fc2ブログ

【わたモテ温故知新】私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪002~「2回目」ですでに見受けられるそのバランス感覚~

【わたモテ温故知新】とは
うちのブログが始まる前の「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」の話、具体的には喪1から喪55(単行本1巻から6巻まで)の感想を綴っていく企画です。

第1回から2か月近く経ってしまいましたが、今回でようやく2回目。

マンガに限らず何でもそうだと思うんですけど、最初の「次」ってけっこう難しいものがありますよね。音楽でも「一発屋」っているじゃないですか。あれも最初のインパクトが凄すぎて逆にそれが創る側の足枷になってしまっている面があると思うんですよ。
逆に言えば2回目をどう展開していくかで、その作品の真価が決まるといっても過言ではないかもしれません。

果たして、わたモテはどうやってこの「2回目」のハードルを越えたのか。
今回はその辺に注目しつつ紐解いていけたらなと思っています。

それではさっそく見てまいりましょう!


mo002_01.png 
入り方としては、喪1と似ていますね。センターにドンと「喪女」というワードを見せることで、前回から続く流れを意識させます。

ただ、初回と違うのはバックの文字列。
本を読んでいるのかと思いきや、なんと日記を綴っているようです。
普通、教室内でそんなプライベートなものを書きますかね?w

しかもその内容があまりに切な悲しいというかなんというか…
「寂しくない」と虚勢を張るのはまだいいとしても、その後の言い訳が読者の心の柔らかい場所を締めつけてくるじゃないですか。

で、この言い訳が軽い掴みにとどまらないんですよね。
この文章を書きながら彼女が思うことは、


もうすぐ初めての中間テストがある
そこで結果を残せば……


これですから。
最初の「なぜなら高校生の本分は~」と合わせてみると、なんだか悲しくなってきませんか?彼女の本当の気持ちがどこにあるのかが、これだけで丸わかりになってしまうんですから。

いやホント、こんなモノローグをひとりほくそ笑むヒロインの顔と一緒に読まされた方はたまりませんよw
初回と同じナレーションをかぶせつつ、前回のある種のふてぶてしさとは打って変わって、いじらしくも思える導入部分ゆえに、よけい読者に強烈な印象を与えてしまうわけです。

ただ「痛い」だけでないからこそ、ほっとけない感じになってしまうんですよね。

mo002_02.png 
WWWで、この妄想ですよw
この時点で、すでに「切ないのに笑える」というw

想像上のもこっちが心持ち、美少女よりなのがまたおかしいですよねw
「黒木さんって頭いいんだよね?」じゃねーってw

この辺のくだりは、ちょっと喪97「モテないし学食で食べる」(コミックス10巻所収)を思い出しましたw

mo002_03.png 
WWWWWおにぎりを食べながら、クラスメイトの会話を無表情で聞いてるもこっちw
一見、ダメージなしかと思わせておいての前フリがえぐいですねw

この時点では「もちゃもちゃ」がまだ定着していないのか、意外ときれいに食べているもこっちですけど、逆にそれが次のインパクトを際立たせる役目を果たしているような気がします。

mo002_04.png 
WWWWWもう、いかにもな中二願望過ぎて、逆に気持ちがいいですねw
ガ●ツとか寄●獣というチョイスもなんか女子高校生っぽくなくていいw
この段階で「こいつ中身はおっさんなんじゃ…」と微妙に思わせるさじ加減に谷川さんのセンスが光りますw
非日常的な「願望」にかぶさるように、例の「どうでもいい日常の物語」というナレーションが乗っかるのがまたうまいとしかいいようがありません。

というわけで、2回目のタイトルは「モテないし人見知り」
本来なら、初回でやるようなテーマですよね。ぼっちで「人見知り」ってwそりゃそうでしょうよっていうw

連載第1回はある意味、掴みとしてインパクトのあるネタをもってきたわけですが、ウケを狙って同じようなパターンを持ってくると大概は失敗するものです。
引き継ぐところは引き継ぎながら、しっかり定石に沿った題材を持ってくるところに、この頃からすでに谷川さんのバランス感覚が優れていたことがよくわかります。

