新TVアニメ「うる星やつら」第13話のライト感想&第2クールタイトル答え合わせヘビー感想
※このたび36年ぶりに新しくTVアニメ化された「うる星やつら」。自他共に認める高橋留美子主義者である私なりそこないが、これから毎週視聴した感想をざっくり語っていこうと思います。アニメの感想は慣れていないのであまり深堀はしません。基本原作ガチ勢ですw
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらとこちらで。)
今回はいつもとは少し趣向を変えて、13話の感想はライト仕様のみにしようかと思います。
特に深掘りするような内容でもないですし、ああいうドタバタに徹した話は基本頭を空っぽにして楽しんだ方がいいですからね。せいぜいアニメではこうだったけど原作ではこうでしたと触れるくらいに留めます。
その代わりといってはなんですが、ヘビー仕様では昨年末の「1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる」で最後に行った「2クール目でやりそうな原作タイトル予想」の答え合わせをやろうと思います。
ちょうど、「TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー」の動画も公開されたところですし。
ここで判明したものに関して色々言いたいこともあるので、突っ込んだ内容はそちらでやろうかとw
原作ファンならではのうざい語りが炸裂するかと思いますので、苦手な方は注意してくださいね。逆にそういうのを期待している向きには(そんな奇特な方がいるかどうかはわかりませんが)、たまらないものになっているかと。
さて13話ですけど、なかなか楽しめる内容になっていたと思います。まあどちらも実に馬鹿馬鹿しい話ですからね。ドタバタの見本のようなものですし、笑いのツボにハマるかどうかだけといってもいいでしょう。
点数としてはAパート「買い食い大戦争」Bパート「テンからの贈り物!!」共に8.5点かな。
ある意味、似たようなテイストの話なので、ドタバタ具合がうまく再現されているかどうかに尽きるかと思います。
というわけで、「うる星やつら」第13話感想(ライト仕様)の始まり始まり~!
●ライト仕様
Aパートの「買い食い大戦争」は実に分かりやすい古典的なドタバタ劇です。7話のプールの妖怪とはまた違った意味でうる星の基本とでもいうべきエピソードでしょう。
しかし、だからこそ不安でもありました。ある意味、すごくコテコテな内容ですからね。果たして今の時代に通用するか自信が持てなかったのです。
蓋を開けてみれば杞憂でしたね。想像以上にぶっ飛んだ世界観で時代がどうとかという話どころじゃなかったw
あれはもう、そういうものなんだと受け止めるしかないでしょう。ツッコむのも馬鹿馬鹿しいような話なのですから、まともに考える方が馬鹿をみますよ。昔はスラプスティックとも言いましたが、これも普遍的なコメディの形態なんだと改めて実感しましたね。
アバンの職員会議はなかなか緊張感がありました。サクラさんがさも重要なカギを握る人物かのように隅で全体を見守っているのがかえっておかしかったですね。そんなキャラなわけがないのにw
原作ではこの時期こたつねこはいなかったので、ゲンドウみたいな校長のそばにいるとなんだか冬月みたいw
教室のシーンではラムが腰に手をやってるポーズが妙に印象的でしたね。いい意味で彼女のがさつな感じが出ていて、けっこう好きだったりします。
ここでは男子女子関係なく団結するのもなんかいいですね。なんだかんだけっこうみんな仲がいいんですw
なぜかあたるが主導者的な存在としてシュプレヒコールをするのも面白い。ラムやしのぶまで拳を突き上げてるしw
こういう時にお祭り気分でみんな盛り上がるのが友引高校の校風なんですね。
で、面堂だけが内通者っぽい雰囲気を出していましたが、実は全然たいしたことはないというw(なお原作ではここで「きっちょむとんちばなし」を開いていたw)
割と長いアバンでしたが、導入としていいフリになっていたと思います。
Aパート。
昼前の白々しい授業シーンはアニオリです。
一瞬なんじゃこりゃとも思ったのですが、戦いの火蓋が切られるまでのタメとしてはなかなか上手い演出だったのかも。
ネットでは、「買い食い」って放課後の事かと思ってそれを禁止って厳しくない?という声も見受けられましたが、まさか昼休みの攻防とは思っていなかったようでw
まあ都内の学校でもないと、そもそも学校近くにあんなに飲食店もないでしょうしね。
ちなみに私の学生時代でも、こんな「買い食い戦争」はなかったですw
せいぜい売店のパン争奪とか学食の席取りとかそんな感じですね。昼に校外へ出て食べるなんて発想がそもそもなかったw
考えてみれば、当時から現実離れした設定でしたよw
猫食堂は原作だと店内に複数の猫がチョロチョロしてて、ネコカフェの先駆けみたいな店だったんですけど、さすがに衛生的にアウトだったかw まあ、あのでかい招き猫があれば猫食堂の看板に偽りはないですからね。
今はああいう大衆食堂ってほとんど見なくなったなあ…
ていうか、昼休みに校外に出ること自体は別に咎められないんですよね。
あくまで食べた瞬間でアウトになるというw うーん、よくわからないルールだw
お互い真面目にやってるようでも根本的なところで狂ってる感じが、この話を面白くさせている最大のポイントのような気がします。
おばさんとのやり取りはちょっとテンポがうまく合わないかんじがあったかな。
そそくさーとか、原作では面白いんですけど、アニメであれをやられるとなんか白けますね。あたるが勘違いするところは面白いだけにもったいない。
あと、おばさんはもっと険のある顔の方がよかったと思います。
ただ、おばさんに対抗心を燃やすラムは好きw
あたるがラーメンすすりながら逃げるのは原作通り。考えてみると、この時点でそうとう狂ってるなw
ラムがすごく楽しんでる様は見ていて微笑ましい。こういう非常識な事態をあっけらかんと受けいれるところが彼女のいいところでもあるんです。
影の生活指導部のところはもっと面白く出来たと思うんですけどね。面堂が他の部員を気にするところとかいらないような。あれでテンポがずれたような気がします。
原作では1コマであっさり女子は通すし、他の男子部員も「あの!手を握ってくれたら通ってもいいです!」なんて条件を出したりするんですよ。女子も食べ物を咥えながら「ほい握手!」と雑な対応したりしてねw そんなやり取りも好きだったんだけどなあ。
ただ、その後のふぁんし~はよかったw ああいうのは逆に声に出した方がギャグになりますね。
タイ焼き海老屋にサクラさんがいたのはアニオリ。というか原作ではサクラさん登場しないですし。
(ここは花和先生という熱血教師がこんな取り締まりに意味があるだろうかと自問自答をしているシーンなのだ。)
ていうか、あのシーンはギャグとして中途半端な気がする…サクラさんのボケもわかりづらいし。
しかも誰も突っ込まないうちに次のシーンに移るので、視聴者が置いてけぼりをくらったような感じを受けましたね。
もうちょっと絡みがあってもよかったような気がします。
友引商店会の者はやっぱりいいなあw 友引町全体ひっくるめての大騒ぎなんですよね。その感じがなんかすごく好きです。
ただ、温泉マークの「~証明しろにゃあー!」はやり過ぎだろw ふざけんてんのかw
あそこは「保健所に連れてってください」というセリフもあったんですけど、さすがにそれはカットでしたね。ただ連れてってくださいだけだと、ちょっと弱い印象になるのは否めない気がします。もう一工夫あってもよかったんじゃないかな。
じぱんぐの裏に隠れるラムとあたるですけど、原作だとゴミ箱の影にしゃがんでいたんですよ。塀の内側だと店員が気づけないんじゃないかと、変なところで気になってしまいました。
でもまあ「スパイごっこみたいだっちゃ!」はやっぱりかわいいw本当子供みたいにきゃっきゃっとはしゃぐんですよね。
じぱんぐでは、ラムの味覚が超のつくほど辛党だったのがここで初めて判明。
あたるが「ラム、おまえ辛党だったのか」と今更ながら云うのはなんか違和感w 長い付き合いだろうに今頃気付いたのかよw(原作ではかなり初期の段階でわかる)
まあこれまで普通に地球の食べ物を口にしてた描写もありましたし、そこまで気にすることもないのかもしれません。
ただ、あたるの反応はなんだか新鮮に感じましたね。
あたるがちょっかい出す店員は高橋留美子初期の連載作品「ダストスパート!!」のヒロイン・炎上寺由羅。実は、お好み焼き屋「じぱんぐ」は彼女が所属する諜報機関「HCIA(ひのまるしーあいえー)」の支配下にある拠点だったのだ!
