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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!21巻 感想~ここから先、「予告編」はありません~

3月11日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」21巻が発売されました。

10巻を一つの区切りということでワン・ディケイドと考えるなら、ついに第三の時代に突入したという感慨深さがありますね。これだけ巻数を重ねると、なんだか有名人気漫画の一員になったような気がしますw
まあ、10巻のあとがきじゃないですけどさすがに30巻はないとは思いますが、新たな時代の幕開けということで感想を書く方としてもなんだか身の引き締まる思いがしますね。

というわけで遅くなりましたが、今回も21巻の感想を綴っていきます。よければお付き合いのほどを。

※各話(喪193から喪199+特別編)の感想は、以下の各エントリーを参照してください。

喪193「モテないしラーメンでも食っていく」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-412.html

喪194「モテないしそんな日はない」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-416.html

喪195「モテないし個性」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-419.html

喪196「モテないし映画作りは進まない」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-422.html

喪197「モテないし少し進行する」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-424.html

喪198「モテないし優ちゃんの学校に行く」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-427.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-429.html

喪199「モテないし3年秋」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-431.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-432.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-435.html

特別編11
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-387.html

特別編12
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-438.html


●友モテ3人の記念写真(?)から見えてくるもの

まずはいつものように表紙から見ていきましょう。
watamote_21kan_hyoushi.jpg 
6巻以来の友モテトリオ揃い踏みとなるわけですが、ゆうちゃんの文化祭に行く話が今巻の“核”になるのは間違い無いので、これ自体は王道なチョイスですね。

注目すべきは位置関係と制服。
位置関係ではまずもこっちが久々にセンター正面に入っているのがポイントになります。ソロ表紙だった18巻を除けば14巻以来になりますでしょうか。正面も向きつつも目線は下を見ているのが印象的ですね。

一見すると3人の記念写真のように見える構図ですが、制服が冬服であることを考えると本郷高校の文化祭時ではないことは明らかです。ひょっとすると、これから行われるはずの原幕高校の文化祭での一枚でしょうか?
でも3人ともお揃いでゆうちゃんの学校の制服を着てるわけで、そこには時系列的にねじれが生じますよね。

最近本編でも時系列を入れ替えたりして、その辺をあえてぼかす手法が目立っているように思いますが、表紙でもそういった演出を取り入れているような気がします。
この構図も具体的な場面を想定したものではなく、3人の「今」を象徴するようなものなのではないでしょうか。
夏服だと、本編との直接的なつながりを意識してしまうところが出てきますからね。ここはあくまで抽象的な意味での絵を見せたかったのかなと。三人が同じ高校に進学したパラレルワールド的なニュアンスもそこにはあるかもしれません。

それぞれの手の置き方も面白いですよね。
もこっちは恥ずかしそうにハート形を作ってるし、小宮山さんは片方をポケットに入れて片方でポーズ?を取っています。(これは向かって右にいることも含めて6巻と酷似してるのが面白い)
そしてゆうちゃんは素直にピースサイン。それぞれの照れ具合というか、中学以来続くトリオへの距離感みたいなものを感じられます。

販促帯の「変わる世界で変わらぬ関係。」というコピーは非常に印象的で秀逸だとは思いますが、個人的にはこの表紙を見ていると3人の関係性も6巻の頃と比べて少し変わったように思えますね。

また、コピー以上に背景のイラストのチョイスが素晴らしいなと感じました。
他にも3人が揃っているシーンはあったかと思うのですが、本編では割と小さめに描かれていたところですよね。表紙との対比という意味もあるかとは思いますが、あえて3人の表情を見せないことで、逆にそれぞれの背中がいろんなことを物語っているような気がします。
センスあふれる、いいデザインですよね。


●中表紙も今回はなんだか抽象的

具体的な場面がはっきりしないといえば、ページをめくって最初に目に飛び込んでくる「中表紙」もそうですよね。
いったいこれはどういうシチュエーションなんだろうとすごく気になります。

ベランダから教室に戻る構図というと、むしろ20巻収録の喪192「モテないし文化祭までの毎日」のエピソード「ブラック」に近いように思うんですけど、どうなんでしょう。
深読みするなら、休憩時間(モラトリアム)は終わって本番(教室)に戻るという意味でしょうか。といっても、21巻はむしろずっとベランダで休憩してる内容だった気もしますがw