「2回目」としては完璧といってもいい導入部分だと思いますね。

……それにしても、もこっち。
教室で日記書くなよw

mo002_05.png 
ここで早くも1年の担任の先生が登場。
身内以外で初めてもこっちに声を掛けた存在なわけですが、この言葉自体は特になんてことないというか、当たり前の挨拶みたいなものですよね。

しかし、それに対するもこっちの反応は尋常じゃありません。
それこそテロリストに出くわしたかのような驚きじゃないですかw
ここで、先ほどの「この学校テロリストに~」とのギャップが読者の心に刻み込まれるわけですよ。

いかにこのマンガの主人公が愛すべきクズ(笑)なのかが、この段階で過不足なく提示されていることに驚きを禁じ得ませんね。

mo002_06.png 
WWWWWまさかの無言www
そこはせめて「あ、ども」くらいは言おう?w

でもまあ、お辞儀ができただけでもこの時のもこっちにしてみれば上出来なのかもしれませんね。精神的に不安定な時は、それさえもできないこともありますから。

もこっちの担任がとてもいい人だということもこの時点ではっきりとわかるところも素晴らしいですね。
普通の教師だったら、「なんだその挨拶は!」と激怒してもおかしくない場面ですよ。
彼は、黒木智子という生徒にとってはこれでも精一杯の挨拶なんだということがちゃんとわかっているんです。たぶん、彼女のことを普段から気にかけていたのでしょう。だからこそ、声を掛けたのではないでしょうか。

この時すでに、もこっちの周りには悪意はないという世界観が成立していることにも今さらながらびっくりしてしまいますね。

mo002_07.png 
「さよなら」が出てこないwww
それはかなり重症ですね…

もこっちの目がもはや落書きレベルなのが、いかにメンタル的にダメージを受けたかをよく表していますw
しかも、ここで冒頭の「もう40日間学校で喋ってない」が大きな意味を持ってくるんですよね。
40日間も喋ってなければもしかしたら忘れることもあるかも…という微妙なリアリティが彼女から目が離せなくなってきてしまうわけですw

mo002_08.png 
ここで、もこママ初登場!
今見ると、なんだか少し老けているように見えますねw

実は本当に初期のころって、智貴以外の家族はほとんど登場しないんですよね。
もこママもキャラとして定着したのは例のきーちゃん回からではないでしょうか。
こうしてみると、本当に最初の頃は「ナイトメアモード」でとことん行くところまでいって2巻あたりで終了するつもりだったのかもという気持ちにさせられますw(コミックス2巻のあとがきマンガ参照)

それにしても、回鍋肉ってwww
今となっては、なんだか懐かしい響きw
(そういえば昔、もこっちの好きな食べ物で「回鍋肉」と記しているサイトか何かを見た記憶が…)

mo002_09.png 
もこママw そこは突っ込まないんだw
ていうか、今のは「普通の会話」なのか?w

こういう微妙な空気が醸し出す笑いは谷川さんの特徴でもありますよね。
声を出して笑うというより、なんとなくクスっとしてしまうような、まさに「どうでもいい日常」の笑いなんです。

mo002_10.png 
「中学時代の私の会話感」というワードがじわじわきてしまうのは私だけでしょうかw

このモノローグを渦巻くコーヒーバックに見せる演出がすごいですよね。
妙に不安を煽るというか、シュールな印象すら覚えます。
さきほどのもこっちのぐるぐる目と左右ページで並んでいるところもなんだか面白いですね。

mo002_11.png 
WWW
ひきこもりだって親とは会話できる、重要なのは他人…
といっていた彼女が出した答えがこれw
思いっきり身内じゃねーかw

でも実際のところ、会話のシミュレーションをする相手は彼しかいないんですよね。
1回目の「男子に見てもらいたい……」と合わせてみると、なんだか胸が切なくなるような場面でもあります。

mo002_12.png 
この頃の智貴はなんだか「生意気な弟」という感じで、今とは少し印象が違いますね。
今よりももこっちに対して冷たくあたっている感があります。

