私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪185~最後の、そして新たな始まりを告げる連載第一回目~
1月7日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」がブラウザ版で喪185に更新されました。
アプリで最初に読んだ時にはとにかく「痛み」が胸に強く残る感じだったのですが、さすがに一ヶ月も空くと多少和らぐのか、改めて読むとそれほど強くは感じませんでした。むしろ、柔らかな痛みがなんだか心地よくすら感じられましたね。
たぶん時間が経ったことによって、自分の思いをそれなりに対象化できるようになったのでしょう。それは同時に、今回のもこっちの心情ともシンクロしたからなのかもしれません。
まあしかし、改めて今回のサムネセンスには感服してしまいます。
これだけならまったくネタバレにならない上に、実はすごく重要なシーンでもあるんですよね。この二つを同時に成り立たせるって、けっこう難しいと思うんですよ。
トップに見せるサムネはやっぱり読者の興味をそそらせるものでなくてはいけません。かといって、一番美味しい場面を見せたら台無しですよね。その匙加減というか、ある種「釣り」的な要素も含みながらもちゃんと読み手が最大限楽しめるような配慮が求められるわけです。このシーンはそれらの条件をすべてクリアしつつ、さらに作品に対する敬意をも感じられるところが素晴らしい!いやはや、本当に見事だと思います。
というわけで、こんな絵を見せられたら、もう今すぐにでもページをめくりたくなりますよね。
それではさっそく見てまいりましょう!
学期始めはまず席替えが来るという予想は知ってはいたものの、個人的にはそれよりまず文化祭か、夏休みでほのめかされていた微妙な人間関係の話を先にやるのではと考えていました。
なので、結果的には「予想外」の展開だったわけですが、席替え自体は意表でもなんでもなく、むしろあって当然のイベントではあります。(余談ですが、前回の加藤さんやネモゆりのエピソードは今回の「席替え」への伏線でもあったのかなという気がしています)
そもそもわたモテにおいて、「どの席に座るか」ってすごく重要なファクターなんですよね。
1年2学期始めの喪19「モテないし二学期が始まる」(単行本3巻)
1年3学期始めの喪34「モテないし目立つ」(単行本4巻)
2年新学期始めの喪39「モテないし自己紹介する」(単行本5巻)
2年2学期始めの喪67「モテないし姫になる」(単行本8巻)
2年3学期始めの喪106「モテないし最後の冬」(単行本11巻)
3年新学期初めの喪122「モテないし3年生になる」(単行本12巻)
3年GW明けの喪144「モテないし名前を呼び合う」(単行本15巻)
…とまあ、必ずと言っていいほど、学期始め一発目に「席替え」が描かれています。
教室のどこに座るか。誰が隣に座るか。
それらは我らが主人公・もこっちの運命をも左右する大切な儀式なわけです。
そう、運命。
これまでの席替えはすべて始めから「結果」がわかっていて、生徒側に選択の余地はありませんでした。
もこっちはただ、与えられた席に従って高校生活を送っていけばよかったわけですね。
ところが、実質高校最後の席替えになる今回は今までとは様相が変わっていたんです。
「みんなで相談して自由にしていい」
荻野のこの宣言(?)は本当に「予想外」でした。
よくよく考えてみれば十分あり得ることなのに、まったく頭から抜け落ちていました。席替えといえば神の意志によって否応なしに決まるものと思い込んでいたのです。
でもまあ「最後」の席替えともなれば、そうなっても不思議ではありません。まさにこれまでの「席替え」の総決算として、彼女たちの「選択」に委ねたのでしょう。
というわけで、今回は「モテないし自由に席を選ぶ」。
ワイワイやってる中で、男子勢だけがクローズアップされている図が面白いですね。まあ本編に入れば女子たちの独占になるわけですから、せめてここだけでも彼らの動向をという谷川さんの温情によるものなのかもしれませんがw
そういえば、鈴木・和田・清田の三人横並びだったんですね。清田と和田くんはともかく、鈴木は忘れたわw こいつ、本当に影が薄いからなあ…ここぞとばかりに和田くんを誘ってる姿がなんだかいじらしいw
一番前の席というのはやはりみんな嫌がるんでしょうね。でも誰かは座らないといけないわけで、けっきょくはくじ引きで選ぶ場所も出てくるとは思いますが。
このもこっちの言葉は決して大げさなものではありません。
何しろちょうど1年前、2年の2学期に