まあ、20巻の「中表紙」が喪192表紙の直前の光景だったことを考えると、今回は20巻のラストと21巻をつなげる意味があるのかもしれません。
ベタ塗りをせずに鉛筆画のようなタッチになっているのも、そういう抽象画的な意味合いを持たせる意図があったのではないでしょうか。

と同時に、もこっちの精神世界でもあるのかな。なぜかカル◯スソーダを持っているところも何かの暗喩なのかとw

まあそれはともかく、元々中表紙は昔から抒情性あふれるテイストでしたが、ここ最近はそれに加えて何かを示唆するような意味深なものになりつつありますね。


●実は収録話数はかなり多かったりします

今回は全9話。ただし、アプリ・WEBでの掲載話数は12話分となっています。

実はこれ、12巻(14話分)以来の多さなんですね。12巻ではバレンタインと卒業式が初掲載時では3分割されていたことが大きかったわけですが、今回も喪199の前中後編が影響したと思われます。
また、特別編が2つも入っていることも特筆すべきことでしょう。

喪198が26P、喪199が27Pと、わたモテ史上最長回が揃ったのにもかかわらず意外なほどにさらっと読めたのは、実質的な収録話数が多かったことも影響してるような気がします。

特にオムニバス長編ともいえる喪199は、ある意味「ショートフィルム集」のような印象を受けましたね。
もしかすると喪197でショートフィルムを撮ろうとなったのは、ここへの布石だったのかもしれないw

それはさておき、今回意外と10P未満のショート回が多かったりするんですよね。
喪194が6Pですし、特別編11も6Pです。その他、喪195196が9P、喪199(前編)(中編)がそれぞれ8P・9Pと、実に半分がショート回なんです。
20巻の初出時10話分がすべて10P以上だったことを考えると、この構成は今回の特徴と言えると思います。

一方、特別編12が17P、喪198が12P+14Pで計26Pと、長編もしっかり収録されています。
しかもどちらもかなりの読み応えがある内容になっていますよね。
要はメリハリがあるんですよ。
短い話と長い話がバランスよく配置されていて、飽きさせない構成になっているなと思いましたね。


●屋台骨としての喪198

ここで恒例の「偶数ページと奇数ページ」をチェックしてみましょう。
9話中5話が奇数ページとなっていて全体の構成は以下の通りになっています。

喪193 左終わり(奇数ページ)

ブランク2P

喪194 偶数

ブランク2P

喪195 左終わり(奇数ページ)
喪196 左終わり(奇数ページ)
喪197 偶数

ブランク2P

喪198 偶数  ※12+14P

ブランク2P

喪199 左終わり(奇数ページ) ※8+9+10P
特別編11 偶数 ブランクなしで特別編12へ
特別編12 左終わり(奇数ページ)

いやあ、面白いですね。
21巻は全体を通して、映画本番までの「モラトリアム」といった意味合いがある巻だったと思うのですが、その流れの中で、喪194喪198だけがぽっかりと浮かんでいるかのような構成になっています。

まるで喪194のキバ子回と喪198のゆうちゃんとの文化祭回だけ独立しているかのようじゃないですか。
むしろ、巻末に収録された特別編の方が本編の流れに組み込まれているかのようw
そのくらい、喪194喪198は21巻の中でも異彩を放っているように感じましたね。

喪194は南さんが主役ですからまあ独立しているのはわかりますが、喪198に関してはまさに21巻の中心を担う形になっています。
あえて他の話とは切り離して単独で読ませることを意図した構成ですよね。
ゆうちゃんの文化祭に行く話はそのくらい重要な意味を持つということなのでしょう。

今読むと、喪193は文化祭編の一編としても読めるんですよね。ていうか、ここでもこっちが感じたことは映画の話につながっているような気がするんです。
要するに、喪198への道標になっているように見えるんですよ。冒頭からそこを目指して歩いているというか。

喪195から197も21巻の流れで読むと、これ自体が「ちょうどいい感じのトラブル」のようにも思えてきます。
それもこれも、喪198が真ん中でどっしり腰を据えているからなのではないでしょうか。

それはある意味、屋台骨の役割を果たしているように見えましたね。


●「最後の大きな物語」への「ヒキ」がついにストップ?

