私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪210(前編)~それはきっと、今しか味わえない禁断の味~
11月24日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」がブラウザ版で喪210(前編)に更新されました。
今回は喪204以来の「オムニバス」回。
意外と早かったなという気もしますが、ここ最近のオムニバスを振り返ってみると、喪192、喪199、喪204となっているわけですから、喪210で来るのはむしろ順当な流れと言えます。
それなのにあまり久々な感じがしないのは、喪204からずっと話が続いているからのように思うんですね。
そもそも「モテないし文化祭までもう少し」と銘打った喪204はオムニバスとして少々特殊な作りをしていました。
そう、最後を飾るエピソードである「皮肉と牽制」が、次の喪205に直接続く形で終わっていたんです。
「オムニバス」であって「オムニバス」でないような、なんとも言い難い読後感を与えるものだったんですね。
そして話は、智貴をめぐる恋模様からネモの葛藤、ショートフィルム班の危機から吉田さんらが参加しての「野球」撮影と、ここに至るまで途切れることなく続いています。
そう考えると、実はあの喪204「モテないし文化祭までもう少し」というオムニバスはいまだ継続中なのかもしれません。
私は喪204(後編)の感想で、
> 実際、大きな目で見れば、喪204全体が「前編」なのかもしれませんね。当然文化祭本番が「後編」になるわけです。
こんなことを書いていますが、喪204が「前編」なら今回は「中編」、そして文化祭が始まったその時が「後編」となるのかもしれませんね。
私たちは喪204から続く、大きな「オムニバス」回の真っ只中に今いるのです。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!
2週連続の表紙ですね。まあオムニバスには表紙は付きものですから当たり前なんですけど、ここしばらく続けてという形はなかったのでなんだか新鮮な思いがしました。
(ちなみに表紙が続いたのはなんと喪187から喪192以来、実に1年半ぶり!あの南さん編まで遡るんですね)
というわけで、今回は「モテないし文化祭準備(前編)」。
私は初読時では気づかなくて後から応援コメントなどで知ったのですが、今回の表紙は喪20「モテないし準備する」(コミックス3巻)と対になっているんですね。
ていうか、タイトルからして“準備”つながりでしたし…
喪100「モテないし変わらない?」(コミックス11巻)と喪54「モテないし変わらない」(コミックス6巻)や、喪166「モテないしまた応援に行く」(コミックス17巻)と喪59「モテないし応援する」」(コミックス7巻)と同じ構造になっていたわけです。
一応ここで喪20の表紙と見比べてみましょうか。

