私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!BOOK☆WALKER特別編~本編に見えて、やっぱり「特別編」だったifストーリー(かも?)~
早いもので、もう11月。肌寒く感じる日も増えてきました。ついこないだまで暑い暑いとぼやいていたのが嘘のようです。そろそろ年末の足音が聞こえてきそうですね。
そんな最中、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」も11月1日に特別編が公開されたわけですが、もちろん気の早いクリスマス編というわけではありません。
今回の特別編は「BOOK☆WALKER特別編」。
そう、あれは7月半ばのこと。
わたモテ13巻発売記念と銘打ってKADOKAWAが「もこっちとくっつくのは誰だ!?選手権」を実施したことがありました。そこで投票1位に輝いたキャラには、ガンガンONLINEにて書き下ろしストーリーが掲載されることになっていましたね。
いろいろな物議を呼んだせいか結果が判明してからけっこう待たされましたが、ようやく今回の更新となったわけです。
それにしても、ずいぶん久々の「特別編」です。
わたモテにおいて「特別編」といったら、ほぼ「クリスマス」のことを指すわけですが、去年はなかったですからね。2016年12月更新だった「特別編7」まで遡ることになります。
さらに「クリスマス」ではない特別編となると、千葉ロッテマリーンズとのコラボ企画だった「特別編6」が唯一のものになるわけですが、あれが2016年3月の更新ですからね。実に2年8ヶ月ぶりですよ。
まあ、滅多にないからこそ「特別」なわけですが、今回の「特別編」はかなり特殊ですよね。ある意味「お題頂戴」的な企画ですし。
なので今回に限っては、どんなパターンもありうるかなと思っていたんです。
それこそ「番外編」というか、わたモテ本編の世界観から離れてのifストーリーも想定していたんですよ。要するに「もしもシリーズ」ですね。「もしもネモともこっちが恋人同士だったら」みたいなw
前回、「まさかのメタ視点?もあり得るのでしょうか。選手権の楽屋裏とかw」 と予想したのもそういうことだったんです。
もちろん本編とはリンクしない形でないと困りますが、企画自体が悪ノリ気味だっただけに、そういうのもアリかなという感じだったんですね。
ところが、谷川さんはなにを勘違いしたのか(失礼w)、完全ガチンコ勝負を挑んできました。
とてもじゃないですけど、所詮企画ものだと軽く読み流せるものではありませんでしたよ。
ホント、なにをそんなに力んでいるんだか……(だから失礼だって)
というわけで、クリスマスではない「特別編」。
さっそく見てまいりましょう!
もう、表紙から気合入りまくりでしょう。なんですか、この力の入りよう!
構図もシチュエーションも最高ですよね。一瞬の煌めきをそっと切り取ったといった感じでしょうか。
こんな尊い絵に対して「BOOK☆WALKER特別編」なんて無粋なタイトルつけるなよと言いたくなるくらいですよ、まったく。
岡田と清田が何やらいい感じに見えるのも微笑ましいですが、やっぱり気になるのはこちらを振り返っているネモですよね。彼女は一体、何を見つめているのでしょう。微笑んでいるわけでもなく、寂しそうでもなく、それはまるで、忘れ物に気がついたかのように。
光と影のコントラストがまた見事ですよね。
平面な絵にもかかわらず、どこか奥行きを感じさせます。
ネモ編というのに、なぜか吉田さんの寝姿から始まるというw
でも、最後まで通して読んでみると、この始まり方こそが今回の話を象徴していたかのような気がしますね。
それにしても吉田さん、なんて無防備な……w
このモノローグからすると、ネモがもこっちに、「吉田さんって、お昼休みはいつもどうしてるの?」と聞いたんでしょうか。(それをもこっちに尋ねるのがまたいいwクロなら知っているとわかっているんですね)
ひょっとすると、前回のランチの際にそんな話題も出たのかもしれません。
岡田と加藤さんを含めて、ネズミーランドを一緒に回った仲間(ひとりだけ別クラスの人間がいましたけどw)でお昼を食べようということで、最初は吉田さんのことも探していた可能性もありますね。
いずれにせよ、この時点で通常の世界観ぽいですよね。「特別編」といっても、ifとかパラレルといった流れではなさそうです。
「私」ではなく、「私達」というのがポイントですね。
「私達」の中にいたからこそ、「私」を貫く吉田さんの姿に憧れに近い気持ちを抱いているのかもしれません。
さきほどの「本当に寝てる……」は、どこかまだ現実味を感じ取れないからこそのつぶやきだったのでしょう。
まあ実際こんな女子高生、それこそアニメやマンガの世界にしか存在できないでしょうしw
さっそく、吉田さんをマネてみるネモ。芝生に直接、というところに、彼女の憧れの強さが感じられます。普通だったら、制服が汚れるのを気にしたりするものでしょうけど、そういったことに無頓着という感じにも「アニメのヒロイン」さを見るのでしょう。
それにしても、こうしてみると抱き枕のデザインみたいだなw
目を閉じてもまぶしい。
ここがすごくリアルに感じられます。日差しの暖かさまで伝わってくるようですよ。
「この経験」というのは、単に吉田さんの真似、という意味ではないのでしょう。
こうすることで、太陽の光や風の動きを実感できるんです。「世界」を感じ取ることができるんですね。そして、その世界の中に確かに存在する自分。
これは、世界と自分のつながりを確かめるための「経験」なんだと思います。
ここから話は「過去編」に。夢、というより、フラッシュバックに近いような気もしますね。
ちょっとありきたりかなと思わなくもなかったのですが、本編と同じ世界軸での「ネモ特別編」なら、この流れしかないのかもしれませんね。
それはさておき、ついにネモの中学時代の様子が明らかになったわけですが、正直、ここから先はしばらく読み進めるのがきつかったです。
「オタばれ」とか「いじめ」とか、もっと暗黒時代を予想していた人には、この一見平和な世界は肩透かしだったかもしれませんが、私にとっては拷問に近いものがありました。
要するに、このネモのような立ち位置って、私の暗い学生時代を思い出させるんですよ。どのコミュニティにも深く関われなかった自分を見ているようでつらいんです。
このシーンも初っ端からきついものがあります。
アニオタ同士のディープな会話が繰り広げられる中、うわべだけの「面白かった」でしか入っていけないネモ。椅子の位置からしても、彼女が「お客様」的な存在なのがよくわかりますね。
ある意味、中学時代のもこっちとの対比でもあるのかなという気もしました。
同じ3人組でも、ゆうもここみの友モテトリオとは、まったく違う関係性がここにはあります。
この二人とネモとのやり取りには、何か見えない壁があるように感じられるんです。
それは視認できないからこそやっかいなんですよね。まさに「空気」なんです。
この頃のネモには、まだ「世界」を認識できていなかったのではないでしょうか。
まさに「オタサーの姫」的な感じですが、おそらくネモにはそんな自覚はないのでしょう。
この場合、“乗り換えた”ということではないんですよね。
どのグループに所属するかというより、ただみんなで会話を楽しみたいだけなんでしょう。
無邪気と言えば無邪気ですけど、さすがに相手も自分と同じ思いとは限らないということは学んでもいい頃なんじゃないかとは思います。
こういう女の子っていますよね。必要以上に距離感が近いというか。
で、こっちが距離を詰めると、「そんなつもりじゃなかった」とか言うんだ、絶対!(若干個人の偏見が混じっています)
ていうかネモって、2年の体育祭の時でもこんな感じだったような……
この子は、2年まで同じクラスだったのでしょうか。さきほどのアニオタ2人組とは違って、けっこう仲が良かったようですね。
ネモの広く浅くというか「八方美人」な部分をある程度わかっていて、だからこそ「うまくやってるか」探りを入れているようにも見えます。
それに対してのネモの答えは、「それなり」「どうだろうね」。
本人自身、あまりしっくりきていないようです。
不満があるというわけでもないけど、満たされているわけでもない。
つまりは、「自分」というものを実感できないからこそのもやもやなのでしょう。
それは、実際に地獄を味わっている人にとっては、生ぬるく感じるかもしれません。
でも、実態がないからこそ根が深いものもあると思うんですね。
私にはこのネモのもやもや感を、若さゆえだと簡単に切り捨てることはできません。
みきちゃんというんですね、この子。
作画もかなり気合が入っているというか、はっきり言って、ネモよりもかわいく描かれていますよねw
基本モブは「のっぺらぼう」にすることも多い谷川さんが、ここまで力を入れるというのは、ちょっと気になります。
ひょっとすると、今回限りではなく、何かのきっかけで再登場というパターンもあり得るかもしれません。
小島くんに告られたというみきちゃんに、いかにもといったトークを繰り広げるネモ。
それなりに青春を謳歌している感じではありますが、それでもどこか、通り一遍という印象がしてしまうのはなぜでしょう。
こう来たらこう返すといった、方程式みたいなものをなぞっているだけのように見えてしまうんですよね。
この場合、「タイバニ=戦い」「あのハナ=恋愛」なのでしょうか。
彼女が、アニオタ女子グループと男子グループを行き来するのも、好きなアニメの話題をしたいというより、ただ「みんなでワイワイ仲良く」していたいというだけなのかもしれませんね。
この辺のライトなファン感覚というのは、個人的にもよくわかるだけに複雑な気持ちにもさせられます。たぶん、作画がどうの世界観がどうのといった、突っ込んだ話で意見が分かれるのも好きではないんでしょう。
ずっとぬるま湯の中で、心地よさだけを感じていたい。
ネモのもやもや感は、そんな彼女の願望からきているような気がします。
ああ、この感じ……すごくわかるだけに見ていて辛くなりますね。
アニオタ女子二人のこの過剰ともいえる反応は、肥大化した劣等感が歪んだ形で表に出たものなのでしょう。
ていうか、そもそも、見られて困るようなものなら、そんなもの教室で描くなよといった話ですからねw
取るに取らない連中ばかりのこの教室内で、ひそかにこんな危ないものを嗜んでいる私達、というシチュエーションに陶然としているだけなんです。
一般人って…
ほんと、これに尽きますよ。
そもそも「一般人」という言い方自体、普通はしないですからね。
そこは「普通の人は」とかでいいはずなんです。
自分は「一般人」とは違うという、変な自意識があるからこそ出てくる言葉なんですよ。
彼女たちに言わせれば、ネモこそ上から目線に見えるのかもしれませんけど、
実は自分たちも「一般人」という線引きで、無意識に見下しているんです。
劣等感が拗れると逆に歪んだ優越感にも変わるといういい例ですね。
「マジで」「ヤバくない」「ウケる」
そんなワードだけで、会話が成立するような人たちの輪に中にいるネモ。
一般人にもオタクにもなれなかったかつての自分を見ているようで、胸が痛くなります。
その場限りの関係に身を置くのは、楽ではありますけど、それだけでは心は満たされないんですよね。
彼らが「のっぺらぼう」なのは、ネモの記憶の中にその顔が一切なかったからなのでしょう。
形だけの「みんなでワイワイ仲良く」を求めても、けっきょくは何も残らないのです。