それはそうと、読んでいるマンガに注目!
この時点でかなりのサッカー好きというのがよくわかります。
うーん、紗弥加の想像もあながち間違いではないかも?w

mo002_13.png 
WWWこの間www
カメラを引いて状況のおかしさを誘う演出はベタですけど、意外と見せ方が難しいと思うんですよ。二人のアップからここで笑わせられるのはプロならばの腕ですね。
ていうか、ノックもせずにいきなりこんなことを言われたら、腹立つ前に怖くなるわw

あと、智貴の部屋を喪168喪169あたりと比べてみるのも一興かと。
このころはテーブル出していなかったんだとか、見ているとなかなか面白いですよ。

mo002_14.png 
ここも絶妙にリアルw
いつの間にか、身内との距離感が変わってたってありますよね。

ちょっと前まで一緒にゲームで遊んだりしてたのに……というモノローグが切なく響きます。(この頃の一年って大きいんだよなあ…とくに中学生くらいには)

mo002_15.png 
WWWWWもはや漫才wwwテンポが良すぎるw

それぞれ言ってることは何一つおかしくないのに、こうして流れの中で見るとなんかおかしんですよねw
もこっちの手の動きもさりげなく面白さを演出していますw

mo002_16.png 
WWWWW
今の喪169を読んだ後だと、また新鮮な気持ちで笑えるw
でも実際問題、家族とはいえ勝手に部屋を漁られるのは嫌ですよね。

それと同時にもこっちの中では、弟はいまだ一緒にゲームをしたかわいい小学生の男の子というイメージなんだなあと、その認識のズレに微妙な気持ちにもさせられます。

mo002_17.png 
普通だったら、スルーしてしまうような「死ね」というよくある罵倒言葉。
でも、二人の間はまだそこまでの冷めきっていた仲ではなかったようです。

この一瞬の間が、口にしてしまってからの「しまった」という思いをよく表していますよね。
実は弟の方も「中二」真っ盛りで姉に冷たく当たっていただけなんだと、このコマだけでもはっきりわかるところが見事です。

mo002_18.png 
この顔WWWギャグマンガじゃなければ、真剣に受け取ってしまうところですw

実際もこっちは、かなりのショックを受けているんですよね。
ついこの間(1年前くらいw)まで一緒に仲良くゲームをしていた弟からこんな言葉を投げかけられてしまうのですから。

目を見開いた彼女の衝撃は「よくある罵倒」で済ましていいわけではありません。
……ただ、それでもなんか笑っちゃうんだよなあw

ここまで見てきただけでもわかる彼女の「愛すべきクズ」っぷりが、そうさせるのかもしれませんねw

mo002_19.png 
まんま真に受けるスタイルw
一応笑えるっちゃあ笑えますけど、なんか笑っていいのかこれ?みたいな微妙なもやもやは残りますね。
だって、この目!シャレじゃない光を放ってる感じがしません?
初見の時もけっこう衝撃でしたけど、今読んでもやっぱり少しびくっとしてしまうところがありますよ。
でも明らかにギャグのつもりで描いていることも伝わるんで読んでて戸惑ってしまうんですよね。

このころからギリギリのラインというか、作者と読者の倫理観の攻め合いが始まったのかなという気もしますw

ベストシーンとは言えませんが、ある意味、喪2を一番象徴している場面なのかもしれません。

mo002_20.png 
いやいや大丈夫だよ、あと2年近く頑張ればイージーモードに入れるからw

……とまあ、それは今のわたモテを知ってるから言えることで、当時はそんなことは到底わかりませんからね。思い詰めてしまう気持ちもわかります。

それにしても目の描き分けが素晴らしいですね。
単純な線なのにここまでキャラの感情を表現できるとは、本当にすごいなと思います。
同じ渦巻きでも微妙に違うんですよね。それによって、うける印象も変わるんです。

mo002_21.png 
智貴、いい奴だなあw
やっぱり先ほどのツンツンしていた感じは、中坊特有のアレなんだなとはっきりわかりますw(コミックス5巻のおまけマンガをちょっと思い出しました。特に「少しずつ仲が悪くなった理由②」)
本当はお姉ちゃんのことが嫌いでは決してないんですよね。