このダストスパートとのコラボ(?)は原作にもあるのですが、今回のアニメでもちゃんと描いてくれてよかったです。
あと原作だと、「や~ね!あんたいっつも手を握るんだから」と言うだけで暴力は振るわないのですけど、今回はお盆で殴ってましたねw 一応反撃する姿を見せておかないと問題があるのかな。
ラムがトンガラシ山盛りお好み焼きをあ~んとする場面は、原作だともっと冷めた感じで制裁的にぶちこむような形だったのですが、アニメでは比較的甘い雰囲気(?)にアレンジされていましたねw
素直にあーんとやるあたるがかわいいw
老先生のくだりは変に感動的な演出になっていたw ていうかあの先生、そのまんま老先生と言われているんですけど、ひょっとして本名?
しかし、なんでラストのBGMがラムのラブソングなんだw なんだか間抜けに響いたぞw
最後の台詞をサクラさんに言わせていたのも、なかなか面白かったw
何、部外者のように振る舞っているんだwあなたにそんなことをいう資格があるのかとw
トータル的にはなかなかよかったんじゃないでしょうか。
所々、ギャグが決まらなかった印象はありましたけどね。でもまあ馬鹿馬鹿しさ全開な感じは出ていましたし、十分及第点は挙げられる出来であったとは思います。
Bパート。
こちらもキャラが入り交じってのドタバタ劇でしたね。ただテイストは色恋ネタなので、幾分メリハリはついていたような気がします。
冒頭テンちゃん目線で始まる演出はちょっとムカついたw
でも女性陣がこうも集まるとやっぱり華やかでいいですね。何しろAパートは殺伐としていましたしw
目の保養的にもよかったのではないかと。
サクラさんの婚約者・つばめのことをランちゃんを介してラムとしのぶに説明させたのはうまいと思いました。それに、前回12話にも婚約者の話は出てきていましたしね。
彼が7話に登場していたことを忘れていた視聴者にも、おそらくあれで伝わったのではないでしょうか。
ランちゃんはサクラさんのところで巫女のバイトをしているという話もありましたし、あそこのやりとりは自然だったと思います。
ランちゃんが婚約者の写真を見てみたいというところはアニオリ。7話以降登場していませんでしたし、ああいう補完は視聴者に対しても親切でしたね。
ランちゃんの「けっきょく見せてくれるんかい!」というツッコミも軽く面白いw なんかイマイチ売れてない関西芸人みたいw
あと、サクラって意外とかわいいところもあるんですよね。
サクラさんが婚約者と結婚できるとは限らないというセリフは原作だとラムだったんですけど、12話の流れからか、ここではテンちゃんになっていました。
ただひとつ気になったのはテンちゃんがここで自分の事を「わい」と言っていること。12話ではちゃんと「ぼく」「おれ」と言っていただけにここはすごくがっかりしました。
脚本の整合性がちゃんとなっていないのが露呈してしまった感がありますね。
銀河系通信販売センターは完全にアニオリ。原作だと最初からキャッチボールをきんちゃく袋から取り出すんですけど、なんかドラえもんのポッケみたいにドでかい電子スクリーンを出してましたねw
でもあそこの改変は分かりやすくなってよかったと思います。
なんでもテレビショッピングの司会の人は杉田智和(涼宮ハルヒのキョン役)さんだそうで、さすがのテンションで笑わせてくれました。相変わらず声優の使い方が贅沢w
あそこは日本語と同時に外国語?のボイスも聴こえているんですよね。同時通訳なんだろうかw
海外TV番組を模したものなんでしょうけど、あの演出はなかなかに面白かったです。
それにしても、あのセンターは怪しさ全開でしたね。信頼度1000%とかw
運命の相手にだっぴゃ星人も出てきましたし、あの時点でもううさんくささ全開w
※画像は制作中のものですとか、ここをクリッククリックとか、急に今の時代に合わせたかのような感じも面白かったです。(昭和の世界にクリックもないだろw)
ていうか、幼児が簡単に買えるのは問題じゃないのかw しかも即決で届くしw
あそこでサブタイトルが入る演出は見事でしたね。
しのぶのこれ本物?を受けての、ラムの「そのらぶらぶキャッチボールの販売元は宇宙一信用できるっちゃ!」という発言はカットされてました。
まあ、これはラムの信用問題に関わるからかもしれないw
この後のじ~とかどたっは、とにかく見ていて恥ずかしいの一言。ギャグがギャグとして笑えなくなってるように感じました。もっと普通にやれば笑えるところなのに、本当もったいない。
しのぶの「つばめさんてセラコンだったの?」はもちろんカット。ていうか、当時でもそんなにポピュラーな言葉でもなかったですし、今に通じるわけがないw
(なお原作のコミックスではご丁寧に「※セラコン:セーラー服コンプレックスのこと。」という注意書きがあったw)
擬音をキャラが言うのは本当に慣れませんが、あたると面堂が出る時の「でんでろり~ん」は笑いましたw
ああいうのはハマるんですよね。もっと使いどころを考えればいいのになあ。
色ガキの双璧は原作でも笑いましたが、今回もやっぱり笑えるw サクラさんが真っ白になってるのがよけいに面白かったですね。
あと、サクラさんがつばめに「きさま、そうして何人の少女を毒牙にかけた!」は中の人的にも面白かったですが、大丈夫か?とも思いましたw
オチは「そのらぶらぶキャッチボールの販売元は宇宙一信用できるっちゃ!」のラムのセリフがカットされた理由がよくわかる内容でしたw
まったく、どこが宇宙一信用できるんだw
たぶん、新たに送ってきたらぶらぶキャッチボールも怪しいもんだと思うw
Cパートはびっくり!
てっきり次回のトンちゃん登場の顔見せ的なものかと思いきやまさか「妄想フーセンガム」とは!
(これは26巻に登場するアイテムで、その名もずばり「妄想フーセンガム」という話があるのです。)
でも、「TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー」にはなかったんですよね。
ということはもしかして、3クール目の予告編的な意味もあるのでしょうか。
さすがにここまでやっておいてアニメ本編ではやらないというのはあんまりだと思う…
少なくとも次回の予告にはなっていないはずです。
このまま半年以上悶々としないといけないと思うと辛いなあ。
さて、次回は
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」
ですね。
こちらに関しては、ヘビー仕様で第2クール目タイトル答え合わせをやるので、そちらの方で語ることにいたしましょう。
それでは、また来週!
ここからはヘビー仕様。第2クールサブタイトルについて原作ファン目線で掘り下げていきます。原作未読の方も、2クール目が終わってから見直してみると新たな発見があったりするかも?