危惧していた「友達同士に好きに組め」が、まさに現実のものとなったわけですから。
なんていうか、言葉に重みが感じられますよね。
そうでなくても、これまで席が替わるたびに悲喜こもごもといった出来事を重ねてきたわけです。きっと色んな思いがこみ上げてきているのでしょう。
今回のもこっちは表情にあまり起伏がなくて、ずっと悟り切ったかのような顔を見せているのですが、ここが唯一感情が表情に見えたシーンだったのではないでしょうか。
そういった意味で、今回の個人的ベストもこっちはここにしたいと思います。
二人の男子生徒がなんとなくシロイハルのキャラっぽいとは当初から言われていましたが、今見てもそうとしか思えません。特に手前の刈り上げバックは星くんにしか見えんw
実はシロイハル終了(11/25)と今回のアプリ更新(12/3)がほとんど同時期なんですよね。そんなこともあって、何か意図的なものを感じてしまいます。もちろん彼らは海浜秀学院の生徒であって、原幕の教室にいるはずもないのですが、彼らの「魂」みたいなものはずっと残り続けていくんだと思うと、何かこみあげてくるものがありますよ。
でもまあ、こんなやつら今までどこにいたんだよ、という感じは否めませんがw
突然、哲学的なことを語り出すもこっち。でもそれは、ずっと「ぼっち」だった彼女だからこそわかる「真理」なのでしょう。
実際、彼女が思い浮かべる構図はどれも「不自由」そのものでした。
「最後に余ったピース」か「最初に不人気席をうめる」かの、実質二択ですからね。
特に一番前に並んだ「不人気・超不人気・不人気」席の図は、わかりみがあり過ぎたw
それにしても高校では席を選ぶことはなかったはずですが、小学生や中学での経験なんでしょうかね?
なんか説得力があり過ぎて、経験者としか思えませんでしたw
間に合った。
この言葉もなんだか重いですね。実感がこもっているというか、長い苦渋の日々を積み重ねてきた者にしか口にできない真実味が感じられます。
でも、権利を得られたというわりには、なぜかあまり嬉しそうに見えないんですよね。
あえて表情を見せない演出と相まって、どこか寂しそうに思えるのは私だけでしょうか。
当たり前のようににじり寄ってくるゆりちゃんw
2年の時、いや春くらいまででもちょっと考えられない光景ですよね。
少し前だったら、もこっちも多少びくっとしてしまうところではないでしょうか。
なんか、普通の女の子同士の感じだなあと思ってしまいました。
もはや、説明なしw
いきなり「4人」前提で問いてくるところがゆりちゃんらしいですね。
一瞬、もこっちの返しに間があったかのように思えるのは私だけでしょうかw
自分ともこっち、真子と吉田さんという組み合わせが暗黙の了解になっているのもなんだか面白いw
えーと…w
なんて返そうか言い淀んでいるもこっちと、そんな彼女を無言の圧で待つゆりちゃんが微笑ましくもおかしいですねw
で、そこにさらなるトラブルメーカーがやってくるとw
WWWこいつはこいつで、タチが悪いなw
ていうか、もれなく「岡田」がついてくるのかw
バックのウサギがまた雰囲気をよく表してるなあw
こうなってくると、もこっちも板挟みですよね。「えーと…」をひたすら繰り返すしかないw
ツークッションWWWWWワンクッション置いてもダメなのかよwww
<ここのどこかに根元さん>の図もなんかじわじわくるw
でもまあ、これはネモへの意趣返し的なニュアンスが強そうですね。
二人で話し合っていたところにいきなり割り込んできて、思い出したように「あっ田村さんも近くに座らない?」ですからw
なんだかお互いわざとこういうやり取りをして内心楽しんでる感があります。
この辺は前回の「キャラっぽい台詞」からの流れを引き継いでいるようにも見えますね。
なんて贅沢な悩みなんだw
ていうか、もこっちを中心にして世界は回ってるのかw
そんな構図にもはやおののくわけでもなく、冷静に考えを巡らせているのですから彼女も肝が座ってきたものです。
それにしても加藤さんは欲張りですね。これまで隣だったんですから、次は他に譲ってあげてもいいのにw
さて、そんなもこっちにさらに声をかける者がいるようですが……
WWWWW神出鬼没かwww
もこっちももはや、うっちーがここにいること自体はツッコんでいない感じがおかしいですねw
関係あるとかないとか以前の問題だろw
でも変わらない彼女の姿を見て、なんだか安心もしましたね。
前回の表紙には描かれていたものの、なぜか本編では登場してなかったので少し心配していたんです。
どうやら特に深い意味があったわけじゃなさそうですね。あの時空を見上げていたのも、あらかた席替えをどうしようかと思いを巡らせていただけなのかもw
近くとは一体……w
ここでももこっちの妙に冷静なツッコミが笑えるw
壁とか、そういう問題かよw
WWWWW半径5m以内なら同室にいると一緒www
なんかそれと同じ理論で生理が始まっちゃったやつがかつていたなw
彼女は隣の部屋にいる彼の存在も察知できるようですから、同じように「円」が使えるのかもw
ていうか、ハ●タの世界で5mの円ってけっこう微妙な能力のような…w
まあここはわたモテの世界なので、やっぱりすごいのかw(そういうことじゃない)
というわけで、もちろんここが今回一番笑ったシーンになります!
いやあ、2学期が始まってもうっちーの爆発力は健在のようで安心しましたよw
一方、ここで即座に「ハ●タ」が浮かぶもこっちもさすがですね。
でも、かつてこういうツッコミは心の中だけで毒づいていたものですが、今は躊躇なく口に出せるところが変わったなと思わせます。
まあ、うっちーにこのツッコミが通じるかは怪しいですけどw(ワ●ピース以外知らなさそうですしw)
それでも今はそれをすんなり言える雰囲気が出来上がってるんですよね。
WWWWWもはや席順関係ないwww
これはもう席云々じゃなくって、単にネタを突っ込みたかっただけだろw
ていうか、ピッチャーとキャッチャーしか知らないのねw
でも打順を埋めるだけなら、自分のグループ以外から抜擢してもいいような気がしますけど。
少なくとも、ゆりちゃんとか真子は入れてあげてもいいんじゃないかw
そもそも雌猫グループって、修学旅行の時はもっといたはずなんだけどなあw
あと、もこっちが律儀にツッコんであげてるの、やさしいw
ここはもうスルーでもいいような気がするんだがw
あ伊藤さん、ちょっとおさげがオシャレになってる!
こういうほんの些細なところでキャラの微妙な変化を見せることで、作品に奥行きが生まれるんですよね。
目元(笑)は戻しても、髪型は残した。
伊藤さんの乙女心がこの一コマに凝縮されているかのようです。
WWWWW余計なことが余計な奴をwww
なんか深そうで深くないw
ていうか、小宮山さんとうっちーってこれが初絡みかな?
打線というワードひとつで躊躇なく近寄ってくるとか、さすがですねw
これを機会に二人の絡みが増えたらいいなあ。
そういえば、1学期はこの二人も隣同士だったんですね。
吉田さんが謹慎になったりして、あまりこの並びが見れなかったのはちょっと残念だったかも。
それにしても吉田さんは相変わらずですね。なんでヤンキーって、こうも教室で寝たがるのかw
でも、まこっちとの席替えへの関心度の落差みたいなものも伺えて、なにげに興味深いですね。
こわっ。
なんでしょう、この南さんがむちゃくちゃこわいんですけど。
糸目の笑顔が彼女の余裕のなさを象徴しているかのようで、なんだかいたたまれなくなってしまいます。
前回の表紙での表情も気になりますし、近いうちに何かが起こりそうな雰囲気を感じますね。
一方の真子は、南さんのことなんかはすっぽり頭から抜け落ちていたよう。
「ゆりと黒木さんに聞いて決めよ」の表情と「あっちょっと待ってまだ」の表情の差がそれを如実に表していました。
本当、南さんも余裕がないんですよね。今や、まこっちだけが唯一の頼みの綱なんです。
「まこっちーー」「よねーー」と語尾を伸ばす感じに、すがりつくようなニュアンスを感じてしまうのは私だけでしょうか…
そんな南さんの切実さに押されてか、まこっちも二の句が継げない感じです。
WWW余裕がないのは、まこっちも同じかw
ていうか、その条件をすべて満たす席順なんてそうそうないだろw
横並びにして
ゆりちゃん・もこっち・吉田さん・真子・南さん
一択なんじゃないのw
しかしまあ、ゆりちゃんも真子に丸投げとはちょっとどうなんでしょう。
「ゆりと黒木さんに聞いて」だったのに、これじゃあ相談にもなってないでしょw
そもそも今までも南さんの後ろだったんだし、そこまで距離を気にすることもないかと思いますけどね。
まこっちガチギレw
…でもまあ、これはしかたないかな。
壁だの窓際だの要求だけしておいて、「早くしないと席うまる」はさすがにないでしょう。
そこまで言うなら、自分で考えろって話ですよ。ちょっと甘えすぎじゃないでしょうか。
まこっちの剣幕にさすがのゆりちゃんもびっくりしたようです。びくっとしてる様がかわいいですねw
ゆりちゃんのほうが切れることはこれまで何度かあったものの、真子のほうが切れるのは今回が初めてだったのかもしれません。
ゆりちゃんの目www
なんか、バグを起こしてフリーズしてしまったみたいw
それでも当のまこっちは席順パズルに頭がいっぱいというw
そんな一部始終を見ていた吉田さんはなんだか冷めた目をしていますね。
そして、そんな吉田さんを気まずそうに見ているもこっち。
「自由に席を選べる権利をもっている」と言いながらも、なぜかここまで傍観者に徹しているんですよね、彼女は。
まこっち、裏切られたw
まあそれはともかく、吉田さんと二木さんて、この夏を通して随分仲良くなりましたよね。
確か、最初に話したのは喪147「モテないし一人(ぼっち)で寄り道」(単行本15巻)だったと思いますが、今思うとなんだか不思議な符合だなという気がします。あの時のテーマは確実に今回につながっているのですから。
「私達」はよくない。
なんとも意味深な言葉ですね。
どうやら、余裕がないのは南さんだけではなかったようです。
そんな様子を、「これはこれで不自由なのか?」と自問するもこっち。