こんなにも見ていて悲しくなる笑顔があるでしょうか。
今のネモが見せる豊かな表情とは真逆の、あまりに空虚なその微笑みに戦慄さえ覚えます。
空気を読んでみんなに合わせる。
遠足編が始まった頃、ネモが「普通の女の子のグループ」をそう評していたのを思い出します。
うまく空気を読んでいるように見えて、実は単に空気に流されているだけなんですよね。
この構図もつらい。
二人がネモに対して不信感を抱くのは当然ですけど、結果的に自分たちも陰口を叩いているわけですよね。本人がいないところで。
しかも、「すっげー悪口言ってた」とか、本人補正で話を盛っちゃっているわけです。
そしてやっぱり出ました、「普段から見下し入ってた」のひと言。
今だから言うけど…みたいなズルさを感じないわけにはいきません。
自分たちもネモに対して一線を引いていたことへの自覚は一切ないんですよね。
どっちがどうということではなく、なんともやりきれない気持ちにさせられます。
このネモにももどかしさを感じてしまいます。
あの場合、「何も言ってない」は言っていたのと同じことなんですよ、言われたほうにとっては。
私は一緒に笑っていただけって、そんなの当事者にとっては無責任な言い訳にしか聞こえません。
これが「いじめ」だったらどうでしょう。
私はいじめていないただ見ていただけ、とでもいうのでしょうか。
これはネモ自身の弱さではなく、人間なら誰もが持っている弱さだからこそ、一度立ち止まって考えるべきシーンだと強く思います。
彼女の「みんな仲良く」は、時として人を傷つけることもあります。
「自分」の居心地の良さを求めていく中で、周りの人の気持ちまでは思いが及ばなかったんでしょうね。
これは誰にでも一度はあることだと思います。ネモだけを責めるのも違うでしょう。
でもやっぱりこれは、男の子のほうに同情してしまいますね。
彼はこの後、人知れず「うわああああああ」と叫ぶことでしょうw
しかしネモは、恋愛というものに興味がないというよりも、むしろ避けているような気もしないでもないですね。
さきほどのみきちゃんとのやり取りも、あえて乗っかることで自分とは違う世界のお話ということにしたいのかなという印象を受けました。
戦いも恋愛も同等の扱いにしていたのも、その辺の意識が絡んでいるのかもしれません。