どうでしょう、弧を描くように切り取られた背景といい、明らかに対比する形になっているのがよくわかると思います。
1年の時は準備で忙しい様子を一人でただなんとなしに見て回る感じだったもこっちが、今では仲間たちと楽しそうにスマホの画面に夢中ですからね。
ていうか、ちゃんと前見て歩けやw この後カラーコーンに躓いて盛大にこける流れが目に浮かぶぞw(今回の個人的ベストもこっち!)
周りも以前はだれももこっちのことなんか見向きもしなかったのに、今回は「3の4HSJ Haramaku Studio Japan」のロゴTシャツを着ている凪さんとうっちーが気づいてる感じですよね。
3-4は宮ちゃんもそうですけどお揃いのTシャツとジャージを着ている中、なぜかうっちーはスカートをはいています。これは力仕事をしないという意志の表れなんだろうかw
もしかしたら1年の時に教室へ机を運んでいた子を連想させるためなのかもしれません。
3年になって初めてもこっちの姿に気づくうっちー……そう考えると、むちゃくちゃエモくありません?
しかし、うっちーはもこっちにただ気づいただけなんでしょうかね?この後特についていったりする様子もなかったようですが…ひょっとしたら前危ないよと注意してくれたのかも。
ハートの風船を持った子がすれ違うのも喪20と同じ構図。
でも今回は一人じゃなく二人で運んでいるんですよね。しかも風船の種類も数も増えています。犬やクマの形もありますよね。おまけに花束みたいなものも持っているし。
この辺もなんだか、この2年間でのもこっちの周りの変化を象徴しているかのようで興味深いですね。
「目的地」
というわけで、文化祭までいよいよ後1週間を切りました。
午後の5・6時間目をまるまる文化祭準備に当てるということのようです。
これは全クラスが一斉にそうなるんでしょうかね?
よほど文化祭に力を入れているのかわかりませんが、かなり自由というか生徒の自主性に任せることを重視している学校のようです。
ちなみに荻野は今回このセリフのみw
文化祭実行委員を決めた以降、まったく顔を見せてないぞw(コミックス20巻所収;喪186「モテないしプレゼンする(後編)」参照)
自分のクラスが何を準備してるか把握してんのかこいつはw
あとで青くならなきゃいいけど…
教室の飾りつけって、何をするんでしょうね?
確か上映はステージを使うという話だったはずですが…(コミックス21巻;喪196「モテないし映画作りは進まない」参照)
まあ、映画の内容の紹介とかステージへの誘導とか、いろいろあるのかもしれませんが。
ダンボールをもらいに行ったということですから、スケジュールの告知とかに使うのかな?
しかし、相変わらずもこっちは自分の事しか見えてないようですね。あくまで「3-5」の出し物という視点が抜けているようです。
あーちゃんとよっちゃんがいなかったらどうなっていたことか…(ネモはあてにならないw)
これはもこっちに同意w ネモ、意外と役に立たないw
ていうか、裏でやってるからってなんだよw
何いっぱしの裏工作員きどりでいるんだw 表でやれ、表でw
でも、ネモと初芝ってそんな風に頼みごとができるような関係になっているんですね。
もしかして、あのコミケの件以来、それなりに仲良くなっていたりするんでしょうか。
うーん、柿沼の反応が知りたいw
そんな中、スマホに釘付けの南さんに真子が声を掛けます。
ここはいいですね。なんだかすごくうれしくなりました。
地味な場面ですけど、今でも彼女が南さんのことを気にかけているということがよくわかりますね。
しかし、南さんは以前のようにはもう自分の浮き具合を気にしていません。クラスとは一線を引いて、自分が自分でいられる場所を自分の意志で選びます。
そんなすれ違いは少し切なくもありますが、でも決して悪いこととは思いません。
今はたまたまお互いの方向が違っていただけで、次には交わる時もあるでしょう。
相手をちゃんと見てあげる目があれば、いつかは向き合えることもあるはずだと私は思います。
この二人の空気感もいいですね。
もはやお互い、繕うつもりもさらさらないというw
ちょっと前までのサチなら、「知ってるでしょ」なんて絶対に返せなかったと思うんですよ。
それはきっと彼女の前なら「お面」を外すことに躊躇がなくなったということなんです。
お互い意地の悪い笑顔を浮かべながら、それでも決して不機嫌には見えないのはそういうことなのではないでしょうか。
サチの表情w
これは最初からここに来たかったのがバレバレですねw
一人で行くのが心細いから、キバ子を誘ったのでしょうか。
意外とかわいいところがありますよね。
ていうか、散歩感覚で校内を回るってのもなんか変な気がしますがw
WWWWW
うちのクラスのメガネってのもどうかという気もしますが、サチはどうやら分かっていた感じですね。「やっぱりいたか」みたいなw
もしかしたら、抜け駆けされたと思っていたりしてw
サチはこの間、彼女とここで鉢合わせしてますからね。(コミックス22巻;喪205「モテないしマウントを取る」参照)
一応顔見知りくらいにはなっているのでしょう。
ただ、まだ名前までは知らないでしょうから本当の闘いはまだこれからでしょうね。
でも、もうお互い知った顔なんですから、挨拶くらいは交わしてもいいような気がしますけど。
WWWWWこいつはwww
花より団子ならぬ、演劇より喰いもんかw
ていうか、なんか焼いてるってなんだよw
焼いてる匂いがしたらなんでもいいのかw
それって食べ物とは限らんぞw
下手くそかよwww
もうちょっと、マシな言い訳はなかったのかw
でもまあ、相手がキバ子だから問題ないかなw
これで何かを察せるような相手なら、そもそもここに誘ってないでしょうし。
正直、ここはオチとしては弱い気がしたんですよね。
ただ、ここで初めてサブタイトルの意味が分かる構成はエモいなあとは思います。
サチはきっと一人で「目的地」に行くのは気が引けたんでしょう。
そんな彼女が南さんを誘うメッセージを送った気持ちを考えると、なんだか切なくなりません?
「投げ銭」
おお、いいですね。井口さんは本当によく似合っています。
大きめのリボンがいいアクセントになっていますよね。
頬を赤らめているのは恰好が恥ずかしいからか、それとも隣に智貴くんがいるからかw
しかし黒木智貴くん、そんなに王子っぽくないですかね?
確かに「着せられてる」感はありますけど、そこまで言うほどでもないような…
ていうか、王子っぽさって何?w
