私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪137~久々の「痛さ」全開。でもやっぱり、わたモテは「ギャグ漫画」なんです~
7月5日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」が喪137に更新されました。
わたモテは「ギャグ漫画」です。これは揺らぎない事実と言ってもさしつかえないでしょう。
といっても、「ギャグ漫画」にもいろいろあるわけで、このマンガはただ単にキャラがバカをやっている姿を笑っていればいい作品ではありません。
「笑える」「痛い」「切ない」を絶妙なバランスで調合したオリジナリティー溢れるギャグ漫画なわけです。
喪135「モテないし仮面をかぶる」はどちらかというと、「笑える」話でした。
前回の「モテないし漫画を薦める」は「切ない」話だったと思います。
では、今回はというと……
まあ「痛かった」ですね。
なんだかここまで痛いわたモテも久々な気がしました。
確かに順番からすると、「笑える」「切ない」とくれば次は「痛い」というのは予想できます。ただいかんせん、「痛さ」というのは他の要素に比べてもより効果が強烈なため、あまり出しすぎてもいけないんです。ある意味、劇薬ですね。そうしないと「ギャグ漫画」としての“体(てい)”が危うくなる可能性があるんですよ。使用には慎重さが求められるわけです。
だからこれまでのわたモテでも、だいたい「笑い」=6、「切なさ」=3、「痛さ」=1くらいのバランスになっているのではないでしょうか。(割合はあくまで個人の印象です)
ここ最近でも、私が「痛い」なあと感じた回を思い出してみると、喪124「モテないし友達の関係」までさかのぼりますからね。そうそうあるものじゃないんです。
まあ逆にいえば、そろそろやってきてもおかしくないと予測すべきだったわけですがw
ただ谷川さんは、ルーチンワーク的に「痛い」話を持ってきたわけではありません。
今までの流れをしっかり踏まえながら、必然的に今回の内容になっています。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!
なんと、またまた“表紙”付き!
前回の表紙が喪134、その前が喪132ですが、その時は実に半年ぶりの表紙だったわけで、ここに来てのこのペースアップぶりはいったいどういうことでしょう。
でもよくよく考えてみると、その半年のブランクって、ほぼあの「遠足回」と重なるんですよね。
「遠足」では、たまたま表紙を入れるタイミングがなかっただけということも考えられます。
つまりは、長い遠足編がおわって表紙のタイミングも以前のペースに戻っただけなのかもしれません。
ただ、ひとつ気になることがあります。遠足編後の表紙には、それまでにはなかった共通項があるんです。
それは「加藤さん」。
遠足編前には、表紙に一切出てこなかった彼女が、なぜか3回連続で登場しています。
しかも、すべてに登場しているのも彼女だけなのです。
これは単なる偶然なのでしょうか。それとも、何か意図してのことなのでしょうか。
まだこの時点で結論を急ぐべきではないかもしれませんが、なんだか今後の展開との関係性を疑いたくなりますね。
というわけで、今回は「モテないしGWを迎える」。
いやあ、やっぱりきましたね、「ゴールデンウィーク編」。
飛ばしていきなり「席替え」というパターンも考えられたのですが、本当に今のわたモテは、ゆっくりと時間をかけて描いていくようですね。タイトルからしても、しばらく続きそうな気配です。
さて、これは一体どういう状況なのかと思いきや、どうやら全校集会の真っ最中のようですね。
五十音順に並んでいるようですが、もこっちの後ろにいる人物にまず笑ってしまいましたw
なんだよ、その情報wあえて表記することなのかw
ていうかこれ、「全校集会中 でも考えることは…」に続いて「ロッテ2軍情報」と読めてしまいますよwそんなん、こみさんだけだってw(実は意外なことに、ここが今回一番笑ったシーンになります)
それにしても、こうして4人が並ぶのも珍しい構図ですね。全校集会ならばの光景でしょうか。
それぞれのスカートの長さが印象的です。(もこっち>小宮山さん>岡田>加藤さん)
真子が見切れているところがまたうまいですよね。隣にいるであろう田村ゆりちゃんをあえて見せないことで、読み手の想像力を駆り立てるわけです。
あと、鈴木も久々に見た気がします。そうか、清田の後ろが鈴木なんですね。もしかすると、入学式あたりで自分の苗字の前後とまず仲良くなる感じだったのかな?後ろを向いて話し込む感じがなんだか懐かしいw
そのコオロギが後ろにいるんだがw
てか、コオロギさんもいつまで見てるんだよw誰か注意する人もいないのかw
でもなんだかんだいっても3人で集まることが、すでに確定事項なのがいいですよね。
3年ということで、遊ぶことよりまず勉強会が頭に浮かぶというのも時の流れを感じさせます。
そうか…もう進学や将来のことが目の前に迫ってきているんですよね。
サムネにも使われたシーンですが、加藤さんから誘ってくるというのは今までになかった展開ですね。
ひょっとすると、「3年生編第二章」は彼女を中心にした話になるのでしょうか。
表紙の件も含めて気になるところです。
“茜”と“根元さん”。
いまだにこの距離感なのが印象的ですね。
おそらく、まず加藤さんと岡田の間で話があって、そこから岡田がネモ、加藤さんがもこっちを誘おうという流れになったのかなという感じがします。
リア充会話、やべえw
清田の入り方とかもうマジで腹立つわw
岡田とのやり取りもなんか板についている感がありますよね。じゃれあうのもいい加減にしろw
いきなりの流れにもこっちもついていけないようです。いつもなら、心の中で毒づいたりしてるんですけどねw
その反面、加藤さんの楽しそうな顔!彼女にとっては、こういうやり取りが何より微笑ましく見えるのでしょう。
二人の反応の違いが妙に印象に残ります。
この後、加藤さんはもこっちにこう言います。
「田村さんとか他の人にも声かけていいから」
もこっちが一緒に来やすいように気を遣っているんですね。
逆にいえば、彼女一人だと、来づらいことを加藤さんはわかっているということになります。
他の人の筆頭にまず「田村さん」をあげているのも興味深いですね。
すでにもこっちとゆりちゃんの仲は、当たり前のこととして認識されているのでしょう。
というわけで、さっそく「田村さん」を誘うもこっち。
この構図は、喪119「モテないし打ち上げに行く」の逆のようにも感じました。
当時、
このシーンのコメントで
> てっきり、ネモや加藤さんがもこっちを「せっかくなんだし行こうよ」と誘ってくる展開を予想していた
こんなことを書いていたことに少しドキッとしてしまいましたよ。
まさか、約一年後に実現することになるとは……
それにしても、こうして比べてみると、ゆりちゃんの表情に陰りが混じっているのがよくわかりますね。
この二人のやり取りも、なんとなく「打ち上げ会」を思い出させます。
もこっちの「嫌ならいいけど」にせよ、ゆりちゃんの「嫌じゃないけど……」にせよ、自分の意志の所在をあいまいにしている感じがあの時とちょっと似ているんですよね。
お互いにボールを預けようというズルさが垣間見れるような気がします。
「私行かなかったら 黒木さん行かないの?」
これなんかはもろ、打ち上げ会の時の「黒木さんも行かないなら私もやめるけど」と繋がっていますよね。
もしかすると、言った本人も意識しているんじゃないかと思わせるほどです。
それに対してのもこっちの態度もあの時のままですね。煮え切らないというか。
そんなもこっちを横目で見つめるゆりちゃんの表情が、またなんとも意味ありげです。彼女もあの時が頭によぎっているのかもしれませんね。
というわけで、打ち上げ会のことを思い出してか、「真子と吉田さん」を誘ってみるゆりちゃんでしたが……
うわ、ここで打ち上げ会の埋め合わせを持ってくるか…
わたモテの神様(谷川ニコ)は、なんと意地の悪いめぐりあわせを用意しているのでしょうw
この段階でもう、「痛い」ですよ。ゆりちゃんの「………」が私の胸をちくちく刺してきます。
そして、南さんの嬉しそうな笑顔ときたら!なんだか逆に、空虚なものを感じてしまいますね。
「今日はまこっち来るからー」という言葉が、またよけいに空しさを加速させます。
”今日は”ということは、その前に「また小陽ちゃん、ひとり?」といったようなことがあったのでしょう。
それを考えると、のっぺら子の笑顔がなんとも不気味に見えてしょうがありません。
ここでもゆりちゃんの表情をあえて見せない演出。
でもセリフだけでどんな顔をしているのか目に浮かびますよね。
そして、それに追い打ちをかけるかのようなまこっちの無慈悲な言葉!
真子ママwww
さすがにこんな言い方じゃあ、ゆりちゃんもむっとするわなw
ひょっとすると、今までもまこっちのちょっとした言動に「上から目線」的な侮蔑の匂いを感じていたのかもしれませんね。
ああ……ゆりちゃん……
これは前回の話を踏まえてのことですよね。
あの時の「わかってくれた」もこっちのことが頭にあるのでしょう。
彼女の中では、打ち上げの時の自分ともこっちがダブって見えているのかもしれません。
いや、そう思い込みたいのでしょう。
私には黒木さんがわかっているし、必要としている。同じように、黒木さんも私のことをわかっているし必要としているはずだと。
自分に手を差し伸べてくれた黒木さんのように今度は私が助ける番だ、くらいに思っているのかもしれません。
実際は、前々回のネモともこっちのやり取りも聴いているはずですし、加藤さんとのことも見ているはずなんですけどね。
キラキラした日差しがなんとも皮肉に見えるのは私だけでしょうか。
けっきょく、もこっちとゆりちゃんとだけで行くことに。
この席順がまた彼女たちの関係性を象徴していますね。
そして、一人だけ目線をあらぬところに向けているゆりちゃん。
なんだか見ているほうが辛くなってしまいますね。
これはもう、好きな人の前では普段通りにできなくってキョドってしまうやつだろw
ホントもこっちは、加藤さんのことになると、かつてのもこっちに戻りますよね。
イケメンコンビニ店員か小坂君を前にしているかのようですよw
WWW
なんともネモらしいイジりですねw
もこっちのツッコミも流れるように自然で、実にいいコンビだなあと思わせます。
つーか、さっきの清田と岡田並のじゃれ合いだぞwこのリア充め!
(そしてここでも、加藤さんとゆりちゃんの表情を描かないのが谷川ニコ!)
ヘラヘラってwww
ヒロインに使う擬態語か?これw
ある種、もこっちの憧れを揶揄したような表現ですが、もしかすると、ゆりちゃん視点から見える一コマなのかもしれませんね。
怖…
いや、もうホント怖いですよ。
おそらく、あのゆりドンのことを踏まえてのことだと思うのですが、とても笑える場面ではありません。
あの時だけではなくって、普段から彼女は自分の衝動を抑えきれなくなったりするのでしょうか?
えへへへ…と弛緩しきったもこっちの顔が、よけいに不安な気持ちへと駆り立てますね。
ちょっとかわいいw
こういうスネ方は、むしろ微笑ましくさえありますね。
「手出そう」からのこれだったので、なんだかよけいにホッとさせられました。
そして、そんなゆりちゃんに声をかける岡田。
「田村」という呼びかけが新鮮に響きますね。
ていうか、この場合、もこっちが気を遣って声をかける場面だろw
なんで岡田に気を遣わせてるんだw
ああ、なるほど。
岡田はずっと、ゆりちゃんに謝りたかったんですね。
吉田さんにはたぶん打ち上げの時にきちんと謝ったんでしょうけど、彼女への謝罪はタイミングを逸していたのでしょう。
さりげなく、「なんにする?」と声かけたのはそういうことだったんですか。なんだかすごくいじらしいですね。
ぽつりぽつりと、確かめるように言葉にする岡田はかっこいいです。
「え?」とびっくりしたゆりちゃんもいいw
まさか、そんなことを言われるとは夢にも思っていなかったんだろうなあ。