あの一件以来、より「演じる」ことに徹しているのでしょうか。もう誰とも必要以上には関わらないと、肝に銘じているかのようです。
そもそも、本当に塾の予定があるのでしょうか……
ああ、やっぱり……
クラスメイトとの交流は最小限に抑えて、アニメの世界に浸りながら勉学にいそしむ道を選んだネモ。
大好きな「みんな仲良く」のアニメを流しているにも関わらず、ちっとも楽しそうには見えません。
思えばネモは、この中学時代において本当の意味での「笑顔」は一切ありませんでした。
いつもアニメのような理想の楽しい生活を渇望しているからこそ、かえって自分の感情を見失ってしまったんですね。なんと皮肉なことでしょう。
時は流れ、高校入学の日。
桜の花びらが過去の世界を飛び越えて(?)、バックの黒ベタまでに舞っているのがなんとも印象的です。
それはそうと、ここは今回の話の中でも特に注目すべきコマですよね。もう、いろいろと気になるところが多すぎです。
まずは、やっぱり左端の子に触れないわけにはいかないでしょうw
どうみても、入学時のうっちーそのものじゃないですかwこんなさっぱりした顔のやつがそうそういるわけがないw
髪、このころはロングだったんですね。色も今とは違うようですし、どこかでイメチェンしたのでしょうか。ネモとは違い「高校デビュー」というわけではなさそうですが、非常に気になります。これはぜひとも、「うっちー特別編」も期待したいところですw
そして、その隣で大きなバックを抱えてクラス表?を見ている黒髪の少女!
この目つきからして、吉田さんではないですか!
なんと、当時は黒髪だったんですね。これまた、重要な情報がさらりとw
こうしてみると、多少やさぐれている感じはありますが、特にヤンキーというわけでもなさそうな雰囲気ですよね。むしろバンド少女っぽいかも。
この後、麗奈や杏奈ねえさんと出会って、悪の道(笑)に誘われることになるのでしょうか。非常に気になります。これはぜひとも、「吉田さん特別編」を期待……って、思わずコピペしてしまいそうになりましたw
右の方に目をやると、なんと柿沼!2年の2学期では、もこっちの隣になったこともありましたよね。(単行本7巻所収;喪67「モテないしし姫になる」参照)
男勢を入れるにせよ、清田や和田、せめて初芝くらいでもいいところを、なぜあえて彼をここに抜擢したのでしょう。非常に気になります。これはぜひとも、「柿沼特別編」を……って、いい加減しつこいと言われそうなのでこの辺でやめにしますw(つーか、そんなの見たくないしw)
黒髪ロングの子も気になりますけど、最後はやっぱり、宮崎さんですよね。ていうか、このシーンをぱっと見た場合、まず目に入ってくるのは彼女でしょうし。
少し不安そうな表情もさることながら、彼女もまた、今とは違う髪の色なのも気になりますね。
うっちーと対角線上にいるような構図も何かを示唆しているように感じられますし、今後の伏線になることを期待しないわけにはいかないでしょう。
……まったく、企画ものの特別編だというのに、なんでこんな本編さながらの内容になってんだかw
過去編において、あの「うぇーい」を特にクローズアップしなかったのは意外でしたね。
今までの流れからすると、彼女の「高校デビュー」はすでに約束されていたことであって、あの一件が特にきっかけになったというわけではなさそうです。
でもちゃんと、「私黒木だから覚えといて」の言葉通りに覚えていたわけですから、それなりに大きな出来事であったのも確かでしょうね。自分のクラスの名前に、まず「黒木」を探すくらいなのですから。
ネモの周りにトーンで光った桜が舞っていますが、これはあの3年生の始業式の花びらを思い出させる演出なんでしょうね。
さて、そんなネモに声をかける人が……
おお、ここで岡田登場!
中学時代の回想では、出てこなかった彼女ですが、いったいいつ知り会いになったのでしょう。
ああ、なるほど。
実はここが彼女たちの出会いだったわけですね。
私は以前から、ネモは岡田に対して何かコンプレックスみたいなものがあるんじゃないかと思っていたのですが、「高校デビュー」後、初の友達だったからこそ、オタばれしたくないという気持ちが強かったのかもしれません。
それにしても、「どこ中」「○○○中ってわかる?」があるあるっぽ過ぎるw
「今度はうまく演る」。
この言葉が、2年後の「うまく演るのはもういいか」に繋がるわけですね。
先ほどの花びらといい、なんともニクイ演出です。
ところで、もこっちの前にいる子は「岡さん」でしょうか?なんか雰囲気が違うんですけど……
ていうか、この子、心理テストで「処女か非処女か」ってやってた子でしょ。(単行本3巻所収;喪23「モテないし悪天候」参照)※
考えてみれば、3年生になって初めての席順も名前順だったと思うんですけど、その時も岡さんはいませんでしたよね。もこっちの前は加藤さんと岡田でしたし。
うーん、いったい何者なんだ岡さんw
※後から確認したら、この子、喪39「モテないし自己紹介する」(単行本5巻所収)の回想シーンでも出てきていました。やっぱりこの子が岡さんなのかなあ。
ここで、因縁(?)の「黒木さん」に気付くネモ。
思えば、入試といい、2年のクラス替え、3学期、そして3年生と、節目節目の際には必ずこの二人は隣同士になっていたわけです。
「根元」という名前は、この構図を考えてのことだったのかもしれませんね。
それはそうと、もこっちは随分緊張していますね。汗も浮かんでいるしw
視線も真っ正面を向いて、横の人のことなんか目に入らないよう様子。
入試の時の浮かれ具合が嘘のようです。
ネモは当然あの時のことを覚えていて、だからこそ声をかけたわけですが、
当の「黒木さん」のほうはまったく覚えていないようです。
なにしろ「ど…どども…は 初めて…まして?」ですからw(初めてましてってなんだよw)
ある意味、もこっちも「高校デビュー」だったのかもしれませんね。
中学時代の自分はなかったことにして、ここで一から始めようと力んでいた頃だったのかも。
ああ、この感じ、懐かしいなあw
そうそう、昔のもこっちって、こんな風に人から話しかけられると吃りまくりだったんですよね。
今の内に仲良くなっていようと、「私黒木だから覚えといて」とスマート(?)に自己紹介していたのはいったい何だったんだw
完全に本人自身が忘れているってw
そんなことは知ってるよ、とばかりの笑みを浮かべるネモがちょっと怖いw
「覚えといてね黒木さん」
これは、私は覚えているよ、ということなんですよね。
ネモなりのメッセージだったわけです。
だからこそ、2年でまた同じクラスになった際、「あっもしかして私の名前とかわからない?」と言ったのでしょう。(今思うと、ガンダム絡みで覚えておいてよかったのかもw)
というわけで、せっかくの「ネモ特別編」ですし、今回はこのネモを「ベストネモ」ということにしたいと思います!
「過去編」から覚めてまず目に入ってくるのが、逆光に照らされたあーちゃんともこっちというのが素晴らしいですね。少しずつ目が慣れてきて、だんだんはっきりしてくるさまが手に取るようにわかります。まさに「今」という世界に戻ってきたという感じでしょうか。
それにしても、岡田ともこっちがいつの間にかすごく仲良くなっていますね。
「起こそうぜ」とか「陽菜のこと頼むわ」とか、ほとんど親友相手の口ぶりじゃないですか。
もこっちのほうも「いつもここでパンツ公開してるよ」と、普段通りの“素”のまんまで、見ていて微笑ましく思えますね。
うん、ここが今回の個人的ベストシーンといっていいでしょう!
もこっちにネモのほうをお願いしたのは、吉田さんにまた変なことをやってシメられないようにという岡田なりの配慮なのかもしれませんねw(けっきょく、その配慮は無と帰するわけですがw)
さっさと起こせやw
ていうか、ネモにしてみたら、ちょっと怖いですよね、このシチュエーション。何か良からぬことを企んでいるんじゃないかと思うじゃないですか。
たぶん、もこっちがどんな起こし方をするのか様子を見るつもりもあったんでしょうから、よけいに「!?」となったことでしょうw
トップのサムネでも使われた「萌えシチュエーション」w
まあ、これは「特別編」ならばの読者サービスショット的な意味合いもあるんでしょうね。
もこっちがラノベ主人公にしか見えないw

いや、はばかりながら言わせてもらえば、見えてたら見てしまうのが人間としての性だと思いますよw ここはもこっちを肩を持ちたいところです。
ただ普通は、見て見ないふりをするもんですけどねw
普通に吉田さんを起こす岡田と、頭を掻きつつ寝ぼけた様子の吉田さんがなんとも平和な光景なだけに、そのコントラストがおかしいですねw
それを言ったら、吉田さんだって相当なものだと思いますけどねw(まあ、彼女はアニメとか関係なしにああだからすごいのですが)
ていうか、前回、お前も「青春っぽくてテンション上がる」とか言ってたろw
人のこと言えた義理かw
まあ要するに、みんなアニメのような世界に憧れているってことで!
過去の自分を省みたことで、彼女の中で何か踏ん切りみたいなものがついたんでしょう。
この横顔には、中学時代に見せていた硬さみたいなものはもはや見受けられません。
まっすぐ前を見て、迷いがない表情をしていますよね。
「みんなでワイワイして悪口とかイジメとかない」日常アニメみたいな生活。
それは確かに、今までとたいして変わらないのかもしれません。
でも、ひとつだけ確実に違うところがあるんです。
かつてだったら、二人でこんな話を交わすことすらなかったでしょう。
彼女たちの「世界」が交わったからこそ、この瞬間があるんですよね。
今までの世界なら。
このネモの言葉がすべてを語っているような気がします。
普通だったら、「今までなら」で済むところをあえて「世界」というところに、中二っぽさも感じるわけですが、
でもやっぱり、あの過去を振り返ってみると、こう言いたくなる彼女の思いがよくわかるんですね。
だって、あの頃と今とでは、もう「世界」が違うとしか言いようがないのですから。
それは、クロと出会えたこともさることながら、彼女自身が「世界」を感じ取ったからなんだと思います。
それにしても、「田村さん 吉田さんとも」には思わずニヤニヤしてしまいますねw
クロとあーちゃんが、というところにも彼女の「みんな仲良く」という理想が透けて見えます。ゆりちゃんとは、この辺が決定的に異なる部分なのかもしれませんね。
こんなやり取りを、「あいつら歩くのおせーな」という吉田さんとあーちゃんをバックに見せるという演出がまたうまいなあ。
まさに、今までの世界ならありえなかった光景ですよね。
4クールw
これは、卒業までの一年間を指しているのでしょうかw相変わらずのアニオタ思考ですねw
ていうか、これはある意味、メタ的な視点でもあるのかもしれませんね。
主人公が私でクロはメインキャラの一人、というのも、この「ネモ特別編」ならばの台詞のように聞こえます。
実際には逆ですからね。
お前は「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」という、黒木智子が主人公の漫画のメインキャラの一人に過ぎないから!というか、最初の1年は単なるモブ!2年で準レギュラーぽい位置に昇格して、この3年生編を持ってようやくメインキャラとして認められた存在だからw
この辺の構図が妙に皮肉が利いていて、やっぱり谷川さんだなあとも感じますw
WWWWWまあ、さっきまで中学時代を思い出していたんだし、そこは大目にみてやれw
つーか、そのあおり癖もなんとかしろw
いやあ、途中までは本当に読むのが辛かったんですけど、このもこっちとネモの幸せそうな顔を見て、なんだかすごく安心しましたね。
ああ、やっぱりこの世界は「わたモテ」なんだと、改めて感じましたよ。
ここまで笑いが一切なかったのも少し寂しかったのですが、最後の最後でちょっと笑わせてもらいましたし、ここで締めでもいいかなという気もしたのですが……
おまけ
というわけで、ここからは「おまけ」編。
さきほどの幸せそうなネモで終わるのもキレイではありますが、やっぱりちょっと弱いですよね。
「わたモテ」はそんなぬるい日常アニメなんかではないはずですw
ネモの「は?」に、「え何それ、台本と違うんだけど?」的などっきり感を感じざるを得ないw
WWWWWW少し寄ってから、わずかに影が差す芸の細かさよw
ネモの表情を想像させるところにおかしさが増してくるんですよねw
てか、「もっといけないもの」とか、何言ってんだこいつw
そんな言い方、きょうびの高校生は言わないだろw
こう言ってはなんですけど、すっごくおやじ臭いw
WWWそりゃ、ネモもいろんな考えが脈絡なく浮かんできますよねw
怒ることも忘れるくらいにただ混乱するばかりのネモがまた可愛いというかなんというかw
ていうか、本当に普通はそんなこと言うわけないですよw
むしろ、そんなやつが普通にいてたまるかw
(ちなみに、「修学旅行の時」というのは、この時のことですねw)
……いや、距離感以前の問題だと思うんだがw
まあそれはさておき、フォローしておこうと思うだけ、もこっちも変わりましたよね。
以前の彼女だったら、なんで怒ってるのかすらわからなかったかもしれません。
いやあ、ずいぶん成長したものしたもので……