2人仲良く腕を組んでる図w
ていうか、何気取りなんだw プロデューサーか何かかw
そして見切れている南さんwww
いいんかw
なんか前の方がよかったような気もするんだがw
これじゃあ目つきが悪いだけでヤンキー扱いを受けていた某とらドラ!の彼みたいだぞw
ていうか、目つきは今更だろw
でもまあ、目元に隈を入れなくても歌舞伎役者みたいなのはいいですねw
余計なメイクなしでいけそうですしw
監督ちゃんと呼ばれているんですね。
まさか本名じゃないでしょうし、この文化祭限定での呼び名かな?
それとも普段から演劇部で監督をやっていたりするんでしょうか。
「監督」じゃなくて“ちゃん”付けなところに、彼女の立ち位置が見えてきそうな気がしますね。
うん、これはこわいw
プロデューサーかと思ったら、単なるパトロンかよw
ていうか、160円てw
意外とセコイな、こみさんw(なんでも課金額の最低額なのだそう)
それにしても、ここもオチでサブタイトルの意味がわかる形でしたね。
投げ銭の意味もちょっと考えないとわかりづらいですし、今回はどこかぼやっとしたネタが目立ったような気がします。
「実力者」
南さんに諭されて智貴のクラスを後にするサチでしたが、入れ替わるようにそこへ美保と風夏がやってきます。
これは前回の「クロちゃんの弟!!めっちゃ気になる!!」「黒木に弟が……」を踏まえてのことでしょうね。
この廊下は2年の教室があるフロアらしいですし、もしかしたら弟の顔をわざわざ拝みに来たのかもしれません。
そして、美保はメガネちゃんの恋の行方も気になるようでw
逆にどんな弟像を想像していたのかw
もっと大人しい感じでしょうかね?
でも目つきでわかるだろ、うっちーいわく遺伝子が一緒って感じがするらしいぞw
あと、風夏はけっきょく似てるのか似てないのかはっきりしろw
そんな会話にもまったく興味なさげに教室を後にするサチと南さんでしたが、さらに吉田さんとうっちーもやってきて……
ヤンキーちゃんと絵っちゃんw
なんか似たようなタイトルのマンガが昔あったようなw
美保はすぐにあだ名をつけたがるようですね。しかも必ず「ちゃん」付け。
こういうところに彼女なりのコミュ力がうかがえます。こうして距離感を自然に縮めていくんでしょうね。
それにしても、「絵っちゃん」はうまいw
読者は文字で見るから「絵文字」からきているんだというのがわかりますが、音だけだと「笑美莉」の「笑っちゃん」とも聞こえますからね。どちらとも受け取れるわけです。
おそらく、うっちーが「えっちゃん?」と聞き返していたのもそういうことなのでしょう。
弟くんを見に来たの?という問いかけに二人は何も答えなかったようですけど、おそらく二人ともそれが目的だったと思うんですよね。場所的にたまたま通りかかるというものでもなさそうですし。
うっちーは「なりそこないに思いを寄せると黒木が嫉妬」が理由でしょうけど、ここで気になるのはやっぱり吉田さんですよね。
はたして前回の「……」を踏まえてのことなのか、今後の展開が待たれるところです。
さて、そんな会話を聞くともなしに聞いていたサチが急に眼差しを後方に向けます。
さきほどの「クロちゃんの弟」ではなんの反応も示していなかったのに、いったいどうしたことでしょう。
思うに、この時点ではサチの中で「クロ=黒木智子」という図式はないんでしょうね。
ただ、誰かの弟だという情報だけは頭にインプットされたと。
その後、吉田さんの姿を認めてふと足を止めたのではないでしょうか。
どうやら彼女にとって「メガネちゃん」は眼中になく、目下のライバルは「ヤンキーちゃん」ただ一人のようですw
それはそうと、こみさんが急に場を仕切るのも笑うw
だからプロデューサーかってのw
能力者集団www
みんなそれらしくサマになってるのがよけいおかしいw
特に美保さんは糸目キャラの立ち位置をよくわかってらっしゃるw
これ、アプリ更新時では谷川さんなりのハンタ連載再開へのお祝いのメッセージなんじゃないかという声もけっこうあったんですよねw(アプリ更新週と連載再開週も同じだった)
確かに幻影旅団と思えなくもないw
ていうか、監督ちゃんw
「私たちよりも濃いし」って、いったい何を気にしてるんだよw
キャラの濃さで張り合ってどうするw
ひょっとしてレギュラー下克上でも狙ってるのかw
まあ確かにジト目ちゃんは人気出そうだし、先輩方を喰ってしまう可能性もなきにしもあらずだけどw
今回の個人的ベストシーンはここにしましょう。
これだけの豪華(?)メンバーが勢ぞろいするのもなかなかレアですし、それぞれの表情を見てるだけでなんだか飽きませんしね。
てか、南さんは何呆けているんだw 口を閉じろ口をw
「ダンボール」
舞台は再び3-5へ。
どうやら、もこっちたちは時間を持て余しているようですね。
撮影って、あとはどんなシーンが残ってるんでしょう。また部室でしょうか。
ていうか、みんなにまた協力してもらって撮影してもいいような気がしますけどね。
メインのほうはまだ撮り終わってないというのはわかってるんでしょうし。
ひょっとして、またみんなに見せられないようなシーンを撮るつもりなんでしょうかw
そんな中、清田とあーちゃんがどこかと連絡を取り合っているようですが…
教室の飾りつけに使うダンボールが見つからないということで、加藤さんともこっちとゆりちゃんの3人が探しに行くことに。
どうやら近くのスーパーやコンビニはもうあらかた他のクラスが回収済のようです。
しかし、なんで彼女たちは手ぶらなんでしょうかね?
台車で大量に引っ張ってきてるやつらを目の当たりにしてるのにw
まさか1枚2枚というわけでもあるまいし、台車が用意できなきゃせめてもう少し人手の応援を頼まなきゃダメだろw
でも、この辺に文化祭の準備にまだ慣れてない感じが見えて、逆に微笑ましいなあという気もしますね。
ゆりちゃんの飲食店は?という言葉通り、ファミレスにはまだダンボールがまとまってありました。
こういう時は、加藤さんは頼りになりますね。
2人だけだったら、とてもお店の人にもらえますかと声を掛けるのは無理でしょうw
でもまあ、こういう雰囲気はなんか好きですね。
ちょっとした課外活動みたいなスケールの小ささが逆になんだかわくわくします。
意外と、こういうことのほうが後々思い出としていつまでも残ったりするんですよね。
ゆりちゃんの顔wwwww
なんて悪そう表情なんだw
てか、これじゃあ盗賊団だろw これを生業にしてるとしか思えんw
今回は文句なしにここが一番笑ったシーンですね。