二人の目線の位置が印象的です。
窺うように上目遣いでゆりちゃんを見て謝る岡田に、「もういいよ」と、少し目線を下げて目を合わせようとしないゆりちゃん。
でもそんなゆりちゃんの気持ちを汲んで「そっか」となんでもないように応える岡田がすごくいいですね。
そして、黒木が変な奴、という共通認識で、目線を合わせる二人。
はじめて二人の気持ちが一緒になった瞬間ですねw
わずかですけど、ここでゆりちゃんが微笑むところに胸がキュンとなってしまいます。
WWW的確な例えだな、おいw
「照れ」というか、この場合、後ろめたさみたいなものもありそうですけどねw
ゆりちゃんの「………」も印象的で、ネモへのそれとはまた違った感じですよね。
ここでは嫉妬というより、じっと観察しているようかのように見えます。
それにしても、もこっち!「へへへ」ってw
ネモと岡田のこんなやり取りもなんだか久しぶりのような気がします。
もうすっかり、元通りになったようでなんだか安心してしまいますね。
さりげなくストローを岡田に向けているネモに、思わず口元がほころんでしまいます。
はちみつ豆乳というのがまた、いかにも女の子ぽいw
田村さんにもしっかり声をかける加藤さん。
まあ、彼女が誘っていいよと言ったのですから、むしろこのくらいの気配りは当然ともいえるわけですが、それでもやっぱり加藤さんだなあと思わせます。なんていうか、押しつけがましくないんですよね。
それでもやっぱり、ゆりちゃんは少々落ち着かないよう。出てくる言葉もどうしてもつっかえつっかえになってしまうようですね。
あの雪の日の「あっおはよ そ そうだね……」を少し思いだしました。
それぞれが穏やかで、ゆったりとしたひととき。
まさに日常の一コマを切り取ったかのような場面ですね。
ここで、もこっちはしみじみモードに入るわけです。
心なしか、いつもの“もちゃ”が小さい……w
これももこっちの成長の証なのかもしれませんが、ちょっと寂しくも感じた場面でしたね。
今回の個人的ベストシーン。
「だからこそあえて使うが」という言葉が、なんとも切なすぎます。
そうなんですよね。ここにはもう、「あいつら事故死しねーかな」なんて考えていたかつてのもこっちはいません。「リア充爆発しろ」なんてネタで笑っていた“リア充”側になっているのです。(喪7「モテないし何気ない日常生活を送る」[コミックス1巻所収]:参照)
だからこそ、なかば自嘲気味に「リア充」だなといっているのでしょう。
それでも、そんな風に考えてしまうこと自体、いまだ完全には染まり切れていないんでしょうね。
どこか寂しそうにあらぬところを見つめているもこっちと、肘をついてうつむき加減のゆりちゃん。
この光景の中で、この二人だけが浮いているように見えるのは私だけではないはずです。
なんか、人生の目標を達成したかのような達観ぶりだなw
そんなこと言わずに、男関係も頑張ってくださいよw
ただまあ、元々もこっちって、恋愛にこだわっていたわけでもないんですよね。
男とか女とかではなく誰かと高校生活をエンジョイしたいという思いが、「モテたい」に脳内変換されていた感がありましたから。
でも、ここでアガリとされても読者としては困りますよねw
まだまだ、主人公として苦難の道を歩んでもらわないと!
ここで、さりげなくネモがGWの話題を振ってきます。
普段、もこっちがどういう休日の過ごし方をしているかが気になったんでしょうね。
それに対して、もこっちは「中学の友達と勉強する」と答えます。
そして話は「受験」の方向へ向かうわけです。
いやあ、ついに来ましたね。
いつまでたっても「進学」とか「将来」の話がとんと出てこないんで、逆に心配になりつつあったくらいだったのですが、
ようやく3年生らしい話になってきましたw
思えば、喪90で初めてその手の話題が出たときに、
今後、話が進んで3年に進級したりすれば、今度は「進路編」といった大きな物語がまた始まるのかもしれません。
こんな締め方をしていたのに、その後全然でしたからね。
いよいよ、「進路編」の始まりかと思うと、ちょっとワクワクしてきます。
もこっちの「志望校」と聞くと、なんだか変な感じがしますねw
そんなキャラじゃないだろとか、よくわからないツッコミを入れたくなります。(まあ、かといって、就職希望というのはもっとキャラじゃないんだけどw)
それにしても、この後もこっちがどういう答えを返すのか、ここはまったく予測できませんでしたね。
まあ、「あえて言うなら」からして、なんか受け狙いっぽいぞという感じだけはわかりましたけどw
これまた、微妙なボケだなw
読んでいる方も笑っていいのかどうか、少し悩んだ人もいるのではないでしょうかw
青学大というブランドイメージもどこまで共通認識があるのかよくわかりませんしね。
まあ、これはあくまでもこっちが狙った受け答えということで、特にギャグということでもないのでしょう。
(私もネタとしてはピンときませんでしたw)
もこっちのどや顔が妙におかしいw
なんだよ、その「決まった!」みたいな感じはw 言っとくけど、それほどたいしたボケじゃないからなw
でも、本人的にはネタのクオリティ云々じゃなくって、こういう場で自分が笑いを提供できたこと自体がうれしいんでしょうね。
今までは「本当は明るくて面白い子なんだ」という気持ちが空回りしすぎて、“レベルの高いギャグ”(笑)で撃沈ばかりしていましたから。
そう考えると、なんだか感慨深いものがありますね。(今回の個人的ベストもこっち)
それぞれの反応がまた面白いですね。
ネモにとってはツボだったらしく、むちゃくちゃ受けてますw
それに対してゆりちゃんは、顔を逸らし影を落としての“鼻笑”。
なんだか私だけが分かっているもこっちの面白さ、みたいな優越感が表れているような気がします。
そして、加藤さん。
目を見開いて「!」と、望外のサプライズとばかりに本当にうれしそうです。
正直、ここまでの反応の違いは驚きました。
それほどまでにもこっちと志望校が被ったことがうれしいのかと。
もちろん、加藤さんが笑うとは思いませんでしたけど、せいぜい、うんうんと優しい笑顔で黙っているイメージでしたね。
