
あれだと、下駄はたんなる飾りかという気がしないでもないですが、まあこれもロボット感を出すためと考えればいいのかもしれません。実際彼は「機械」なんですよね。そこは押さえておくと、オチにも少し納得がいくかもしれませんよ?
CAO-2がラムたちを怒る時、さっと机の下に隠れるおユキさんwww
あれはすごくいいアレンジですね。マンガではできない演出で、アニメならではの彼女のちゃっかりさが見えてよかったなと思います。
で、廊下に立たされている3人でしたが、原作では弁天とラムだけだったんですよね。(ていうか、ランちゃんは席も離れていたし)
なんで今回、ランちゃんがとばっちりを受けないといけないのかという気がしないでもないですが、彼女の不憫さを強調するためにはむしろよかったのかもしれません。その後の彼女の泣き叫ぶ声がより胸に迫りますしね。
本当ランちゃんは悪くないんですよ!
弁天の「勤続二百年だかなんだか知らねーけど」は、原作だと「古株だからってでけえツラしやがって」だったんですよねえ…
え、古株って今は言っちゃダメなの?
それとも10話「戦慄の参観日」の「トウがたってる」と同じで、今では通じない言葉だからなのかなw
悪だくみをする際に弁天は参謀役、ラムが実行犯なのがいかにも彼女たちの関係性を物語っているなと感じます。
で、ランちゃんはやめようよと言うだけで、おユキさんに至っては何も言わずにただそこにいるだけw
実にすばらしいバランスじゃないですか。この4人の友情はだからこそ永遠なのだと声を大にして言いたいですね。
ああ尊い…
で、この話はいたずら(と呼べるほど生ぬるいものでもないけどw)がだんだんエスカレートしていく様がキモなわけですが、その最初が「500t」の重りというねw
スタート時点から、すでにMAXを飛び越えてしまっている感じが最高じゃないですかw
さらにはランちゃんの「やっぱりやめようよ、また叱られるよ」がそのねじれた笑いを増幅させるわけです。叱られるっていうようなレベルなのかよwww
この辺、我々地球の世界とは違う感覚があるのだというのが伺えて実に面白いですね。
ラムの「今さら何言ってるっちゃ」というツッコミ?がまたいいんだよなあ。ツッコミではあるけど実は地球の感覚からするとラムの方がおかしいわけで、そこに価値観の反転があるんです。でもこれ、惑星小学校側に立つとランちゃんがボケなんですよw
で、おユキさんは自分の席でやっぱり見てるだけというw 彼女だけはどちらの価値観に立ってもおかしいw
CAO-2が500tを喰らってもなんともなっていない姿を見てランちゃんが胸をなで下ろしているのはアニオリ。ここはいい補完でしたね。
そして冷静に起立礼をするおユキさんw ていうか、学級委員長なんだろうか。不良グループの一味なのにw
タンコブ描写も昭和でしたね。暴力シーンを直接描いてないからセーフなのかなw
おユキさんの「だからおやめなさいっていったのに…」はいつ聞いても笑えるw
さすがうる星における二大ヤバいやつの一角w(もう一人はもちろんBパートに出てくるあの子ですw)
ランちゃんの「あたしいやだっていったのにー」も最高w
でもいますよね。こういう、教師から同じ仲間だと思われて割をくってしまう子ども。
それでも好きでラムたちと一緒にいるのが彼女なんです。
あたるが突然出てくる時のセリフでの「しかし教師も教師じゃな~」「人間だったらよかったんだけどね~」はカットされていました。
これはまあ当時のCMネタなので当然でしょう。
ていうか、当時でも古いネタで弁天に「カビの生えたギャグを…」とツッコまれていたしw
うる星は意外とCMネタがあったりするので、今読むとたまに意味不明なところがあったりするんですよね。
面堂登場におユキさんが「どこから生えたのかしら?」もなかなか辛辣でいいw