弟の優しい言葉を呆けたような表情で聞くもこっちがおかしいw

mo002_22.png 
WWWホント、何だそれwww

まあ、部屋に入る時と同じことを言ってるだけなんですけどねw
それにしても、もっとなんかこう……ねえ?w

ここで猫の目のごとく、瞳が小さくなるところが実にかわいいw

mo002_23.png 
WWWリハビリってwww
てか、毎日一時間は確かにきついw

ここから完全に攻守交代になるところが面白いですよねw
やっぱりお姉ちゃんのほうが一枚上手のようですw

mo002_24.png 
WWWWWやはり会話感がまだ取り戻せていないようですねwww

でもまあ、友達が一人もいないと打ち明けられるのも彼だからなんですよね。
親にも絶対言えないことなんです。
むしろ相手が彼だからこそ、逆に敬語を使って重い空気をおちゃらけた雰囲気にも変えられるのでしょう。

主導権を握ったとばかりに生き生きとしながら弟を翻弄している姿には、なんだか優しく見守ってあげたくなるような不思議な愛らしさが感じられますよw

mo002_25.png 
WWWWWそんなうらや……けしからん部があってたまるかw(ジャイアン的ツッコミ)
こういう偏見に満ちたスポーツ観も今となっては懐かしいですね。(たぶん谷川さん自身のトラウマが色濃く出ているんだと思いますがw)

サッカー部ってラグビー部の次に性的な事件起こしてるイメージがありますよね?というセリフもひどいwていうか、まさかのラグビー部とばっちりw
それに対する、サッカー部に何か嫌な思い出でもあんの?という智貴のツッコミも面白かったですねwそれこそ、姉弟で漫才やってんのかというノリw

mo002_26.png 
WWWWW脅迫かよwタチ悪いなw

これはさすがに、ぶん殴りたくなりますよね。生死を盾にするとか悪質極まりないですよ。
ホント、もこっちじゃなければ顔面いってるところですw
(この時点で、智貴の複雑なフェミニストぶりが垣間見れるw)

mo002_27.png 
彼氏ができるまで」(友達から言い換えるところがかわいいw)に対しての智貴の返しもけっこうひどい(笑)ですけど、それに対しての答えが意外にポジティブなところに逆に安心しますねw
先ほどまでの死ぬ死なないが嘘のようw

シリアスになりそうでならない微妙なさじ加減が光るシーンでもあります。

mo002_28.png 
WWWWW見ようによってはホラーだろこんなのwww

目がいっちゃってるというか、ヤンデレキャラそのものですよね。
目の丸さが微妙に角ばっている感じがより狂気を感じさせます。

でも、それでいてセリフが「お姉ちゃんって かわいい?」なんですよねw
このギャップがもこっちですよ。自分のことを「お姉ちゃん」と呼んでいるところも含めて可愛すぎるw

mo002_29.png 
WWWWWWまさに地獄www
でも、律儀に「普通」と答える智貴が最高にいい奴だw
まあこの場合の「普通」って、要するに「そんなの考えたことねー」って意味なんですけどねw

姉や妹がいる人ならわかると思いますけど、身内の顔のレベルってわからないというか、普通ピンときませんよね。そういう次元で考えたことがないんで、答えようがないんですよ。もちろん身内ならばの「照れ」もありますし、この掛け合いは本当に地獄だと思います。

ていうか、普通ったら普通なんだよw上も下もあるか!

mo002_30.png 
もはや言い訳の言葉もなく、ただ日数が増えているだけなのが切ない……

…というか、いつまで学校で日記書いてるんだよw
こんな内容なら、単純に日付だけで計算できるだろw

mo002_31.png 
それでも、3日間のリハビリ(?)は無駄じゃありませんでした。
ありったけの勇気を振り絞って、“彼女の方から”駆け寄ってさよならの挨拶ができたのですから!

