私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪183(前編)~二人だけの世界で何を求めるか~
11月5日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」がブラウザ版で喪183(前編)に更新されました。
思えば夏合宿編が終わってから、「文化祭」に向けての道筋を踏みならしていたような気がします。
喪180はともかく、映像についての布石を打った喪176、何かやろうよとネモの発案により打ち合わせをする話にまで至ったネモ編、そして具体的に打ち合わせをする上での下準備的な話でもあった喪181と喪182。
すべてが文化祭につながっている流れだったんですね。
だから前回、アプリで読んだ際には、
これで心置きなく、次回で「打ち合わせ」ができるってものですw
と確信してしまったわけです。
しかし、実際には「打ち合わせ」はありませんでした。
かといって、肩すかしを喰らったわけでもないんですよね。話自体は喪179からの続きなのですから。
初読時は「打ち合わせ回」が吹っ飛んだと思ったものでしたが、今改めて見ると、実はこれこそが最初から予定されていた「打ち合わせ」だったんじゃないかという気がしてきました。
まあ正確には、次の(後編)も頭にあるからそう思えるんですけどねw
ただ、みんなが普通に集まってワイワイやりながら決めていくというのは、そもそも違うんだなという印象は強く持ちました。
今回は喪181・喪182から続けて読んでみると、より味わい深くなるかと思います。いろんな意味で対照的な話なので逆にお互いが際立つんですよね。
また同時に、話の流れがすごく自然なことにも気づくはずです。そう、一見意表を突いた展開に思わせますが、実はとてもオーソドックスな構成でもあるんですよ。
全体のバランスを重視する谷川さんならばの面白さがある話だったと思います。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!
いきなり怪しげなムードw
前回の夏空から一転してのこの落差は強烈ですよね。
風の音でしょうか、唸るようなヲヲヲ…がなんとも不気味です。
なんでも某少年マンガのオマージュ?だそうですけど、そういうネタ的な意味とは別に、演出方法として実に効果的だと思います。
また、ネモの「予定通り中止だね」がすごく意味深に聞こえますね。
もちろんこれは予め台風接近という予報が出ていて、その通りになるなら中止にしようと始めから決まっていたという話なんでしょうけど、ここはどうしてもメタ的に「予定通り打ち合わせ回はなしということで」ととらえてしまいます。
要はみんな集まっての打ち合わせは最初から想定してなかったんでしょうね。
むしろ、ここで「台風」がやってくるということが、「文化祭」に向けて大きな意味があるんじゃないかと思わせる導入部分でした。
前回の夏の海が実に明るい雰囲気だったので、よけいにそう感じさせる重々しさがあります。
部屋では髪をおろしているのかと思いきや、コミケの時と同じツインテールにしていますね。ひょっとして気に入ったのかw
ネタバレなし感想では直前まで行けるかもと用意してたんじゃないかというコメントを頂いたのですが、もしそうならちょっとかわいいというか、なんかいじらしくもありますw
よそ行き用の髪型なのかそれともイメチェンを図ってるのかは、学校が始まった時にどうなってるかでわかるでしょう。今から楽しみですね。
昨日伝えてあるというのは、その時点で台風が直撃しそうだということで中止の方向で話が進んでいたんですね。「みんな」というのは加藤さんとゆりちゃんでしょうか。
しかし、もこっちのセリフがフリにしか聞こえんw
それはそうと、抱きかかえているぬいぐるみがネモらしくてかわいいですねwいかにも彼女が好きそうな感じです。
目だけじゃなくて、足にも×があるのがポイントかな?ていうか、ファスナーがなんでお腹のほうにあるんだろ…なんか怖いんだがw
耳の「と」も何か意味があるのかな?それともこれも「×」なんだろうか。
あと、スマホの持ち方w 一瞬、リモコンを操作してるのかと思ったw
WWWいないだろと、言ったそばからw
まあ、この時点で誰がきたかモロわかりなんだがw
柱コピーの「台風がやって来る。」がまた意味深に見えたりしてw
でも、お母さんが普通に「友達来てるわよ」と呼ぶ声には、ちょっとグッときてしまうものがありますね。
WWWWWこの間www(前回の使いまわしですみませんw)
もうなんだろう、この佇まいだけで笑いがこみ上げてきますw
ゆりちゃんにしてはシックな服装だなと思ったら、これはオンライン勉強会をやったときと同じなんですね。
彼女にしてみればあの時、家に行くのを断られたことへのリベンジという思いもあるのかも。
WWWWW
そして、そっとドアを閉じるとwww
こういうノリは、むしろよほど気心が知れた仲じゃないとできませんよねw
頭に若干、汗をかいてるのがまたw
ボケに転化して動揺を抑えようとしてる感じがよけいにおかしいw
Tシャツの裏が「KIETA!」になってるのも芸が細かいですよね。
WWWWW
そして、その場でただ立ちつくすゆりちゃんwww
後ろ姿だけで笑いが取れるとか、ある意味、得なキャラですねw
WWWWWいやいや、それをゆりちゃんに求めるのは酷というものではwww
そもそも彼女が「おい!」とツッコむ姿が想像できないw
つーか、この段階でも無言って、どうなってんだw