WWWWWWWWWWW頭おかしいだろwwwwwww
きれいとか汚いとかがフォローかよw
へへへ、とか、笑って和やかな空気を演出しているつもりなんでしょうかw
よけいにおぞましくなるだけだからやめろw
……いやあ、まいりましたね。
本当はこんなネタにあげたくはないのですが、笑ってしまったものは仕方ありません、
今回の一番笑ったシーンはここということにいたします!
でもまあ、言い訳をするようですけど、単なる安易な下ネタというわけでもないんですよ、ここは。
ネモのこのアップがあるからギャグシーンとして昇華できているんですね。
さきほどの表情を見せない影を差したネモの横顔が、ここへのフリになっているんです。三段オチに近いものがあるからこそ、笑えるんだという点も押さえてほしいところですね。(そうか?)
WWWほらw
あえてネモの表情を見せない演出が続いたからこそ、ページをめくってのこのコマのインパクトが映えるってもんですよwネモの顔芸が一気に花開いたって感じがするでしょw
ネモの叩き慣れていない感じもかわいいですね。びん、という響きがなんだか逆に怖いw
ていうかこれ、ネモも変な方向に突き指していないかなあ…(でも、目に指はマジで危険なので要注意!)
すぐさま、謝るネモがまたいじらしいですねw彼女の本質的な優しさが垣間見れます。
まあ、こうして見る分には、もこっちが泣かされたようにしか見えないわけですがw
何ごとかとあっけにとられている岡田と、じっと様子をうかがっている吉田さんがまたいいですね。
それぞれみんなが、「わたモテ」という世界の一員なんだということを実感します。
岡田にとっては、陽菜が叩いたことがよほどの驚きだったようです。
それはまさしく、「日常アニメ」の主人公を見るかのようなものだったのかもしれません。(まあ、思いっきり素人のそれだったわけですがw)
吉田さんの「やれやれ」感がまた素晴らしい。
きっと、どんなやり取りがあったのか、瞬時に理解したんでしょうねw
あいつまたやってるのか、てなものなのでしょうw
WWWWW何、その謎の信頼感w「殴ってくれる」ってw
まさに「アニメっぽい」関係性ですねw
ていうか、彼女たちは慣れてんのかよwそれはそれで問題だわw
なお、今回はここが個人的ベストもこっちになります。
別に変な趣味があるわけじゃないですよ?
つっこみ待ちなところも含めて、なんか日常アニメの主人公っぽいじゃないですかw
「過去編」までは、正直読んでて辛いものがあったんですよね。なんか古い傷をえぐられるようで冷静に読めない自分がいたんです。笑いも一切なかったですし。
でも、もこっちの姿を目にしたとたん、なんだか救われたような気分になったんです。それはまるで、ネモと気持ちがリンクしたかのような錯覚でしたね。
そして、ネモがこの2年間、どんな思いでもこっちを見ていたのかも、なんとなく理解しました。
きっと、彼女にとっては、もこっちこそが「日常アニメ」から飛び出してきたかのようなキャラクターだったんですよ。馬鹿でクズで、でもそれでも何ごとにも一所懸命で、見ていて飽きない彼女の世界は、それだけで彼女が理想としていたアニメの主人公だったのではないでしょうか。少なくともあんな面白い子、中学時代にはいませんでしたよねw
だから最初の一年は憧れるだけで十分だったのでしょう。自分も岡田たちと新たな世界を築き上げるのに必死だったでしょうし。彼女にとっては、毎日教室で「わたモテ」というアニメが放映されていたようなもの。うらやましいけど、それは自分自身は決して関われない世界。そんな思いだったのかもしれません。
それが、2年生になって彼女の気持ちにも少し変化が訪れます。再び席が隣同士になったのも何かの縁だ。もしかしたら、私も彼女が主役の作品の中で、何か役目を果たすことができるかもしれない。
最初はそんな気まぐれからのちょっかいから始まりました。
そして、運命の「学食」。
お互いアニメのような世界に憧れていた二人は、本当の意味で邂逅します。
あの瞬間から、ネモも本来の「自分」を意識し出します。
気が合わなくても、無理して「仲良く」を繕わなくても、築ける世界もあるかもしれない。そんなことを思い始めたのではないでしょうか。
今回、喪122「モテないし3年生になる」を彷彿とさせる場面がいくつかあったのも、そう考えると納得がいきます。
あの時、彼女はもこっちの挑発(?)にのって、最後の一年を「うまく演っていく」ことを捨て去りました。その瞬間、ネモは「わたモテ」という日常アニメのメインキャラとして認められたのです。
いやあ改めて、こんな重要な話を企画ものの産物でやるなよと言いたくなりますねw
というか、もし、投票で一位にならなかったら、今回の話はなかったわけですか?
そんなのありえないし、許されることでもないですよ!どう考えても、本筋も本筋、これをやらずして、終わらせてたまるかってなもんです。
……ただまあ、「特別編」とでも銘打たないと、ここまでディープな「過去編」は本編ではやれなかっただろうなというのも確かですね。
ネモが「私が主人公でクロがメインキャラの一人」と言っていたのも、きっとそういうことなのでしょう。あくまでこれは、「ネモが主人公だったら」というifストーリーの一環だったのです。
とはいえ、「わたモテ」の本編に組み込まれるべき話だったというのも揺るがない事実だと思います。
ここで明らかになったネモの「世界」は、きっと今後の展開にも大きく関わってくるでしょう。
みんなが仲良くなったこの世界で、これからどんなドラマが待っているのか。
次から始まるであろう、「三年生第二章」。
今から期待に胸が膨らみます!
いよいよ14巻の発売日が来年1月22日に決まりましたが、その前に13巻も予習しておきましょう!
2年に進級後、ネモがモブから準レギュラーへと進化いたします!
単なる「天使」からネモの人間性が見え始めてくるのは10巻から!
そんな最中、「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」も11月1日に特別編が公開されたわけですが、もちろん気の早いクリスマス編というわけではありません。
今回の特別編は「BOOK☆WALKER特別編」。
そう、あれは7月半ばのこと。
わたモテ13巻発売記念と銘打ってKADOKAWAが「もこっちとくっつくのは誰だ!?選手権」を実施したことがありました。そこで投票1位に輝いたキャラには、ガンガンONLINEにて書き下ろしストーリーが掲載されることになっていましたね。
いろいろな物議を呼んだせいか結果が判明してからけっこう待たされましたが、ようやく今回の更新となったわけです。
それにしても、ずいぶん久々の「特別編」です。
わたモテにおいて「特別編」といったら、ほぼ「クリスマス」のことを指すわけですが、去年はなかったですからね。2016年12月更新だった「特別編7」まで遡ることになります。
さらに「クリスマス」ではない特別編となると、千葉ロッテマリーンズとのコラボ企画だった「特別編6」が唯一のものになるわけですが、あれが2016年3月の更新ですからね。実に2年8ヶ月ぶりですよ。
まあ、滅多にないからこそ「特別」なわけですが、今回の「特別編」はかなり特殊ですよね。ある意味「お題頂戴」的な企画ですし。
なので今回に限っては、どんなパターンもありうるかなと思っていたんです。
それこそ「番外編」というか、わたモテ本編の世界観から離れてのifストーリーも想定していたんですよ。要するに「もしもシリーズ」ですね。「もしもネモともこっちが恋人同士だったら」みたいなw
前回、「まさかのメタ視点?もあり得るのでしょうか。選手権の楽屋裏とかw」 と予想したのもそういうことだったんです。
もちろん本編とはリンクしない形でないと困りますが、企画自体が悪ノリ気味だっただけに、そういうのもアリかなという感じだったんですね。
ところが、谷川さんはなにを勘違いしたのか(失礼w)、完全ガチンコ勝負を挑んできました。
とてもじゃないですけど、所詮企画ものだと軽く読み流せるものではありませんでしたよ。
ホント、なにをそんなに力んでいるんだか……(だから失礼だって)
というわけで、クリスマスではない「特別編」。
さっそく見てまいりましょう!