●ヘビー仕様
TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー
1月12日に第2クールの全サブタイトルを紹介した動画が公開されました。
一応、動画に出てきた順通りに紹介すると、
「テンちゃんがきた」「二人だけのデート」「買い食い大戦争」「テンからの贈り物!!」
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」「薬口害」「あんこ悲しや、恋の味!?」
「あこがれを胸に!!」「星に願いを」「酔っぱらいブギ」
「き・え・な・いルージュマジック!!」「激闘、父子鷹!!」「必殺!ヤミナベ」
「魔境!戦慄の密林」「失われたモノを求めて」「あな恐ろしや、ワラ人形」
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」「思い出危機一髪…」
「セーラー服よ、こんにちは!!」「惑星教師CAO-2」「決戦!!友1クイーンコンテスト」
以上のようになっています。(必ずしも放映順ではないと思われる)
さて、昨年末に1クール目を総括する「1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる」という記事の中で、「2クール目でやりそうな原作予想」という痛い企画をやりました。
で、その時、
> 果たしてこの中で採用されるものはあるかどうか、来年答え合わせしましょうかw
こんなことも言っていたんですね。
というわけでせっかくの機会ですし、この場を借りて「答え合わせ」をしてみようと思います。
(なお、12話の「テンちゃんがきた」「二人だけのデート」は、11話の時点でわかっていたので除きます)
当たったものは以下の通り。
「薬口害」(11巻 PART1)
「酔っぱらいブギ」(11巻 PART10)
「テンからの贈り物!!」(12巻 PART11)
「校内賭博球技大会」(14巻 PART6)
「激闘、父子鷹!!」(15巻 PART1)
「セーラー服よ、コンにちは!!」(15巻 PART2)
「失われたモノを求めて」(19巻 PART9~11)
21話中7話でした。
原作が300話以上ある中でのこの的中率は、なかなか優秀だったと言えるのではないでしょうか。(えっへん!)
まあ、藤波親子登場の「激闘、父子鷹!!」(と、その続編である「セーラー服よ、コンにちは!!」)はほぼ100%やるのは明らかでしたからそこはちょっと反則なんですけどねw(昨年のラジオ番組でシリーズ構成の柿原優子氏が2クール目で藤波竜之介が登場すると明言されていた)
あ、「セーラー服よ、こんにちは!!」は厳密にはタイトルが違いますけど、まず「セーラー服よ、コンにちは!!」のことだと考えていいはずです。(12巻に「こん」がひらがなの「セーラー服よ、こんにちは!!」というタイトルが別にあるが、それは11話Aパートでやった「面堂兄妹!!」の続編的な回であり、その1だけで中途半端に終わった了子シリーズ3部作を今さらやるとは思えないため)
あとそうそう、今回判明したタイトルの中で
「水乃小路家の男」「決戦!!友1クイーンコンテスト」
この2つは原作にはありません。
ただ、「水乃小路家の男」は水乃小路飛麿(トンちゃん)登場の話で間違いないでしょう。
こちらの
第三弾PVを見る限り野球シーンがあるのは間違いないので、初期の初登場回である「白球にかけた青春」(5巻 PART4)と復活回である「校内賭博球技大会」(14巻 PART6)を入り交えて再構成するのではないでしょうか。
どうしてこんなタイトルにしたのかはわかりませんが、トンちゃんの妹が登場する「水乃小路家の娘」(22巻 PART1~4)に合わせたのかもしれません。というのも、彼の妹である飛鳥という子の話は今の時代ではまずアウトだろうというネタのオンパレードなんですね。たぶん今回のアニメでは見送られる線が濃厚かと思われるんです。(あくまで個人的な見解ですが)
なので、せめてタイトルだけでも取り入れてあげようというスタッフの親心なのではとw
「決戦!!友1クイーンコンテスト」の方は、「ミス友引コンテスト」(18巻 PART7~11)ですね。
おそらく「ミスコン」というワードが、コンプラ的に使えないためにこういう今時の名前に変えたのでしょう。
「友1」って語呂が悪いというか、なんか友達ナンバーワンを決めるみたいですがw
まあ色々と問題はあるようですが、作品の本質を落とさない範囲でなんとかうまくやっている印象ですね。
さて、今回のサブタイトルを見渡してみてまず最初に感じたのは、「わりとドタバタ系を多く選んできたな」ということです。
今回の「買い食い大戦争」「テンからの贈り物!!」はもちろん、「トLOVEル・レター」「酔っぱらいブギ」「魔境!戦慄の密林」など、典型的なうる星式ドタバタ回が目立ちます。
藤波竜之介の話でも、特にドタバタ色の強い「あこがれを胸に!!」を選んできていますしね。
それ自体は悪いとは思いません。やはりキャラがたくさん入り交じっての大騒動がうる星の華でもありますから。
ただ、そればかりに集中するのもなんだかバランスが悪いように感じるんですよね。
12話の感想ラストでも述べましたが、割と地味めの話でいい回もたくさんあるんですよ。うる星は本当にいろんなテイストの話があるので、ひとつのイメージばかりに括られてしまうのはもったいないように思うんです。そこがまず気になりましたね。
トンちゃんと面堂了子の話なら、「トLOVEル・レター」よりも私が「2クール目でやりそうな原作予想」の次点で挙げた「トンちゃんの駆け落ち!」の方がよっぽど面白いはずなんだけどなあ…(単なる愚痴です)
その割を食ったのか、いわゆるラブコメ回が「大ビン小ビン」だけだったのもかなり意外でした。令和版はもっとラブコメ色を強めてくるかと思っていたので。
その辺はギャグマンガとしてのうる星やつらを大切に考えている姿勢が伺えて、なんだかうれしく感じました。
ただ「大ビン小ビン」には、それと別にどうしても言いたいことがあるんですよね…まあ、それに関しては後ほど改めて言及することにいたしましょう。
あと、選ぶ基準に偏りがあるのがすごく気になりました。
例えば、18巻からは11話中9話も選ばれているんですよ。(まあ、そのうち5話はミス友引からですけど)
一方、16巻や13巻、10巻あたりからは一つも選ばれていないんです。
特に16巻は私の推し回が多かっただけに残念の一言ですね。(予想でも一番多く挙げています)
スタッフの中によほど18巻がお気に入りの人がいたのかはわかりませんが、もうちょっと公平(?)な選び方をお願いしたいところですw(本気で言ってるわけじゃないですよ、念のため)
ていうか、「ミス友引コンテスト」が選ばれたこと自体が意外でしたよ。あれは5話に渡る長編ですからね。
2話に分けるならまだしも、30分にまとめるとなると相当圧縮することになるかと思います。
まあ普通に考えたら、Aパートで予選、Bパートで本選といったところでしょうか。
実は個人的にそれほど評価してる話でもないんです。まあ賑やかでお祭り回的な話なので、世間的には評価が高いのはわかるんですけど、わざわざこれを選ぶかねというのが正直なところですね。
なんていうか、昔のジャンプっぽい匂いがする話なんですよ。大会とかバトルとか、当時からうる星でこれをやる意味があるんだろうかと疑問を抱いていただけに、やっぱりどこか複雑な思いはあります。
もちろん、嫌いではないですけどね。個々のネタでは好きなものもありますし。
ただ、基本シリーズ物や長編自体があまり好きではないんですよ。
うる星やつらは基本1話完結型のギャグマンガだと思っているので、なんか違うなと感じてしまうんですよね。話も冗長になりがちですし。
個人的に好きな話もだいたい1話完結ものが多いです。(もちろん例外もありますが。「見合いコワし」とか)
今回のタイトルでは、いわゆるシリーズ物がけっこう目立ちます。
「トLOVEル・レター」と「あこがれを胸に!!」は2話、「失われたモノを求めて」にいたっては3話にわたっています。
これらはたぶん15分でまとめることになると思うんですよね。タイトル数から考えても。実際、「トLOVEル・レター」は、14話のBパートになっていますし。
特に「失われたモノを求めて」は相当駆け足になるんじゃないかと、かなり不安です。シリーズ物の中では割と好きな話なだけに、なんとかうまくまとめてほしいなと願うばかりですね。
ていうか、なんで4話のクラマみたいに30分ものにしないのか謎ですけど…
さて、ここで「大ビン小ビン」問題について語らなくてはいけません。