もう一つポイントになるのが、喪199が締めにならずにそのまま2つのクリスマス特別編になだれ込む構成になっていることですね。

もし喪199で終わっていたら、17巻以降ずっと言い続けていた「最後の物語」を続けるために次巻への「引き」がいまだに続いていると思ったことでしょう。
でも、最後に特別編が入り込むことで随分印象が変わりました。

これが特別編11までだったら「続き」感は保たれていたでしょうが、ある意味わたモテにおけるクリスマス編の完結編ともいえる特別編12まで収録したことで、「大きな物語」に区切りがついたような印象を受けたんですよ。

しかも、特別編11から12へはシームレスにつながるんですよね。ブランクページを挟まずに一気に読ませるんです。
これがよけいに「区切り」感を駆り立てるんですね。
何しろ、これまでのことがすべて報われたみたいな雰囲気なのですから。まさにクリスマス編の集大成なわけです。
変な言い方ですけど、これが最終巻と言われても不思議では無いくらいですよw

そう言った意味では、今回で「大きな物語」に一段落がついて、22巻からは新たなステージが始まるようなそんな期待感も持ちましたね。
ここからのわたモテはまだ誰も見たことのない、シン・わたモテが始まるのかもしれませんよ?w


●幻の特別編?

ところで、20巻の時に「特別編2つを先送りにした意味」ことについて語りましたが、あの時言及したもう一つの特別編については今回も収録されませんでしたよね。

クリスマス編ではありませんよ?
そう、去年の3月に公開された3Pの特別編(おわびとお知らせ、会話と話題)のことです。
今回も見送られたということは、ひょっとするとこれは単行本には収録するつもりはないのかもしれません。

というのも、あれは元々没になった作品を特別にお蔵出しという形で公開したものだったじゃないですか。
あくまでお休みしたお詫びとして「特別」に公開したものであって、本来なら日の目を見るような作品ではないという考えもありうるわけです。

よく、亡くなったミュージシャンの没作品やデモが「レアトラック集」みたいな形で発売されたりしますが、あれも実は本人的には表に出したくないものだったかもしれないじゃないですか。
また漫画で例えばドラえもんでも単行本未収録作品があったりしますが、あれも藤子F先生が自分の基準に達してないからという理由であえて作品集に残さないという決断をしたのかもしれませんよね。
アーティストにはそういう「幻の作品」というものが存在することがあります。

ひょっとすると、谷川さんもあの特別編をわたモテとしてのクオリティに達してないと判断して収録を見送った可能性はないでしょうか。
だとするなら、あれは「幻の回」ということになりそうですね。なんだかもったいない気もしますが、もし谷川先生がそう判断したのなら、それもしかたないかなという気もします。

ただいつの日か、わたモテお蔵出し/未発表作集という形でもいいので、どこかでまた読める日がくるといいなとは思いますね。


●今回初めて発覚した、なりそこないの特典チョイスの傾向w

さて、そろそろ各ショップの特典を見ていきましょう。(すでに配布は終了している場合があります)

21kan_tokuten01.png
21kan_tokuten02.png 
虎の穴さんのサチキバとゲーマーズさんのゆうかとは、収録話からの順当なモチーフですね。
ゲーマーズさんの組み合わせはちょっと意外ではありますが、友モテ3人を表紙で抜擢したのであえてそこを避けたのかも。できればネモや伊藤さんも入れてほしかったですね。

メロンブックスさんは最近のサチ人気を踏まえてのショップからのリクエストなんでしょうかw
季節外れのエロさも媚びてる感じが逆に清々しいw 単にスク水より透明のシーツを羽織ってるとよりエロさが増しますw

アニメイトさんの題材はちょっと異色ですね。これはいわば「ねもっち」とでもいうのだろうかw

今回もどれも魅力的で、なかなか選ぶのに苦労するわけですが、最終的に私が選んだのはこの2つでした。

watamote21tokuten_tora.jpg watamote21tokuten_gamers.jpg
…こうしてみると、なんか似たようなものを選んだ感がありますね。いかん、失敗したかなw

でもまず、虎の穴さんのサチキバは確定だったんですよ。喪199の中でも最高のエピソードでしたからね。21巻を代表するモチーフとして、これを見逃すわけにはいかなかったんです。
そうなると、サチが被ってしまうのでメロンさんは今回は見送るじゃないですか。やっぱりなるべくみんなを愛したいですからw あまり一人だけを贔屓にしたくないんです。