吃っていようが「ふふ…へへへ…」と気持ち悪い笑いがあろうが、このもこっちには感動しかありません。

当然、私はここを「個人的ベストもこっち」に選びますね。
谷川さん的には笑いどころだったかもしれない気持ち悪い?笑いでさえ、私には愛おしく感じられます。

mo002_32.png 
WWWWWW普通にもの凄く自然にwwww人と会話www
……ごめんなさい、昔も今もここはやっぱり爆笑してしまいますねw
もうもこっちの痛さや切なさや愛おしさがすべて詰まっているがゆえに、ここはどうしても笑ってしまうしかないんですよw

まあなんにせよ、どう考えてもここが今回一番笑ったシーンですね。
たったったっと躍動感あふれるコマ割りといい、もこっちのラフ(笑)顔といい、見せ方も実に素晴らしい!(同時に今回の個人的ベストシーンでもあります)

コンビニでアイス買って帰るー!!
も女子高校生ぽくて好きw
アイスが自分へのご褒美なんですねw

mo002_33.png 
ここもかわいいなあ、「一応あいつのおかげ」と思ってるところが特にw
(その割にはアイスに差をつけていたような気がしますがw)

あと、細かいところですけど、店員の「しゃっせー」がリアルな空気感を出しているなと思います。

mo002_34.png 
WWWやべえ、これ俺だわw
絶対、返事が「あっは…」となってしまう俺だわw

目を合わせられないところも含めて、なんか自己嫌悪に陥りそうな気分にさせられますw
こういうところが他人とは思えないというか、小さい共感を呼ぶんですよねえ…

mo002_35.png 
この、一点の曇りもない顔w
彼がわたモテ初の「イケメン」になるわけですが、突然こんなさわやか男子が目の前にいたらうれしいより先にびびりますよね。
そりゃ、もこっちも一瞬「!?」となりますよ。

これが逆にすっごく可愛い女の子だったら、男だってきっともこっちと同じ反応をしてしまうことでしょう!

mo002_36.png 
WWWWWあ、さすがにここまではないわw
ていうか、文字が読めねーよw

うん、まだまだリハビリは必要のようですねw

mo002_37.png 
WWW伝わってねーw
まあこの場合、入れておく方が無難だわなw
しかし、ブホという思わず出てしまった一声がひどいw
最後なまってるしw

…でも彼はきっと優しい心の持主だろうから、たぶんすごく内気な子なんだろうなと思っていることでしょうw

mo002_38.png 
で、このポジティブさよw

ネガティブなように見えて実はポジティブでもあるという、もこっちの魅力が前面に出た素晴らしいオチだと改めて思います。
笑いながらもこちら側が勇気づけられるような、見ていて元気の出るような“痛さ”ですね。



というわけで、連載2回目の話を振り返ってきたわけですが、なんだかむしろ、こちらのほうが第1回のようにも思えるようなオーソドックスな話でしたね。初回で「イメチェン」とか攻めた内容だったのでよけいにそんな印象を受けました。

それと、極めて早い段階から「弟」とがっつり絡んだことで、本格的に作品としての土台が生まれたような感じがしましたね。
智貴というキャラの人間性が見えたことで、安心してこの世界を楽しむことができるようになったのではないでしょうか。

そういった意味で、喪2「モテないし人見知り」は、連載第1回のインパクトを維持しながらも安全に進めていこうという作者のバランス感覚がにじみでた回だったとも言えそうです。
もこっちのゲスな部分といじらしい部分のバランスも絶妙でしたよね。
冒頭の「テロリスト願望」と、オチの「イケメンと普通に会話」。
もうこの段階で、もこっちの何たるかが読者にしっかり提示とは驚きですよ。

ていうか、喪1と喪2でセットなのかもしれませんね。
ここまでがわたモテのプロローグで、次から本格的にもこっちの世界が動きだす、という見方もできるんじゃないでしょうか。



……というわけで、これが今年最後の更新となります。
今年も当ブログをご覧いただきありがとうございました。
コメントへの返信も相変わらず滞ってしまいがちの中、本当にみなさんの暖かい支えによってなんとか一年続けられたと思っています。
こんなブログですけど、どうぞ来年もよろしくお願いいたします。

それではみなさん、よいお年を!