おそらくこれは私以外誰も問題視していないと思いますが、どうしても言っておかないと気が済まないので、しばしお付き合いのほど願います。
実は今回、2クール目にやりそうな原作を選ぶにあたって「とりあえず19巻まで」にしたのは理由がありました。
それは20巻以降のうる星やつらはそれまでの19巻とはステージが違うと、私自身が考えていたからでした。
正確に言えば20巻の「愛は国境を越えて」(PART7)という話以降、あたるとラムの関係が大きく変わるんですね。
そしてその変化はうる星やつらというギャグマンガ全体に大きな影響を及ぼしたと考えているんです。
「愛は国境を越えて」はうる星をラブコメのイメージに定着させた回でもありました。そういった意味では複雑な思いもあります。ただ素晴らしい名作であるのは間違いないです。
あの話以降、ラブコメ回が定期的に描かれるようになります。そしてそのサイクルも次第に短くなっていきます。
それまでは半年に1回くらいだったのが、2ヶ月に1回くらいになるんですね。場合によってはもっと。
それもがっつりラブコメというより、ちょいラブコメっぽい感じの話が目立つようになるんですよ。
つまり、二人のラブコメ模様が作中内で当たり前のように存在するようになるわけです。
5話のAパートで、21巻所収の「愛と闘魂のグローブ」をやったことに対して危惧を覚えたのは、そういう意味でもあったんですね。
あそこで描かれているあたるとラムはもはや20巻以前の彼らとは違うんです。それを「君待てども…」の前にやってしまうというのは私にとっては信じられない蛮行でもありました。
10話の感想で私は、「君去りし後」についてうる星やつらはここから「スタート」すると言いました。「君待てども…」をステップとして、ここからようやくうる星やつらという世界は走り出すんだと。
では、そのゴールはどこかといえば、私は24巻の「最後のデート」という回だと思っています。
少なくともある一定の到達点になっているのが「最後のデート」なんですね。
「最後のデート」は「君去りし後」以降、初めてラストを落とさずにシリアスで終わります。
私は最初に読んだとき、感動とかよりもまず先に「あ、うる星終わるかも」と思ったことを今でも鮮明に覚えています。奇妙な焦燥感すら感じましたね。
ある意味、あれは本当に最終回だったのかもしれません。少なくともあたるとラムの関係はここでひとつの「答え」に達したんだと思っています。
だからこそ、これ以降の二人の話はこの時点でやって欲しくないんですよね。
もう答えが出た先の話だから。
まだ「君待てども…」と「君去りし後」しかやっていない今のアニメの流れには、ふさわしくないものだと考えているんです。
あと正直、「最後のデート」以降のラブコメ回はノルマ色が強いんですよ。定番っぽい感じがあって、ギャグの中だからこそ輝く特別感が薄まった印象があるんですね。
決して悪くはないんですけど、取り立てて名作というほどでもないというか。
「大ビン小ビン」はコミックス26巻に収録されている話です。つまり、「答え」が出た後なんです。
他にその手の話がないのならまだしも、あえてこの回を取り上げる意味が分からないんですよね。
だって、まだ「君待てども…」と「君去りし後」だけなんですから。
そこから始まって、「愛は国境を越えて」を経て、「最後のデート」にまでたどり着くまでにの彼らの軌跡はまだ全然アニメで取り上げていないんです。
ていうか、普通に節分とかバレンタインの話をやればいいのになんでやらないんですかね?
そのために「惑わじのバレンタイン」(12巻)を予想に入れたというのにw
「見合いコワし」(9巻)なんて「君去りし後」以降初めてあたるとラムの関係にスポットを当てた話で、すごく重要なんですけどね。私の中で10本の指には確実に入る名作ですよ。
…すみません。なんだかとりとめのない話になってしまいましたね。わかってはいるんです。そんなことにこだわっている私の方がおかしいんだということは。
ただ、うる星やつらという作品は決してラブコメではないのと同時に、あたるとラムの関係が土台となってギャグマンガを形成しているのもまた事実なんですね。彼らの恋愛模様がギャグマンガとしての在り方にも影響を及ぼしている非常に珍しい作品なんです。
なので、そこは疎かにしてほしくないんですよ。作品の面白さにも直結する話なので。
せめて、「大ビン小ビン」が大胆にアレンジされていることを願いたいですね。
そして結果として、20巻以前の彼らの雰囲気を生かした内容になっていることを期待したいと思います。
なんかネガティブな感じになってしまいましたが、今回の結果でよかったなと思う所ももちろんあります。
特に「思い出危機一髪…」の文字を見た瞬間は小躍りする勢いでしたねw もう本当にうれしい!
そう、8話の感想で「あの話だけは絶対にアニメでやってもらわないと困る」とまで言い切ったあれです。
ランちゃんがラムを恨む理由がよくわかるそれをちゃんとフォローしてくれるのは、本当によかったなと思いますね。きっと、そこで語られるランちゃんの悲しい過去に多くの人が涙することでしょう!
その他、ランちゃんとレイのコイバナ(?)である「あんこ悲しや、恋の味!?」(17巻 PART3)もやってくれますし、ランちゃんファンとしてはうれしいサプライズになりました。(欲を言えば、その前に「愛♥ダーリンの危機!!」(16巻 PART5)もやってほしかったところだが…)
あと、「薬口害」(11巻 PART1)や「星に願いを」(28巻 PART1)といった渋めの話をやってくれるのもよかった!なかなかセンスのあるチョイスで、これはわかってるスタッフがいるなと思いましたよ。(何様だ…)
それと、「愛がふれあうとき」(20巻 PART8)にも触れておきたいですね。
この話はしのぶが主役の話でラムやあたるはほとんど関わらないんですけど、すごくいい話なんです。
しのぶというキャラはうる星やつらにおいてある意味不遇な存在だっただけに、彼女にスポットが当たるこの回はひと際輝くことでしょう。今から楽しみです。
全体を通してみると、なかなか面白いラインナップだったような気がします。少し偏りがあるようには感じましたが、それでも致命的な問題はありませんでしたね。多少の不満はあれど、なかなか考えられたものになっていたのは間違いないかと思います。
さて、次回は
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」
ですね。
どちらも、面堂終太郎のライバルである水乃小路飛麿(通称トンちゃん)がメインになる話です。
彼の登場は意外と早くて、5巻の「白球にかけた青春」が最初となります。その後間を空けて14巻の「校内賭博球技大会」で再登場となりますね。面堂の妹・了子と絡んでからはレギュラーに近い存在になります。
トンちゃんはいわば熱血キャラのパロディキャラです。その瞳には常に十字の星が瞬く、硬派気取りのアホです。でもすっごくヘタレで弱虫なのが特徴ですね。
「水乃小路家の男」はおそらく、「白球にかけた青春」と「校内賭博球技大会」を混ぜるような形になるかと思いますが、どう処理するんでしょう。
たぶん了子と大きく絡めたいでしょうから「校内賭博球技大会」のほうをメインにするかとは思いますけど。
「トLOVEル・レター」もトンちゃんと了子の話なんですけど、前編後編に分かれているんですよね。それをBパートだけでまとめるわけですから、けっこう窮屈になるんじゃないかとそこだけが心配ではあります。
実は個人的に、トンちゃんの話って少し苦手だったりするんですよね。
なんか、やたら爆弾とか飛び交って殺伐としてるしw あと、あの目も苦手なんですw
ただ逆に、そういう回のほうが肩の力を抜いて楽しめたりもするんで、見れば意外とよかったとなるかもしれません。
ある意味、ドタバタを超えたハードなバイオレンスワールドが繰り広げられるはずで、そこをうまく「そういうもんだ」と受け入れられたら楽しめるものになるかと思います。
それでは、また来週!
(今回のヘビー感想がどう受け止められるかが心配…)
ブルーレイBOX第1巻は3月15日発売!
2クール分は第2巻にまとめて入る予定。6月28日発売です!
「買い食い大戦争」は11巻、「テンからの贈り物!!」は12巻に収録されています!
BOXセットは3巻まで発売中。1/18発売予定のVol.4には、ミニ原画集が付きます!事前に募集したうる星やつらQ&Aに高橋先生が答えてくれるコーナーや特別あとがきなども収録されるとのこと。
BOXセットVol.4の発売と同時に、うる星やつら 令和版ラブセレクション (上巻) (下巻) も出るようです。
1クール目のオープニング曲とエンディング曲のカップリングCDが絶賛発売中!