もこっちがお店の方を合図を出す仕草も面白いw
今時オッケーサインなんだw
ていうかこれ、普通にばれますよねw
だから手ぶらでいくなってのw
台車が出払ってたのかもしれませんが、それにしたって女の子3人でダンボールを抱えてくること自体無理があるw
ていうか、一度に持ってこようとしないで、何回かに分けて持って来ればいいんじゃないですかね?
誰か一人残しておけば横取りされることもないでしょう。
ゆりちゃんが一人で持たされることにちょっと不満げなようですが、それをけん制するかのようなもこっちの表情もなんかよくわからんw
じゃあ交代しようかくらい言えやw
このオチもわかりづらいんですよねえw
たぶんホームレスみたいだという意味でのギリギリと、ネタ的にギリギリのダブルミーニングだとは思うんですけどw
手伝いが来るまでダンボール敷いて待っていようということだったんでしょうけど、結果的にJKホームレスみたいになってるというねw
まあ、それぞれの座り方に特徴があってこれはこれで面白いかもしれないw
ゆりちゃんは経験があるんじゃないかと思うくらいに板についていますねw
もこっちはなんだか家出娘みたいですけど、加藤さんのその座り方はなんだw むしろ違う意味で危ない職業なのかと思ってしまうぞw
「使用映像」
ホント、急だなw
でもこのカッターで紙を切るシーンは、喪20のあれを思い出しますよね。
そう、「紙切るの無理だったらもう死んでるだろ!」ってやつw
なんか、いろんな意味でグッときてしまう場面ではあります。
ああありますよね。なんで被害者のそういう映像や画像を見せるのか意味がわかりませんけど。事件や事故とは全然関係ないし。
あまりアレなものを流すのは被害者への冒涜なんじゃないかと思ってしまいますね。
生前のはっちゃけぶりと被害の陰惨さの落差が激しければ激しいほど御涙頂戴みたいな狙いが透けて見えるようで、なんだか胸糞悪いです。
死んでも大丈夫w
それでフォローしてるつもりかw
ていうか、本来この場のボケ役はもこっちなはずなのに、なんでゆりちゃんがかっさらっているんだw
もこっちの「遺族に申し訳ないから」が霞んじゃうだろw
ここは「そもそもそんなシーン撮ってる自体申し訳ないと思えw」というツッコミを入れたくなるところなのにw
ネモの軽い小ボケも台無しですよねw
もこっちのボケを真に受ける感じが面白いのに、ゆりちゃんがすべて殺してしまってますよ。
けっきょく、どれが本当のオチなのかよくわからん感じになってるw
全体的に落ち着いている感じでしたが、一方、内には狂気を孕んでいるような印象も持ちましたね。
一筋縄ではいかないというか、いわゆるオムニバスらしさがあまりなかったように感じました。
まあオムニバスといえば朝の通学から始まるのが定番だったりするわけですが、今回はいきなり文化祭準備ですからね。いつもとは違う構造が違和感につながった可能性はあります。
ただそれとは別に、どこか不思議な緊張感に包まれているような……
ギャグもおとなしいというより、奇妙な感覚を残すものが多かったような気がします。
読者に委ねるというか、想像させる感じでしょうか。いわゆる「考えオチ」というやつですね。
どのエピソードもオチで初めてタイトルの意味がわかるといった構図になっていましたし、あえてわかりづらいようにしているようにも思えました。
ひょっとしたら「準備回」だからこそ、あえて抑制的にしたのかもしれませんね。
本番に向けていろいろヒントを仕込んでおいて、その上で読者に考えさせるためにこういうスタイルになったのかなと。
まあしかし、まだ「前編」ですからね。ここで結論を出すのは早計でしょう。
今回の話も次回次第で印象も変わるでしょうし、新たな気づきも出てくるはずです。
というか最終的には、単行本で前編中編後編が一つの話にまとまるわけですからね。
総合的な評価はそこで初めて見えてくるのではないでしょうか。
とにかく、前編の感想はいつも悩みます。
まだ全体像が見えない中で模索しながら判断しないといけないわけですから。
特に、今回のようなもやっとした感触が残るテイストの回は本当に難しいなと思います。
ただ私は、こうも考えるのです。
このなんとも言い難いもどかしい感じは、きっと今しか味わえないのだと。
今回はまだ「前編」です。次の「中編」と「後編」と合わさって、初めて「準備する」は完成するのでしょう。
そして完成してしまったら最後、この靄のかかったような未完成品は永遠に失われてしまうはずです。
完成した形を知ったらもう後戻りはできないのですから。
私の胸に巣食っているこの甘美なまでの奇妙な感慨は、きっと今しか味わえない禁断の味なのです。
ようやく映画の撮影も始まった!最新22巻は絶賛発売中です!
サチが吉田さんを気にかける理由も、喪194あたりを読むと見えてくるかも?
喪20「モテないし準備する」は、何度でも読み返すべき名作です!
今回は喪204以来の「オムニバス」回。
意外と早かったなという気もしますが、ここ最近のオムニバスを振り返ってみると、喪192、喪199、喪204となっているわけですから、喪210で来るのはむしろ順当な流れと言えます。
それなのにあまり久々な感じがしないのは、喪204からずっと話が続いているからのように思うんですね。
そもそも「モテないし文化祭までもう少し」と銘打った喪204はオムニバスとして少々特殊な作りをしていました。
そう、最後を飾るエピソードである「皮肉と牽制」が、次の喪205に直接続く形で終わっていたんです。
「オムニバス」であって「オムニバス」でないような、なんとも言い難い読後感を与えるものだったんですね。
そして話は、智貴をめぐる恋模様からネモの葛藤、ショートフィルム班の危機から吉田さんらが参加しての「野球」撮影と、ここに至るまで途切れることなく続いています。
そう考えると、実はあの喪204「モテないし文化祭までもう少し」というオムニバスはいまだ継続中なのかもしれません。
私は喪204(後編)の感想で、
> 実際、大きな目で見れば、喪204全体が「前編」なのかもしれませんね。当然文化祭本番が「後編」になるわけです。
こんなことを書いていますが、喪204が「前編」なら今回は「中編」、そして文化祭が始まったその時が「後編」となるのかもしれませんね。
私たちは喪204から続く、大きな「オムニバス」回の真っ只中に今いるのです。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!