それは、リア充にもリア充なりに色々あるんだとわかってしまった喪97「モテないし学食で食べる」(10巻)をどこか彷彿とさせるものがありますが、あの時よりももっと大人びた印象を受けます。
たぶん今のもこっちには周りの状況を冷めた目で見つつも、それを自分の問題として消化できるんですよね。「今のままが一番」で自己完結したあの頃とはやっぱり違うんです。
そんな教室の喧騒を尻目に、もこっちはなぜか校内をさまよい始めます。
途中で委員長グループの二人とすれ違いますが、お互い気にも留めずに。
まるで今までの軌跡をたどるかのようにかつての居場所へと足を向けていくのです。
喪19「モテないし二学期が始まる」(3巻)に出てきた屋上手前の踊り場。
喪41「モテないしポイント制にする」(5巻)で「休み時間ここで過ごせたら」と妄想した階段下の掃除用具置き場。
無言のまま、かつての自分が居場所としていたスペースをたどっていくもこっちの胸中には、いったいどんな思いが去来しているのでしょうか。
南校舎と北校舎の間の目立たない通り道。
そこは喪45「モテないし暇つぶし」(5巻)でお弁当を食べながら弟を待っていた場所でした。
今ではもうあんな「ドッキリ」はできないはずですが、でもきっと今でも彼女にとっては大事な場所なんでしょうね。
そうでなければ今さらこんな場所を通ったりはしないでしょう。
そして、彼女が向かった先は……
そこは図書室。
もこっちが言う通り本当に久しぶりですが、智貴にドッキリ(?)をかけた次のエピソードが喪46「モテないし昔の知り合いに出会う」(5巻)でもあるんですよね。
ここまでの彼女の道のりは、あの「出会い」にたどり着くまでの思い出の場所を巡る旅でもあったわけです。
……って、もこっち!
いきなり井口さんを見て「ちんちん!」はないだろw
せっかくの雰囲気が台無しw
この、手刀をかざしながら前を通る仕草がなんかいいですね。友達とは言えないまでも顔を合わせれば一応礼儀を通すという感じがよく出ています。井口さんのペコもいい感じ♪
一方、一貫して小宮山さんとはお互いスルーな感じがまたいいw
これが逆にまたなんかいいんだよなあ。(語彙力なさすぎw)
サムネで使われていたシーンですが、全体を通してみるとまた違った印象になります。
何より、手前の女子と奥にいる男子にはドキッとさせられますよね。
そう、彼女たちは1年の時に喪12「モテないし花火に行く」(2巻)でもこっちが花火に誘おうとした子たちなんですから。
いやあ、まさかですよね。ていうか、クソビッチさんと男子シングルスさんはいまだに図書室通いしてるんだw
もこっちもたぶん気づいてはいるんだとは思いますが、さすがにあの頃を思い出して羞恥にまみれるということはなさそうです。
ただ言葉もなく、あの頃と同じ窓際の席に座って読書する姿になぜか胸を締め付けられる思いがしますね。
加藤さんが図書室に行っていたことを知っていたのはもこっちが本を借りてきたからでしょうが、なぜかそうでなくても彼女はわかっていたような気がします。
加藤さんがあの2年の雪の日の図書室を話に振ってきたのは、もこっちの目に彼女がたどった道筋が映っていたからなのではないでしょうか。この妙にキラキラしたもこっちの瞳を見ているとそんな気がしてしまいます。
もこっちはあの旅で自分の「選択」が見えたんでしょうね。
だからこんなに迷いのない澄んだ目をしてるんだと思います。
もこっちが「まだ空いていたから座りたい所」と言っていた場所は窓際の一番後ろの席でした。
なんでここだけ空いていたのか謎といえば謎ですがw
もしかしたら、小宮山さんがあえてひとつあけてくれてたのかもしれませんね。
図書室でまったく目も合わせなかった二人ですけど、私たちにもわからない通じる何かがあったのかもしれません。
今回の個人的ベストシーン。
もう、何度見ても彼女のこの「選択」に心が震えます。
キュ、というマジックの音が彼女の揺らぎない決意を表しているかのようですよ。
小宮山さんの隣だということにもまったく意を介さない感じがまたしびれますね。
そうして新たな、そして最後の席替えが終わりました。
中央方面と窓際方面での表情の違いが興味深いですね。
ネモや岡田、後ろの男子勢は楽しそうというか結果に満足している感じですが、
反面、窓際族はもこっちを始めとしてなぜかつまらなさそうw
しかし、それ以上に気になるのはここには描かれていないキャラたちでしょう。
吉田さんと真子は果たしてどうなったのか。そして南さんの行方は?
もちろんこれは意図的に見せていないわけで、だからこそよけいに気になってしまいます。
いやあ今から次の喪186が待ちきれませんね。
あれから一応「真子プラン」は出来上がってはいたんだw
どんな案だったのかちょっと気になりますねw
まあそれはともかく、ゆりちゃんとしてはちょっと納得いかない結果だったんでしょうね。不本意ながら、「高沢」の隣を選ぶ羽目になったわけですしw
一方のもこっちは、言われて初めてそれに気付いたといわんばかりの反応ですね。
でも彼女にとっては、最後の席替えで自分自身の意志で「自由」を選び取ることの方が何よりも大事だったんです。
もこっちが言うとおり、もはや席が隣じゃなくても別にいいんですよね。いつも一緒にいるんですから。
そんなことに囚われなくてももう自分は寂しくないんだということに彼女は気づいたんです。
今はまだゆりちゃんにはピンときていないようですが、きっと彼女にもわかる時が来るはずです。
ネモがやってきて会話が始まると同時に、さりげなく席を立つ小宮山さん。
偶然かもしれませんが、私には彼女が場の空気を察して気を回したように思えてならないんですよね。
初読時にはあまり気にならなかった場面ですが、なぜか妙に胸をざわつかせるシーンです。
再びこの席に戻ってきたことで、最終回が近づいているというか少し寂しい感じがあるのは確かなんですけど、でも、これは後ろ向きなことではないんですよね。
だって、「初めて思った」んですから。
そう、もこっちはここで初めての「場所」を選んだんです。それは逆に前向きな意志に基づいてのことなんです。
席自体は1年の1学期や2年に上がった時と同じでも、そこから見える景色はまったく新しいものなんですよ。
これから彼女は、この場所から新たな青春を築いていくはずです。
冒頭でもこっちが傍観者きどりで見ていた吉田さんや真子、南さんの問題なんかもこの場所から新たな視点で見つめていくことになるのでしょう。
そこで彼女が何を思い、どう関わってくるのか。私たちはこれからそれを目撃していくことになるわけです。
もこっちのこのメタ目線は半分照れ隠しもあるのでしょうけど、半分は本音だと思います。
というか、それこそ台風の夜に語った「ネタ的なの」と関係してくるのかも。なぜかしてやったりみたいな顔をしてるしw
それをネモに語るということ自体に何か意味があるような気がしますね。
今までの思い出の場所を辿りながら、最後は最初のスタート地点にもどるという構成は確かに「最終回」ぽくはあります。でも今回改めて読み返してみて思ったのはむしろ、「新連載」みたいだなということでした。
なんだか、ここから新しい世界が始まるみたいなワクワク感があったんですよ。それはまるで連載第一回目を読んでいるかのような気分でもありました。最後の締めのセリフなんて、まさにそんなギミックが隠されているような印象を受けましたね。まるで今までのわたモテはここへのプロローグに過ぎなかった!みたいなw
今回、もこっちは終始冷めた表情を浮かべていました。席替えをめぐっての様々な思惑や駆け引きに対してもどこか傍観者的な感じでしたよね。
でもそれは決して冷笑的な意味ではありません。それどころか、それを踏まえて自分は何を選ぶのかをずっと考えていたんだと思います。だからこそ、自分の歩いてきた道を辿っていったのではないでしょうか。
最後まで表情が緩まなかったのもきっとそういうことなのでしょう。だって、彼女はまだ「選んだ」だけなのですから。この時点で喜びを表に出してしまうのは気が早すぎます。
今はただ、新たな始まりの予感に身が引き締まる思いがしてるのではないでしょうか。
ところでこの後の話ですけど、次が特別編だったのでこの記事を書いている時点で次の喪186がどうなるのか誰もまだ知らないんですよね。
南さんや真子の席がどうなったのか、はたまた文化祭の話はちゃんと進められるのか、まだわかっていないんです。
アプリ版での先読み更新が始まってからというものの、なかなか感想記事でこういうことが言えなかったわけですが、ようやく思う存分言える時が来たようですね。
次の喪186はいったいどうなるんだーーーー!
だーーー……
だー…
…
なんかすみませんw こういう時でもないと、こんなことは書けないだろうと思って調子こいちゃいましたw(テヘ)
いやあでもホント、次はどうなるか楽しみですよ。なんかむちゃくちゃ面白い新連載が始まって次の2回目を待つような気分ですw
新年最初の正規感想で、これからの新たなわたモテを待ちわびる気持ちを皆さんと一緒に共有できるなんで本当に幸せなことだと思いますね。
……せっかくだから、最後にもう一度だけ叫んでおきましょうか。
次はいったいどうなるんだーーーー!
19巻は2月12日発売!それまでに18巻を今一度読み返しておきましょう!
喪147で失くしたと言ってたものは、実は意外と近くにあったのかもしれません。
もこっちと一緒にかつてのわたモテの場所を回ってみるのも面白いんじゃないでしょうか。
この頃のわたモテは初期とも今とも違う、独特の面白さがありましたね。
アプリで最初に読んだ時にはとにかく「痛み」が胸に強く残る感じだったのですが、さすがに一ヶ月も空くと多少和らぐのか、改めて読むとそれほど強くは感じませんでした。むしろ、柔らかな痛みがなんだか心地よくすら感じられましたね。
たぶん時間が経ったことによって、自分の思いをそれなりに対象化できるようになったのでしょう。それは同時に、今回のもこっちの心情ともシンクロしたからなのかもしれません。
まあしかし、改めて今回のサムネセンスには感服してしまいます。