1巻を読んでから16巻を読むと、一気にタイプスリップしたかのような不思議な感覚を味わえますw



改めて表紙を見ると、もこっちデカいな……



考えてみれば、アニメも第1話と第2話をうまくバランスよく見せていましたね。





関連記事
スポンサーサイト



tag : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

本年最後の更新お疲れ様です!
年末は慌ただしく全記事にコメントは書けてませんがすべて楽しく読ませてもろてます。

改めて読むと新連載なのに第1話がアレってやっぱり特殊なんですね笑
なりそこないさんが言うようにこれぞ本当のスタートな感じです。

さて、智樹に対しては「お姉ちゃんと会話して」「誰とも話ししてないの」と、他の誰にも見せない弱みをなんの迷いもなく言えてるのが衝撃でした。
卑屈が服着て歩いているようなもこっちのくせに、実は人一倍見栄っ張りですから。お母さんにもそんなこと知られたくないし、ゆうちゃんとか絶対知られたくないし。ところが智樹にだけはここまでノーガードなんすよね。
自分は男兄弟だったので、同じ状況なら弟には絶対言えない言葉です。これは男女の姉弟だからこそなんでしょうか…。

あと、現在と比較して気になったのが、今のもこっちは、誰にならこの時の智樹ほど背伸びしない自分をさらけ出せるのでしょうか。

色んなケースを想像してみました。さらけ出せそうで、実は1番弱いところを見せたくない相手は昔からゆうちゃんだし、加藤さんは論外だし、岡田や真子はまだ距離が遠い。こみさんには言える部分と見栄はる部分が共存してるし、、、
考えた結果私の答えはゆり、うっちー、吉田さんの元祖修学旅行組でした。やっぱこいつらの安定感は別格やと。
そして、結論が出なかったのがネモ!もこっちはあの子にはどこまで自分の弱みを言えるのか!笑
なりそこないさんのご意見もしあればぜひお聞かせください笑笑

本年も楽しく深く、ワタモテを2倍楽しめるブログをありがとうございました。
来年も宜しくお願い致します。あと年末年始寒いですからお身体にはご自愛を!

更新お疲れ様です。
今年最後の更新は温故知新ですか!1年の頃が一番好きな私としては嬉しいですね。

>普通の教師だったら、「なんだその挨拶は!」と激怒してもおかしくない場面ですよ。
なりそこないさんのお嫌いなク○ジジイならそう言うでしょうねw 目に浮かびますよw そう考えると本当にいい先生ですよね。校門で公開処刑した荻野とはエラい違いですw ぶっちゃけ私が2年の時の荻野嫌いだったのってこの先生と比較していたからもありますし。

>……とまあ、それは今のわたモテを知ってるから言えることで、当時はそんなことは到底わかりませんからね。思い詰めてしまう気持ちもわかります。
本当ですよ。私もそうでしたし、当時の読者たちはもこっちに降りかかる試練?に一喜一憂していたわけですからね。本当にこの頃は怖かった…。何度もこっちを心の中で励ました事か。…いま思うと自分でも引くくらいのめり込んでますね私w

>いやいや大丈夫だよ、あと2年近く頑張ればイージーモードに入れるからw
ゲームに例えているのは上手いですよね。もこっちの経過って「一年生時代 レベルが低く仲間も何もない、ゲームにも慣れてない序盤」「二年生時代 そこそこゲームに慣れてきて仲間が増えてきた中盤」「三年生時代 レベルが高く、仲間がほぼ集まってきて自由に動き回れる終盤」
こんな感じではないかと思いました。

>もうもこっちの痛さや切なさや愛おしさがすべて詰まっているがゆえに、ここはどうしても笑ってしまうしかないんですよw
分かりますw 本当にここは可笑しくて愛おしくて堪りませんw こんなにもバカで不器用で純粋だからこそ当時の私は惹かれたんだなと思い出させてくれます。