それはそうと、岡田の反応も妙に気になるのは私だけでしょうか…w
このネモを見ていると、本気でおかしくてしょうがないというより、もこっちとこういうやり取りを楽しみたい気持ちの方が先に立っているのかなという気がします。
もこっちもその辺のことがわかっているからこそ、「あえてね」と乗ってきているのではないでしょうか。(だって、すごく得意げそうw)
そんな二人の楽しい掛け合いに水を差すように
「………ねぇ」という声が聞こえてきます。
加藤さんの目が怖いですねえ…
遠足の時や喪135のラストも怖かったですけど(あれ?なんか南さんがらみばかり…w)、今回のはまた違った怖さを感じます。
見た目はそれほど冷たく見えないだけに、よけいに内に秘めた苛立ちが伝わってきますね。
WWWこれはもこっちのツッコミありきの笑いなので、後からじわじわきますねw
ただ本来なら、ここが「今回一番笑ったシーン」になるはずなのですが、そうはなりませんでした。
ネットネタとしての「なぜ笑うんだい?」は知っていたので、もちろん笑えたことは笑えたのですが、元ネタである「ク●スティアーノ・ロ●ウド」のエピソードは、くわしく知らなかったんですよ。
サッカーをあまり知らない私にとっては、「有名なスター選手のかっこいいエピソード」くらいの認識でしかなかったんです。
こういうネタは分かっている人にはむちゃくちゃツボなんだろうと想像はできますけど、元ネタの認知度のレベルによって面白さも左右されるかなあという気がしましたね。
(ネタがよくわからない人は「クリロナ なぜ笑うんだい」で検索してみてください)
それにしても、こういう突然の空気の変化は、なんともいたたまれない気持ちにさせられます。だれが悪いとかじゃなくって、ただ、その場の雰囲気の中に身を置くことがなんだか辛く感じてしまうんですよね。誰でもいいから、空気変えてくれよと、他力本願してしまいます。
5人それぞれの描写が興味深いですね。
まず、口火を切ったのはネモ。この言い訳は本心でしょう。
彼女はただ、もこっちとバカ話をして盛り上がりたかっただけなんです。
それに対しての加藤さんの態度はなんとも辛辣ですね。
「そうなの?」という彼女の目はいまだ冷たいまま。
なんだか、取り調べ的な雰囲気がありますよね。
「いや、そうじゃないだろ、全部はいて楽になれよ、な?」みたいなニュアンスを感じ取ってしまいますw
ただ、全校集会での清田と岡田のやり取りを優しく見ていた彼女のことですから、
別に冗談がまったく通じないタイプというわけでもないと思うんですけどね。
これはやはり、岡田の言う通り「もこっちのことを買い被っているから」なのでしょうw
岡田の反応からすると、普段からもこっちの話を加藤さんから聞いているようですね。
半ばあきれたような表情からすると、少し辟易しているのかも?
当のもこっちはというと、少しバツが悪いようですね。私のせいで楽しかった空気が…、みたいな殊勝なことを考えているのかもしれませんw
実際、受け狙いだったわけで、ネモの反応も逆にうれしかったのですから、ちょっと気まずい感じになるのはわかりますね。
そして、ゆりちゃん。
意外なほど表情には色がありません。
「黒木さんのこと知ってる人なら笑えるんだけど…」
この言葉にもマウンティング的なニュアンスはあまりなく、事実をただ再確認しているように感じられます。
ここはやっぱり、初代学食回のネモへの自己犠牲的フォローを思い出さずにはいられません。
しかも、あの時は「私はネモと違って~」といったエクスキューズを一応用意していましたが、今回は素直に「ネモが気の毒だし」ですからね。不思議な感慨を覚えますよ。
ところが、加藤さんにはそんな言い分は通用しません。
おそらく、根元さんをかばってそんなことを…なんて優しいの、くらいのことを思っているのでしょうw
ああ、いまだに、事の真相を知らないんですねw
ネモと岡田が仲直りした後、もこっちに加藤さんが「茜となにを話してたの」と聞いていましたが、けっきょくうやむやのままだったようです。
まあ、岡田に聞いても絶対に言うわけないですしねw
あの件は、加藤さんのもこっち評価を絶対的なものにするほどの大きな出来事だったようです。
WWWこれにはもこっちも笑ってごまかすしかないわなw
ていうか“凸”ってwまだその呼び方してるんかw
ただ、冷静になって考えてみると、この流れはちょっと今後の展開に不穏な匂いを感じずにはいられませんでしたね。
あこがれの人に嫌われたくなくって、楽しいはずなのになんか疲れるなあと思いながらも、偽りの自分を演じ続けるもこっち。
そんな「痛さ」を想像をして、少し怖くなってしまいましたよ。
オープンキャンパスあるけど一緒に行く?と誘う加藤さんの言葉に、思わず「うん 一緒にイク」と答えるもこっちw
それまで冷静さを保っていたゆりちゃんが、急に表情をあらわにするのがなんとも印象的です。
ネモ、目が笑ってませんねw
口に出る憎まれ口も、どこか棘があります。
「行っても無駄だよ」とかw
一方のもこっちは、言い訳に必死w
思わず、「ちょっと見てみたいし…リア充の空間を」なんて、身も蓋もないことを口走っていますw
もこっちを巡ってのお互いのマウント牽制w
さすがにネモも、ここは引くわけにはいきませんねw
つーか、「1年の時から見てる」って認めちゃうんだ。
本人(もこっち)にはまだしも、岡田やゆりちゃんの前でのこのカミングアウト(?)は、けっこう大きな告白のようにも感じますね。
一方の加藤さんもいまだ戦闘モードのよう。
あなたこそ、黒木さんの表層的な部分しか見ていないんじゃない?とでも言いたげですよね。
なんだかここにきて、加藤さんの危うげな面が見えてきたような気がします。
うん?森永大学って?と思ったりもしたのですが、つまり「明治」とかけているわけですねw
で、あれ、声優志望なら専門学校じゃないの、と思いきや、
喪90「モテないし将来について考える」で、荻野が資料として彼女に渡していた「演劇を勉強できる学部」がある大学の名が“森永大学”だったんですね。↓