あとやっぱり、もこっちの「OBAKE DAYO!」Tシャツに目が行ってしまうw(ていうか、ゆりちゃんもこれに目がいってるのかもw)
冒頭にくる「表紙」ではなく、2ページの導入を経ての「表紙」というスタイルは喪181のそれと同じですが、受ける印象はまったく違いますよね。
元々、こういう作中内に扉が挟まる形というのは、間接的なイメージを見せる本来の「表紙」とは違って、直接的にストーリーのワンシーンをピックアップするスタイルがほとんどです。
例えば、喪156、喪149、喪146などがあげられますね。(もちろん、中には喪140のような例外もありますが)
ところが、今回の表紙はそのどちらともちょっと違うんですよ。
いわゆる「イメージ表紙」ではありません。明らかにストーリー上の一場面をクローズアップしたものであるのは間違いないでしょう。そこは喪181と同様とは言えます。
ただ、雨はまだ降ってきてはいません。ストーリーとして場面はつながっていないんですね。
実は(後編)を読めばわかるのですが、これはむしろ(後編)の2ページ目あたりで挿入されるべきシーンなんですよ。つまり、時系列が違っているんです。
イメージではなく、直近の「未来」を表紙にしているわけですね。
これが不思議な浮遊感を呼び起こすというか、日常風景の中でちょっとした幻想的な世界に迷い込んだかのような気分にさせてくれるんです。
谷川さんによりますと「思ったよりページが増えて前編後編になった」とのことですので、もしかしたら当初考えていた形とは異なるのかもしれませんが、結果として実に趣深い効果を生んだと思います。
それに最後まで読むと、必ずここに戻ってきたくなりますしねw
というわけで、今回は「モテないし台風が来る(前編)」。
「台風」という非日常的な世界の中で、色あせた街中をひたすらどこかを目指して歩く二人の姿がまさに今回の話を象徴しているように見えますね。
WWWWWなんか、どっちもひどいw
まあ、ゆりちゃんは初めてのお部屋訪問に若干緊張しているのかもしれませんね。
人のプライベート空間って、妙に落ち着かない感じがありますし。
それにしたって、その言いぐさはどうなのかwごちゃごちゃってw
一方のもこっちは特に引っかかるところもなく素直に認めるのはいいとしても、「ゆりちゃん」はよけいだろw
仲間意識を強調したかったのかもしれないけど、ここはよけいだw
まったく、こういうところがまた似ているんだよなあw
「きれいだけど」と速攻否定するゆりちゃんがかわいいw
やっぱり、そうは見られたくはないんだw
WWWいちいち、面倒くさいなこの子はw
例のオンライン勉強会のことがまだ頭に残っていたりしてw
ていうか、本当に「雨降ってない」から予定通りやると思っていたのか……
融通がきかないというか、あまり臨機応変に考えないタイプなのかな。
…もっとも、実は「計画通り」という可能性もなきにしもあらずだったりしてw
本日2回目の「根元さんから」w
素直じゃないというか、実はけっこうノリノリなんじゃないか?w
「映画はやらないけど」とか言ってたのに、お気に入りの映画を2本も持ってきてるしw
ツッコまれても、根元さんに言われたけどで全部済ますつもりだろ、これw
WWWWWもこっちのミュージカル好きのイメージがwww
なんで、ゆりドンでリズム取ってんだよwww
ていうかこれ、オンライン勉強会が元になってますよねwふんーーん♪ふふーん♫とかw
あえてもこっちの表情を見せないところがよけいにおかしいw
それにしてもゆりちゃん、「~けど」言い過ぎだろw
けど、何だよw その後を言えってのw
まあ彼女にとっては語尾が否定で終わるのが普通なんでしょうね。言い切らないことで、選択肢を残しておきたい気持ちがあるのでしょう。
ミュージカルが好きと断言することで、自分というものを規定されたくない思いがあるのかもしれません。
そう考えると、もこっちの「意外なようならしいような」も、なんとなく腑に落ちてくるから不思議です。
「音楽メインならちょうどいい」というのは、映画をBGMにして勉強することを前提にしての発言だったんでしょうけど、どうやらもこっちはミュージカルというものを勘違いしていますね。
おそらくストーリーはそこそこに、出演者が何かといえばすぐに踊り出す能天気な映画というイメージなんでしょうけど、さすがに甘く見すぎです。
本当なら「ダ●サーインザダーク」というタイトルから不穏な匂いを感じ取るべきだったのですが、彼女にとってはそれは「格好いいタイトル」でしかなかったんですね。
ゆりちゃんの「智子も好きだと思う」が、どうにも切なく響きます。
この上映中の間が絶妙ですね。
まるで、ビョヲヲヲという風音が、彼女たちを異界の地へといざなっているかのようです。
でも、一緒にぬいぐるみたちも鑑賞しているのが一服の清涼感になっているかのようで、そこがすごくわたモテらしいなとも感じます。
WWWWW
なんという表情をしてるんだ、もこっちw
先ほどまでのほほんとしてただけに、逆になんだか痛々しいw
というわけで、今回の個人的ベストもこっちはこれになります。
なんだかんだ言っても、彼女は別にとことん厭世なタイプでもないんですよね。
あまりに残酷な世界を見ればこんな表情を浮かべてしまうし、どこかで救いを求めてしまう面も持っているんです。
なまじ「ミュージカル」を軽く見ていたせいもあるでしょうけど、彼女が本当は何を期待しているのかが垣間見れるシーンでもあるのではないでしょうか。