で、21巻を代表するいったら、なんといっても喪198のゆうちゃんの文化祭ですよね。そうなるとやっぱりゲーマーズさんを選んでしまうという…

ていうか、私が選ぶこれまでの特典履歴って、ゲーマーズ率高いんですよね。
8巻からブログ上でこれまで私が選んだ特典を公開していますが、なんと14回中9回も選んでいます!(9巻10巻12巻15巻16巻17巻19巻20巻21巻
特にここ最近は3巻連続で選んでいますね。ていうか、その前も3巻連続ですから、もし18巻の時も選んでいたら7巻連続ということに……
今回調べてみるまで自分でもまったく意識していませんでしたが、ゲーマーズさんとはどこか波長が合うのでしょうかw(別にゲーマーズさんの回し者じゃありませんよ、念の為)

まあしかし、今回のハイライトはなんといってもデジタル版の特典ですね。
21kan_degital01.png 
この5人が勢揃いって一体どういうシチュエーションなんだというw
しかも中心にいるのが南さんとゆりちゃんですからね。その二人を囲むかのようにみんなでのスナップ写真! 校庭の芝生かなんかでの記念の一枚みたいな?

今江さんがこの中に入ってるのもすごいし、今江さんの視線が南さんに向いてるのもすごい!

今江さんと南さんなんて、接点どころかお互い存在すら知らないはずですからね。…まったくどこの世界線かと思うくらいですよw
もこっちがまた、一歩引いたところからみんなをまとめてる存在っぽくカメラ目線を送ってるのが謎すぎるw

今回はこれまでのように単体一枚ものデジタルデータとしてダウンロードするのではなく、電子書籍の巻末に単行本とセットという形で収録されているので管理も簡単です。
これはもう、即ゲットするしかないですね。(もちろん私も購入しました)



さて、最後は恒例の単行本のネタチェックをしていきましょう。

まずは裏表紙。
watamote_21kan_ura.jpg 
どちらも青春してますねw “現実”もある意味“理想”の青春なんじゃないかなあ。こっちの方がリアルな青春という感じがして、笑えるというよりなんだか懐かしい思いに駆られてしまいます。

ていうか、“理想”のほうはもこっちが監督なのかw
ネモが主役で岡田は相手役かな。
二木さんが撮影監督なのは当然として、加藤さんがメイク係w で、なぜかゆりちゃんが照明w
うーん、どうしても“理想”の方が笑ってしまうw
その辺の逆転の構造が面白いですね。

今回の巻末おまけマンガは「喪198おまけ」。
これがもうおまけ史上もっともエモいといっても過言ではないくらいなんですよ。ていうか、これまでで一番好きかも。
21巻全体に流れていた甘酸っぱい過去への郷愁がここではもっともさりげなく、かつシンプルに描かれているんですよね。

いろんな受け止め方ができますし、またそのように意図して描かれた一編だとは思いますが、私は彼女もまた「全然変わってないね」と言いたかったんだと捉えています。
それをネモがちゃんと理解した上で受け止めているのがたまらなく好きですね。
あと、さくらももこ感も好きw

なお、このおまけには一部誤植があったようです。
第21巻のお詫びと訂正
https://www.ganganonline.com/event/913

名前の間違いなのですが、これはむしろなんでそういうことになったのかが気になる案件ですね…
どこか別のところで使うはずの名前だったとか?
まあそれはそれとして、今の初版はレアものになるかもしれませんね。
こうなると、ファン心理としては第2刷もゲットしておきたいところです。(電子書籍の場合はどうなるんだろ…ダウンロードし直すのかな?)