そうか…なんだかんだいっても、けっこう荻野のアドバイスを真摯に受け止めていたんですね。
個人的な感情はさておいても、彼女なりに本気で「将来」のことを考えていたんだなあと、ちょっと感心してしまいましたよ。
なんだか今回は、意図的に過去回を彷彿とさせるような場面が目立ちますね。
ゆりちゃんのこのトイレへの呼び出しは、ゆりドン回として名高い、あの喪124「モテないし友達の関係」を思い出させますし、
このシーンとて、それこそあの衝撃的な一場面を意識しているかのように、意味ありげな鏡がなんとも不気味な雰囲気を醸し出しています。
どうやら、彼女が言っている「2年の時帰り道で」というのは、
3人の服装からして、喪106「モテないし最後の冬」の最後のエピソード、「最後の3学期」のことを指しているようですね。↓
この後、帰路の途中で、そんな約束をしたのでしょうか?当のもこっちは覚えていないようですが……
ええ?なんですか、これ。どこにそんな話が出てくるんだ…
いや、マジで何度も読み返してしまいましたよ。ひょっとして、自分がまた変な誤読をしているんじゃないかと。
ところが、実際に誤読をしていたのは、どう考えてもゆりちゃんの方でした。
これを「同じ大学行く」ととらえるのは、(あまりこういうことは言いたくありませんが)ストーカーの論理ですよ。
このゆりちゃんは笑えません。
いや、谷川さん的にはギャグのつもりで描いたのかもしれませんが、こういう「痛さ」は私はとても笑う気にはなれません。
もこっちのツッコミにも、まったくその通り、という言葉しか出てきませんよ。
いやあ、また出てしまいましたね。谷川さんの一般のそれからずれた笑いのセンスが。
まあ、人によってはブラックユーモアとして笑えるんだろうなあとは思いますし、それ自体は別に問題ないのですが、これはゆりちゃんというパーソナリティーに関わる問題でもありますからね。
前回の漫画が「わからない」ゆりちゃんが、単に漫画の趣味が合わないというだけでは済まなくなってしまうじゃないですか。
これって、けっこう深刻な問題じゃないでしょうか。
…まあ、実際には、本気でそこまで思っているわけではなくって、加藤さんの誘いにあっさり乗ったもこっちへの抗議のつもりで言っているのかもしれませんけどね。
問い詰めている本人も理不尽なこととは薄々わかっていて、それでもあえて、こういうことがあったじゃない、と拗ねて見せたいという感じで。
(でも、このゆりちゃんの表情を見ていると、ちょっと苦しいかなあ…)
もこっちの妥協案に素直に「…うん」と答えるゆりちゃんは、かわいいw(ちょっと安心しましたw)
ところが、もこっちのいう「ちょっと付き合って欲しいところ」によって、事態はまた一変します。
こいつはw
あえて、ゆりちゃんを病ませようとしているんじゃないのかw
ここで、加藤さんの名前をわざわざ出す意味がわからんわw
まあ、本人的には、何も含むことはなくって、純粋に加藤さんの前でかっこいい自分をみせるために協力してほしいだけなんでしょうけどね。加藤さんの件が、ゆりちゃんを闇落ちさせているとは夢にも思っていないのでしょう。
……完全にラノベの鈍感主人公そのものですがw
でも、こういうもこっちの「痛さ」は笑えるんですよねえ。ホント、不思議だw
これが主人公たるゆえんなのかも?
あ、これはちょっと笑えるw
これはもこっちのファインプレーですねw
話がまとまりそうなところで、ストンと落とす。
まさに、二人の掛け合いがあっての笑いだと思います。
ある意味、ゆりちゃんはもこっちに救われましたよ。
この光のない瞳も「同じ大学行くって言った」に比べれば、よっぽど戯画化されたコミカルさを感じます。
この予定の書き方が実に興味深いですね。
「大学見学」と大きく書いた横に、小さく“田村さん”。
その後は、用事は書かずに、“ネモ”“加藤さん”とそれぞれ名前だけを普通の大きさで記す。
大学を見学するつもりなのはあくまでゆりちゃんとだけ、とも読めますし、同じことなので省略しただけという見方もあるでしょう。
また、ゆりちゃんの名前の扱いもいろんな解釈ができそうですね。
小さく書いたのを「照れ」というか、「気恥しさ」を意味しているともとれますし、あくまで「大学見学」が目的なんだという自分への言い訳的なニュアンスもあるかもしれません。
いずれにしても、しばらく、ゴールデンウィーク編が続くことは間違いないようです。
(だってこれ、もこっちも言っていたようにまだGW予定の「半分」なんですよ!)
…どう考えてもやはり、意図的に過去回との流れを意識していますね。
この「やっぱりリア充面倒くせー」は喪129における、「やっぱ女のグループは面倒なのか?」と同じじゃないですか。
さらにいえば、喪129でも例にあげましたが、
喪82「モテないし日常に戻る」の「無理して合わせて話すのも面倒くさい」、そして、
喪97「モテないし学食で食べる」の「やっぱりリア充はリア充で疲れそうだな」と、
ずっと、もこっちの中で繰り返されていた問題提起なんです。
これを踏まえた上で、さきほどの加藤さんの「過剰評価」の前で、「幻滅されそうで伝えにくい」とひきつった笑いを浮かべるもこっちのことを考えると、この「リア充も楽じゃない」問題はこれからの大きなテーマになってくるような気がしてなりません。
もっとも、今回のあの空気は、別に「リア充」だからということでもないんですけどねw
全部お前を巡ってのことなんだよ、と言ってやりたくもなりますw
フキダシ内のゆりちゃん表記がいまだ、ちびキャラw
これは、名前呼び問題をまだまだ引っ張る気満々ですねw
つーか、ゆりちゃんに断られたからネモって!
こいつ、なんで断られたのかまったくわかってないw
それはそうと、ネモとすでにLINEのやり取りをしていることにびっくりしましたね。
なんか、知らない間にいろいろ動き過ぎだろ……