これだけならまったくネタバレにならない上に、実はすごく重要なシーンでもあるんですよね。この二つを同時に成り立たせるって、けっこう難しいと思うんですよ。
トップに見せるサムネはやっぱり読者の興味をそそらせるものでなくてはいけません。かといって、一番美味しい場面を見せたら台無しですよね。その匙加減というか、ある種「釣り」的な要素も含みながらもちゃんと読み手が最大限楽しめるような配慮が求められるわけです。このシーンはそれらの条件をすべてクリアしつつ、さらに作品に対する敬意をも感じられるところが素晴らしい!いやはや、本当に見事だと思います。
というわけで、こんな絵を見せられたら、もう今すぐにでもページをめくりたくなりますよね。
それではさっそく見てまいりましょう!

学期始めはまず席替えが来るという予想は知ってはいたものの、個人的にはそれよりまず文化祭か、夏休みでほのめかされていた微妙な人間関係の話を先にやるのではと考えていました。
なので、結果的には「予想外」の展開だったわけですが、席替え自体は意表でもなんでもなく、むしろあって当然のイベントではあります。(余談ですが、前回の加藤さんやネモゆりのエピソードは今回の「席替え」への伏線でもあったのかなという気がしています)
そもそもわたモテにおいて、「どの席に座るか」ってすごく重要なファクターなんですよね。
1年2学期始めの喪19「モテないし二学期が始まる」(単行本3巻)
1年3学期始めの喪34「モテないし目立つ」(単行本4巻)
2年新学期始めの喪39「モテないし自己紹介する」(単行本5巻)
2年2学期始めの喪67「モテないし姫になる」(単行本8巻)
2年3学期始めの喪106「モテないし最後の冬」(単行本11巻)
3年新学期初めの喪122「モテないし3年生になる」(単行本12巻)
3年GW明けの喪144「モテないし名前を呼び合う」(単行本15巻)
…とまあ、必ずと言っていいほど、学期始め一発目に「席替え」が描かれています。
教室のどこに座るか。誰が隣に座るか。
それらは我らが主人公・もこっちの運命をも左右する大切な儀式なわけです。
そう、運命。
これまでの席替えはすべて始めから「結果」がわかっていて、生徒側に選択の余地はありませんでした。
もこっちはただ、与えられた席に従って高校生活を送っていけばよかったわけですね。
ところが、実質高校最後の席替えになる今回は今までとは様相が変わっていたんです。
「みんなで相談して自由にしていい」
荻野のこの宣言(?)は本当に「予想外」でした。
よくよく考えてみれば十分あり得ることなのに、まったく頭から抜け落ちていました。席替えといえば神の意志によって否応なしに決まるものと思い込んでいたのです。
でもまあ「最後」の席替えともなれば、そうなっても不思議ではありません。まさにこれまでの「席替え」の総決算として、彼女たちの「選択」に委ねたのでしょう。
というわけで、今回は「モテないし自由に席を選ぶ」。
ワイワイやってる中で、男子勢だけがクローズアップされている図が面白いですね。まあ本編に入れば女子たちの独占になるわけですから、せめてここだけでも彼らの動向をという谷川さんの温情によるものなのかもしれませんがw
そういえば、鈴木・和田・清田の三人横並びだったんですね。清田と和田くんはともかく、鈴木は忘れたわw こいつ、本当に影が薄いからなあ…ここぞとばかりに和田くんを誘ってる姿がなんだかいじらしいw
一番前の席というのはやはりみんな嫌がるんでしょうね。でも誰かは座らないといけないわけで、けっきょくはくじ引きで選ぶ場所も出てくるとは思いますが。