ところで私はほとんど映画を観ない人間で、この「ダンサーインザダーク」も見たことはないんですけど、名前だけはずっと心の中に残っていた作品でした。
というのも当時、松本人志が雑誌に「シネマ坊主」という映画批評の連載を持っていて、そのほとんどが超辛口の評価だったんですけど、その中で彼が満点を付けた映画が確かこの「ダンサーインザダーク」だったんです。
評価の内容の方はもう忘れてしまったのですが、彼が「これは決して救いのない映画ではない」と主張していたのだけはよく覚えています。
ゆりちゃんがこの映画をどう面白いと感じているのかはわかりませんが、きっと単にすべてを呪うかのような絶望が描かれているからではないとは思いますね。
WWWWW
なにビビってるんだ、もこっちw
つーか、ゆりちゃんも「面白かった」ことに同意を求めるなら、もう少し感情込めて聞けってw
とてもじゃないけど、面白かったという感想を抱いているようには見えんwww
でもまあ、実際は「めちゃくちゃ嫌な気持ちになること」を面白いという場合もありますけどねw
世間的には「嫌ミス」なんてジャンルもあるわけだし。(でも私はアレ好きじゃないけど←ネモ風味)
WWWWWまさに地獄の様相www
特に加藤さんの表情はヤバいだろこれw
というわけで、ここが今回一番笑ったシーンになります!
四者四様のおかしみがありますよねw
なにげにそれぞれに対するもこっちのイメージもうかがえて興味深いw
ていうか、あーちゃんはともかく、うっちーまでいるのってすごくありません?
これは実際に声を掛けたメンツなのか、それとももこっちが単純にこの4人の顔を思い浮かべたのかw
普通に考えれば、うっちーとはほとんど接点がないだけにかなり気になりますね。
うーん、ますます文化祭に向けて期待が高まってきました!
あと、地味に「智子と二人の時しか観ない」という言葉が熱いw
実際、他の子がいたらこの映画は出すつもりなかったんでしょうね。あくまで智子とだけその面白さを共有できると考えていたのでしょう。
そう考えると、意外と何が受け入れて何が受け入れられないかはちゃんとわかっている感があります。
むしろわかってしまうからこそ、感情を表に出せない面もあるのかもしれませんね。
ここはちょっと切ない。
と同時に、なんだかもどかしくも感じますね。
たまたま映画の「面白さ」が理解されなくても、それをもってわかりあえないと思うのはちょっと早計かなと思います。
人はどうしても共感を求めてしまう生き物ですけど、まったく同じことが最善とは限りませんよね。
オシャレ映画マウントWWWWWそんな発想するのはお前くらいなもんだw
ホント、考え方がひねくれてるよなあw(まあ普段コミさんと低地で争ってたりしてるからw)
まあもこっちも、少し気まずい感じはあるのでしょう。
ただ、だからといって相手に迎合するのもなんか違いますからね。
それは逆に相手を傷つけるというか、そういうのはけっきょくわかってしまうものですから。
まるで、怪しげな音を立てる風に惹かれるかのように、外へと誘うもこっち。
鈍重な空を見上げる彼女の視線がなんとも印象的なシーンです。
重くなった空気を何とかするのを外に求めること以上に、そこには何か自分が探している「答え」があるような気がしたのかもしれませんね。
今回の個人的ベストシーン。
表向きはおやつを買いにコンビニに行くわけですけど、本当は理由なんてなんでもよかったのかもしれません。
実際のところは、台風の訪れを告げるこの怪しげな風を二人で一緒に感じたかったのではないでしょうか。
しっかり傘を手に持つゆりちゃんと、カリカリと引きずるもこっちの対比も印象的ですけど、なんだかもこっちが言葉を探しているかのようにも見えますね。
傘が作る跡がそのまま彼女の心の軌跡と言ってもよさそうです。
空を見上げながら、「終末感」へのワクワクを語るもこっち。
それはゆりちゃんに直接語りかけるというより、まるで語るべき言葉がそこにあるかのようでもあります。
きっと、彼女の「ダンサーインザダーク」はその先にあるのでしょう。
この感覚はすごくわかります。
ホント、実際に来られたら困るんですよ。あくまで「軽い気持ち」なんですよね。
でも、だからこそ願うことができるんです。願えることが大事なんです。
普段の生活があまりに平穏で逆にそれが不安に感じてしまうからこそ、混沌の放つ興奮が魅力的に映るのではないでしょうか。
それはある意味、とても恵まれているんだと思います。
ゆりちゃんの「……」がもこっちの言葉の意味を咀嚼しているかのようで、そのけなげさがなんとも愛おしく思えてなりません。
WWW一言多いw
でもまあ、それはお互いさまですけどw
本当、「たまに」でいいんです。全部が一緒じゃなくてもいい。むしろ二人だからこそ、その些細な違いが愛おしくもあったりするのですから。
ここでようやく二人の目線が同じ空を見上げる形になるのが、実に感動的ですね。
まるで、周りと二人の境界線までもが溶け込んでしまったかのような世界。
なんとも幻想的というか、どこまでが現実の話なのかわからなくなってしまうほどですね。
外に出てからここまでずっと二人の姿に淡い影がまとわりついていましたが、ここにきて本当に世界は二人を残して消えてしまったかのようです。
それでも、二人の「終末感」の認識が微妙に違うのがまた面白いですね。
ゆりちゃんが望む世界は二人しかいらないという感じですけど、もこっちはダメ人間の王国でも作りたいかのようw
ていうか、ダメな奴はゴキブリかよw