今回の新オープニング曲と新エンディング曲も是非CD化してほしいですね。
(私の新アニメ「うる星やつら」への思いはこちらとこちらで。)
今回はいつもとは少し趣向を変えて、13話の感想はライト仕様のみにしようかと思います。
特に深掘りするような内容でもないですし、ああいうドタバタに徹した話は基本頭を空っぽにして楽しんだ方がいいですからね。せいぜいアニメではこうだったけど原作ではこうでしたと触れるくらいに留めます。
その代わりといってはなんですが、ヘビー仕様では昨年末の「1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる」で最後に行った「2クール目でやりそうな原作タイトル予想」の答え合わせをやろうと思います。
ちょうど、「TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー」の動画も公開されたところですし。
ここで判明したものに関して色々言いたいこともあるので、突っ込んだ内容はそちらでやろうかとw
原作ファンならではのうざい語りが炸裂するかと思いますので、苦手な方は注意してくださいね。逆にそういうのを期待している向きには(そんな奇特な方がいるかどうかはわかりませんが)、たまらないものになっているかと。
さて13話ですけど、なかなか楽しめる内容になっていたと思います。まあどちらも実に馬鹿馬鹿しい話ですからね。ドタバタの見本のようなものですし、笑いのツボにハマるかどうかだけといってもいいでしょう。
点数としてはAパート「買い食い大戦争」Bパート「テンからの贈り物!!」共に8.5点かな。
ある意味、似たようなテイストの話なので、ドタバタ具合がうまく再現されているかどうかに尽きるかと思います。
というわけで、「うる星やつら」第13話感想(ライト仕様)の始まり始まり~!
●ライト仕様
Aパートの「買い食い大戦争」は実に分かりやすい古典的なドタバタ劇です。7話のプールの妖怪とはまた違った意味でうる星の基本とでもいうべきエピソードでしょう。
しかし、だからこそ不安でもありました。ある意味、すごくコテコテな内容ですからね。果たして今の時代に通用するか自信が持てなかったのです。
蓋を開けてみれば杞憂でしたね。想像以上にぶっ飛んだ世界観で時代がどうとかという話どころじゃなかったw
あれはもう、そういうものなんだと受け止めるしかないでしょう。ツッコむのも馬鹿馬鹿しいような話なのですから、まともに考える方が馬鹿をみますよ。昔はスラプスティックとも言いましたが、これも普遍的なコメディの形態なんだと改めて実感しましたね。
アバンの職員会議はなかなか緊張感がありました。サクラさんがさも重要なカギを握る人物かのように隅で全体を見守っているのがかえっておかしかったですね。そんなキャラなわけがないのにw
原作ではこの時期こたつねこはいなかったので、ゲンドウみたいな校長のそばにいるとなんだか冬月みたいw
教室のシーンではラムが腰に手をやってるポーズが妙に印象的でしたね。いい意味で彼女のがさつな感じが出ていて、けっこう好きだったりします。
ここでは男子女子関係なく団結するのもなんかいいですね。なんだかんだけっこうみんな仲がいいんですw
なぜかあたるが主導者的な存在としてシュプレヒコールをするのも面白い。ラムやしのぶまで拳を突き上げてるしw
こういう時にお祭り気分でみんな盛り上がるのが友引高校の校風なんですね。
で、面堂だけが内通者っぽい雰囲気を出していましたが、実は全然たいしたことはないというw(なお原作ではここで「きっちょむとんちばなし」を開いていたw)
割と長いアバンでしたが、導入としていいフリになっていたと思います。
Aパート。
昼前の白々しい授業シーンはアニオリです。
一瞬なんじゃこりゃとも思ったのですが、戦いの火蓋が切られるまでのタメとしてはなかなか上手い演出だったのかも。
ネットでは、「買い食い」って放課後の事かと思ってそれを禁止って厳しくない?という声も見受けられましたが、まさか昼休みの攻防とは思っていなかったようでw
まあ都内の学校でもないと、そもそも学校近くにあんなに飲食店もないでしょうしね。
ちなみに私の学生時代でも、こんな「買い食い戦争」はなかったですw
せいぜい売店のパン争奪とか学食の席取りとかそんな感じですね。昼に校外へ出て食べるなんて発想がそもそもなかったw
考えてみれば、当時から現実離れした設定でしたよw
猫食堂は原作だと店内に複数の猫がチョロチョロしてて、ネコカフェの先駆けみたいな店だったんですけど、さすがに衛生的にアウトだったかw まあ、あのでかい招き猫があれば猫食堂の看板に偽りはないですからね。
今はああいう大衆食堂ってほとんど見なくなったなあ…
ていうか、昼休みに校外に出ること自体は別に咎められないんですよね。
あくまで食べた瞬間でアウトになるというw うーん、よくわからないルールだw
お互い真面目にやってるようでも根本的なところで狂ってる感じが、この話を面白くさせている最大のポイントのような気がします。
おばさんとのやり取りはちょっとテンポがうまく合わないかんじがあったかな。
そそくさーとか、原作では面白いんですけど、アニメであれをやられるとなんか白けますね。あたるが勘違いするところは面白いだけにもったいない。
あと、おばさんはもっと険のある顔の方がよかったと思います。
ただ、おばさんに対抗心を燃やすラムは好きw
あたるがラーメンすすりながら逃げるのは原作通り。考えてみると、この時点でそうとう狂ってるなw
ラムがすごく楽しんでる様は見ていて微笑ましい。こういう非常識な事態をあっけらかんと受けいれるところが彼女のいいところでもあるんです。
影の生活指導部のところはもっと面白く出来たと思うんですけどね。面堂が他の部員を気にするところとかいらないような。あれでテンポがずれたような気がします。
原作では1コマであっさり女子は通すし、他の男子部員も「あの!手を握ってくれたら通ってもいいです!」なんて条件を出したりするんですよ。女子も食べ物を咥えながら「ほい握手!」と雑な対応したりしてねw そんなやり取りも好きだったんだけどなあ。
ただ、その後のふぁんし~はよかったw ああいうのは逆に声に出した方がギャグになりますね。
タイ焼き海老屋にサクラさんがいたのはアニオリ。というか原作ではサクラさん登場しないですし。
(ここは花和先生という熱血教師がこんな取り締まりに意味があるだろうかと自問自答をしているシーンなのだ。)
ていうか、あのシーンはギャグとして中途半端な気がする…サクラさんのボケもわかりづらいし。
しかも誰も突っ込まないうちに次のシーンに移るので、視聴者が置いてけぼりをくらったような感じを受けましたね。
もうちょっと絡みがあってもよかったような気がします。
友引商店会の者はやっぱりいいなあw 友引町全体ひっくるめての大騒ぎなんですよね。その感じがなんかすごく好きです。
ただ、温泉マークの「~証明しろにゃあー!」はやり過ぎだろw ふざけんてんのかw
あそこは「保健所に連れてってください」というセリフもあったんですけど、さすがにそれはカットでしたね。ただ連れてってくださいだけだと、ちょっと弱い印象になるのは否めない気がします。もう一工夫あってもよかったんじゃないかな。
じぱんぐの裏に隠れるラムとあたるですけど、原作だとゴミ箱の影にしゃがんでいたんですよ。塀の内側だと店員が気づけないんじゃないかと、変なところで気になってしまいました。
でもまあ「スパイごっこみたいだっちゃ!」はやっぱりかわいいw本当子供みたいにきゃっきゃっとはしゃぐんですよね。
じぱんぐでは、ラムの味覚が超のつくほど辛党だったのがここで初めて判明。
あたるが「ラム、おまえ辛党だったのか」と今更ながら云うのはなんか違和感w 長い付き合いだろうに今頃気付いたのかよw(原作ではかなり初期の段階でわかる)
まあこれまで普通に地球の食べ物を口にしてた描写もありましたし、そこまで気にすることもないのかもしれません。
ただ、あたるの反応はなんだか新鮮に感じましたね。
あたるがちょっかい出す店員は高橋留美子初期の連載作品「ダストスパート!!」のヒロイン・炎上寺由羅。実は、お好み焼き屋「じぱんぐ」は彼女が所属する諜報機関「HCIA(ひのまるしーあいえー)」の支配下にある拠点だったのだ!