このもこっちの言葉は決して大げさなものではありません。
何しろちょうど1年前、2年の2学期に

危惧していた「友達同士に好きに組め」が、まさに現実のものとなったわけですから。
なんていうか、言葉に重みが感じられますよね。
そうでなくても、これまで席が替わるたびに悲喜こもごもといった出来事を重ねてきたわけです。きっと色んな思いがこみ上げてきているのでしょう。
今回のもこっちは表情にあまり起伏がなくて、ずっと悟り切ったかのような顔を見せているのですが、ここが唯一感情が表情に見えたシーンだったのではないでしょうか。
そういった意味で、今回の個人的ベストもこっちはここにしたいと思います。

二人の男子生徒がなんとなくシロイハルのキャラっぽいとは当初から言われていましたが、今見てもそうとしか思えません。特に手前の刈り上げバックは星くんにしか見えんw
実はシロイハル終了(11/25)と今回のアプリ更新(12/3)がほとんど同時期なんですよね。そんなこともあって、何か意図的なものを感じてしまいます。もちろん彼らは海浜秀学院の生徒であって、原幕の教室にいるはずもないのですが、彼らの「魂」みたいなものはずっと残り続けていくんだと思うと、何かこみあげてくるものがありますよ。
でもまあ、こんなやつら今までどこにいたんだよ、という感じは否めませんがw

突然、哲学的なことを語り出すもこっち。でもそれは、ずっと「ぼっち」だった彼女だからこそわかる「真理」なのでしょう。
実際、彼女が思い浮かべる構図はどれも「不自由」そのものでした。
「最後に余ったピース」か「最初に不人気席をうめる」かの、実質二択ですからね。
特に一番前に並んだ「不人気・超不人気・不人気」席の図は、わかりみがあり過ぎたw
それにしても高校では席を選ぶことはなかったはずですが、小学生や中学での経験なんでしょうかね?
なんか説得力があり過ぎて、経験者としか思えませんでしたw