ていうか、あたると面堂、仲いいですよねw これがBパートの流れにもつながっていくわけです。
ランちゃんがいつの間にかなし崩し的に「宇宙人」だと普通に認識されているのは原作通り。
ていうかこの回から、ランちゃんは宇宙人でラムたちと幼なじみだったというのがあたるたちの共通認識にもなっていきます。
それまでもレイとの絡みでそれとなく宇宙人だというのはわかっていたと思いますが、ここではっきりと思い出話として語られることで決定的になった感じですね。
「ランちゃん本当はいい子だったのに…」「いつもラムちゃんに命令されてしかたなく手伝っていたのよ!」のくだりも原作通りですね。
まあランちゃんの言うことは間違ってないw
ただ、一応一言ことわっておきますが、ランちゃんは別にラムたちに脅されていたわけではないというのは押さえて欲しいところです。
彼女は、あくまで自分の自由意思でラムたちと一緒につるんでいたのですよ。
おユキさんの「いやならいやってはっきりいえばよかったのに」は至極もっともな意見だと思います。
それができなかったのは、彼女自身の気の弱さもあるでしょうけど、一番大きかったのはやっぱり本当はラムたちが大好きだったからなんだと思います。
ショートさせたCAO-2に倒れられても絆創膏貼るだけで済んでるラムたちw
お前らもなかなか丈夫じゃねーかw
泣き叫ぶランちゃんもいいですが、おユキさんの「先生はちゃんとショートなさっていたわ」がエグいw
ショートなさっていたなんて敬語、果たして他に使う場面があるだろうかw
「そんな頑丈なやつならミサイルでも撃ちこみゃよかったんだ」と軽い冗談を言ったつもりのあたるが、ラムの一言にサンドイッチを加えたまま唖然とするところも好きw
これまであたるたちもかなり非常識なふるまいをしてきたかと思いますが、ここでも常識の反転が起こっているんですね。
あたしやだよーと言いながらミサイルを支えるランちゃんw
相変わらず自分は手を汚さず、後ろから見てるおユキさんw
三人で支えないと撃てないというラムも普通じゃないし、実は一番まともなのは相対的に弁天なんじゃないかと思えてきますw
少なくともDQN的なキャラとしては一番わかりやすいし筋は通ってるんじゃないでしょうかw
ミサイル命中時のランちゃんのパンチラ(パンモロ)はそのままでした。まあ全然エロくないけどw
弁天の「やったか?」がむちゃくちゃあるあるフラグで笑うw
ここでのCAO-2の「ガラン…」と煙幕の中で不気味に目だけが映る場面は、ただごとではない雰囲気がありましたね。
おユキさんの「やだ、私何もしてないのに」とランちゃんの「いやだって言ったのに」が最高w
確かに間違ってはいないですけど、そうじゃないだろっていうw
弁天とラムとはまた違った方向で狂ってる感がいいんですよ。実にバランスの取れたいい仲間だなあと思いますw
逃げる時のエアバイクは誰のものなんだろう…ロックとかされてなかったんでしょうか。
原作だといきなりロケットみたいなマシンで宇宙に飛び出していったので、てっきり弁天か誰かの乗り物だと思っていたんですよね。ていうか、免許とかどうなってんの?小学低学年あたりが勝手に運転していいものなんだろうか…
まあしかし、それはあくまで地球の感覚であって、惑星コロニーの世界ではまったく違う常識があるのかもしれませんね。
CAO-2をウニ星に誘い込んで串刺しにした際に、
ラムの「足止めしたっちゃ」「完全勝利だっちゃ」や弁天の「ざまあねえぜ」「じゃあな、シーエーオーツー!」(ここの抑揚のつけ方がすごく好き)はアニオリ。
地球から考えるとドン引きするようなひどさですけど、彼女たちにとってはせいぜい「足止め」程度に過ぎないところがちゃんと補完されてる感じがよかったですね。
ほら、子どもってこういう残酷なところがあるじゃないですかw アリの足をむしるようなものですよw(え、全然違う?)