あとがきは1Pが2本立て。どちらも去年Twitterの方でも報告のあった作画さんの骨折についてのネタになります。(こちらの記事も参考→https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-423.html
20巻では原作さんの骨折のことを振り返っていましたが、何もそんなところまで合わせることないのにw
まあネタにできる程度でよかったですw でも本当気をつけて欲しいですよね。別にマーティンを見習えとは言いませんけどw

カバー裏イラストは表と裏とで対比になっている感じでしたね。
転生学校本郷におけるメイド班とラーメン班の揃い踏みと、ゆうちゃんの彼氏の後ろ姿。
これもまた、別の意味での「理想」と「現実」なのかなと思いましたね。

全体的な印象としてはノスタルジックというか、過去を振り返ったり思い出に浸ったりする話が目立ちました。

しかも2年時よりもっと前、1年や中学時代を思い出す場面が多かったような気がします。
喪193では喪26「モテないし部活を作る」(コミックス3巻)、喪198は1年時の文化祭(喪21「モテないし文化祭に参加する」(コミックス3巻))、そして中学時代。
特別編11では2年次のクリスマス、そして特別編12では1年のクリスマス。

そんな感じで、最終回前の「まとめ感」みたいなものがなんとなく全体を覆っていて、ああ本当に終わりが近づいてきてるんだないう思いが込み上げてくるようでした。

ただ、特別編が最後に二つまとめて入ることで全体が引き締まったというか、ここでいったん気持ちをリセットして次へ向かおうという気持ちが湧いてきたんですよ。
ここずっと続いていた「To Be Continued」ぽさが今回で途切れたような気がしたんです。
ある意味、未来図であるクリスマスの話が最後を飾ることで、一度ピリオドが打たれたように感じたんですね。
内容自体は「映画本番」までの“つなぎ”というか先延ばしの巻というイメージは否めなかっただけに、なんだか面白いなと思いました。

あと一つ気になったのは、今回も次巻への予告が入らなかったことです。
20巻の時は単純にギリギリまで本編を入れるためにカットしたのだろうとしか思わなかったのですが、こう続くとなんだか別の意図があるようにも思えてきます。

もしかすると今後はもう「予告」はやめることにしたのではないでしょうか。
つまりここから先は読者も編集部もそして作者さえもわからない、まったく未知なる「わたモテ」が始まるぞという谷川さんなりのサインなのではと。
自分も含めて先の展開をあえて知らないまま一緒にわたモテの行先を最後まで楽しむつもりだからみんな覚悟しておけよ!みたいなw

もちろん作者が予告編を見て次の展開を考えるなんてことはありませんけど、気持ちとしてはこれからの展開を読者と一緒にワクワクしながら楽しんでいくという意思表明のように感じました。

そう考えると、今回の「まとめ感」も腑に落ちるんですよね。
俺が知ってるわたモテはここまでだ、みたいな印象を受けるのは私だけでしょうか。(あ、やっぱり私だけですか)
まあそれなら前巻からないのはどうなんだというツッコミもあるでしょうし、我ながら穴だらけの考察だとは思いますw

でも半分は冗談みたいな感じですけど、半ば本気でもあります。
21巻における“停滞感”も、谷川先生自身が先の見えなさを楽しんでいるかのように思えたんですよね。

いったいどんな結末を迎えるのか。
谷川さんと一緒に、私たちもワクワクドキドキしながら最後まで楽しんでいきたいと思います。


今回の個人的ベスト3は喪194が10馬身差をつけての1位、つづいて喪198喪199かな。あと意外と喪193がよかったですね。初見では箸休めとか言ってましたが、なんのなんの読めば読むほど味が出てきますよ。



21巻と6巻を並べてみるのも、なんだか感慨深いものがありますよね。
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更新お疲れ様です。

ネタだったら川本さん一択ですが、私はやっぱり喪195を推したいですね。悩めるもこっちには凄く共感出来るので。
ゆりちゃんなら、無口、色白、美脚。ネモなら、ツインテール、パンチラ、ブラスケとかありますけど、もこっちは、かつてのように足掻く必要がないですから悩むのも分かるんです。
新たにキャラ付けするとしたら、毎回一度は下ネタを言うなんてどうでしょう?もこっちにピッタリじゃないですか?
例えばこの回なら、「朝っぱらからキノコとか欲求不満なの?」とか。

喪198のおまけも勿論良かったんですけどね。
海苔巻きもそうでしたが、もうこれっきりって感じが好きです。上手く言えないけど、都合よく仲良くはならなかった感じが。
というか、絵描けないのに何やってるんでしょうねw なんかこんな事、一年の文化祭でもこっちの妄想キャラが言ってましたけど。
しかし生山と池田って本当誰なんでしょうねw
スペル間、違うくらいならまだしも全く関係ない名前をぶっ込んでくるとは。考えようなよっては初版を入手出来て良かったとも取れるのか。