このダストスパートとのコラボ(?)は原作にもあるのですが、今回のアニメでもちゃんと描いてくれてよかったです。
あと原作だと、「や~ね!あんたいっつも手を握るんだから」と言うだけで暴力は振るわないのですけど、今回はお盆で殴ってましたねw 一応反撃する姿を見せておかないと問題があるのかな。
ラムがトンガラシ山盛りお好み焼きをあ~んとする場面は、原作だともっと冷めた感じで制裁的にぶちこむような形だったのですが、アニメでは比較的甘い雰囲気(?)にアレンジされていましたねw
素直にあーんとやるあたるがかわいいw
老先生のくだりは変に感動的な演出になっていたw ていうかあの先生、そのまんま老先生と言われているんですけど、ひょっとして本名?
しかし、なんでラストのBGMがラムのラブソングなんだw なんだか間抜けに響いたぞw
最後の台詞をサクラさんに言わせていたのも、なかなか面白かったw
何、部外者のように振る舞っているんだwあなたにそんなことをいう資格があるのかとw
トータル的にはなかなかよかったんじゃないでしょうか。
所々、ギャグが決まらなかった印象はありましたけどね。でもまあ馬鹿馬鹿しさ全開な感じは出ていましたし、十分及第点は挙げられる出来であったとは思います。
Bパート。
こちらもキャラが入り交じってのドタバタ劇でしたね。ただテイストは色恋ネタなので、幾分メリハリはついていたような気がします。
冒頭テンちゃん目線で始まる演出はちょっとムカついたw
でも女性陣がこうも集まるとやっぱり華やかでいいですね。何しろAパートは殺伐としていましたしw
目の保養的にもよかったのではないかと。
サクラさんの婚約者・つばめのことをランちゃんを介してラムとしのぶに説明させたのはうまいと思いました。それに、前回12話にも婚約者の話は出てきていましたしね。
彼が7話に登場していたことを忘れていた視聴者にも、おそらくあれで伝わったのではないでしょうか。
ランちゃんはサクラさんのところで巫女のバイトをしているという話もありましたし、あそこのやりとりは自然だったと思います。
ランちゃんが婚約者の写真を見てみたいというところはアニオリ。7話以降登場していませんでしたし、ああいう補完は視聴者に対しても親切でしたね。
ランちゃんの「けっきょく見せてくれるんかい!」というツッコミも軽く面白いw なんかイマイチ売れてない関西芸人みたいw
あと、サクラって意外とかわいいところもあるんですよね。
サクラさんが婚約者と結婚できるとは限らないというセリフは原作だとラムだったんですけど、12話の流れからか、ここではテンちゃんになっていました。
ただひとつ気になったのはテンちゃんがここで自分の事を「わい」と言っていること。12話ではちゃんと「ぼく」「おれ」と言っていただけにここはすごくがっかりしました。
脚本の整合性がちゃんとなっていないのが露呈してしまった感がありますね。
銀河系通信販売センターは完全にアニオリ。原作だと最初からキャッチボールをきんちゃく袋から取り出すんですけど、なんかドラえもんのポッケみたいにドでかい電子スクリーンを出してましたねw
でもあそこの改変は分かりやすくなってよかったと思います。
なんでもテレビショッピングの司会の人は杉田智和(涼宮ハルヒのキョン役)さんだそうで、さすがのテンションで笑わせてくれました。相変わらず声優の使い方が贅沢w
あそこは日本語と同時に外国語?のボイスも聴こえているんですよね。同時通訳なんだろうかw
海外TV番組を模したものなんでしょうけど、あの演出はなかなかに面白かったです。
それにしても、あのセンターは怪しさ全開でしたね。信頼度1000%とかw
運命の相手にだっぴゃ星人も出てきましたし、あの時点でもううさんくささ全開w
※画像は制作中のものですとか、ここをクリッククリックとか、急に今の時代に合わせたかのような感じも面白かったです。(昭和の世界にクリックもないだろw)
ていうか、幼児が簡単に買えるのは問題じゃないのかw しかも即決で届くしw
あそこでサブタイトルが入る演出は見事でしたね。
しのぶのこれ本物?を受けての、ラムの「そのらぶらぶキャッチボールの販売元は宇宙一信用できるっちゃ!」という発言はカットされてました。
まあ、これはラムの信用問題に関わるからかもしれないw
この後のじ~とかどたっは、とにかく見ていて恥ずかしいの一言。ギャグがギャグとして笑えなくなってるように感じました。もっと普通にやれば笑えるところなのに、本当もったいない。
しのぶの「つばめさんてセラコンだったの?」はもちろんカット。ていうか、当時でもそんなにポピュラーな言葉でもなかったですし、今に通じるわけがないw
(なお原作のコミックスではご丁寧に「※セラコン:セーラー服コンプレックスのこと。」という注意書きがあったw)
擬音をキャラが言うのは本当に慣れませんが、あたると面堂が出る時の「でんでろり~ん」は笑いましたw
ああいうのはハマるんですよね。もっと使いどころを考えればいいのになあ。
色ガキの双璧は原作でも笑いましたが、今回もやっぱり笑えるw サクラさんが真っ白になってるのがよけいに面白かったですね。
あと、サクラさんがつばめに「きさま、そうして何人の少女を毒牙にかけた!」は中の人的にも面白かったですが、大丈夫か?とも思いましたw
オチは「そのらぶらぶキャッチボールの販売元は宇宙一信用できるっちゃ!」のラムのセリフがカットされた理由がよくわかる内容でしたw
まったく、どこが宇宙一信用できるんだw
たぶん、新たに送ってきたらぶらぶキャッチボールも怪しいもんだと思うw
Cパートはびっくり!
てっきり次回のトンちゃん登場の顔見せ的なものかと思いきやまさか「妄想フーセンガム」とは!
(これは26巻に登場するアイテムで、その名もずばり「妄想フーセンガム」という話があるのです。)
でも、「TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー」にはなかったんですよね。
ということはもしかして、3クール目の予告編的な意味もあるのでしょうか。
さすがにここまでやっておいてアニメ本編ではやらないというのはあんまりだと思う…
少なくとも次回の予告にはなっていないはずです。
このまま半年以上悶々としないといけないと思うと辛いなあ。
さて、次回は
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」
ですね。
こちらに関しては、ヘビー仕様で第2クール目タイトル答え合わせをやるので、そちらの方で語ることにいたしましょう。
それでは、また来週!
ここからはヘビー仕様。第2クールサブタイトルについて原作ファン目線で掘り下げていきます。原作未読の方も、2クール目が終わってから見直してみると新たな発見があったりするかも?
●ヘビー仕様
TVアニメ「うる星やつら」第2クールサブタイトルティザー
1月12日に第2クールの全サブタイトルを紹介した動画が公開されました。
一応、動画に出てきた順通りに紹介すると、
「テンちゃんがきた」「二人だけのデート」「買い食い大戦争」「テンからの贈り物!!」
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」「薬口害」「あんこ悲しや、恋の味!?」
「あこがれを胸に!!」「星に願いを」「酔っぱらいブギ」
「き・え・な・いルージュマジック!!」「激闘、父子鷹!!」「必殺!ヤミナベ」
「魔境!戦慄の密林」「失われたモノを求めて」「あな恐ろしや、ワラ人形」
「大ビン小ビン」「愛がふれあうとき」「思い出危機一髪…」
「セーラー服よ、こんにちは!!」「惑星教師CAO-2」「決戦!!友1クイーンコンテスト」
以上のようになっています。(必ずしも放映順ではないと思われる)
さて、昨年末に1クール目を総括する「1クール目終了記念!新TVアニメ「うる星やつら」のこれまでを振り返ってみる」という記事の中で、「2クール目でやりそうな原作予想」という痛い企画をやりました。
で、その時、
> 果たしてこの中で採用されるものはあるかどうか、来年答え合わせしましょうかw
こんなことも言っていたんですね。
というわけでせっかくの機会ですし、この場を借りて「答え合わせ」をしてみようと思います。
(なお、12話の「テンちゃんがきた」「二人だけのデート」は、11話の時点でわかっていたので除きます)
当たったものは以下の通り。
「薬口害」(11巻 PART1)
「酔っぱらいブギ」(11巻 PART10)
「テンからの贈り物!!」(12巻 PART11)
「校内賭博球技大会」(14巻 PART6)
「激闘、父子鷹!!」(15巻 PART1)
「セーラー服よ、コンにちは!!」(15巻 PART2)
「失われたモノを求めて」(19巻 PART9~11)
21話中7話でした。
原作が300話以上ある中でのこの的中率は、なかなか優秀だったと言えるのではないでしょうか。(えっへん!)