WWWWW
やっぱり、全然わかってないw
いやあ、でもこのオチには笑いながらも少し安心もしましたよ。
なんだか「痛く」なりすぎて、ギャグ漫画の域を超えつつあるんじゃないかと不安な気持ちもありましたからね。
もこっちのこういう“痛さ”は、笑いに転化できるのでいいです。
「リア充」への認識のズレは微笑ましくすら感じますから。
それにしても、ネモのアイコンがすごく「らしい」ですね。なんだかすごく好きです。
途中まで、これギャグ漫画じゃなくって、もはや割とシリアスな青春劇になっているんじゃないか、と思いながら読んでいました。本来なら笑える場面も「痛み」が先に立って、とても笑う気になれませんでしたしね。
一番きつかったのは、やはり「同じ大学」と言っていたゆりちゃんでしたが、それ以外でも、加藤さんの「痛さ」もけっこうなものでした。
いえ、彼女自身が痛いというより、彼女が生み出す空気感が痛かったんですけどね。
ネモももちろんこじらせ気味でしたし、ホントまともなのは岡田だけでしたよ。彼女だけが一服の清涼剤でした。
加藤さんともこっちのやり取りも「リア充面倒」問題と相まって、なんだか不穏な展開を想像してしまいましたね。加藤さんの善意がもこっちを苦しめる事にならなければいいのですが……
だからこそ、余計に今回のオチにはほっとさせられました。
ああ、やっぱり、わたモテはギャグ漫画のままだったとしみじみ思ってしまいましたね。
今回は全体として、「痛さ」が目立った回でした。
ただ、これまでの流れを見ると、こうなるのもむしろ必然とも思えるんです。
遠足編を踏まえての「先輩後輩の関係」。岡田のお詫びから始まった「つながっていく」。「周りは騒がしい」。
ネモともこっちが本当の意味で打ち解けたともいえる「仮面をかぶる」。
そして、ゆりちゃんの赤裸々なモノローグが語られる「漫画を薦める」。
岡田のまっすぐなところも、ネモのはしゃいだ感じも、ゆりちゃんのかみ合わないもこっちへの期待も。
みんな今までの話の流れからでしょう。
もちろん、加藤さんをがもこっちを「買い被っている」ことも含めて、ずっと話は続いているんです。
ここで5人がテーブルを囲んで集まり、それぞれの「痛さ」が見えてきたのも、至極自然な流れとも言えるのではないでしょうか。
ところで、ゴールデンウィーク編といっても、まだこれ実質GW前の話なんですよね。それにもびっくりですw
カレンダーからすると、おそらく、この日は4月26日(金)なんじゃないでしょうか。(まあ、土曜日登校もあり得ますが)
そうなると、ゆりちゃんと大学見学行く前の土曜日はゆうちゃんこみちゃんとの勉強会、そして、ゆりちゃん、ネモ、加藤さんと、この段階で既に4話先まで予定が埋まっていることになるんですけどw
まあ、実際には、大学見学を3連続続けるとはさすがに思えませんし、もうちょっと、意外な展開を用意しているかとは思いますけど、いずれにしても、長いGWシリーズにはなりそうな気配ですよね。
長丁場になるのですから、そこはうまくバランスを取りながら、おかしくも切ない、痛みを抱えた彼女らの物語を描いていって欲しいものです。
表紙もついに公開!13巻は7月21日に発売です!
もこっちたちがはじめて「将来」について考える話は10巻で読めます!
わたモテは「ギャグ漫画」です。これは揺らぎない事実と言ってもさしつかえないでしょう。
といっても、「ギャグ漫画」にもいろいろあるわけで、このマンガはただ単にキャラがバカをやっている姿を笑っていればいい作品ではありません。
「笑える」「痛い」「切ない」を絶妙なバランスで調合したオリジナリティー溢れるギャグ漫画なわけです。
喪135「モテないし仮面をかぶる」はどちらかというと、「笑える」話でした。
前回の「モテないし漫画を薦める」は「切ない」話だったと思います。
では、今回はというと……
まあ「痛かった」ですね。
なんだかここまで痛いわたモテも久々な気がしました。
確かに順番からすると、「笑える」「切ない」とくれば次は「痛い」というのは予想できます。ただいかんせん、「痛さ」というのは他の要素に比べてもより効果が強烈なため、あまり出しすぎてもいけないんです。ある意味、劇薬ですね。そうしないと「ギャグ漫画」としての“体(てい)”が危うくなる可能性があるんですよ。使用には慎重さが求められるわけです。
だからこれまでのわたモテでも、だいたい「笑い」=6、「切なさ」=3、「痛さ」=1くらいのバランスになっているのではないでしょうか。(割合はあくまで個人の印象です)
ここ最近でも、私が「痛い」なあと感じた回を思い出してみると、喪124「モテないし友達の関係」までさかのぼりますからね。そうそうあるものじゃないんです。
まあ逆にいえば、そろそろやってきてもおかしくないと予測すべきだったわけですがw
ただ谷川さんは、ルーチンワーク的に「痛い」話を持ってきたわけではありません。
今までの流れをしっかり踏まえながら、必然的に今回の内容になっています。
というわけで、さっそく見てまいりましょう!