もう、表紙から気合入りまくりでしょう。なんですか、この力の入りよう!
構図もシチュエーションも最高ですよね。一瞬の煌めきをそっと切り取ったといった感じでしょうか。
こんな尊い絵に対して「BOOK☆WALKER特別編」なんて無粋なタイトルつけるなよと言いたくなるくらいですよ、まったく。
岡田と清田が何やらいい感じに見えるのも微笑ましいですが、やっぱり気になるのはこちらを振り返っているネモですよね。彼女は一体、何を見つめているのでしょう。微笑んでいるわけでもなく、寂しそうでもなく、それはまるで、忘れ物に気がついたかのように。
光と影のコントラストがまた見事ですよね。
平面な絵にもかかわらず、どこか奥行きを感じさせます。

ネモ編というのに、なぜか吉田さんの寝姿から始まるというw
でも、最後まで通して読んでみると、この始まり方こそが今回の話を象徴していたかのような気がしますね。
それにしても吉田さん、なんて無防備な……w

このモノローグからすると、ネモがもこっちに、「吉田さんって、お昼休みはいつもどうしてるの?」と聞いたんでしょうか。(それをもこっちに尋ねるのがまたいいwクロなら知っているとわかっているんですね)
ひょっとすると、前回のランチの際にそんな話題も出たのかもしれません。
岡田と加藤さんを含めて、ネズミーランドを一緒に回った仲間(ひとりだけ別クラスの人間がいましたけどw)でお昼を食べようということで、最初は吉田さんのことも探していた可能性もありますね。
いずれにせよ、この時点で通常の世界観ぽいですよね。「特別編」といっても、ifとかパラレルといった流れではなさそうです。

「私」ではなく、「私達」というのがポイントですね。
「私達」の中にいたからこそ、「私」を貫く吉田さんの姿に憧れに近い気持ちを抱いているのかもしれません。
さきほどの「本当に寝てる……」は、どこかまだ現実味を感じ取れないからこそのつぶやきだったのでしょう。
まあ実際こんな女子高生、それこそアニメやマンガの世界にしか存在できないでしょうしw

さっそく、吉田さんをマネてみるネモ。芝生に直接、というところに、彼女の憧れの強さが感じられます。普通だったら、制服が汚れるのを気にしたりするものでしょうけど、そういったことに無頓着という感じにも「アニメのヒロイン」さを見るのでしょう。
それにしても、こうしてみると抱き枕のデザインみたいだなw

目を閉じてもまぶしい。
ここがすごくリアルに感じられます。日差しの暖かさまで伝わってくるようですよ。
「この経験」というのは、単に吉田さんの真似、という意味ではないのでしょう。
こうすることで、太陽の光や風の動きを実感できるんです。「世界」を感じ取ることができるんですね。そして、その世界の中に確かに存在する自分。
これは、世界と自分のつながりを確かめるための「経験」なんだと思います。

ここから話は「過去編」に。夢、というより、フラッシュバックに近いような気もしますね。
ちょっとありきたりかなと思わなくもなかったのですが、本編と同じ世界軸での「ネモ特別編」なら、この流れしかないのかもしれませんね。
それはさておき、ついにネモの中学時代の様子が明らかになったわけですが、正直、ここから先はしばらく読み進めるのがきつかったです。
「オタばれ」とか「いじめ」とか、もっと暗黒時代を予想していた人には、この一見平和な世界は肩透かしだったかもしれませんが、私にとっては拷問に近いものがありました。
要するに、このネモのような立ち位置って、私の暗い学生時代を思い出させるんですよ。どのコミュニティにも深く関われなかった自分を見ているようでつらいんです。
このシーンも初っ端からきついものがあります。
アニオタ同士のディープな会話が繰り広げられる中、うわべだけの「面白かった」でしか入っていけないネモ。椅子の位置からしても、彼女が「お客様」的な存在なのがよくわかりますね。
ある意味、中学時代のもこっちとの対比でもあるのかなという気もしました。
同じ3人組でも、ゆうもここみの友モテトリオとは、まったく違う関係性がここにはあります。
この二人とネモとのやり取りには、何か見えない壁があるように感じられるんです。
それは視認できないからこそやっかいなんですよね。まさに「空気」なんです。
この頃のネモには、まだ「世界」を認識できていなかったのではないでしょうか。

まさに「オタサーの姫」的な感じですが、おそらくネモにはそんな自覚はないのでしょう。
この場合、“乗り換えた”ということではないんですよね。
どのグループに所属するかというより、ただみんなで会話を楽しみたいだけなんでしょう。
無邪気と言えば無邪気ですけど、さすがに相手も自分と同じ思いとは限らないということは学んでもいい頃なんじゃないかとは思います。

こういう女の子っていますよね。必要以上に距離感が近いというか。
で、こっちが距離を詰めると、「そんなつもりじゃなかった」とか言うんだ、絶対!(若干個人の偏見が混じっています)
ていうかネモって、2年の体育祭の時でもこんな感じだったような……

この子は、2年まで同じクラスだったのでしょうか。さきほどのアニオタ2人組とは違って、けっこう仲が良かったようですね。
ネモの広く浅くというか「八方美人」な部分をある程度わかっていて、だからこそ「うまくやってるか」探りを入れているようにも見えます。
それに対してのネモの答えは、「それなり」「どうだろうね」。
本人自身、あまりしっくりきていないようです。
不満があるというわけでもないけど、満たされているわけでもない。
つまりは、「自分」というものを実感できないからこそのもやもやなのでしょう。
それは、実際に地獄を味わっている人にとっては、生ぬるく感じるかもしれません。
でも、実態がないからこそ根が深いものもあると思うんですね。
私にはこのネモのもやもや感を、若さゆえだと簡単に切り捨てることはできません。