でも、おユキさんの「黙っていればわかりませんものね~」が一番怖いかもw
うーん、さすが了子に並び立つことのできる唯一の女w
あと、原作だとあたるも面堂もそこまでドン引きではなく若干呆れてる風でしたが、ここでは露骨に引いてましたねw
まあそれが正しい反応かとw
そういえばあたると面堂が現れた時、あたるはランちゃんと弁天の間、面堂はおユキさんとラムとの間から生えてましたが、
いつの間にかあたるはラムと弁天の間に席を移動していましたね。
これは嫉妬に狂ったラムが無理やり自分のそばに引っ張ってきたのでしょうか。(原作だと席は最後までそのまま)
でも、サンドイッチを咥えたままラムに顔を寄せるシーンからすると、この方が自然なのかもしれませんね。
おユキさんの「まさか…昔のことよ。先生も忘れてらっしゃるわ」がまた最高w
じゃあなんでみんなを呼び集めたんだw
でもその後の、弁天の「でもよ!あたいらにとっては昔のことでも、あいつにとっちゃ生々しい今だぜ!」は何気に重要なセリフかと思います。
そう、10年間ほったらかしにした彼女たちの感覚は明らかに異常ですけど、それは私たちが地球の常識に囚われているからなのかもしれません?
で、最後にCAO-2の黒板消し攻撃w
ていうか、あたると面堂こそとばっちりですよねw
でっかい黒板消しが先生だったというのが、今回のナンセンスさをより際立たせていたような気がします。
まあ、今の人に黒板消しが通じるかわからんけどw
あの白い粉はなんだということになりそうw
あれはチョークの粉ですよw チョークといってもわからないでしょうけどw
しかし、おユキさんだけはなんで仕返しされなかったんだw
どう考えても彼女も共犯だろw 少なくともミサイル攻撃から逃亡する際には一緒にいたんだから。
ていうか、「先生、おかわりなかったわね…」なんて、なに感慨深いように振る舞ってるんだw
お前だけいい話っぽくまとめるなw
たぶんCAO-2にとっては、今でもおユキさんは学級委員長として優等生なイメージなのかもしれませんね。
実はおユキさんこそが一番ヤベーやつだったというのがよくわかるw
あと、ランちゃんと弁天の言い争いはなかなか新鮮でしたね。そういえば原作でもここが初顔合わせだったかも。
この4人が初めて一堂に会するという意味でも、非常に重要な回だったんだなあとしみじみ思いながら見ていましたw
Bパート。
面堂邸の全体像が出るのは初めてかな。
上の方に一つだけオレンジの明かりがついていましたね。どうやら了子の部屋は最上階のようです。
西洋風の黒魔術の雰囲気の中で日本古来の「ワラ人形」を作っているというのが今回の肝ですね。
異文化の融合というか、むしろ逆にあらゆる価値観が揺らいでいるような感じが今回の21話には漂っていたような気がします。
それにしても、髪型だけで呪いが発動するのはすごいw
髪の毛とかも必要ないんだw
まあしかしさすがは了子、Aパートのやばさをもかるーく凌駕してきますねw
結果的にCAO-2の話がハートフルにさえ思えてきましたよw(そうか?)