2週連続の表紙ですね。まあオムニバスには表紙は付きものですから当たり前なんですけど、ここしばらく続けてという形はなかったのでなんだか新鮮な思いがしました。
(ちなみに表紙が続いたのはなんと喪187から喪192以来、実に1年半ぶり!あの南さん編まで遡るんですね)
というわけで、今回は「モテないし文化祭準備(前編)」。
私は初読時では気づかなくて後から応援コメントなどで知ったのですが、今回の表紙は喪20「モテないし準備する」(コミックス3巻)と対になっているんですね。
ていうか、タイトルからして“準備”つながりでしたし…
喪100「モテないし変わらない?」(コミックス11巻)と喪54「モテないし変わらない」(コミックス6巻)や、喪166「モテないしまた応援に行く」(コミックス17巻)と喪59「モテないし応援する」」(コミックス7巻)と同じ構造になっていたわけです。
一応ここで喪20の表紙と見比べてみましょうか。

どうでしょう、弧を描くように切り取られた背景といい、明らかに対比する形になっているのがよくわかると思います。
1年の時は準備で忙しい様子を一人でただなんとなしに見て回る感じだったもこっちが、今では仲間たちと楽しそうにスマホの画面に夢中ですからね。
ていうか、ちゃんと前見て歩けやw この後カラーコーンに躓いて盛大にこける流れが目に浮かぶぞw(今回の個人的ベストもこっち!)
周りも以前はだれももこっちのことなんか見向きもしなかったのに、今回は「3の4HSJ Haramaku Studio Japan」のロゴTシャツを着ている凪さんとうっちーが気づいてる感じですよね。
3-4は宮ちゃんもそうですけどお揃いのTシャツとジャージを着ている中、なぜかうっちーはスカートをはいています。これは力仕事をしないという意志の表れなんだろうかw
もしかしたら1年の時に教室へ机を運んでいた子を連想させるためなのかもしれません。
3年になって初めてもこっちの姿に気づくうっちー……そう考えると、むちゃくちゃエモくありません?
しかし、うっちーはもこっちにただ気づいただけなんでしょうかね?この後特についていったりする様子もなかったようですが…ひょっとしたら前危ないよと注意してくれたのかも。
ハートの風船を持った子がすれ違うのも喪20と同じ構図。
でも今回は一人じゃなく二人で運んでいるんですよね。しかも風船の種類も数も増えています。犬やクマの形もありますよね。おまけに花束みたいなものも持っているし。
この辺もなんだか、この2年間でのもこっちの周りの変化を象徴しているかのようで興味深いですね。
「目的地」