みきちゃんというんですね、この子。
作画もかなり気合が入っているというか、はっきり言って、ネモよりもかわいく描かれていますよねw
基本モブは「のっぺらぼう」にすることも多い谷川さんが、ここまで力を入れるというのは、ちょっと気になります。
ひょっとすると、今回限りではなく、何かのきっかけで再登場というパターンもあり得るかもしれません。

小島くんに告られたというみきちゃんに、いかにもといったトークを繰り広げるネモ。
それなりに青春を謳歌している感じではありますが、それでもどこか、通り一遍という印象がしてしまうのはなぜでしょう。
こう来たらこう返すといった、方程式みたいなものをなぞっているだけのように見えてしまうんですよね。

この場合、「タイバニ=戦い」「あのハナ=恋愛」なのでしょうか。
彼女が、アニオタ女子グループと男子グループを行き来するのも、好きなアニメの話題をしたいというより、ただ「みんなでワイワイ仲良く」していたいというだけなのかもしれませんね。
この辺のライトなファン感覚というのは、個人的にもよくわかるだけに複雑な気持ちにもさせられます。たぶん、作画がどうの世界観がどうのといった、突っ込んだ話で意見が分かれるのも好きではないんでしょう。
ずっとぬるま湯の中で、心地よさだけを感じていたい。
ネモのもやもや感は、そんな彼女の願望からきているような気がします。

ああ、この感じ……すごくわかるだけに見ていて辛くなりますね。
アニオタ女子二人のこの過剰ともいえる反応は、肥大化した劣等感が歪んだ形で表に出たものなのでしょう。
ていうか、そもそも、見られて困るようなものなら、そんなもの教室で描くなよといった話ですからねw
取るに取らない連中ばかりのこの教室内で、ひそかにこんな危ないものを嗜んでいる私達、というシチュエーションに陶然としているだけなんです。

一般人って…
ほんと、これに尽きますよ。
そもそも「一般人」という言い方自体、普通はしないですからね。
そこは「普通の人は」とかでいいはずなんです。
自分は「一般人」とは違うという、変な自意識があるからこそ出てくる言葉なんですよ。
彼女たちに言わせれば、ネモこそ上から目線に見えるのかもしれませんけど、
実は自分たちも「一般人」という線引きで、無意識に見下しているんです。
劣等感が拗れると逆に歪んだ優越感にも変わるといういい例ですね。

「マジで」「ヤバくない」「ウケる」
そんなワードだけで、会話が成立するような人たちの輪に中にいるネモ。
一般人にもオタクにもなれなかったかつての自分を見ているようで、胸が痛くなります。
その場限りの関係に身を置くのは、楽ではありますけど、それだけでは心は満たされないんですよね。
彼らが「のっぺらぼう」なのは、ネモの記憶の中にその顔が一切なかったからなのでしょう。
形だけの「みんなでワイワイ仲良く」を求めても、けっきょくは何も残らないのです。

こんなにも見ていて悲しくなる笑顔があるでしょうか。
今のネモが見せる豊かな表情とは真逆の、あまりに空虚なその微笑みに戦慄さえ覚えます。
空気を読んでみんなに合わせる。
遠足編が始まった頃、ネモが「普通の女の子のグループ」をそう評していたのを思い出します。
うまく空気を読んでいるように見えて、実は単に空気に流されているだけなんですよね。

この構図もつらい。
二人がネモに対して不信感を抱くのは当然ですけど、結果的に自分たちも陰口を叩いているわけですよね。本人がいないところで。
しかも、「すっげー悪口言ってた」とか、本人補正で話を盛っちゃっているわけです。
そしてやっぱり出ました、「普段から見下し入ってた」のひと言。
今だから言うけど…みたいなズルさを感じないわけにはいきません。
自分たちもネモに対して一線を引いていたことへの自覚は一切ないんですよね。
どっちがどうということではなく、なんともやりきれない気持ちにさせられます。

このネモにももどかしさを感じてしまいます。
あの場合、「何も言ってない」は言っていたのと同じことなんですよ、言われたほうにとっては。
私は一緒に笑っていただけって、そんなの当事者にとっては無責任な言い訳にしか聞こえません。
これが「いじめ」だったらどうでしょう。
私はいじめていないただ見ていただけ、とでもいうのでしょうか。
これはネモ自身の弱さではなく、人間なら誰もが持っている弱さだからこそ、一度立ち止まって考えるべきシーンだと強く思います。

彼女の「みんな仲良く」は、時として人を傷つけることもあります。
「自分」の居心地の良さを求めていく中で、周りの人の気持ちまでは思いが及ばなかったんでしょうね。
これは誰にでも一度はあることだと思います。ネモだけを責めるのも違うでしょう。
でもやっぱりこれは、男の子のほうに同情してしまいますね。
彼はこの後、人知れず「うわああああああ」と叫ぶことでしょうw
しかしネモは、恋愛というものに興味がないというよりも、むしろ避けているような気もしないでもないですね。
さきほどのみきちゃんとのやり取りも、あえて乗っかることで自分とは違う世界のお話ということにしたいのかなという印象を受けました。
戦いも恋愛も同等の扱いにしていたのも、その辺の意識が絡んでいるのかもしれません。

あの一件以来、より「演じる」ことに徹しているのでしょうか。もう誰とも必要以上には関わらないと、肝に銘じているかのようです。
そもそも、本当に塾の予定があるのでしょうか……

ああ、やっぱり……
クラスメイトとの交流は最小限に抑えて、アニメの世界に浸りながら勉学にいそしむ道を選んだネモ。
大好きな「みんな仲良く」のアニメを流しているにも関わらず、ちっとも楽しそうには見えません。
思えばネモは、この中学時代において本当の意味での「笑顔」は一切ありませんでした。
いつもアニメのような理想の楽しい生活を渇望しているからこそ、かえって自分の感情を見失ってしまったんですね。なんと皮肉なことでしょう。

時は流れ、高校入学の日。
桜の花びらが過去の世界を飛び越えて(?)、バックの黒ベタまでに舞っているのがなんとも印象的です。
それはそうと、ここは今回の話の中でも特に注目すべきコマですよね。もう、いろいろと気になるところが多すぎです。
まずは、やっぱり左端の子に触れないわけにはいかないでしょうw
どうみても、入学時のうっちーそのものじゃないですかwこんなさっぱりした顔のやつがそうそういるわけがないw
髪、このころはロングだったんですね。色も今とは違うようですし、どこかでイメチェンしたのでしょうか。ネモとは違い「高校デビュー」というわけではなさそうですが、非常に気になります。これはぜひとも、「うっちー特別編」も期待したいところですw
そして、その隣で大きなバックを抱えてクラス表?を見ている黒髪の少女!
この目つきからして、吉田さんではないですか!
なんと、当時は黒髪だったんですね。これまた、重要な情報がさらりとw
こうしてみると、多少やさぐれている感じはありますが、特にヤンキーというわけでもなさそうな雰囲気ですよね。むしろバンド少女っぽいかも。
この後、麗奈や杏奈ねえさんと出会って、悪の道(笑)に誘われることになるのでしょうか。非常に気になります。これはぜひとも、「吉田さん特別編」を期待……って、思わずコピペしてしまいそうになりましたw
右の方に目をやると、なんと柿沼!2年の2学期では、もこっちの隣になったこともありましたよね。(単行本7巻所収;喪67「モテないしし姫になる」参照)
男勢を入れるにせよ、清田や和田、せめて初芝くらいでもいいところを、なぜあえて彼をここに抜擢したのでしょう。非常に気になります。これはぜひとも、「柿沼特別編」を……って、いい加減しつこいと言われそうなのでこの辺でやめにしますw(つーか、そんなの見たくないしw)
黒髪ロングの子も気になりますけど、最後はやっぱり、宮崎さんですよね。ていうか、このシーンをぱっと見た場合、まず目に入ってくるのは彼女でしょうし。
少し不安そうな表情もさることながら、彼女もまた、今とは違う髪の色なのも気になりますね。
うっちーと対角線上にいるような構図も何かを示唆しているように感じられますし、今後の伏線になることを期待しないわけにはいかないでしょう。
……まったく、企画ものの特別編だというのに、なんでこんな本編さながらの内容になってんだかw