でも、彼女は決して悪ではないですよ。腹黒妹だという声もネットで見ましたが、彼女の心に闇は一切ないんです。ただ純粋に狂ってるだけでw
むしろ、彼女は俗世間的な欲望とは無縁という意味で、うる星の中でも最もピュアな存在といってもいいくらいだと思います。
「あのおかた」はいつ見ても面白いw
純粋な了子から見ると、あたるは「高潔でおやさしい方」になるんですねw
「よくわからんが、よっくわかった」もまさしくるーみっくw この辺はもう、高橋留美子節が炸裂しています。
教室で居眠りをしているあたるを見ているラムはアニオリ。原作だとラムはあまり目立たないんですよね。この話は「面あた」がメインなのでw
でもその辺、Aパートの幼なじみ回とバランスが取れているかなという気はします。同じエグい話でも少しテイストが違いますから。
あたるがしのぶに弾き飛ばされると同時に面堂も飛ばされるシーンがもう最高ですわw
彼らが同じレベルのアホだというのがよくわかりますよねw
あと、しのぶが笑顔であたるを弾き飛ばすのも好き。
この頃になると、この二人もこういうノリになるんですよね。
ある意味、普段のコミュニケーションの一環としてのやりとりになるんです。
それはもう、お互いの気持ちに整理がついたということでもあるのですが。
ラムの「しのぶなんかにちょっかい出すから」というセリフは意外と新鮮。
これは原作でも少し思ったことですが、やはりラムにとってしのぶはまだ他の女の子とは違う意味合いを持ってる相手なんだなあと。
しのぶの笑顔の意味をどこまでわかっているかわかりませんが、興味深いところですね。
そのラムに対して、べーって舌を出すあたるwww
もう犬も食わんというか、お前ら小学生かってのw そしてさらに挑発するかのような「べろべろべー」w
それがまるで合図かのように抱きつき電撃を喰らわすラムw
ここはある意味、じゃれ合いですよね。こういう二人のちょっとしたシーンがはさまるのも、この中期うる星の特徴なんです。
さきほどのしのぶとあたるのやり取りと比較すると、微妙な違いが伺えて面白いですね。
ただ、そうなると、ここは原作通りに電撃のとばっちりを受けた面堂の様子を不思議そうに見ているラムとあたるもちゃんと見せてほしかったなという気がします。
そうすることで、彼らのこの一連のやり取りがあらかじめ暗黙の了解的になされているいちゃつきだということがよりはっきりわかるんですよね。
あたるが読んでるマンガ雑誌が、またしても例のMAO表紙のサンデーw 何回読むんだwたまには新しいやつを買えw
今回の一番の笑いどころは、なんといっても面堂があたるを庇って竜之介のパンチを自ら受けるところw
ていうか、それじゃあ意味ないだろw どうであろうとけっきょくダメージは受けるんだからw
この辺はある意味シュールな感じさえ漂いますね。
ラムのじ~~んも最高w なんか目をウルウルさせてたしw
5話の「愛と闘魂のグローブ」を思い出しますね。(これは割と中期のノリなのかもしれない。ちなみに愛と闘魂は21巻、ワラ人形は22巻)
なにげにラムが面堂のことを「終太郎」呼びするのも令和アニメでは初めてかな。
原作だと、面堂登場時から「終太郎」呼びなんですけどね。彼女は基本ファーストネームで呼ぶ習性があります。
家というか、苗字というのものをあまり意識していないようなんですよね。
ランちゃんにせよ弁天やおユキさんにせよファミリーネームを持っていない感じですし、宇宙人の世界ではそれが当たり前の感覚なのかもしれません。
屋上でバレーボールw
あえてそこでやる意味が分からんw
「おのれちょろちょろとー!!」という面堂のツッコミがまた笑えますw
ていうか、オーライオーライじゃねーわw
しかもあの屋上、柵がむちゃくちゃ低いんですよねw 腰あたりまでしかないぞw
ちなみに屋上でバレーボールというネタは「境界のRINNE」でもヒロインの桜が披露しますw ボールを追いかけて落ちそうになるのも同じw(使い回すようなネタじゃないような気がするところがよけいに面白いw)