さて、そんな二人だけの夢の世界からコンビニという現実世界に戻ってきたわけですが、ついに台風がその訪れを直接告げにやってきました。
ポ ポ ポ という音が、八尺様の発する音を思い出させてなんか怖いw
それはさておき、二人で雑誌を立ち読みする姿がなんだか新鮮に映りますね。
もこっちが読んでるそばで、横からのぞき見する感じがいかにもゆりちゃんらしくて好きw
まあ最初からわかっていたことですけどねw
ゆりちゃんもさも当然かのようにまったく動揺してないしw
それは世界と二人を分け隔てる壁のようにも見えていたのかもしれませんね。
予定調和WWWまあ用意は良すぎるわなw
もこっち的にはこの状況をイベント感覚でワクワクしてる感じがありますけど、ゆりちゃんにとってはむしろいつもの日常の延長だったりするのかもw
しかし、アプリで読んだ際は普通にオチがついているというか特に違和感は抱かなかったんですけど、今回改めて読むと、やはり唐突な印象は否めませんね。なんかぶつ切り感があります。
ただ、ここまでは台風が来る前触れで、次からが本格的な“台風”回という見方もできますね。
谷川さんとしては一気に読ませたい趣旨があったかと思いますし、それはたぶん単行本に収録されれば読者にも伝わることなんでしょうけど、結果として次への「ワクワク感」というここでしか味わえない副産物も生まれたと言えるのではないでしょうか。
そして誰もがこの後、表紙まで戻りたくなりますよねw
前回の開放的な夏の海から一転して、どこか重苦しい雰囲気の漂う台風の日だったわけですが、逆にある種の高揚感がある回だったような気がします。タイトルこそ「台風が来る」ですが、この(前編)ではほぼ台風が来る前触れの段階で終わっていますからね。むしろ、何かが起こりそうな予感に胸がワクワクしてしまう回だったわけです。
たぶんそれは、単行本に前後編がまとめられた形で収録されるともう二度と味わえない蜜の味なのでしょう。
リアルタイムで読めた私たちはなんだか得した気分ですねw
それとやっぱり、ネモお泊り回との対比構造でもあったのかなという気がしました。
それは単純にネモに対抗心を燃やしたゆりちゃんという構図ではなくって、もこっちとの関係性に何を見いだすのかという点において、二人の違いがくっきりと見えてきたように感じたんです。
お互いの好きな作品に対しての求め方なんかは、そこが顕著に出てるように思えるんですよ。
今回、ゆりちゃんは「ダンサーインザダーク」への面白さを無条件に共有できると思い込んでいて、それがそうではないと気づいたときにはとても残念そうでしたが、これがネモだったら逆にうれしいと思うような気がするんですね。
ほら、何しろ「私はアレ嫌いだけど」だしw
実はあの煽りこそ、ネモが他人に対して求めているものなんですね。お互いが変な遠慮をせずに本音でぶつかりあって、時には喧嘩をしても次の瞬間にはもう忘れてるみたいな。
でもたぶんゆりちゃんは、もっと静かにお互いを感じたい気持ちが強いように思えます。「本音」の部分の意味がネモとはちょっと食い違ってるんですね。その辺の何を求めるかという点において、違いが見えたのが興味深かったです。
今回の「台風前夜」を経て、いよいよ(後編)では台風の最中で二人は「打ち合わせ」をします。
それはネモが想定したものとは違いますが、確かに「文化祭」に向けてなくてはならないものだったんだと思います。
彼女たちが「台風」をどう乗り越えたのか、ぜひ見届けてください。
夏合宿を経て、ゆりちゃんが少しずつ変わりつつある姿も是非今一度。
同じ漫画が好きだとしても、それをもってわかりあえてるとは限らないですよね。
喪167の時からリベンジの機会を狙っていたのか…w
たぶん前後編を通して読むと、いつかの冬休みに匹敵する感慨がこみ上げてくるような気がする…
思えば夏合宿編が終わってから、「文化祭」に向けての道筋を踏みならしていたような気がします。
喪180はともかく、映像についての布石を打った喪176、何かやろうよとネモの発案により打ち合わせをする話にまで至ったネモ編、そして具体的に打ち合わせをする上での下準備的な話でもあった喪181と喪182。
すべてが文化祭につながっている流れだったんですね。
だから前回、アプリで読んだ際には、
これで心置きなく、次回で「打ち合わせ」ができるってものですw
と確信してしまったわけです。
しかし、実際には「打ち合わせ」はありませんでした。
かといって、肩すかしを喰らったわけでもないんですよね。話自体は喪179からの続きなのですから。
初読時は「打ち合わせ回」が吹っ飛んだと思ったものでしたが、今改めて見ると、実はこれこそが最初から予定されていた「打ち合わせ」だったんじゃないかという気がしてきました。
まあ正確には、次の(後編)も頭にあるからそう思えるんですけどねw
ただ、みんなが普通に集まってワイワイやりながら決めていくというのは、そもそも違うんだなという印象は強く持ちました。
今回は喪181・喪182から続けて読んでみると、より味わい深くなるかと思います。いろんな意味で対照的な話なので逆にお互いが際立つんですよね。
また同時に、話の流れがすごく自然なことにも気づくはずです。そう、一見意表を突いた展開に思わせますが、実はとてもオーソドックスな構成でもあるんですよ。
全体のバランスを重視する谷川さんならばの面白さがある話だったと思います。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!