まあ、藤波親子登場の「激闘、父子鷹!!」(と、その続編である「セーラー服よ、コンにちは!!」)はほぼ100%やるのは明らかでしたからそこはちょっと反則なんですけどねw(昨年のラジオ番組でシリーズ構成の柿原優子氏が2クール目で藤波竜之介が登場すると明言されていた)
あ、「セーラー服よ、こんにちは!!」は厳密にはタイトルが違いますけど、まず「セーラー服よ、コンにちは!!」のことだと考えていいはずです。(12巻に「こん」がひらがなの「セーラー服よ、こんにちは!!」というタイトルが別にあるが、それは11話Aパートでやった「面堂兄妹!!」の続編的な回であり、その1だけで中途半端に終わった了子シリーズ3部作を今さらやるとは思えないため)
あとそうそう、今回判明したタイトルの中で
「水乃小路家の男」「決戦!!友1クイーンコンテスト」
この2つは原作にはありません。
ただ、「水乃小路家の男」は水乃小路飛麿(トンちゃん)登場の話で間違いないでしょう。
こちらの
第三弾PVを見る限り野球シーンがあるのは間違いないので、初期の初登場回である「白球にかけた青春」(5巻 PART4)と復活回である「校内賭博球技大会」(14巻 PART6)を入り交えて再構成するのではないでしょうか。
どうしてこんなタイトルにしたのかはわかりませんが、トンちゃんの妹が登場する「水乃小路家の娘」(22巻 PART1~4)に合わせたのかもしれません。というのも、彼の妹である飛鳥という子の話は今の時代ではまずアウトだろうというネタのオンパレードなんですね。たぶん今回のアニメでは見送られる線が濃厚かと思われるんです。(あくまで個人的な見解ですが)
なので、せめてタイトルだけでも取り入れてあげようというスタッフの親心なのではとw
「決戦!!友1クイーンコンテスト」の方は、「ミス友引コンテスト」(18巻 PART7~11)ですね。
おそらく「ミスコン」というワードが、コンプラ的に使えないためにこういう今時の名前に変えたのでしょう。
「友1」って語呂が悪いというか、なんか友達ナンバーワンを決めるみたいですがw
まあ色々と問題はあるようですが、作品の本質を落とさない範囲でなんとかうまくやっている印象ですね。
さて、今回のサブタイトルを見渡してみてまず最初に感じたのは、「わりとドタバタ系を多く選んできたな」ということです。
今回の「買い食い大戦争」「テンからの贈り物!!」はもちろん、「トLOVEル・レター」「酔っぱらいブギ」「魔境!戦慄の密林」など、典型的なうる星式ドタバタ回が目立ちます。
藤波竜之介の話でも、特にドタバタ色の強い「あこがれを胸に!!」を選んできていますしね。
それ自体は悪いとは思いません。やはりキャラがたくさん入り交じっての大騒動がうる星の華でもありますから。
ただ、そればかりに集中するのもなんだかバランスが悪いように感じるんですよね。
12話の感想ラストでも述べましたが、割と地味めの話でいい回もたくさんあるんですよ。うる星は本当にいろんなテイストの話があるので、ひとつのイメージばかりに括られてしまうのはもったいないように思うんです。そこがまず気になりましたね。
トンちゃんと面堂了子の話なら、「トLOVEル・レター」よりも私が「2クール目でやりそうな原作予想」の次点で挙げた「トンちゃんの駆け落ち!」の方がよっぽど面白いはずなんだけどなあ…(単なる愚痴です)
その割を食ったのか、いわゆるラブコメ回が「大ビン小ビン」だけだったのもかなり意外でした。令和版はもっとラブコメ色を強めてくるかと思っていたので。
その辺はギャグマンガとしてのうる星やつらを大切に考えている姿勢が伺えて、なんだかうれしく感じました。
ただ「大ビン小ビン」には、それと別にどうしても言いたいことがあるんですよね…まあ、それに関しては後ほど改めて言及することにいたしましょう。
あと、選ぶ基準に偏りがあるのがすごく気になりました。
例えば、18巻からは11話中9話も選ばれているんですよ。(まあ、そのうち5話はミス友引からですけど)
一方、16巻や13巻、10巻あたりからは一つも選ばれていないんです。
特に16巻は私の推し回が多かっただけに残念の一言ですね。(予想でも一番多く挙げています)
スタッフの中によほど18巻がお気に入りの人がいたのかはわかりませんが、もうちょっと公平(?)な選び方をお願いしたいところですw(本気で言ってるわけじゃないですよ、念のため)
ていうか、「ミス友引コンテスト」が選ばれたこと自体が意外でしたよ。あれは5話に渡る長編ですからね。
2話に分けるならまだしも、30分にまとめるとなると相当圧縮することになるかと思います。
まあ普通に考えたら、Aパートで予選、Bパートで本選といったところでしょうか。
実は個人的にそれほど評価してる話でもないんです。まあ賑やかでお祭り回的な話なので、世間的には評価が高いのはわかるんですけど、わざわざこれを選ぶかねというのが正直なところですね。
なんていうか、昔のジャンプっぽい匂いがする話なんですよ。大会とかバトルとか、当時からうる星でこれをやる意味があるんだろうかと疑問を抱いていただけに、やっぱりどこか複雑な思いはあります。
もちろん、嫌いではないですけどね。個々のネタでは好きなものもありますし。
ただ、基本シリーズ物や長編自体があまり好きではないんですよ。
うる星やつらは基本1話完結型のギャグマンガだと思っているので、なんか違うなと感じてしまうんですよね。話も冗長になりがちですし。
個人的に好きな話もだいたい1話完結ものが多いです。(もちろん例外もありますが。「見合いコワし」とか)
今回のタイトルでは、いわゆるシリーズ物がけっこう目立ちます。
「トLOVEル・レター」と「あこがれを胸に!!」は2話、「失われたモノを求めて」にいたっては3話にわたっています。
これらはたぶん15分でまとめることになると思うんですよね。タイトル数から考えても。実際、「トLOVEル・レター」は、14話のBパートになっていますし。
特に「失われたモノを求めて」は相当駆け足になるんじゃないかと、かなり不安です。シリーズ物の中では割と好きな話なだけに、なんとかうまくまとめてほしいなと願うばかりですね。
ていうか、なんで4話のクラマみたいに30分ものにしないのか謎ですけど…
さて、ここで「大ビン小ビン」問題について語らなくてはいけません。
おそらくこれは私以外誰も問題視していないと思いますが、どうしても言っておかないと気が済まないので、しばしお付き合いのほど願います。
実は今回、2クール目にやりそうな原作を選ぶにあたって「とりあえず19巻まで」にしたのは理由がありました。
それは20巻以降のうる星やつらはそれまでの19巻とはステージが違うと、私自身が考えていたからでした。
正確に言えば20巻の「愛は国境を越えて」(PART7)という話以降、あたるとラムの関係が大きく変わるんですね。
そしてその変化はうる星やつらというギャグマンガ全体に大きな影響を及ぼしたと考えているんです。
「愛は国境を越えて」はうる星をラブコメのイメージに定着させた回でもありました。そういった意味では複雑な思いもあります。ただ素晴らしい名作であるのは間違いないです。
あの話以降、ラブコメ回が定期的に描かれるようになります。そしてそのサイクルも次第に短くなっていきます。
それまでは半年に1回くらいだったのが、2ヶ月に1回くらいになるんですね。場合によってはもっと。
それもがっつりラブコメというより、ちょいラブコメっぽい感じの話が目立つようになるんですよ。
つまり、二人のラブコメ模様が作中内で当たり前のように存在するようになるわけです。