1番笑えたのはあとがきかなぁ。いつも通りですけど。本当によく折るコンビですよねw 現役時代の清原かってくらいw

次点で裏表紙ですね。「理想」のネモが二木さんの乳首摘んでるように見えましたw
でも、ネモが裏表紙の主役になるのは今回が初ですか。時間かかったなぁ。まだ加藤さんや吉田さん、小宮山さん、まこちゃんと色々残ってますが。

単行本21巻感想ifな表紙と変わらぬ内容

 更新お疲れ様です。ワクチン接種お疲れ様でした、日月更新がなかったので、21巻の感想は来週日曜か再来週かなと思っていたのですが、まさかの水曜更新にびっくりしています。あと少しでわたモテの更新日ですからね、まあなりそこないさんのご都合が優先されるのは当たり前ですが。


 まず表紙なのですが、これは予想通り友モテ3人組だろうなと思いました。喪198が21巻の中核ですので、ただあえて冬服にしたのは喪198の転生高校のネタのif時空っていう意味での冬服なのでしょう。本編じゃ夏服でしたけどコスプレ感が強くて、こっちはしっくり馴染んでいる感じで。

 コミさんは変わらない感じですが、もこっちが明らかにおどおどしていて、ゆうちゃんが満面の笑みと、こっちのifでは3年だと違った未来になった暗示があります。でも三人が仲良し(コミさんともこっちは馴れ合っていないでしょうけど)なのは変わらないのがどことなくうれしい。帯の「変わる世界で変わらぬ関係。」がいいです。


 中表紙は透明感があっていいですけど、20巻の中表紙ほどのインパクトがないと。ベランダと教室の境界で迷っているニュアンスがします。それともこっちの謎の透明感がどっちつかず(映画に関して)を象徴しているのではないかと。


 で本編なのですが、今回は前編後編が喪198と前中後編が喪199で後半になるほど長くなっていますけど、今までの前編後編と違って奇麗に落ちているので、別に無理につなげなくてもいいのかなと思ったりもしました。以前のネモコミケ回の前編は完全に尻切れトンボだったのに、なんかうまく分けられるようになったのでしょうか?


 個人的にベスト回は、私はあえて喪193と喪195を同列1位にしたいです。ラーメン回は初回は結構がっかりしたのですが、文化祭本編ともリンクしているし、加藤さんの事後とかネタ満載ですし。喪195はコミさんのスポーツ新聞読むインパクトが最強wこの二つは結構更新時は文句言っていたのですが、なぜか21巻で一番好きになりました。


 21巻の内容は、映画が進まないが主題のようですが、通して読むと停滞感はさほど感じませんね。まあ単純に発売日前に喪200後編の更新を読んだからだけだったりして。いやなんかきれいに話が進んでいるのですよ。喪197で少し進行もしていますし。喪198がビックイベントで、いよいよ晩夏の終わりも近づくところで、クリスマス回と。波乱の幕が引いた後のイベントが見えているというのもわくわくさせられます。


 修正は初芝の腕や、セリフはネモの黒板アニメでの説明が多くなっていたり、喪198の元彼だろとコミさんのセリフ追加が入っていますね。しかし今回一番楽しかったのは書下ろし漫画でしょうか、4Pの。


 山口さんと鎌田さんなのですが(必然的にネモ特別編を読み返すだろうに、何故間違えたのか?読み落としなのでしょう、男子が噂しているところですし)。彼女たち二人の立ち位置がちょっと胸を締め付けられました。陰キャとしての居場所で漫画アニメ研究部に求めたけど、そこでも絵が描きたくないし仕事したくないし、好きなアニメ漫画の話だけしていたいで、後輩から役立たず扱いされると。


 自業自得の部分もあるのでしょうけど、彼女たちにとっては表現する場所が欲しかったのじゃなくて、中学時代からの二人で好きな話題で盛り上がる場所が欲しかっただけなのでしょうね。しかも一人が責められていると、トイレに逃げるという、二人の友情は結構薄っぺらいのもリアルだなと。

 でもそんな二人はネモにとって羨ましかったり、今度はうまく演るが彼女の高校1~2年でしたし。それで彼女がろくっすぽ目を合わせずに描かれた似顔絵は、なんと中学時代のネモだったというオチ。「ううんあっているよこれで」がなんとも心地いい気分にさせてくれました。

 

 作者のあとがき漫画はまあいつも通りだなと、私も高校時代捻挫して松葉づえ使ったことがありますけど、足カバーしているなら別にいらんのですよね、これ見よがしに汚しているアピール感があります、まあ本当に要る人は大変なのですが。次号予告はないのは、これからの映画展開は激変していくのだろうと読者で予想してくれといったニュアンスでしょうか?