過去編において、あの「うぇーい」を特にクローズアップしなかったのは意外でしたね。
今までの流れからすると、彼女の「高校デビュー」はすでに約束されていたことであって、あの一件が特にきっかけになったというわけではなさそうです。
でもちゃんと、「私黒木だから覚えといて」の言葉通りに覚えていたわけですから、それなりに大きな出来事であったのも確かでしょうね。自分のクラスの名前に、まず「黒木」を探すくらいなのですから。
ネモの周りにトーンで光った桜が舞っていますが、これはあの3年生の始業式の花びらを思い出させる演出なんでしょうね。
さて、そんなネモに声をかける人が……

おお、ここで岡田登場!
中学時代の回想では、出てこなかった彼女ですが、いったいいつ知り会いになったのでしょう。

ああ、なるほど。
実はここが彼女たちの出会いだったわけですね。
私は以前から、ネモは岡田に対して何かコンプレックスみたいなものがあるんじゃないかと思っていたのですが、「高校デビュー」後、初の友達だったからこそ、オタばれしたくないという気持ちが強かったのかもしれません。
それにしても、「どこ中」「○○○中ってわかる?」があるあるっぽ過ぎるw

「今度はうまく演る」。
この言葉が、2年後の「うまく演るのはもういいか」に繋がるわけですね。
先ほどの花びらといい、なんともニクイ演出です。
ところで、もこっちの前にいる子は「岡さん」でしょうか?なんか雰囲気が違うんですけど……
ていうか、この子、心理テストで「処女か非処女か」ってやってた子でしょ。(単行本3巻所収;喪23「モテないし悪天候」参照)※
考えてみれば、3年生になって初めての席順も名前順だったと思うんですけど、その時も岡さんはいませんでしたよね。もこっちの前は加藤さんと岡田でしたし。
うーん、いったい何者なんだ岡さんw
※後から確認したら、この子、喪39「モテないし自己紹介する」(単行本5巻所収)の回想シーンでも出てきていました。やっぱりこの子が岡さんなのかなあ。

ここで、因縁(?)の「黒木さん」に気付くネモ。
思えば、入試といい、2年のクラス替え、3学期、そして3年生と、節目節目の際には必ずこの二人は隣同士になっていたわけです。
「根元」という名前は、この構図を考えてのことだったのかもしれませんね。
それはそうと、もこっちは随分緊張していますね。汗も浮かんでいるしw
視線も真っ正面を向いて、横の人のことなんか目に入らないよう様子。
入試の時の浮かれ具合が嘘のようです。

ネモは当然あの時のことを覚えていて、だからこそ声をかけたわけですが、
当の「黒木さん」のほうはまったく覚えていないようです。
なにしろ「ど…どども…は 初めて…まして?」ですからw(初めてましてってなんだよw)
ある意味、もこっちも「高校デビュー」だったのかもしれませんね。
中学時代の自分はなかったことにして、ここで一から始めようと力んでいた頃だったのかも。

ああ、この感じ、懐かしいなあw
そうそう、昔のもこっちって、こんな風に人から話しかけられると吃りまくりだったんですよね。
今の内に仲良くなっていようと、「私黒木だから覚えといて」とスマート(?)に自己紹介していたのはいったい何だったんだw
完全に本人自身が忘れているってw
そんなことは知ってるよ、とばかりの笑みを浮かべるネモがちょっと怖いw

「覚えといてね黒木さん」
これは、私は覚えているよ、ということなんですよね。
ネモなりのメッセージだったわけです。
だからこそ、2年でまた同じクラスになった際、「あっもしかして私の名前とかわからない?」と言ったのでしょう。(今思うと、ガンダム絡みで覚えておいてよかったのかもw)
というわけで、せっかくの「ネモ特別編」ですし、今回はこのネモを「ベストネモ」ということにしたいと思います!

「過去編」から覚めてまず目に入ってくるのが、逆光に照らされたあーちゃんともこっちというのが素晴らしいですね。少しずつ目が慣れてきて、だんだんはっきりしてくるさまが手に取るようにわかります。まさに「今」という世界に戻ってきたという感じでしょうか。
それにしても、岡田ともこっちがいつの間にかすごく仲良くなっていますね。
「起こそうぜ」とか「陽菜のこと頼むわ」とか、ほとんど親友相手の口ぶりじゃないですか。
もこっちのほうも「いつもここでパンツ公開してるよ」と、普段通りの“素”のまんまで、見ていて微笑ましく思えますね。
うん、ここが今回の個人的ベストシーンといっていいでしょう!
もこっちにネモのほうをお願いしたのは、吉田さんにまた変なことをやってシメられないようにという岡田なりの配慮なのかもしれませんねw(けっきょく、その配慮は無と帰するわけですがw)

さっさと起こせやw
ていうか、ネモにしてみたら、ちょっと怖いですよね、このシチュエーション。何か良からぬことを企んでいるんじゃないかと思うじゃないですか。
たぶん、もこっちがどんな起こし方をするのか様子を見るつもりもあったんでしょうから、よけいに「!?」となったことでしょうw

トップのサムネでも使われた「萌えシチュエーション」w
まあ、これは「特別編」ならばの読者サービスショット的な意味合いもあるんでしょうね。
もこっちがラノベ主人公にしか見えないw

いや、はばかりながら言わせてもらえば、見えてたら見てしまうのが人間としての性だと思いますよw ここはもこっちを肩を持ちたいところです。
ただ普通は、見て見ないふりをするもんですけどねw
普通に吉田さんを起こす岡田と、頭を掻きつつ寝ぼけた様子の吉田さんがなんとも平和な光景なだけに、そのコントラストがおかしいですねw

それを言ったら、吉田さんだって相当なものだと思いますけどねw(まあ、彼女はアニメとか関係なしにああだからすごいのですが)
ていうか、前回、お前も「青春っぽくてテンション上がる」とか言ってたろw
人のこと言えた義理かw
まあ要するに、みんなアニメのような世界に憧れているってことで!

過去の自分を省みたことで、彼女の中で何か踏ん切りみたいなものがついたんでしょう。
この横顔には、中学時代に見せていた硬さみたいなものはもはや見受けられません。
まっすぐ前を見て、迷いがない表情をしていますよね。

「みんなでワイワイして悪口とかイジメとかない」日常アニメみたいな生活。
それは確かに、今までとたいして変わらないのかもしれません。
でも、ひとつだけ確実に違うところがあるんです。
かつてだったら、二人でこんな話を交わすことすらなかったでしょう。
彼女たちの「世界」が交わったからこそ、この瞬間があるんですよね。

今までの世界なら。
このネモの言葉がすべてを語っているような気がします。
普通だったら、「今までなら」で済むところをあえて「世界」というところに、中二っぽさも感じるわけですが、
でもやっぱり、あの過去を振り返ってみると、こう言いたくなる彼女の思いがよくわかるんですね。
だって、あの頃と今とでは、もう「世界」が違うとしか言いようがないのですから。
それは、クロと出会えたこともさることながら、彼女自身が「世界」を感じ取ったからなんだと思います。
それにしても、「田村さん 吉田さんとも」には思わずニヤニヤしてしまいますねw
クロとあーちゃんが、というところにも彼女の「みんな仲良く」という理想が透けて見えます。ゆりちゃんとは、この辺が決定的に異なる部分なのかもしれませんね。
こんなやり取りを、「あいつら歩くのおせーな」という吉田さんとあーちゃんをバックに見せるという演出がまたうまいなあ。
まさに、今までの世界ならありえなかった光景ですよね。

4クールw
これは、卒業までの一年間を指しているのでしょうかw相変わらずのアニオタ思考ですねw
ていうか、これはある意味、メタ的な視点でもあるのかもしれませんね。
主人公が私でクロはメインキャラの一人、というのも、この「ネモ特別編」ならばの台詞のように聞こえます。
実際には逆ですからね。
お前は「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」という、黒木智子が主人公の漫画のメインキャラの一人に過ぎないから!というか、最初の1年は単なるモブ!2年で準レギュラーぽい位置に昇格して、この3年生編を持ってようやくメインキャラとして認められた存在だからw
この辺の構図が妙に皮肉が利いていて、やっぱり谷川さんだなあとも感じますw