屋上から落ちる時、一瞬面堂とあたるの視線が交わるところは旧アニメでもあったような気がしますが、やっぱりおかしいですねw
なに、心が通じ合ってるんだお前らw
で、今度はあたるがじ~~んとなるというw
なんでバックにシャボン玉みたいなのが浮かんでるのかはわからんけどw
面堂が「おとなしくふところのものを出してもらおうか」と刀を向けるところで、あたるが「辻強盗みたいなことを…」と言うのはカット。まあ時代劇でも今時見ないもんなw
ていうか、財布がちっちゃいガマ口なのが笑えるw おばあちゃんかよw
面堂があたるのワラ人形を作っているシーンはアニオリ。ここは鬼気迫るものがありましたw
なぜか嵐の夜になってるしw
ちゃんと作り方の本を貸してあげてる了子ちゃんがかわいいw まあ彼女にとっては面白ければなんでもいいんでしょうけどw
次の朝の教室。ここからはほぼアニオリになりますね。(原作ではたった一コマのオチに過ぎなかった)
あたるとコースケ、そしてラムの三人が仲良く談笑している様子はかなり珍しい光景でした。
まあ見る限り、あたるとコースケの話をラムが黙って聞いているという感じでしたが。
ラムが笑っているところを見ると、特に悪だくみをしてるわけでもなく他愛のない世間話といったところでしょうか。
原作ではまず見ないシーンなので、逆に新鮮でした。
ていうか、あのワラ人形は髪型を真似るだけでその能力を発揮するのかw
なんか色々ヤバ過ぎだろw
面堂とあたるの不毛な戦いが始まった途端に音もなく過ぎ去っていくコースケw
ていうか、首をひねられても「こんなもん、昨日一日でとっくに慣れたわい!」と返す面堂がすごいw 慣れればなんとかなるんかいw
「どちらが先に根をあげるか勝負だ」wwww「望むところだ」wwww
本当こいつら仲いいなw
この奇妙ともいえる仲の良さは、Aパートのラムたちに通じるものがあるような気がするw
そんな二人を見て、しのぶは止めるのにラムは応援するところが実は今回の最大のポイントだったり。
ここでも、価値観の反転が見えるんですよね。
その辺を踏まえてAパートを見返してみると、また違った印象を受けるかもしれませんよ?
最後、コースケの「なんと不毛な争いだ」竜之介「しょうもな…」で締めるのもアニオリ。
こういう丸ワイプで落とすのが令和アニメの特徴ですねw
いやあ、とにかくBの「あな恐ろしや、ワラ人形」が面白過ぎました。原作よりも笑えたという意味で、14話のトンちゃんや18話のルージュマジックに近いものがありましたね。意外と私はこういうエグいドタバタ劇が好みなのかもしれません。
相対的にAの「惑星教師CAO-2」が逆に少しおとなしく思えてしまったくらいでしたね。
ただ逆にいえば、Aの「惑星教師CAO-2」があったからこそ、「あな恐ろしや、ワラ人形」をドン引きせずに楽しめたという一面もあったような気がします。
いうなれば、CAO-2でやばいネタへの耐性がついたおかげでワラ人形を摂取できるようになったとかw
ていうか、どうでもいいですけどCAO-2って過酸化カルシウムから来てるんですかね?いやだから何だと言われても困りますけどw
あと最後のクレジットを見ると、小学生のラム弁天おユキランも同じ声優さんが演じていたんですね。すごいなあ…
さて、次回は
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」
になります。
「大ビン小ビン」は「君去りし後」以来のいわゆる「ラブコメ回」ですね。何気に2クール目では初ですか。
この話に関しては、13話の感想時に「大ビン小ビン」問題として語らせてもらいましたし、ここではあれ以上のことは触れないでおきましょう。話自体は面白いので普通に期待していいかと思いますよ。
「愛がふれあうとき」はいわゆる「しのぶ回」ですね。彼女の優しさがほんのり胸を温めてくれる佳作です。
この彼女と小キツネの交流を描いた話は、高橋留美子もお気に入りのひとつとして挙げているくらいですし、その後シリーズ化もされています。ファンの中でも人気の高い一編ですね。
それでは、また来週!