 で理想と現実、ここのところ外している感じでしたけど、今回は大当たり、こんなキビキビと映画撮影できたら苦労はしないのです。現実のように中身のない会話が関の山と。これがやりたくて今までの停滞をしたのだろうかと。そして裏表紙は幕張本郷のモブの方々ですが(砂羽芽生は入っているのか?)裏にぽつんと元彼の後ろ姿なのもいいですね。喪198の後の元彼なのでしょう、何を考えているかはわからないでしょうし。

 特典はアニメイトの地雷もこにいたしました、メロンやゲーマーズもよかったのですが、やはりもこっち好きですので、地雷もこと。4巻いや5巻買えばよかったかも?しかし訂正が入る二刷目はどうやって見分けるのでしょうか?書店じゃあまり見ないですしね。帯がないと重版になるのかなと思ったり。


 単行本21巻も割と面白かったですね、今回は20巻と違って長編より短編ギャグ回のほうが好きに感じました。以上です、明日(今日)は喪202前編かー

めでたい

「わたモテ川柳」最優秀賞おめでとうございます!!

約8年(でいいのかな?)の長きに渡り、毎回ブログで感想を書かれてきたなりそこないさんに相応しい受賞ですね。
このブログは今後わたモテの歴史を振り返った時に、当時の読者のリアルタイムな空気感が感じられる貴重な資料にもうなっているかと。
今後の更新も楽しみにしています。

PS.
21巻のおまけの名前間違い、そんな気はしていましたがイッコ先生本人が忘れていたという落ちでしたね(笑)
誤植や校正ミスにしては全く違う名前でしたし。
私も全く覚えていなかったので、訂正を見るまで間違いに気づきませんでした。

コメント返信その1

みなさん、コメントどうもありがとうございます。まとめての返信にて失礼します。

>ふちささん

ああ、喪195もいいですよね。これもある意味、映画のテーマに繋がりそう気もしますし。
って、何さりげなく変なこと書いてるんですかw ブラスケがキャラですかw
ネモは普通にチョロイン、淫乱ピンクでいいでしょw

> 毎回一度は下ネタを言うなんてどうでしょう?
それは今とあまり変わっていないような…w
ていうか、「朝っぱらからキノコとか欲求不満なの?」だとセルフツッコミじゃないですかw

> 海苔巻きもそうでしたが、もうこれっきりって感じが好きです。
そうそう、なんていうか、だからこそエモいんですよね。そこに偽りのない人と人の交流があるというか。
あの二人はいわゆる「読み専」というやつなんでしょうね。漫画を読むことが好きなだけで漫研に入ってしまったという。
でも、入ったからにはそれなりに描けるように練習すればいいのにとは思いますよね。三年生になるまで何をやってきたのかw
生山と池田に関しては、どうやら「名前つけたのを忘れてた」ということらしいですよw 谷川さんがTwitterでそう弁明(?)されてました。

1番があとがきで、次点が裏表紙ですかw 本編で笑えやw
> 「理想」のネモが二木さんの乳首摘んでるように
WWWWWいやいや、縮尺率がおかしいでしょw だとしたら、二木さんのフィギュアですよ、それw
でもそうか、これは一応ネモの理想と現実なんですね。あまり意識してなかったというか、映画班全体のことなのかと思ってました。
小宮山さんやまこっちの理想と現実はすごそうですねw 見たいような怖いような…w


>かわずやさん

びっくりさせてすみませんw
本当は副反応も収まったことだし、月曜日にはなんとか更新しようと進めていたんですよ。でもやっぱり頭がうまく働かずになかなか記事がまとまらなかったんですね。
で、火曜、水曜で少しずつ体裁を整えて記事として表に出せるような形にしたという具合です。
木曜日までかかるようだったら、喪202の感想を優先しようかなと考えてはいたのですが。