というわけで、文化祭までいよいよ後1週間を切りました。
午後の5・6時間目をまるまる文化祭準備に当てるということのようです。
これは全クラスが一斉にそうなるんでしょうかね?
よほど文化祭に力を入れているのかわかりませんが、かなり自由というか生徒の自主性に任せることを重視している学校のようです。
ちなみに荻野は今回このセリフのみw
文化祭実行委員を決めた以降、まったく顔を見せてないぞw(コミックス20巻所収;喪186「モテないしプレゼンする(後編)」参照)
自分のクラスが何を準備してるか把握してんのかこいつはw
あとで青くならなきゃいいけど…

教室の飾りつけって、何をするんでしょうね?
確か上映はステージを使うという話だったはずですが…(コミックス21巻;喪196「モテないし映画作りは進まない」参照)
まあ、映画の内容の紹介とかステージへの誘導とか、いろいろあるのかもしれませんが。
ダンボールをもらいに行ったということですから、スケジュールの告知とかに使うのかな?
しかし、相変わらずもこっちは自分の事しか見えてないようですね。あくまで「3-5」の出し物という視点が抜けているようです。
あーちゃんとよっちゃんがいなかったらどうなっていたことか…(ネモはあてにならないw)

これはもこっちに同意w ネモ、意外と役に立たないw
ていうか、裏でやってるからってなんだよw
何いっぱしの裏工作員きどりでいるんだw 表でやれ、表でw
でも、ネモと初芝ってそんな風に頼みごとができるような関係になっているんですね。
もしかして、あのコミケの件以来、それなりに仲良くなっていたりするんでしょうか。
うーん、柿沼の反応が知りたいw
そんな中、スマホに釘付けの南さんに真子が声を掛けます。

ここはいいですね。なんだかすごくうれしくなりました。
地味な場面ですけど、今でも彼女が南さんのことを気にかけているということがよくわかりますね。
しかし、南さんは以前のようにはもう自分の浮き具合を気にしていません。クラスとは一線を引いて、自分が自分でいられる場所を自分の意志で選びます。
そんなすれ違いは少し切なくもありますが、でも決して悪いこととは思いません。
今はたまたまお互いの方向が違っていただけで、次には交わる時もあるでしょう。
相手をちゃんと見てあげる目があれば、いつかは向き合えることもあるはずだと私は思います。

この二人の空気感もいいですね。
もはやお互い、繕うつもりもさらさらないというw
ちょっと前までのサチなら、「知ってるでしょ」なんて絶対に返せなかったと思うんですよ。
それはきっと彼女の前なら「お面」を外すことに躊躇がなくなったということなんです。
お互い意地の悪い笑顔を浮かべながら、それでも決して不機嫌には見えないのはそういうことなのではないでしょうか。

サチの表情w
これは最初からここに来たかったのがバレバレですねw
一人で行くのが心細いから、キバ子を誘ったのでしょうか。
意外とかわいいところがありますよね。
ていうか、散歩感覚で校内を回るってのもなんか変な気がしますがw

WWWWW
うちのクラスのメガネってのもどうかという気もしますが、サチはどうやら分かっていた感じですね。「やっぱりいたか」みたいなw
もしかしたら、抜け駆けされたと思っていたりしてw
サチはこの間、彼女とここで鉢合わせしてますからね。(コミックス22巻;喪205「モテないしマウントを取る」参照)
一応顔見知りくらいにはなっているのでしょう。
ただ、まだ名前までは知らないでしょうから本当の闘いはまだこれからでしょうね。
でも、もうお互い知った顔なんですから、挨拶くらいは交わしてもいいような気がしますけど。

WWWWWこいつはwww
花より団子ならぬ、演劇より喰いもんかw
ていうか、なんか焼いてるってなんだよw
焼いてる匂いがしたらなんでもいいのかw
それって食べ物とは限らんぞw

下手くそかよwww
もうちょっと、マシな言い訳はなかったのかw
でもまあ、相手がキバ子だから問題ないかなw
これで何かを察せるような相手なら、そもそもここに誘ってないでしょうし。
正直、ここはオチとしては弱い気がしたんですよね。
ただ、ここで初めてサブタイトルの意味が分かる構成はエモいなあとは思います。
サチはきっと一人で「目的地」に行くのは気が引けたんでしょう。
そんな彼女が南さんを誘うメッセージを送った気持ちを考えると、なんだか切なくなりません?
「投げ銭」

おお、いいですね。井口さんは本当によく似合っています。
大きめのリボンがいいアクセントになっていますよね。
頬を赤らめているのは恰好が恥ずかしいからか、それとも隣に智貴くんがいるからかw
しかし黒木智貴くん、そんなに王子っぽくないですかね?
確かに「着せられてる」感はありますけど、そこまで言うほどでもないような…
ていうか、王子っぽさって何?w

2人仲良く腕を組んでる図w
ていうか、何気取りなんだw プロデューサーか何かかw
そして見切れている南さんwww

いいんかw
なんか前の方がよかったような気もするんだがw
これじゃあ目つきが悪いだけでヤンキー扱いを受けていた某とらドラ!の彼みたいだぞw
ていうか、目つきは今更だろw
でもまあ、目元に隈を入れなくても歌舞伎役者みたいなのはいいですねw
余計なメイクなしでいけそうですしw

監督ちゃんと呼ばれているんですね。
まさか本名じゃないでしょうし、この文化祭限定での呼び名かな?
それとも普段から演劇部で監督をやっていたりするんでしょうか。
「監督」じゃなくて“ちゃん”付けなところに、彼女の立ち位置が見えてきそうな気がしますね。

うん、これはこわいw
プロデューサーかと思ったら、単なるパトロンかよw
ていうか、160円てw
意外とセコイな、こみさんw(なんでも課金額の最低額なのだそう)
それにしても、ここもオチでサブタイトルの意味がわかる形でしたね。
投げ銭の意味もちょっと考えないとわかりづらいですし、今回はどこかぼやっとしたネタが目立ったような気がします。
「実力者」