なんと、またまた“表紙”付き!
前回の表紙が喪134、その前が喪132ですが、その時は実に半年ぶりの表紙だったわけで、ここに来てのこのペースアップぶりはいったいどういうことでしょう。
でもよくよく考えてみると、その半年のブランクって、ほぼあの「遠足回」と重なるんですよね。
「遠足」では、たまたま表紙を入れるタイミングがなかっただけということも考えられます。
つまりは、長い遠足編がおわって表紙のタイミングも以前のペースに戻っただけなのかもしれません。
ただ、ひとつ気になることがあります。遠足編後の表紙には、それまでにはなかった共通項があるんです。
それは「加藤さん」。
遠足編前には、表紙に一切出てこなかった彼女が、なぜか3回連続で登場しています。
しかも、すべてに登場しているのも彼女だけなのです。
これは単なる偶然なのでしょうか。それとも、何か意図してのことなのでしょうか。
まだこの時点で結論を急ぐべきではないかもしれませんが、なんだか今後の展開との関係性を疑いたくなりますね。
というわけで、今回は「モテないしGWを迎える」。
いやあ、やっぱりきましたね、「ゴールデンウィーク編」。
飛ばしていきなり「席替え」というパターンも考えられたのですが、本当に今のわたモテは、ゆっくりと時間をかけて描いていくようですね。タイトルからしても、しばらく続きそうな気配です。
さて、これは一体どういう状況なのかと思いきや、どうやら全校集会の真っ最中のようですね。
五十音順に並んでいるようですが、もこっちの後ろにいる人物にまず笑ってしまいましたw
なんだよ、その情報wあえて表記することなのかw
ていうかこれ、「全校集会中 でも考えることは…」に続いて「ロッテ2軍情報」と読めてしまいますよwそんなん、こみさんだけだってw(実は意外なことに、ここが今回一番笑ったシーンになります)
それにしても、こうして4人が並ぶのも珍しい構図ですね。全校集会ならばの光景でしょうか。
それぞれのスカートの長さが印象的です。(もこっち>小宮山さん>岡田>加藤さん)
真子が見切れているところがまたうまいですよね。隣にいるであろう田村ゆりちゃんをあえて見せないことで、読み手の想像力を駆り立てるわけです。
あと、鈴木も久々に見た気がします。そうか、清田の後ろが鈴木なんですね。もしかすると、入学式あたりで自分の苗字の前後とまず仲良くなる感じだったのかな?後ろを向いて話し込む感じがなんだか懐かしいw