非常に面白い記事をありがとうございました。わたモテ温故知新を読んだ後って、いい小説を読んだ後のような心地よい浮遊感が残ります(ハンタのレオルの受け売りです)
それとそれとして、なりそこないさんの記事を読んでいると今のもこっちを見てて、寂しい気持ちになる理由がよく分かります。例えるなら、あんなに小さかった我が子が自分の背を追い越した時のような、そんな寂しさに近いでしょうか。…まあ勿論、私にそんなデカい子供はいませんけどもw

今年も素晴らしい記事の数々をどうもありがとうございました!来年もよろしくお願い致します!私もいつかはわたモテの愛をなんらかの形で表現したいですね…。来年、それが無理なら再来年でも…。

sister's noise

明けましておめでとうございます

新年一発目に過去を振り替えると新鮮ですね。
作画の変化といっちゃあそれまでだけど、確かにお母さん少し老けてるし弟も今より尖ってるイメージありますね。

あと、初期のころだけ日記書いてるのって魔太郎もなんだよな。なんだろこの謎の共通点(笑)

いまになってこの話を読むとホント不思議な気持ちがしますね。これが喪113の弟の回想につながるわけですから…

今年もなりそこないさんの鋭い記事を期待してますよ!よろしくお願いいたします!






※このコメントが収録されたのは12/31です。

あけおめ&こちよろ&こめへん

みなさん、新年あけましておめでとうございます。
年越しのまとめての返信になってしまってごめんなさい。
三が日はほぼ飲んで食ってばかりの日々を過ごしたため正月ボケがひどく、変な返しをしてしまうかもしれませんが、どうか笑って許してくださいね。


>めこっちさん
いつもご覧いただきありがとうございます!今年もよろしくお願いしますね。

仮にこちらが1話で、「イメチェン」の話が2話でもあまり違和感がないように感じます。そういった意味で1話と2話は切り離しては語れないと思うんですよね。

弟の会話を通じて、彼との関係性をさりげなく読者に提示しているところがうまいなと思います。彼だけがもこっちの最後の生命線であることがひどい(笑)会話の応酬の中ではっきりわかるようになっているわけです。これがもし一人っ子だったらどうなっていたんだろうと思うとちょっと怖くなりますね。
自分は妹が一人いますが、自分のことをここまでは絶対に話せません。これはたぶん男女の問題ではなく、それだけもこっちが彼を信頼していることへの証なんだだと思います。

今なら、ゆりちゃんがまず筆頭でしょうね。うっちーはどうかなあ…まあ嫌われてもいいから気を遣わなくていいという感じですけど、それはまた信頼とは違いますし。
吉田さんとは謹慎を経てそういう関係になった感じがありますね。意外と最近だと思いますよ。
ネモですか……うーん、意外と難しいですね。なんとなく、小宮山さんとの関係に近いような気もしますが。マウントの取り合いというか、煽り煽られの応酬が楽しいみたいな。そういったやり取りを続ける中で、変化が訪れる可能性はありますが、今のところは智くんとの関係には及ばない気がしますね。

こちらこそ、ありがとうございます。身体にはお互い気を付けましょうね。


>ふちささん
私は1年2年3年みんなそれぞれ好きですが、1年時はまたちょっと独特の雰囲気がありますね。最新話を読むのとはまた違う面白さを楽しんでいます。

> なりそこないさんのお嫌いなク○ジジイなら
まさにあいつを頭に浮かべながら書きましたw
今思うと、1年のもこっちには彼が必要で、2年のもこっちには荻野が必要だったんだという気がします。これが逆だったら、今も「ナイトメアモード」のままだったかも?