南さんに諭されて智貴のクラスを後にするサチでしたが、入れ替わるようにそこへ美保と風夏がやってきます。
これは前回の「クロちゃんの弟!!めっちゃ気になる!!」「黒木に弟が……」を踏まえてのことでしょうね。
この廊下は2年の教室があるフロアらしいですし、もしかしたら弟の顔をわざわざ拝みに来たのかもしれません。
そして、美保はメガネちゃんの恋の行方も気になるようでw

逆にどんな弟像を想像していたのかw
もっと大人しい感じでしょうかね?
でも目つきでわかるだろ、うっちーいわく遺伝子が一緒って感じがするらしいぞw
あと、風夏はけっきょく似てるのか似てないのかはっきりしろw
そんな会話にもまったく興味なさげに教室を後にするサチと南さんでしたが、さらに吉田さんとうっちーもやってきて……

ヤンキーちゃんと絵っちゃんw
なんか似たようなタイトルのマンガが昔あったようなw
美保はすぐにあだ名をつけたがるようですね。しかも必ず「ちゃん」付け。
こういうところに彼女なりのコミュ力がうかがえます。こうして距離感を自然に縮めていくんでしょうね。
それにしても、「絵っちゃん」はうまいw
読者は文字で見るから「絵文字」からきているんだというのがわかりますが、音だけだと「笑美莉」の「笑っちゃん」とも聞こえますからね。どちらとも受け取れるわけです。
おそらく、うっちーが「えっちゃん?」と聞き返していたのもそういうことなのでしょう。
弟くんを見に来たの?という問いかけに二人は何も答えなかったようですけど、おそらく二人ともそれが目的だったと思うんですよね。場所的にたまたま通りかかるというものでもなさそうですし。
うっちーは「なりそこないに思いを寄せると黒木が嫉妬」が理由でしょうけど、ここで気になるのはやっぱり吉田さんですよね。
はたして前回の「……」を踏まえてのことなのか、今後の展開が待たれるところです。
さて、そんな会話を聞くともなしに聞いていたサチが急に眼差しを後方に向けます。
さきほどの「クロちゃんの弟」ではなんの反応も示していなかったのに、いったいどうしたことでしょう。
思うに、この時点ではサチの中で「クロ=黒木智子」という図式はないんでしょうね。
ただ、誰かの弟だという情報だけは頭にインプットされたと。
その後、吉田さんの姿を認めてふと足を止めたのではないでしょうか。
どうやら彼女にとって「メガネちゃん」は眼中になく、目下のライバルは「ヤンキーちゃん」ただ一人のようですw
それはそうと、こみさんが急に場を仕切るのも笑うw
だからプロデューサーかってのw

能力者集団www
みんなそれらしくサマになってるのがよけいおかしいw
特に美保さんは糸目キャラの立ち位置をよくわかってらっしゃるw
これ、アプリ更新時では谷川さんなりのハンタ連載再開へのお祝いのメッセージなんじゃないかという声もけっこうあったんですよねw(アプリ更新週と連載再開週も同じだった)
確かに幻影旅団と思えなくもないw
ていうか、監督ちゃんw
「私たちよりも濃いし」って、いったい何を気にしてるんだよw
キャラの濃さで張り合ってどうするw
ひょっとしてレギュラー下克上でも狙ってるのかw
まあ確かにジト目ちゃんは人気出そうだし、先輩方を喰ってしまう可能性もなきにしもあらずだけどw
今回の個人的ベストシーンはここにしましょう。
これだけの豪華(?)メンバーが勢ぞろいするのもなかなかレアですし、それぞれの表情を見てるだけでなんだか飽きませんしね。
てか、南さんは何呆けているんだw 口を閉じろ口をw
「ダンボール」

舞台は再び3-5へ。
どうやら、もこっちたちは時間を持て余しているようですね。
撮影って、あとはどんなシーンが残ってるんでしょう。また部室でしょうか。
ていうか、みんなにまた協力してもらって撮影してもいいような気がしますけどね。
メインのほうはまだ撮り終わってないというのはわかってるんでしょうし。
ひょっとして、またみんなに見せられないようなシーンを撮るつもりなんでしょうかw
そんな中、清田とあーちゃんがどこかと連絡を取り合っているようですが…

教室の飾りつけに使うダンボールが見つからないということで、加藤さんともこっちとゆりちゃんの3人が探しに行くことに。
どうやら近くのスーパーやコンビニはもうあらかた他のクラスが回収済のようです。
しかし、なんで彼女たちは手ぶらなんでしょうかね?
台車で大量に引っ張ってきてるやつらを目の当たりにしてるのにw
まさか1枚2枚というわけでもあるまいし、台車が用意できなきゃせめてもう少し人手の応援を頼まなきゃダメだろw
でも、この辺に文化祭の準備にまだ慣れてない感じが見えて、逆に微笑ましいなあという気もしますね。

ゆりちゃんの飲食店は?という言葉通り、ファミレスにはまだダンボールがまとまってありました。
こういう時は、加藤さんは頼りになりますね。
2人だけだったら、とてもお店の人にもらえますかと声を掛けるのは無理でしょうw
でもまあ、こういう雰囲気はなんか好きですね。
ちょっとした課外活動みたいなスケールの小ささが逆になんだかわくわくします。
意外と、こういうことのほうが後々思い出としていつまでも残ったりするんですよね。