●ヘビー仕様
今だから言いますが、実は今回の組み合わせがほぼ確定した時は少し不安だったんですよね。
何しろどちらも倫理規定的にヤバい話ですし、普通に考えたらシャレにならないテイストのものをあえて一緒にやる必要があるのかと疑問を抱いていたところもあったんです。せめて、片方はハートウォーミング(笑)なエピソードで行くべきなんじゃないかと。
でも、結果的に同じようなテイストを合わせたのは正解だったと思います。お互いの毒が中和し合って、なんだかいい塩梅になったような気がしましたよw これが本当の「毒を以て毒を制す」でしょうかw(違
いやでも本当、笑えない感じになるどころか、むしろほんわかした気分にさえなりましたね。ドライなドタバタというよりは、奇妙な人情味すら感じました。
「惑星教師CAO-2」では、ラムたち4人の不思議な友情がまずいいですよね。
おユキさんの一人高みにいるような感じやランちゃんの文句を言いながらも後ろからひたすらついてくる感じは、普通に考えたら理解できないような特殊な信頼関係で強く結ばれているからこそでしょう。そうでなければいつも一緒にいられるわけがありません。ある意味利害関係を超えた純粋さがそこにはあるわけです。
「あな恐ろしや、ワラ人形」は、なんといっても面堂兄妹でしょうw
ワラ人形を作って兄を弄ぶような妹ですが、それでも恨みや悪意があってのことじゃないんですよ。ちゃんと自分をセーブして「高潔なお方」に人形を預けますしw
傍から見たらどう考えても倫理的にぶっ壊れているとしか思えない彼女ですけど、誰かを憎んだり貶めたりするつもりは一切ないんです。そこにはやはり曲がりなりにも兄妹愛があるはずなんです。私たちの常識からは逸脱した形ではあるでしょうけどw
どちらも血も涙もない、ただ殺伐とした世界とは違うじゃないですか。彼女たちには彼女たちの愛も倫理もあると思うんですよね。ただ、それが私たちの理解の範疇外というだけでw
これはそれぞれ単体ではあまり感じないことだと思うんです。
宇宙人サイドの不思議な友情と地球人サイドの狂った愛が化学反応を起こすことで初めてその存在に気付かされるというか、お互いがお互いのヤバさを逆説的に浮き上がらせてくれたような気がするんですよね。そのヤバさは、私たちの知らない世界での温かさなのかもしれないんです。
奇妙な関係性という点でいえば、ラムたちとCAO-2の関係も不思議ですよね。
だって、ミサイルを撃ち込んだんですよ?挙句の果てにウニ星に串刺しにしたまま10年以上置き去りにしたんですよ?普通に考えたら、猟奇犯罪もいいところじゃないですか。笑って済ませる問題じゃないはずなんです。
でもどうでしょう。この物語は、CAO-2が最後「すっとした」ことですべてが報われるんですよ。なんかすごく感動的じゃないですか?
ネットの感想ではあの教師は優し過ぎるとか甘すぎるとか懐大きすぎといった声も聞かれました。
でも、実はCAO-2にとって、彼女たちの悪行もあの程度で済むレベルの事だったとしたら?私はそう考えるんです。
何しろ勤続二百年を誇る鉄の精神と鋼の信念を持つロボットです。人間の小さな倫理観で判断するのはむしろ狭い了見なんじゃないでしょうか。
ていうか、仮にも小学校の教師が10年も行方不明になったら大騒ぎでしょうw
そうはなってないということは、彼らの常識ではその程度のことだということなんです。
CAO-2が黒板消しでばふばふとやるだけでご破算できるんですから。
私はあのオチですべてが諒解したような気がしましたよ。
実はこれは麗しき師弟愛の物語だったということに。(嘘ですw)
一方、面堂とあたるの関係もまた奇妙な友情で結ばれているといえます。
なんでしょう、ワラ人形でどちらが先に根をあげるか勝負するような関係?w
もはやライバルとか敵対関係とかを超えた何かで深くつながった仲としか思えないw
彼らの不毛な争いを見ていると、CAO-2が受けた数々のいたずら(?)もなんだかかわいく見えてくるから不思議ですw
今回のようなモラルもひったくれもない過激なギャグの応酬の話は、実はうる星において重要な位置を占めます。