いきなり怪しげなムードw
前回の夏空から一転してのこの落差は強烈ですよね。
風の音でしょうか、唸るようなヲヲヲ…がなんとも不気味です。
なんでも某少年マンガのオマージュ?だそうですけど、そういうネタ的な意味とは別に、演出方法として実に効果的だと思います。
また、ネモの「予定通り中止だね」がすごく意味深に聞こえますね。
もちろんこれは予め台風接近という予報が出ていて、その通りになるなら中止にしようと始めから決まっていたという話なんでしょうけど、ここはどうしてもメタ的に「予定通り打ち合わせ回はなしということで」ととらえてしまいます。
要はみんな集まっての打ち合わせは最初から想定してなかったんでしょうね。
むしろ、ここで「台風」がやってくるということが、「文化祭」に向けて大きな意味があるんじゃないかと思わせる導入部分でした。
前回の夏の海が実に明るい雰囲気だったので、よけいにそう感じさせる重々しさがあります。

部屋では髪をおろしているのかと思いきや、コミケの時と同じツインテールにしていますね。ひょっとして気に入ったのかw
ネタバレなし感想では直前まで行けるかもと用意してたんじゃないかというコメントを頂いたのですが、もしそうならちょっとかわいいというか、なんかいじらしくもありますw
よそ行き用の髪型なのかそれともイメチェンを図ってるのかは、学校が始まった時にどうなってるかでわかるでしょう。今から楽しみですね。
昨日伝えてあるというのは、その時点で台風が直撃しそうだということで中止の方向で話が進んでいたんですね。「みんな」というのは加藤さんとゆりちゃんでしょうか。
しかし、もこっちのセリフがフリにしか聞こえんw
それはそうと、抱きかかえているぬいぐるみがネモらしくてかわいいですねwいかにも彼女が好きそうな感じです。
目だけじゃなくて、足にも×があるのがポイントかな?ていうか、ファスナーがなんでお腹のほうにあるんだろ…なんか怖いんだがw
耳の「と」も何か意味があるのかな?それともこれも「×」なんだろうか。
あと、スマホの持ち方w 一瞬、リモコンを操作してるのかと思ったw