間に合った。
この言葉もなんだか重いですね。実感がこもっているというか、長い苦渋の日々を積み重ねてきた者にしか口にできない真実味が感じられます。
でも、権利を得られたというわりには、なぜかあまり嬉しそうに見えないんですよね。
あえて表情を見せない演出と相まって、どこか寂しそうに思えるのは私だけでしょうか。

当たり前のようににじり寄ってくるゆりちゃんw
2年の時、いや春くらいまででもちょっと考えられない光景ですよね。
少し前だったら、もこっちも多少びくっとしてしまうところではないでしょうか。
なんか、普通の女の子同士の感じだなあと思ってしまいました。

もはや、説明なしw
いきなり「4人」前提で問いてくるところがゆりちゃんらしいですね。
一瞬、もこっちの返しに間があったかのように思えるのは私だけでしょうかw
自分ともこっち、真子と吉田さんという組み合わせが暗黙の了解になっているのもなんだか面白いw

えーと…w
なんて返そうか言い淀んでいるもこっちと、そんな彼女を無言の圧で待つゆりちゃんが微笑ましくもおかしいですねw
で、そこにさらなるトラブルメーカーがやってくるとw

WWWこいつはこいつで、タチが悪いなw
ていうか、もれなく「岡田」がついてくるのかw
バックのウサギがまた雰囲気をよく表してるなあw
こうなってくると、もこっちも板挟みですよね。「えーと…」をひたすら繰り返すしかないw

ツークッションWWWWWワンクッション置いてもダメなのかよwww
<ここのどこかに根元さん>の図もなんかじわじわくるw
でもまあ、これはネモへの意趣返し的なニュアンスが強そうですね。
二人で話し合っていたところにいきなり割り込んできて、思い出したように「あっ田村さんも近くに座らない?」ですからw
なんだかお互いわざとこういうやり取りをして内心楽しんでる感があります。
この辺は前回の「キャラっぽい台詞」からの流れを引き継いでいるようにも見えますね。

なんて贅沢な悩みなんだw
ていうか、もこっちを中心にして世界は回ってるのかw
そんな構図にもはやおののくわけでもなく、冷静に考えを巡らせているのですから彼女も肝が座ってきたものです。
それにしても加藤さんは欲張りですね。これまで隣だったんですから、次は他に譲ってあげてもいいのにw
さて、そんなもこっちにさらに声をかける者がいるようですが……

WWWWW神出鬼没かwww
もこっちももはや、うっちーがここにいること自体はツッコんでいない感じがおかしいですねw
関係あるとかないとか以前の問題だろw
でも変わらない彼女の姿を見て、なんだか安心もしましたね。
前回の表紙には描かれていたものの、なぜか本編では登場してなかったので少し心配していたんです。
どうやら特に深い意味があったわけじゃなさそうですね。あの時空を見上げていたのも、あらかた席替えをどうしようかと思いを巡らせていただけなのかもw

近くとは一体……w
ここでももこっちの妙に冷静なツッコミが笑えるw
壁とか、そういう問題かよw

WWWWW半径5m以内なら同室にいると一緒www
なんかそれと同じ理論で生理が始まっちゃったやつがかつていたなw
彼女は隣の部屋にいる彼の存在も察知できるようですから、同じように「円」が使えるのかもw
ていうか、ハ●タの世界で5mの円ってけっこう微妙な能力のような…w
まあここはわたモテの世界なので、やっぱりすごいのかw(そういうことじゃない)
というわけで、もちろんここが今回一番笑ったシーンになります!
いやあ、2学期が始まってもうっちーの爆発力は健在のようで安心しましたよw
一方、ここで即座に「ハ●タ」が浮かぶもこっちもさすがですね。
でも、かつてこういうツッコミは心の中だけで毒づいていたものですが、今は躊躇なく口に出せるところが変わったなと思わせます。
まあ、うっちーにこのツッコミが通じるかは怪しいですけどw(ワ●ピース以外知らなさそうですしw)
それでも今はそれをすんなり言える雰囲気が出来上がってるんですよね。

WWWWWもはや席順関係ないwww
これはもう席云々じゃなくって、単にネタを突っ込みたかっただけだろw
ていうか、ピッチャーとキャッチャーしか知らないのねw
でも打順を埋めるだけなら、自分のグループ以外から抜擢してもいいような気がしますけど。
少なくとも、ゆりちゃんとか真子は入れてあげてもいいんじゃないかw
そもそも雌猫グループって、修学旅行の時はもっといたはずなんだけどなあw
あと、もこっちが律儀にツッコんであげてるの、やさしいw
ここはもうスルーでもいいような気がするんだがw

あ伊藤さん、ちょっとおさげがオシャレになってる!
こういうほんの些細なところでキャラの微妙な変化を見せることで、作品に奥行きが生まれるんですよね。
目元(笑)は戻しても、髪型は残した。
伊藤さんの乙女心がこの一コマに凝縮されているかのようです。

WWWWW余計なことが余計な奴をwww
なんか深そうで深くないw
ていうか、小宮山さんとうっちーってこれが初絡みかな?
打線というワードひとつで躊躇なく近寄ってくるとか、さすがですねw
これを機会に二人の絡みが増えたらいいなあ。

そういえば、1学期はこの二人も隣同士だったんですね。
吉田さんが謹慎になったりして、あまりこの並びが見れなかったのはちょっと残念だったかも。
それにしても吉田さんは相変わらずですね。なんでヤンキーって、こうも教室で寝たがるのかw
でも、まこっちとの席替えへの関心度の落差みたいなものも伺えて、なにげに興味深いですね。

こわっ。
なんでしょう、この南さんがむちゃくちゃこわいんですけど。
糸目の笑顔が彼女の余裕のなさを象徴しているかのようで、なんだかいたたまれなくなってしまいます。
前回の表紙での表情も気になりますし、近いうちに何かが起こりそうな雰囲気を感じますね。
一方の真子は、南さんのことなんかはすっぽり頭から抜け落ちていたよう。
「ゆりと黒木さんに聞いて決めよ」の表情と「あっちょっと待ってまだ」の表情の差がそれを如実に表していました。