WWWWWまあ、さっきまで中学時代を思い出していたんだし、そこは大目にみてやれw
つーか、そのあおり癖もなんとかしろw
いやあ、途中までは本当に読むのが辛かったんですけど、このもこっちとネモの幸せそうな顔を見て、なんだかすごく安心しましたね。
ああ、やっぱりこの世界は「わたモテ」なんだと、改めて感じましたよ。
ここまで笑いが一切なかったのも少し寂しかったのですが、最後の最後でちょっと笑わせてもらいましたし、ここで締めでもいいかなという気もしたのですが……
おまけ

というわけで、ここからは「おまけ」編。
さきほどの幸せそうなネモで終わるのもキレイではありますが、やっぱりちょっと弱いですよね。
「わたモテ」はそんなぬるい日常アニメなんかではないはずですw
ネモの「は?」に、「え何それ、台本と違うんだけど?」的などっきり感を感じざるを得ないw


WWWWWW少し寄ってから、わずかに影が差す芸の細かさよw
ネモの表情を想像させるところにおかしさが増してくるんですよねw
てか、「もっといけないもの」とか、何言ってんだこいつw
そんな言い方、きょうびの高校生は言わないだろw
こう言ってはなんですけど、すっごくおやじ臭いw

WWWそりゃ、ネモもいろんな考えが脈絡なく浮かんできますよねw
怒ることも忘れるくらいにただ混乱するばかりのネモがまた可愛いというかなんというかw
ていうか、本当に普通はそんなこと言うわけないですよw
むしろ、そんなやつが普通にいてたまるかw
(ちなみに、「修学旅行の時」というのは、この時のことですねw)

……いや、距離感以前の問題だと思うんだがw
まあそれはさておき、フォローしておこうと思うだけ、もこっちも変わりましたよね。
以前の彼女だったら、なんで怒ってるのかすらわからなかったかもしれません。
いやあ、ずいぶん成長したものしたもので……

WWWWWWWWWWW頭おかしいだろwwwwwww
きれいとか汚いとかがフォローかよw
へへへ、とか、笑って和やかな空気を演出しているつもりなんでしょうかw
よけいにおぞましくなるだけだからやめろw
……いやあ、まいりましたね。
本当はこんなネタにあげたくはないのですが、笑ってしまったものは仕方ありません、
今回の一番笑ったシーンはここということにいたします!
でもまあ、言い訳をするようですけど、単なる安易な下ネタというわけでもないんですよ、ここは。
ネモのこのアップがあるからギャグシーンとして昇華できているんですね。
さきほどの表情を見せない影を差したネモの横顔が、ここへのフリになっているんです。三段オチに近いものがあるからこそ、笑えるんだという点も押さえてほしいところですね。(そうか?)

WWWほらw
あえてネモの表情を見せない演出が続いたからこそ、ページをめくってのこのコマのインパクトが映えるってもんですよwネモの顔芸が一気に花開いたって感じがするでしょw
ネモの叩き慣れていない感じもかわいいですね。びん、という響きがなんだか逆に怖いw
ていうかこれ、ネモも変な方向に突き指していないかなあ…(でも、目に指はマジで危険なので要注意!)

すぐさま、謝るネモがまたいじらしいですねw彼女の本質的な優しさが垣間見れます。
まあ、こうして見る分には、もこっちが泣かされたようにしか見えないわけですがw
何ごとかとあっけにとられている岡田と、じっと様子をうかがっている吉田さんがまたいいですね。
それぞれみんなが、「わたモテ」という世界の一員なんだということを実感します。

岡田にとっては、陽菜が叩いたことがよほどの驚きだったようです。
それはまさしく、「日常アニメ」の主人公を見るかのようなものだったのかもしれません。(まあ、思いっきり素人のそれだったわけですがw)
吉田さんの「やれやれ」感がまた素晴らしい。
きっと、どんなやり取りがあったのか、瞬時に理解したんでしょうねw
あいつまたやってるのか、てなものなのでしょうw

WWWWW何、その謎の信頼感w「殴ってくれる」ってw
まさに「アニメっぽい」関係性ですねw
ていうか、彼女たちは慣れてんのかよwそれはそれで問題だわw
なお、今回はここが個人的ベストもこっちになります。
別に変な趣味があるわけじゃないですよ?
つっこみ待ちなところも含めて、なんか日常アニメの主人公っぽいじゃないですかw
「過去編」までは、正直読んでて辛いものがあったんですよね。なんか古い傷をえぐられるようで冷静に読めない自分がいたんです。笑いも一切なかったですし。
でも、もこっちの姿を目にしたとたん、なんだか救われたような気分になったんです。それはまるで、ネモと気持ちがリンクしたかのような錯覚でしたね。
そして、ネモがこの2年間、どんな思いでもこっちを見ていたのかも、なんとなく理解しました。
きっと、彼女にとっては、もこっちこそが「日常アニメ」から飛び出してきたかのようなキャラクターだったんですよ。馬鹿でクズで、でもそれでも何ごとにも一所懸命で、見ていて飽きない彼女の世界は、それだけで彼女が理想としていたアニメの主人公だったのではないでしょうか。少なくともあんな面白い子、中学時代にはいませんでしたよねw
だから最初の一年は憧れるだけで十分だったのでしょう。自分も岡田たちと新たな世界を築き上げるのに必死だったでしょうし。彼女にとっては、毎日教室で「わたモテ」というアニメが放映されていたようなもの。うらやましいけど、それは自分自身は決して関われない世界。そんな思いだったのかもしれません。
それが、2年生になって彼女の気持ちにも少し変化が訪れます。再び席が隣同士になったのも何かの縁だ。もしかしたら、私も彼女が主役の作品の中で、何か役目を果たすことができるかもしれない。
最初はそんな気まぐれからのちょっかいから始まりました。
そして、運命の「学食」。
お互いアニメのような世界に憧れていた二人は、本当の意味で邂逅します。
あの瞬間から、ネモも本来の「自分」を意識し出します。
気が合わなくても、無理して「仲良く」を繕わなくても、築ける世界もあるかもしれない。そんなことを思い始めたのではないでしょうか。
今回、喪122「モテないし3年生になる」を彷彿とさせる場面がいくつかあったのも、そう考えると納得がいきます。
あの時、彼女はもこっちの挑発(?)にのって、最後の一年を「うまく演っていく」ことを捨て去りました。その瞬間、ネモは「わたモテ」という日常アニメのメインキャラとして認められたのです。
いやあ改めて、こんな重要な話を企画ものの産物でやるなよと言いたくなりますねw
というか、もし、投票で一位にならなかったら、今回の話はなかったわけですか?
そんなのありえないし、許されることでもないですよ!どう考えても、本筋も本筋、これをやらずして、終わらせてたまるかってなもんです。
……ただまあ、「特別編」とでも銘打たないと、ここまでディープな「過去編」は本編ではやれなかっただろうなというのも確かですね。
ネモが「私が主人公でクロがメインキャラの一人」と言っていたのも、きっとそういうことなのでしょう。あくまでこれは、「ネモが主人公だったら」というifストーリーの一環だったのです。
とはいえ、「わたモテ」の本編に組み込まれるべき話だったというのも揺るがない事実だと思います。
ここで明らかになったネモの「世界」は、きっと今後の展開にも大きく関わってくるでしょう。
みんなが仲良くなったこの世界で、これからどんなドラマが待っているのか。
次から始まるであろう、「三年生第二章」。
今から期待に胸が膨らみます!
いよいよ14巻の発売日が来年1月22日に決まりましたが、その前に13巻も予習しておきましょう!
2年に進級後、ネモがモブから準レギュラーへと進化いたします!
単なる「天使」からネモの人間性が見え始めてくるのは10巻から!
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