WWWいないだろと、言ったそばからw
まあ、この時点で誰がきたかモロわかりなんだがw
柱コピーの「台風がやって来る。」がまた意味深に見えたりしてw
でも、お母さんが普通に「友達来てるわよ」と呼ぶ声には、ちょっとグッときてしまうものがありますね。

WWWWWこの間www(前回の使いまわしですみませんw)
もうなんだろう、この佇まいだけで笑いがこみ上げてきますw
ゆりちゃんにしてはシックな服装だなと思ったら、これはオンライン勉強会をやったときと同じなんですね。
彼女にしてみればあの時、家に行くのを断られたことへのリベンジという思いもあるのかも。

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そして、そっとドアを閉じるとwww
こういうノリは、むしろよほど気心が知れた仲じゃないとできませんよねw
頭に若干、汗をかいてるのがまたw
ボケに転化して動揺を抑えようとしてる感じがよけいにおかしいw
Tシャツの裏が「KIETA!」になってるのも芸が細かいですよね。

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そして、その場でただ立ちつくすゆりちゃんwww
後ろ姿だけで笑いが取れるとか、ある意味、得なキャラですねw

WWWWWいやいや、それをゆりちゃんに求めるのは酷というものではwww
そもそも彼女が「おい!」とツッコむ姿が想像できないw
つーか、この段階でも無言って、どうなってんだw
あとやっぱり、もこっちの「OBAKE DAYO!」Tシャツに目が行ってしまうw(ていうか、ゆりちゃんもこれに目がいってるのかもw)

冒頭にくる「表紙」ではなく、2ページの導入を経ての「表紙」というスタイルは喪181のそれと同じですが、受ける印象はまったく違いますよね。
元々、こういう作中内に扉が挟まる形というのは、間接的なイメージを見せる本来の「表紙」とは違って、直接的にストーリーのワンシーンをピックアップするスタイルがほとんどです。
例えば、喪156、喪149、喪146などがあげられますね。(もちろん、中には喪140のような例外もありますが)
ところが、今回の表紙はそのどちらともちょっと違うんですよ。
いわゆる「イメージ表紙」ではありません。明らかにストーリー上の一場面をクローズアップしたものであるのは間違いないでしょう。そこは喪181と同様とは言えます。
ただ、雨はまだ降ってきてはいません。ストーリーとして場面はつながっていないんですね。
実は(後編)を読めばわかるのですが、これはむしろ(後編)の2ページ目あたりで挿入されるべきシーンなんですよ。つまり、時系列が違っているんです。
イメージではなく、直近の「未来」を表紙にしているわけですね。
これが不思議な浮遊感を呼び起こすというか、日常風景の中でちょっとした幻想的な世界に迷い込んだかのような気分にさせてくれるんです。
谷川さんによりますと「思ったよりページが増えて前編後編になった」とのことですので、もしかしたら当初考えていた形とは異なるのかもしれませんが、結果として実に趣深い効果を生んだと思います。
それに最後まで読むと、必ずここに戻ってきたくなりますしねw
というわけで、今回は「モテないし台風が来る(前編)」。
「台風」という非日常的な世界の中で、色あせた街中をひたすらどこかを目指して歩く二人の姿がまさに今回の話を象徴しているように見えますね。

WWWWWなんか、どっちもひどいw
まあ、ゆりちゃんは初めてのお部屋訪問に若干緊張しているのかもしれませんね。
人のプライベート空間って、妙に落ち着かない感じがありますし。
それにしたって、その言いぐさはどうなのかwごちゃごちゃってw
一方のもこっちは特に引っかかるところもなく素直に認めるのはいいとしても、「ゆりちゃん」はよけいだろw
仲間意識を強調したかったのかもしれないけど、ここはよけいだw
まったく、こういうところがまた似ているんだよなあw
「きれいだけど」と速攻否定するゆりちゃんがかわいいw
やっぱり、そうは見られたくはないんだw

WWWいちいち、面倒くさいなこの子はw
例のオンライン勉強会のことがまだ頭に残っていたりしてw
ていうか、本当に「雨降ってない」から予定通りやると思っていたのか……
融通がきかないというか、あまり臨機応変に考えないタイプなのかな。
…もっとも、実は「計画通り」という可能性もなきにしもあらずだったりしてw

本日2回目の「根元さんから」w
素直じゃないというか、実はけっこうノリノリなんじゃないか?w
「映画はやらないけど」とか言ってたのに、お気に入りの映画を2本も持ってきてるしw
ツッコまれても、根元さんに言われたけどで全部済ますつもりだろ、これw

WWWWWもこっちのミュージカル好きのイメージがwww
なんで、ゆりドンでリズム取ってんだよwww
ていうかこれ、オンライン勉強会が元になってますよねwふんーーん♪ふふーん♫とかw
あえてもこっちの表情を見せないところがよけいにおかしいw
それにしてもゆりちゃん、「~けど」言い過ぎだろw
けど、何だよw その後を言えってのw
まあ彼女にとっては語尾が否定で終わるのが普通なんでしょうね。言い切らないことで、選択肢を残しておきたい気持ちがあるのでしょう。
ミュージカルが好きと断言することで、自分というものを規定されたくない思いがあるのかもしれません。
そう考えると、もこっちの「意外なようならしいような」も、なんとなく腑に落ちてくるから不思議です。

「音楽メインならちょうどいい」というのは、映画をBGMにして勉強することを前提にしての発言だったんでしょうけど、どうやらもこっちはミュージカルというものを勘違いしていますね。
おそらくストーリーはそこそこに、出演者が何かといえばすぐに踊り出す能天気な映画というイメージなんでしょうけど、さすがに甘く見すぎです。
本当なら「ダ●サーインザダーク」というタイトルから不穏な匂いを感じ取るべきだったのですが、彼女にとってはそれは「格好いいタイトル」でしかなかったんですね。
ゆりちゃんの「智子も好きだと思う」が、どうにも切なく響きます。

この上映中の間が絶妙ですね。
まるで、ビョヲヲヲという風音が、彼女たちを異界の地へといざなっているかのようです。
でも、一緒にぬいぐるみたちも鑑賞しているのが一服の清涼感になっているかのようで、そこがすごくわたモテらしいなとも感じます。