本当、南さんも余裕がないんですよね。今や、まこっちだけが唯一の頼みの綱なんです。
「まこっちーー」「よねーー」と語尾を伸ばす感じに、すがりつくようなニュアンスを感じてしまうのは私だけでしょうか…
そんな南さんの切実さに押されてか、まこっちも二の句が継げない感じです。

WWW余裕がないのは、まこっちも同じかw
ていうか、その条件をすべて満たす席順なんてそうそうないだろw
横並びにして
ゆりちゃん・もこっち・吉田さん・真子・南さん
一択なんじゃないのw
しかしまあ、ゆりちゃんも真子に丸投げとはちょっとどうなんでしょう。
「ゆりと黒木さんに聞いて」だったのに、これじゃあ相談にもなってないでしょw
そもそも今までも南さんの後ろだったんだし、そこまで距離を気にすることもないかと思いますけどね。

まこっちガチギレw
…でもまあ、これはしかたないかな。
壁だの窓際だの要求だけしておいて、「早くしないと席うまる」はさすがにないでしょう。
そこまで言うなら、自分で考えろって話ですよ。ちょっと甘えすぎじゃないでしょうか。
まこっちの剣幕にさすがのゆりちゃんもびっくりしたようです。びくっとしてる様がかわいいですねw
ゆりちゃんのほうが切れることはこれまで何度かあったものの、真子のほうが切れるのは今回が初めてだったのかもしれません。

ゆりちゃんの目www
なんか、バグを起こしてフリーズしてしまったみたいw
それでも当のまこっちは席順パズルに頭がいっぱいというw
そんな一部始終を見ていた吉田さんはなんだか冷めた目をしていますね。
そして、そんな吉田さんを気まずそうに見ているもこっち。
「自由に席を選べる権利をもっている」と言いながらも、なぜかここまで傍観者に徹しているんですよね、彼女は。

まこっち、裏切られたw
まあそれはともかく、吉田さんと二木さんて、この夏を通して随分仲良くなりましたよね。
確か、最初に話したのは喪147「モテないし一人(ぼっち)で寄り道」(単行本15巻)だったと思いますが、今思うとなんだか不思議な符合だなという気がします。あの時のテーマは確実に今回につながっているのですから。

「私達」はよくない。
なんとも意味深な言葉ですね。
どうやら、余裕がないのは南さんだけではなかったようです。
そんな様子を、「これはこれで不自由なのか?」と自問するもこっち。
それは、リア充にもリア充なりに色々あるんだとわかってしまった喪97「モテないし学食で食べる」(10巻)をどこか彷彿とさせるものがありますが、あの時よりももっと大人びた印象を受けます。
たぶん今のもこっちには周りの状況を冷めた目で見つつも、それを自分の問題として消化できるんですよね。「今のままが一番」で自己完結したあの頃とはやっぱり違うんです。

そんな教室の喧騒を尻目に、もこっちはなぜか校内をさまよい始めます。
途中で委員長グループの二人とすれ違いますが、お互い気にも留めずに。
まるで今までの軌跡をたどるかのようにかつての居場所へと足を向けていくのです。
喪19「モテないし二学期が始まる」(3巻)に出てきた屋上手前の踊り場。
喪41「モテないしポイント制にする」(5巻)で「休み時間ここで過ごせたら」と妄想した階段下の掃除用具置き場。
無言のまま、かつての自分が居場所としていたスペースをたどっていくもこっちの胸中には、いったいどんな思いが去来しているのでしょうか。

南校舎と北校舎の間の目立たない通り道。
そこは喪45「モテないし暇つぶし」(5巻)でお弁当を食べながら弟を待っていた場所でした。
今ではもうあんな「ドッキリ」はできないはずですが、でもきっと今でも彼女にとっては大事な場所なんでしょうね。
そうでなければ今さらこんな場所を通ったりはしないでしょう。
そして、彼女が向かった先は……

そこは図書室。
もこっちが言う通り本当に久しぶりですが、智貴にドッキリ(?)をかけた次のエピソードが喪46「モテないし昔の知り合いに出会う」(5巻)でもあるんですよね。
ここまでの彼女の道のりは、あの「出会い」にたどり着くまでの思い出の場所を巡る旅でもあったわけです。
……って、もこっち!
いきなり井口さんを見て「ちんちん!」はないだろw
せっかくの雰囲気が台無しw

この、手刀をかざしながら前を通る仕草がなんかいいですね。友達とは言えないまでも顔を合わせれば一応礼儀を通すという感じがよく出ています。井口さんのペコもいい感じ♪
一方、一貫して小宮山さんとはお互いスルーな感じがまたいいw
これが逆にまたなんかいいんだよなあ。(語彙力なさすぎw)

サムネで使われていたシーンですが、全体を通してみるとまた違った印象になります。
何より、手前の女子と奥にいる男子にはドキッとさせられますよね。
そう、彼女たちは1年の時に喪12「モテないし花火に行く」(2巻)でもこっちが花火に誘おうとした子たちなんですから。
いやあ、まさかですよね。ていうか、クソビッチさんと男子シングルスさんはいまだに図書室通いしてるんだw
もこっちもたぶん気づいてはいるんだとは思いますが、さすがにあの頃を思い出して羞恥にまみれるということはなさそうです。
ただ言葉もなく、あの頃と同じ窓際の席に座って読書する姿になぜか胸を締め付けられる思いがしますね。

加藤さんが図書室に行っていたことを知っていたのはもこっちが本を借りてきたからでしょうが、なぜかそうでなくても彼女はわかっていたような気がします。
加藤さんがあの2年の雪の日の図書室を話に振ってきたのは、もこっちの目に彼女がたどった道筋が映っていたからなのではないでしょうか。この妙にキラキラしたもこっちの瞳を見ているとそんな気がしてしまいます。
もこっちはあの旅で自分の「選択」が見えたんでしょうね。
だからこんなに迷いのない澄んだ目をしてるんだと思います。