> 当時の読者たちはもこっちに降りかかる試練?に一喜一憂していた
特に初期のわたモテはそういうマンガでしたね。ただ我々読者よりもはるかにもこっちの方が強くて、逆に勇気づけられる面もあったような気がします。もこっちだからこそ、安心して一喜一憂できたというかwこれがゆりちゃんやネモのようなキャラだったらここまでのめり込むことはなかったんじゃないでしょうか。

> ゲームに例えているのは上手いですよね。
もこっちがゲーム好きという設定がうまく生きているんですよね。ゲームをほとんどやらない私でもこの辺の例えはわかりやすくて、なおかつ彼女がゲームやアニメに没頭する気持ちがうかがいしれてよかったです。ふちささんの例えもわかりやすくていいですねw

> 本当にここは可笑しくて愛おしくて堪りませんw
共感してくれてうれしいw やっぱりこのシーンは最高ですよね。1話も強烈でしたけど、本当の意味でもこっちに夢中になったのって、ここからだったんじゃないかなと改めて思いました。なぜもこっちがゲスでバカな思考の持主なのにここまで私たちを魅了し続けるのかという答えは、この場面にすべてが詰まっていますよ。

いい小説かどうかは置いといて、時々自分に酔ったような変なノリになる時はありますねw 本人的には後から読むとむちゃくちゃ恥ずかしいのですが、心地よく感じていただけたならよかったです。

かつてのもこっちに思いを馳せることで今のもこっちに複雑な思いを抱くというのもよくわかります。またそれこそが、「温故知新」の意義だと思っています。変な言い方ですが、今のもこっちに寂しい気持ちを感じていただけるならうれしい限りですw

こちらこそ、いつもありがとうございます!今年もどうぞよろしくお願いします。
わたモテへの愛を表現するのは簡単ですよ。飾ることなく自分の思いをそのまま外に出せばいいんだと思います。


>じみぃべいつさん
お久しぶりです&昨年もありがとうございございました!
まさに喪2は最初の「智貴君回」というべき回でしたね。
おっしゃる通り、初期のわたモテを象徴するかのような話だったと思います。
路線がどう変わろうとわたモテの「原点」は今も昔も黒木姉弟であることに変わりはないでしょう。そこだけは絶対に忘れてはいけないと私も思いますね。

> Skid Row Sweet Little Sister
当時、Bon Joviの弟分とか言われていたせいで食わず嫌いだったんですが、これむちゃくちゃかっこいいですね。むしろ兄貴よりいいじゃんw
彼らに限らず、昔はそれほど好きじゃなかったけど今聞くといいなと感じる曲が最近増えてきました(同じように弟分と言われていたCinderellaとか)。
やっぱりたまには過去を振り返ることも必要ですね。

またいつでもいらしてください!今年もどうぞよろしくお願いします!


>氷河期鳥さん

> sister's noise
正直、最初はイマイチのれないなという感じだったんですが、2分過ぎくらいからどんどん引き込まれていきました。ただもうちょっとボーカルが強い方が好みかなあ…

>私と会話して
思わずよむふけってしまった…
ていうか、まだ完結していないんですね。やばい続きがはやく読みたい。
最新話はちょっとエヴァぽいなとは思いましたがw(ネタバレ?w)


>マコスキーさん
いい作品はいつ見ても新鮮な面白さに出会えるものですよ。当時では気付かなかったこともありますよね。それこそ、お母さんの老け具合とかw
弟も今だからこそ見えてくるものがあるような気がします。成長したのはもこっちだけではないんですよね。

魔太郎w
そういえばそうだったw いつの間にかあの設定?なくなってましたね。今気づきましたよw
うーん面白い。もこっちの原点は魔太郎にあったのかw 改めて二次創作でわたモテのAさんネタを描かれている方の着眼点の鋭さに驚愕します。

> 喪113の弟の回想
さしでがましいようですが喪116のことですよね?卒業式の。今読むと、また違った感慨がありますね。「昔」といってるところとか。

鋭いかどうかはわかりませんが、楽しんでいただける記事を今年も書き続けていこうと思います!今年もどうぞよろしくお願いします!
line
line

line
プロフィール
ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

なりそこない

Author:なりそこない
FC2ブログへようこそ!

line
Twitterフォロー
line
カレンダー
11 | 2023/12 | 01
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
line
最新記事
line
最新コメント
line
最新トラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
カウンター
line
表現規制問題について
line
Amazon人気商品










line
My Favorite商品
line
検索フォーム
line
読んでいます
line
リンク
line
RSSリンクの表示
line
QRコード
QR
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line