WWWWW
なんという表情をしてるんだ、もこっちw
先ほどまでのほほんとしてただけに、逆になんだか痛々しいw
というわけで、今回の個人的ベストもこっちはこれになります。
なんだかんだ言っても、彼女は別にとことん厭世なタイプでもないんですよね。
あまりに残酷な世界を見ればこんな表情を浮かべてしまうし、どこかで救いを求めてしまう面も持っているんです。
なまじ「ミュージカル」を軽く見ていたせいもあるでしょうけど、彼女が本当は何を期待しているのかが垣間見れるシーンでもあるのではないでしょうか。
ところで私はほとんど映画を観ない人間で、この「ダンサーインザダーク」も見たことはないんですけど、名前だけはずっと心の中に残っていた作品でした。
というのも当時、松本人志が雑誌に「シネマ坊主」という映画批評の連載を持っていて、そのほとんどが超辛口の評価だったんですけど、その中で彼が満点を付けた映画が確かこの「ダンサーインザダーク」だったんです。
評価の内容の方はもう忘れてしまったのですが、彼が「これは決して救いのない映画ではない」と主張していたのだけはよく覚えています。
ゆりちゃんがこの映画をどう面白いと感じているのかはわかりませんが、きっと単にすべてを呪うかのような絶望が描かれているからではないとは思いますね。

WWWWW
なにビビってるんだ、もこっちw
つーか、ゆりちゃんも「面白かった」ことに同意を求めるなら、もう少し感情込めて聞けってw
とてもじゃないけど、面白かったという感想を抱いているようには見えんwww
でもまあ、実際は「めちゃくちゃ嫌な気持ちになること」を面白いという場合もありますけどねw
世間的には「嫌ミス」なんてジャンルもあるわけだし。(でも私はアレ好きじゃないけど←ネモ風味)

WWWWWまさに地獄の様相www
特に加藤さんの表情はヤバいだろこれw
というわけで、ここが今回一番笑ったシーンになります!
四者四様のおかしみがありますよねw
なにげにそれぞれに対するもこっちのイメージもうかがえて興味深いw
ていうか、あーちゃんはともかく、うっちーまでいるのってすごくありません?
これは実際に声を掛けたメンツなのか、それとももこっちが単純にこの4人の顔を思い浮かべたのかw
普通に考えれば、うっちーとはほとんど接点がないだけにかなり気になりますね。
うーん、ますます文化祭に向けて期待が高まってきました!
あと、地味に「智子と二人の時しか観ない」という言葉が熱いw
実際、他の子がいたらこの映画は出すつもりなかったんでしょうね。あくまで智子とだけその面白さを共有できると考えていたのでしょう。
そう考えると、意外と何が受け入れて何が受け入れられないかはちゃんとわかっている感があります。
むしろわかってしまうからこそ、感情を表に出せない面もあるのかもしれませんね。

ここはちょっと切ない。
と同時に、なんだかもどかしくも感じますね。
たまたま映画の「面白さ」が理解されなくても、それをもってわかりあえないと思うのはちょっと早計かなと思います。
人はどうしても共感を求めてしまう生き物ですけど、まったく同じことが最善とは限りませんよね。

オシャレ映画マウントWWWWWそんな発想するのはお前くらいなもんだw
ホント、考え方がひねくれてるよなあw(まあ普段コミさんと低地で争ってたりしてるからw)
まあもこっちも、少し気まずい感じはあるのでしょう。
ただ、だからといって相手に迎合するのもなんか違いますからね。
それは逆に相手を傷つけるというか、そういうのはけっきょくわかってしまうものですから。

まるで、怪しげな音を立てる風に惹かれるかのように、外へと誘うもこっち。
鈍重な空を見上げる彼女の視線がなんとも印象的なシーンです。
重くなった空気を何とかするのを外に求めること以上に、そこには何か自分が探している「答え」があるような気がしたのかもしれませんね。

今回の個人的ベストシーン。
表向きはおやつを買いにコンビニに行くわけですけど、本当は理由なんてなんでもよかったのかもしれません。
実際のところは、台風の訪れを告げるこの怪しげな風を二人で一緒に感じたかったのではないでしょうか。
しっかり傘を手に持つゆりちゃんと、カリカリと引きずるもこっちの対比も印象的ですけど、なんだかもこっちが言葉を探しているかのようにも見えますね。
傘が作る跡がそのまま彼女の心の軌跡と言ってもよさそうです。

空を見上げながら、「終末感」へのワクワクを語るもこっち。
それはゆりちゃんに直接語りかけるというより、まるで語るべき言葉がそこにあるかのようでもあります。
きっと、彼女の「ダンサーインザダーク」はその先にあるのでしょう。

この感覚はすごくわかります。
ホント、実際に来られたら困るんですよ。あくまで「軽い気持ち」なんですよね。
でも、だからこそ願うことができるんです。願えることが大事なんです。
普段の生活があまりに平穏で逆にそれが不安に感じてしまうからこそ、混沌の放つ興奮が魅力的に映るのではないでしょうか。
それはある意味、とても恵まれているんだと思います。
ゆりちゃんの「……」がもこっちの言葉の意味を咀嚼しているかのようで、そのけなげさがなんとも愛おしく思えてなりません。