5話のAパートで、21巻所収の「愛と闘魂のグローブ」をやったことに対して危惧を覚えたのは、そういう意味でもあったんですね。
あそこで描かれているあたるとラムはもはや20巻以前の彼らとは違うんです。それを「君待てども…」の前にやってしまうというのは私にとっては信じられない蛮行でもありました。
10話の感想で私は、「君去りし後」についてうる星やつらはここから「スタート」すると言いました。「君待てども…」をステップとして、ここからようやくうる星やつらという世界は走り出すんだと。
では、そのゴールはどこかといえば、私は24巻の「最後のデート」という回だと思っています。
少なくともある一定の到達点になっているのが「最後のデート」なんですね。
「最後のデート」は「君去りし後」以降、初めてラストを落とさずにシリアスで終わります。
私は最初に読んだとき、感動とかよりもまず先に「あ、うる星終わるかも」と思ったことを今でも鮮明に覚えています。奇妙な焦燥感すら感じましたね。
ある意味、あれは本当に最終回だったのかもしれません。少なくともあたるとラムの関係はここでひとつの「答え」に達したんだと思っています。
だからこそ、これ以降の二人の話はこの時点でやって欲しくないんですよね。
もう答えが出た先の話だから。
まだ「君待てども…」と「君去りし後」しかやっていない今のアニメの流れには、ふさわしくないものだと考えているんです。
あと正直、「最後のデート」以降のラブコメ回はノルマ色が強いんですよ。定番っぽい感じがあって、ギャグの中だからこそ輝く特別感が薄まった印象があるんですね。
決して悪くはないんですけど、取り立てて名作というほどでもないというか。
「大ビン小ビン」はコミックス26巻に収録されている話です。つまり、「答え」が出た後なんです。
他にその手の話がないのならまだしも、あえてこの回を取り上げる意味が分からないんですよね。
だって、まだ「君待てども…」と「君去りし後」だけなんですから。
そこから始まって、「愛は国境を越えて」を経て、「最後のデート」にまでたどり着くまでにの彼らの軌跡はまだ全然アニメで取り上げていないんです。
ていうか、普通に節分とかバレンタインの話をやればいいのになんでやらないんですかね?
そのために「惑わじのバレンタイン」(12巻)を予想に入れたというのにw
「見合いコワし」(9巻)なんて「君去りし後」以降初めてあたるとラムの関係にスポットを当てた話で、すごく重要なんですけどね。私の中で10本の指には確実に入る名作ですよ。
…すみません。なんだかとりとめのない話になってしまいましたね。わかってはいるんです。そんなことにこだわっている私の方がおかしいんだということは。
ただ、うる星やつらという作品は決してラブコメではないのと同時に、あたるとラムの関係が土台となってギャグマンガを形成しているのもまた事実なんですね。彼らの恋愛模様がギャグマンガとしての在り方にも影響を及ぼしている非常に珍しい作品なんです。
なので、そこは疎かにしてほしくないんですよ。作品の面白さにも直結する話なので。
せめて、「大ビン小ビン」が大胆にアレンジされていることを願いたいですね。
そして結果として、20巻以前の彼らの雰囲気を生かした内容になっていることを期待したいと思います。
なんかネガティブな感じになってしまいましたが、今回の結果でよかったなと思う所ももちろんあります。
特に「思い出危機一髪…」の文字を見た瞬間は小躍りする勢いでしたねw もう本当にうれしい!
そう、8話の感想で「あの話だけは絶対にアニメでやってもらわないと困る」とまで言い切ったあれです。
ランちゃんがラムを恨む理由がよくわかるそれをちゃんとフォローしてくれるのは、本当によかったなと思いますね。きっと、そこで語られるランちゃんの悲しい過去に多くの人が涙することでしょう!
その他、ランちゃんとレイのコイバナ(?)である「あんこ悲しや、恋の味!?」(17巻 PART3)もやってくれますし、ランちゃんファンとしてはうれしいサプライズになりました。(欲を言えば、その前に「愛♥ダーリンの危機!!」(16巻 PART5)もやってほしかったところだが…)
あと、「薬口害」(11巻 PART1)や「星に願いを」(28巻 PART1)といった渋めの話をやってくれるのもよかった!なかなかセンスのあるチョイスで、これはわかってるスタッフがいるなと思いましたよ。(何様だ…)
それと、「愛がふれあうとき」(20巻 PART8)にも触れておきたいですね。
この話はしのぶが主役の話でラムやあたるはほとんど関わらないんですけど、すごくいい話なんです。
しのぶというキャラはうる星やつらにおいてある意味不遇な存在だっただけに、彼女にスポットが当たるこの回はひと際輝くことでしょう。今から楽しみです。
全体を通してみると、なかなか面白いラインナップだったような気がします。少し偏りがあるようには感じましたが、それでも致命的な問題はありませんでしたね。多少の不満はあれど、なかなか考えられたものになっていたのは間違いないかと思います。
さて、次回は
「水乃小路家の男」「トLOVEル・レター」
ですね。
どちらも、面堂終太郎のライバルである水乃小路飛麿(通称トンちゃん)がメインになる話です。
彼の登場は意外と早くて、5巻の「白球にかけた青春」が最初となります。その後間を空けて14巻の「校内賭博球技大会」で再登場となりますね。面堂の妹・了子と絡んでからはレギュラーに近い存在になります。
トンちゃんはいわば熱血キャラのパロディキャラです。その瞳には常に十字の星が瞬く、硬派気取りのアホです。でもすっごくヘタレで弱虫なのが特徴ですね。
「水乃小路家の男」はおそらく、「白球にかけた青春」と「校内賭博球技大会」を混ぜるような形になるかと思いますが、どう処理するんでしょう。
たぶん了子と大きく絡めたいでしょうから「校内賭博球技大会」のほうをメインにするかとは思いますけど。
「トLOVEル・レター」もトンちゃんと了子の話なんですけど、前編後編に分かれているんですよね。それをBパートだけでまとめるわけですから、けっこう窮屈になるんじゃないかとそこだけが心配ではあります。
実は個人的に、トンちゃんの話って少し苦手だったりするんですよね。
なんか、やたら爆弾とか飛び交って殺伐としてるしw あと、あの目も苦手なんですw
ただ逆に、そういう回のほうが肩の力を抜いて楽しめたりもするんで、見れば意外とよかったとなるかもしれません。
ある意味、ドタバタを超えたハードなバイオレンスワールドが繰り広げられるはずで、そこをうまく「そういうもんだ」と受け入れられたら楽しめるものになるかと思います。
それでは、また来週!
(今回のヘビー感想がどう受け止められるかが心配…)
ブルーレイBOX第1巻は3月15日発売!
2クール分は第2巻にまとめて入る予定。6月28日発売です!
「買い食い大戦争」は11巻、「テンからの贈り物!!」は12巻に収録されています!
BOXセットは3巻まで発売中。1/18発売予定のVol.4には、ミニ原画集が付きます!事前に募集したうる星やつらQ&Aに高橋先生が答えてくれるコーナーや特別あとがきなども収録されるとのこと。
BOXセットVol.4の発売と同時に、うる星やつら 令和版ラブセレクション (上巻) (下巻) も出るようです。
1クール目のオープニング曲とエンディング曲のカップリングCDが絶賛発売中!
今回の新オープニング曲と新エンディング曲も是非CD化してほしいですね。
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