そのコオロギが後ろにいるんだがw
てか、コオロギさんもいつまで見てるんだよw誰か注意する人もいないのかw
でもなんだかんだいっても3人で集まることが、すでに確定事項なのがいいですよね。
3年ということで、遊ぶことよりまず勉強会が頭に浮かぶというのも時の流れを感じさせます。
そうか…もう進学や将来のことが目の前に迫ってきているんですよね。

サムネにも使われたシーンですが、加藤さんから誘ってくるというのは今までになかった展開ですね。
ひょっとすると、「3年生編第二章」は彼女を中心にした話になるのでしょうか。
表紙の件も含めて気になるところです。

“茜”と“根元さん”。
いまだにこの距離感なのが印象的ですね。
おそらく、まず加藤さんと岡田の間で話があって、そこから岡田がネモ、加藤さんがもこっちを誘おうという流れになったのかなという感じがします。

リア充会話、やべえw
清田の入り方とかもうマジで腹立つわw
岡田とのやり取りもなんか板についている感がありますよね。じゃれあうのもいい加減にしろw
いきなりの流れにもこっちもついていけないようです。いつもなら、心の中で毒づいたりしてるんですけどねw
その反面、加藤さんの楽しそうな顔!彼女にとっては、こういうやり取りが何より微笑ましく見えるのでしょう。
二人の反応の違いが妙に印象に残ります。
この後、加藤さんはもこっちにこう言います。
「田村さんとか他の人にも声かけていいから」
もこっちが一緒に来やすいように気を遣っているんですね。
逆にいえば、彼女一人だと、来づらいことを加藤さんはわかっているということになります。
他の人の筆頭にまず「田村さん」をあげているのも興味深いですね。
すでにもこっちとゆりちゃんの仲は、当たり前のこととして認識されているのでしょう。

というわけで、さっそく「田村さん」を誘うもこっち。
この構図は、喪119「モテないし打ち上げに行く」の逆のようにも感じました。
当時、

このシーンのコメントで
> てっきり、ネモや加藤さんがもこっちを「せっかくなんだし行こうよ」と誘ってくる展開を予想していた
こんなことを書いていたことに少しドキッとしてしまいましたよ。
まさか、約一年後に実現することになるとは……
それにしても、こうして比べてみると、ゆりちゃんの表情に陰りが混じっているのがよくわかりますね。

この二人のやり取りも、なんとなく「打ち上げ会」を思い出させます。
もこっちの「嫌ならいいけど」にせよ、ゆりちゃんの「嫌じゃないけど……」にせよ、自分の意志の所在をあいまいにしている感じがあの時とちょっと似ているんですよね。
お互いにボールを預けようというズルさが垣間見れるような気がします。

「私行かなかったら 黒木さん行かないの?」
これなんかはもろ、打ち上げ会の時の「黒木さんも行かないなら私もやめるけど」と繋がっていますよね。
もしかすると、言った本人も意識しているんじゃないかと思わせるほどです。
それに対してのもこっちの態度もあの時のままですね。煮え切らないというか。
そんなもこっちを横目で見つめるゆりちゃんの表情が、またなんとも意味ありげです。彼女もあの時が頭によぎっているのかもしれませんね。
というわけで、打ち上げ会のことを思い出してか、「真子と吉田さん」を誘ってみるゆりちゃんでしたが……

うわ、ここで打ち上げ会の埋め合わせを持ってくるか…
わたモテの神様(谷川ニコ)は、なんと意地の悪いめぐりあわせを用意しているのでしょうw
この段階でもう、「痛い」ですよ。ゆりちゃんの「………」が私の胸をちくちく刺してきます。
そして、南さんの嬉しそうな笑顔ときたら!なんだか逆に、空虚なものを感じてしまいますね。
「今日はまこっち来るからー」という言葉が、またよけいに空しさを加速させます。
”今日は”ということは、その前に「また小陽ちゃん、ひとり?」といったようなことがあったのでしょう。
それを考えると、のっぺら子の笑顔がなんとも不気味に見えてしょうがありません。

ここでもゆりちゃんの表情をあえて見せない演出。
でもセリフだけでどんな顔をしているのか目に浮かびますよね。
そして、それに追い打ちをかけるかのようなまこっちの無慈悲な言葉!

真子ママwww
さすがにこんな言い方じゃあ、ゆりちゃんもむっとするわなw
ひょっとすると、今までもまこっちのちょっとした言動に「上から目線」的な侮蔑の匂いを感じていたのかもしれませんね。

ああ……ゆりちゃん……
これは前回の話を踏まえてのことですよね。
あの時の「わかってくれた」もこっちのことが頭にあるのでしょう。
彼女の中では、打ち上げの時の自分ともこっちがダブって見えているのかもしれません。
いや、そう思い込みたいのでしょう。
私には黒木さんがわかっているし、必要としている。同じように、黒木さんも私のことをわかっているし必要としているはずだと。
自分に手を差し伸べてくれた黒木さんのように今度は私が助ける番だ、くらいに思っているのかもしれません。
実際は、前々回のネモともこっちのやり取りも聴いているはずですし、加藤さんとのことも見ているはずなんですけどね。
キラキラした日差しがなんとも皮肉に見えるのは私だけでしょうか。

けっきょく、もこっちとゆりちゃんとだけで行くことに。
この席順がまた彼女たちの関係性を象徴していますね。
そして、一人だけ目線をあらぬところに向けているゆりちゃん。
なんだか見ているほうが辛くなってしまいますね。

これはもう、好きな人の前では普段通りにできなくってキョドってしまうやつだろw
ホントもこっちは、加藤さんのことになると、かつてのもこっちに戻りますよね。
イケメンコンビニ店員か小坂君を前にしているかのようですよw

WWW
なんともネモらしいイジりですねw
もこっちのツッコミも流れるように自然で、実にいいコンビだなあと思わせます。
つーか、さっきの清田と岡田並のじゃれ合いだぞwこのリア充め!
(そしてここでも、加藤さんとゆりちゃんの表情を描かないのが谷川ニコ!)