WWW一言多いw
でもまあ、それはお互いさまですけどw
本当、「たまに」でいいんです。全部が一緒じゃなくてもいい。むしろ二人だからこそ、その些細な違いが愛おしくもあったりするのですから。
ここでようやく二人の目線が同じ空を見上げる形になるのが、実に感動的ですね。

まるで、周りと二人の境界線までもが溶け込んでしまったかのような世界。
なんとも幻想的というか、どこまでが現実の話なのかわからなくなってしまうほどですね。
外に出てからここまでずっと二人の姿に淡い影がまとわりついていましたが、ここにきて本当に世界は二人を残して消えてしまったかのようです。
それでも、二人の「終末感」の認識が微妙に違うのがまた面白いですね。
ゆりちゃんが望む世界は二人しかいらないという感じですけど、もこっちはダメ人間の王国でも作りたいかのようw
ていうか、ダメな奴はゴキブリかよw

さて、そんな二人だけの夢の世界からコンビニという現実世界に戻ってきたわけですが、ついに台風がその訪れを直接告げにやってきました。
ポ ポ ポ という音が、八尺様の発する音を思い出させてなんか怖いw
それはさておき、二人で雑誌を立ち読みする姿がなんだか新鮮に映りますね。
もこっちが読んでるそばで、横からのぞき見する感じがいかにもゆりちゃんらしくて好きw

まあ最初からわかっていたことですけどねw
ゆりちゃんもさも当然かのようにまったく動揺してないしw
それは世界と二人を分け隔てる壁のようにも見えていたのかもしれませんね。

予定調和WWWまあ用意は良すぎるわなw
もこっち的にはこの状況をイベント感覚でワクワクしてる感じがありますけど、ゆりちゃんにとってはむしろいつもの日常の延長だったりするのかもw
しかし、アプリで読んだ際は普通にオチがついているというか特に違和感は抱かなかったんですけど、今回改めて読むと、やはり唐突な印象は否めませんね。なんかぶつ切り感があります。
ただ、ここまでは台風が来る前触れで、次からが本格的な“台風”回という見方もできますね。
谷川さんとしては一気に読ませたい趣旨があったかと思いますし、それはたぶん単行本に収録されれば読者にも伝わることなんでしょうけど、結果として次への「ワクワク感」というここでしか味わえない副産物も生まれたと言えるのではないでしょうか。
そして誰もがこの後、表紙まで戻りたくなりますよねw
前回の開放的な夏の海から一転して、どこか重苦しい雰囲気の漂う台風の日だったわけですが、逆にある種の高揚感がある回だったような気がします。タイトルこそ「台風が来る」ですが、この(前編)ではほぼ台風が来る前触れの段階で終わっていますからね。むしろ、何かが起こりそうな予感に胸がワクワクしてしまう回だったわけです。
たぶんそれは、単行本に前後編がまとめられた形で収録されるともう二度と味わえない蜜の味なのでしょう。
リアルタイムで読めた私たちはなんだか得した気分ですねw
それとやっぱり、ネモお泊り回との対比構造でもあったのかなという気がしました。
それは単純にネモに対抗心を燃やしたゆりちゃんという構図ではなくって、もこっちとの関係性に何を見いだすのかという点において、二人の違いがくっきりと見えてきたように感じたんです。
お互いの好きな作品に対しての求め方なんかは、そこが顕著に出てるように思えるんですよ。
今回、ゆりちゃんは「ダンサーインザダーク」への面白さを無条件に共有できると思い込んでいて、それがそうではないと気づいたときにはとても残念そうでしたが、これがネモだったら逆にうれしいと思うような気がするんですね。
ほら、何しろ「私はアレ嫌いだけど」だしw
実はあの煽りこそ、ネモが他人に対して求めているものなんですね。お互いが変な遠慮をせずに本音でぶつかりあって、時には喧嘩をしても次の瞬間にはもう忘れてるみたいな。
でもたぶんゆりちゃんは、もっと静かにお互いを感じたい気持ちが強いように思えます。「本音」の部分の意味がネモとはちょっと食い違ってるんですね。その辺の何を求めるかという点において、違いが見えたのが興味深かったです。
今回の「台風前夜」を経て、いよいよ(後編)では台風の最中で二人は「打ち合わせ」をします。
それはネモが想定したものとは違いますが、確かに「文化祭」に向けてなくてはならないものだったんだと思います。
彼女たちが「台風」をどう乗り越えたのか、ぜひ見届けてください。
夏合宿を経て、ゆりちゃんが少しずつ変わりつつある姿も是非今一度。
同じ漫画が好きだとしても、それをもってわかりあえてるとは限らないですよね。
喪167の時からリベンジの機会を狙っていたのか…w
たぶん前後編を通して読むと、いつかの冬休みに匹敵する感慨がこみ上げてくるような気がする…
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