ゆりちゃんの顔wwwww
なんて悪そう表情なんだw
てか、これじゃあ盗賊団だろw これを生業にしてるとしか思えんw
今回は文句なしにここが一番笑ったシーンですね。
もこっちがお店の方を合図を出す仕草も面白いw
今時オッケーサインなんだw
ていうかこれ、普通にばれますよねw

だから手ぶらでいくなってのw
台車が出払ってたのかもしれませんが、それにしたって女の子3人でダンボールを抱えてくること自体無理があるw
ていうか、一度に持ってこようとしないで、何回かに分けて持って来ればいいんじゃないですかね?
誰か一人残しておけば横取りされることもないでしょう。
ゆりちゃんが一人で持たされることにちょっと不満げなようですが、それをけん制するかのようなもこっちの表情もなんかよくわからんw
じゃあ交代しようかくらい言えやw

このオチもわかりづらいんですよねえw
たぶんホームレスみたいだという意味でのギリギリと、ネタ的にギリギリのダブルミーニングだとは思うんですけどw
手伝いが来るまでダンボール敷いて待っていようということだったんでしょうけど、結果的にJKホームレスみたいになってるというねw
まあ、それぞれの座り方に特徴があってこれはこれで面白いかもしれないw
ゆりちゃんは経験があるんじゃないかと思うくらいに板についていますねw
もこっちはなんだか家出娘みたいですけど、加藤さんのその座り方はなんだw むしろ違う意味で危ない職業なのかと思ってしまうぞw
「使用映像」

ホント、急だなw
でもこのカッターで紙を切るシーンは、喪20のあれを思い出しますよね。
そう、「紙切るの無理だったらもう死んでるだろ!」ってやつw
なんか、いろんな意味でグッときてしまう場面ではあります。

ああありますよね。なんで被害者のそういう映像や画像を見せるのか意味がわかりませんけど。事件や事故とは全然関係ないし。
あまりアレなものを流すのは被害者への冒涜なんじゃないかと思ってしまいますね。
生前のはっちゃけぶりと被害の陰惨さの落差が激しければ激しいほど御涙頂戴みたいな狙いが透けて見えるようで、なんだか胸糞悪いです。

死んでも大丈夫w
それでフォローしてるつもりかw
ていうか、本来この場のボケ役はもこっちなはずなのに、なんでゆりちゃんがかっさらっているんだw
もこっちの「遺族に申し訳ないから」が霞んじゃうだろw
ここは「そもそもそんなシーン撮ってる自体申し訳ないと思えw」というツッコミを入れたくなるところなのにw
ネモの軽い小ボケも台無しですよねw
もこっちのボケを真に受ける感じが面白いのに、ゆりちゃんがすべて殺してしまってますよ。
けっきょく、どれが本当のオチなのかよくわからん感じになってるw
全体的に落ち着いている感じでしたが、一方、内には狂気を孕んでいるような印象も持ちましたね。
一筋縄ではいかないというか、いわゆるオムニバスらしさがあまりなかったように感じました。
まあオムニバスといえば朝の通学から始まるのが定番だったりするわけですが、今回はいきなり文化祭準備ですからね。いつもとは違う構造が違和感につながった可能性はあります。
ただそれとは別に、どこか不思議な緊張感に包まれているような……
ギャグもおとなしいというより、奇妙な感覚を残すものが多かったような気がします。
読者に委ねるというか、想像させる感じでしょうか。いわゆる「考えオチ」というやつですね。
どのエピソードもオチで初めてタイトルの意味がわかるといった構図になっていましたし、あえてわかりづらいようにしているようにも思えました。
ひょっとしたら「準備回」だからこそ、あえて抑制的にしたのかもしれませんね。
本番に向けていろいろヒントを仕込んでおいて、その上で読者に考えさせるためにこういうスタイルになったのかなと。
まあしかし、まだ「前編」ですからね。ここで結論を出すのは早計でしょう。
今回の話も次回次第で印象も変わるでしょうし、新たな気づきも出てくるはずです。
というか最終的には、単行本で前編中編後編が一つの話にまとまるわけですからね。
総合的な評価はそこで初めて見えてくるのではないでしょうか。
とにかく、前編の感想はいつも悩みます。
まだ全体像が見えない中で模索しながら判断しないといけないわけですから。
特に、今回のようなもやっとした感触が残るテイストの回は本当に難しいなと思います。
ただ私は、こうも考えるのです。
このなんとも言い難いもどかしい感じは、きっと今しか味わえないのだと。
今回はまだ「前編」です。次の「中編」と「後編」と合わさって、初めて「準備する」は完成するのでしょう。
そして完成してしまったら最後、この靄のかかったような未完成品は永遠に失われてしまうはずです。
完成した形を知ったらもう後戻りはできないのですから。
私の胸に巣食っているこの甘美なまでの奇妙な感慨は、きっと今しか味わえない禁断の味なのです。
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