暴力的ともいえる激しいやり取りが合ってもなお、次の日にはみんな仲良くやっているそんな世界が彼らの住むところなんですね。手りゅう弾やミサイルランチャーが飛び交っても、それが自分たちのスキンシップの一環なんだと言えるある種のほがらかさ(?)がうる星をハチャメチャなユートピアに足らしめているわけです。
なぜなら手段こそ違えど、そこにあるのは間違いなく人としてのあたたかさだったりやさしさだったり、はたまた愛だったりするのですから。
「あな恐ろしや、ワラ人形」の最後、ラムとしのぶの反応の違いが鮮明になります。
「やめて、面堂くん!危険だわ」と止めるしのぶはまさに常識的な存在ですね。
一方、「がんばれダーリン!」と応援するラムは明らかに狂気じみています。
でも実は、ラムこそがうる星ワールド的には正しいんです。
14話の「トLOVEル・レター」を思い返してください。
アスレチックランドの高い杭の上にいたトンちゃんを下ろすのを手伝うラムは何をしたか。
もしくは11話「面堂兄妹!!」で、了子が持ってきた緑色に変色した弁当をどうしたか。
いずれも明らかにヤバい行動です。それでも彼女には彼女だけの「やさしさ」があるんですね。
それは「うる星やつら」という世界にだけ輝ける大切なものなんです。
これは私の個人的な見解ですが、しのぶはああいう常識的なやさしさしか発揮できなかったから、うる星やつらのヒロインを降りたんだと思っています。彼女にうる星という世界は荷が重すぎたんですよ。
だからラブコメとは違うんです。しのぶがヒロインのままだったらうる星もラブコメとして成り立ったかもしれませんが、あたるがもうそれを許さなくなってしまいましたからね。
そう、彼が当初の「不幸を一身に受けた男」から「自らトラブルを追い求める男」に変わった時に、しのぶもまたそれまでの立場ではいられなくなったわけです。
今回の二つの話は、ラムがなぜうる星やつらという作品を担う存在になれたかということを間接的に証明して見せた回でもあったと考えています。
あっけらかんと「ミサイル撃ちこんだっちゃ!」と言い放つラム。「がんばれダーリン!」と天真爛漫に応援するラム。
ラブコメでは決してありえない、ギャグだからこそ存在できる深い愛がそこにはあるからこそ、彼女はうる星やつらという世界に君臨できたのでしょう。
というわけで、次回は
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」
になるわけですが、今回とは打って変わってどちらもハートウォーミング(笑)な回になりますね。
面白いのは「大ビン小ビン」がいわゆる「あたラム回」で、「愛がふれあうとき」が「しのぶ回」になっているところです。
意図的にこういう組み合わせにしたのかわかりませんが、今回の最後の二人の言動を踏まえるとなかなか面白いことをするなという印象を受けます。
「大ビン小ビン」に関しては今ここで語るのは止めておきましょう。13話の感想でいろいろ言いましたしね。ていうか、どうせ次の感想であれこれ語らざるを得なくなるでしょうしw あたるとラムの「ゴール」以降のラブコメ回を今ここでやることの意味を考えていこうと思います。
「愛がふれあうとき」はある意味「しのぶ救済処置」回でもありますね。過激なギャグマンガのヒロインではいられなくなった彼女になんとか活躍の場を与えてあげようと考えた結果、生まれた話です。
うる星にまた違った風を吹き込んでくれた名作ですね。メルヘンでもあり、童話でもあり、純愛物語でもあります。もちろんギャグとしても面白いですよ。
それにしても、Aパートに「大ビン小ビン」を持ってきたのはかなり意外でしたね。
「君待てども…」にせよ「君去りし後」にせよ、Bパートで最後締めるのがラブコメの定石でしたから。
ひょっとすると、この順番には何か仕掛けがあるのかもしれません。期待半分不安半分で待ちたいと思いますw
それでは、また来週!
(最後、なんか久しぶりに変なテンションになってしまった…)
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3月1日に新TVアニメ「うる星やつら」オリジナルサウンドトラックが発売されました!曲タイトルが興味深いものが多いですね。「君待てども…」で流れたあの印象的な曲も入っています。
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