なるほど、表紙は「転生高校」とかけているんですね。確かに喪198より表紙の方がしっくりくる感じがあります。もこっちの髪型のこともあるのかな。
Ifだと、高校時代もずっとこの3人だけで行動していたかもしれませんね。どちらがいいかとはなんともわかりませんけど、まさに「変わる世界で変わらない関係。」なわけです。

中表紙は儚げというか、実体が薄いような印象なんですよね。それが今巻のもこっちを象徴しているのかもしれませんね。あえてインパクトを消すことでそれを表現しているのかも。

> 今回は前編後編が喪198と前中後編が喪199で後半になるほど長くなっていますけど、
言われてみると、確かにそうですね。喪194から196は逆に10P未満ですし。
喪199はオムニバスですからまあ変に二つに分ける必要もないとは思いますが、喪198は綺麗に分けることは可能ですよね。
それをしなかったのはやはり、喪200を次巻でドンと見せたかったからじゃないでしょうか。
つまり数字調整をしてるわけですw

喪195はふちささんもあげていましたが、けっこう好きな人が多そうですね。もちろん私も大好きな話ですが。
でもやっぱり、個人的には「今日は悪口を言っていい日!!?」がダントツですねw

21巻はやっぱり構成がうまいんだと思います。単独で読んでいると先延ばし感は否めないわけですが、喪198がど真ん中で構えているおかげで飽きさせないんですよね。
で、最後には結末の先をちょっと見せたりして。

> 修正は初芝の腕や、
ああ!そういえば左手で描いてるのかと、当時つっこまれていましたね。構図的に修正は難しいんじゃないかと思っていたのですが、さすが違和感のない修正になっていました。
ただ、あえていうなら、あのペンの位置だと初芝がちびもこっちを描いているようにも見えますがw
黒板の説明は見逃してましたねー。キャラの名前を入れることで著作権的なことを回避しようとしてるんでしょうかw
喪198の「彼氏だろ…元」は元々ありませんでしたっけ。書き文字のところですよね?

今回のおまけ漫画は本当に素晴らしかったです。
なんていうんですか、あの二人のリアルに変わらなさが逆に微笑ましくも思えたんですよね。
薄っぺらい中にも彼女たちなりの居場所がほんの少し残されていて、それがあの「さくらももこ感」に凝縮されてるような気がしたんです。
声をかけないし、かけられるわけもないんでしょうけど、それでも私はわかってるよとどこかで伝えずにはいられなかった彼女の気持ちは、かわいいなと思ってしまいました。

あとがきはいつも通りですかw まあ骨折ネタはある意味鉄板ですからねw
アピール感はある意味かわいいですよw こういうところからキャラの人間性が生まれてくるのかなと思わせます。
次号予告が入らないのは、映画が予測不能なものだということをそれこそアピールしたいのかもしれませんねw

理想と現実は、ネモにとってのなんですね。そうみると、久々に本来の形での理想と現実と言えるのかも。
ていうか、元々このネタって、理想のほうがおかしかったりするんですよねw
カバー裏は表と裏の対比構造がなんか染みました。これも文化祭の光と影なのかもしれませんね。

アニメイトのは本編とはまた違うアナザー地雷もこなんですね。
そういえばもこっちを買ってないんだよなあ…うーむ、やっぱり失敗したか?w
二刷目は奥付で確認するしかないでしょうけど、通常コミックスってシュリンク袋がかかってますからねえ。
おっしゃる通り、帯のあるなしで判断するのかな。立ち読みできれば一発なんですけどねw

21巻は20巻とはまた雰囲気の違う感じで面白かったですね。それぞれの特色が出て興味深いです。
で、先ほど喪202前編の簡易感想をアップしましたので、どうぞよろしく!


>いつも名無しさん

ありがとうございます!

いやあ、うれしいやら恥ずかしいやらでもう大変ですw
でもそうですね、もう8年になりますか。自分でもよく続けてきたなと思います。
拙い内容ではありますが、それでもその時々の空気感を伝える貴重な資料として参考にしていただけるものになっているとは自負しています。
これからも続けていくつもりですので、どうぞよろしくお願いします!

名前の間違いの件はまさかの理由でしたねw 新たに名前を考えたのでしょうかw
> 私も全く覚えていなかったので、訂正を見るまで間違いに気づきませんでした。
実は私もそうですw でも後で特別編を読み返すでしょうから、その時あれ?とは思ったでしょうね。
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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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