もこっちが「まだ空いていたから座りたい所」と言っていた場所は窓際の一番後ろの席でした。
なんでここだけ空いていたのか謎といえば謎ですがw
もしかしたら、小宮山さんがあえてひとつあけてくれてたのかもしれませんね。
図書室でまったく目も合わせなかった二人ですけど、私たちにもわからない通じる何かがあったのかもしれません。

今回の個人的ベストシーン。
もう、何度見ても彼女のこの「選択」に心が震えます。
キュ、というマジックの音が彼女の揺らぎない決意を表しているかのようですよ。
小宮山さんの隣だということにもまったく意を介さない感じがまたしびれますね。

そうして新たな、そして最後の席替えが終わりました。
中央方面と窓際方面での表情の違いが興味深いですね。
ネモや岡田、後ろの男子勢は楽しそうというか結果に満足している感じですが、
反面、窓際族はもこっちを始めとしてなぜかつまらなさそうw
しかし、それ以上に気になるのはここには描かれていないキャラたちでしょう。
吉田さんと真子は果たしてどうなったのか。そして南さんの行方は?
もちろんこれは意図的に見せていないわけで、だからこそよけいに気になってしまいます。
いやあ今から次の喪186が待ちきれませんね。

あれから一応「真子プラン」は出来上がってはいたんだw
どんな案だったのかちょっと気になりますねw
まあそれはともかく、ゆりちゃんとしてはちょっと納得いかない結果だったんでしょうね。不本意ながら、「高沢」の隣を選ぶ羽目になったわけですしw
一方のもこっちは、言われて初めてそれに気付いたといわんばかりの反応ですね。
でも彼女にとっては、最後の席替えで自分自身の意志で「自由」を選び取ることの方が何よりも大事だったんです。

もこっちが言うとおり、もはや席が隣じゃなくても別にいいんですよね。いつも一緒にいるんですから。
そんなことに囚われなくてももう自分は寂しくないんだということに彼女は気づいたんです。
今はまだゆりちゃんにはピンときていないようですが、きっと彼女にもわかる時が来るはずです。

ネモがやってきて会話が始まると同時に、さりげなく席を立つ小宮山さん。
偶然かもしれませんが、私には彼女が場の空気を察して気を回したように思えてならないんですよね。
初読時にはあまり気にならなかった場面ですが、なぜか妙に胸をざわつかせるシーンです。

再びこの席に戻ってきたことで、最終回が近づいているというか少し寂しい感じがあるのは確かなんですけど、でも、これは後ろ向きなことではないんですよね。
だって、「初めて思った」んですから。
そう、もこっちはここで初めての「場所」を選んだんです。それは逆に前向きな意志に基づいてのことなんです。
席自体は1年の1学期や2年に上がった時と同じでも、そこから見える景色はまったく新しいものなんですよ。
これから彼女は、この場所から新たな青春を築いていくはずです。
冒頭でもこっちが傍観者きどりで見ていた吉田さんや真子、南さんの問題なんかもこの場所から新たな視点で見つめていくことになるのでしょう。
そこで彼女が何を思い、どう関わってくるのか。私たちはこれからそれを目撃していくことになるわけです。

もこっちのこのメタ目線は半分照れ隠しもあるのでしょうけど、半分は本音だと思います。
というか、それこそ台風の夜に語った「ネタ的なの」と関係してくるのかも。なぜかしてやったりみたいな顔をしてるしw
それをネモに語るということ自体に何か意味があるような気がしますね。
今までの思い出の場所を辿りながら、最後は最初のスタート地点にもどるという構成は確かに「最終回」ぽくはあります。でも今回改めて読み返してみて思ったのはむしろ、「新連載」みたいだなということでした。
なんだか、ここから新しい世界が始まるみたいなワクワク感があったんですよ。それはまるで連載第一回目を読んでいるかのような気分でもありました。最後の締めのセリフなんて、まさにそんなギミックが隠されているような印象を受けましたね。まるで今までのわたモテはここへのプロローグに過ぎなかった!みたいなw
今回、もこっちは終始冷めた表情を浮かべていました。席替えをめぐっての様々な思惑や駆け引きに対してもどこか傍観者的な感じでしたよね。
でもそれは決して冷笑的な意味ではありません。それどころか、それを踏まえて自分は何を選ぶのかをずっと考えていたんだと思います。だからこそ、自分の歩いてきた道を辿っていったのではないでしょうか。
最後まで表情が緩まなかったのもきっとそういうことなのでしょう。だって、彼女はまだ「選んだ」だけなのですから。この時点で喜びを表に出してしまうのは気が早すぎます。
今はただ、新たな始まりの予感に身が引き締まる思いがしてるのではないでしょうか。
ところでこの後の話ですけど、次が特別編だったのでこの記事を書いている時点で次の喪186がどうなるのか誰もまだ知らないんですよね。
南さんや真子の席がどうなったのか、はたまた文化祭の話はちゃんと進められるのか、まだわかっていないんです。
アプリ版での先読み更新が始まってからというものの、なかなか感想記事でこういうことが言えなかったわけですが、ようやく思う存分言える時が来たようですね。
次の喪186はいったいどうなるんだーーーー!
だーーー……
だー…
…
なんかすみませんw こういう時でもないと、こんなことは書けないだろうと思って調子こいちゃいましたw(テヘ)
いやあでもホント、次はどうなるか楽しみですよ。なんかむちゃくちゃ面白い新連載が始まって次の2回目を待つような気分ですw
新年最初の正規感想で、これからの新たなわたモテを待ちわびる気持ちを皆さんと一緒に共有できるなんで本当に幸せなことだと思いますね。
……せっかくだから、最後にもう一度だけ叫んでおきましょうか。
次はいったいどうなるんだーーーー!
19巻は2月12日発売!それまでに18巻を今一度読み返しておきましょう!
喪147で失くしたと言ってたものは、実は意外と近くにあったのかもしれません。
もこっちと一緒にかつてのわたモテの場所を回ってみるのも面白いんじゃないでしょうか。
この頃のわたモテは初期とも今とも違う、独特の面白さがありましたね。
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