ヘラヘラってwww
ヒロインに使う擬態語か?これw
ある種、もこっちの憧れを揶揄したような表現ですが、もしかすると、ゆりちゃん視点から見える一コマなのかもしれませんね。

怖…
いや、もうホント怖いですよ。
おそらく、あのゆりドンのことを踏まえてのことだと思うのですが、とても笑える場面ではありません。
あの時だけではなくって、普段から彼女は自分の衝動を抑えきれなくなったりするのでしょうか?
えへへへ…と弛緩しきったもこっちの顔が、よけいに不安な気持ちへと駆り立てますね。

ちょっとかわいいw
こういうスネ方は、むしろ微笑ましくさえありますね。
「手出そう」からのこれだったので、なんだかよけいにホッとさせられました。
そして、そんなゆりちゃんに声をかける岡田。
「田村」という呼びかけが新鮮に響きますね。
ていうか、この場合、もこっちが気を遣って声をかける場面だろw
なんで岡田に気を遣わせてるんだw

ああ、なるほど。
岡田はずっと、ゆりちゃんに謝りたかったんですね。
吉田さんにはたぶん打ち上げの時にきちんと謝ったんでしょうけど、彼女への謝罪はタイミングを逸していたのでしょう。
さりげなく、「なんにする?」と声かけたのはそういうことだったんですか。なんだかすごくいじらしいですね。
ぽつりぽつりと、確かめるように言葉にする岡田はかっこいいです。
「え?」とびっくりしたゆりちゃんもいいw
まさか、そんなことを言われるとは夢にも思っていなかったんだろうなあ。

二人の目線の位置が印象的です。
窺うように上目遣いでゆりちゃんを見て謝る岡田に、「もういいよ」と、少し目線を下げて目を合わせようとしないゆりちゃん。
でもそんなゆりちゃんの気持ちを汲んで「そっか」となんでもないように応える岡田がすごくいいですね。

そして、黒木が変な奴、という共通認識で、目線を合わせる二人。
はじめて二人の気持ちが一緒になった瞬間ですねw
わずかですけど、ここでゆりちゃんが微笑むところに胸がキュンとなってしまいます。

WWW的確な例えだな、おいw
「照れ」というか、この場合、後ろめたさみたいなものもありそうですけどねw
ゆりちゃんの「………」も印象的で、ネモへのそれとはまた違った感じですよね。
ここでは嫉妬というより、じっと観察しているようかのように見えます。
それにしても、もこっち!「へへへ」ってw

ネモと岡田のこんなやり取りもなんだか久しぶりのような気がします。
もうすっかり、元通りになったようでなんだか安心してしまいますね。
さりげなくストローを岡田に向けているネモに、思わず口元がほころんでしまいます。
はちみつ豆乳というのがまた、いかにも女の子ぽいw

田村さんにもしっかり声をかける加藤さん。
まあ、彼女が誘っていいよと言ったのですから、むしろこのくらいの気配りは当然ともいえるわけですが、それでもやっぱり加藤さんだなあと思わせます。なんていうか、押しつけがましくないんですよね。
それでもやっぱり、ゆりちゃんは少々落ち着かないよう。出てくる言葉もどうしてもつっかえつっかえになってしまうようですね。
あの雪の日の「あっおはよ そ そうだね……」を少し思いだしました。
それぞれが穏やかで、ゆったりとしたひととき。
まさに日常の一コマを切り取ったかのような場面ですね。
ここで、もこっちはしみじみモードに入るわけです。

心なしか、いつもの“もちゃ”が小さい……w
これももこっちの成長の証なのかもしれませんが、ちょっと寂しくも感じた場面でしたね。

今回の個人的ベストシーン。
「だからこそあえて使うが」という言葉が、なんとも切なすぎます。
そうなんですよね。ここにはもう、「あいつら事故死しねーかな」なんて考えていたかつてのもこっちはいません。「リア充爆発しろ」なんてネタで笑っていた“リア充”側になっているのです。(喪7「モテないし何気ない日常生活を送る」[コミックス1巻所収]:参照)
だからこそ、なかば自嘲気味に「リア充」だなといっているのでしょう。
それでも、そんな風に考えてしまうこと自体、いまだ完全には染まり切れていないんでしょうね。
どこか寂しそうにあらぬところを見つめているもこっちと、肘をついてうつむき加減のゆりちゃん。
この光景の中で、この二人だけが浮いているように見えるのは私だけではないはずです。

なんか、人生の目標を達成したかのような達観ぶりだなw
そんなこと言わずに、男関係も頑張ってくださいよw
ただまあ、元々もこっちって、恋愛にこだわっていたわけでもないんですよね。
男とか女とかではなく誰かと高校生活をエンジョイしたいという思いが、「モテたい」に脳内変換されていた感がありましたから。
でも、ここでアガリとされても読者としては困りますよねw
まだまだ、主人公として苦難の道を歩んでもらわないと!

ここで、さりげなくネモがGWの話題を振ってきます。
普段、もこっちがどういう休日の過ごし方をしているかが気になったんでしょうね。
それに対して、もこっちは「中学の友達と勉強する」と答えます。
そして話は「受験」の方向へ向かうわけです。
いやあ、ついに来ましたね。
いつまでたっても「進学」とか「将来」の話がとんと出てこないんで、逆に心配になりつつあったくらいだったのですが、
ようやく3年生らしい話になってきましたw
思えば、喪90で初めてその手の話題が出たときに、
今後、話が進んで3年に進級したりすれば、今度は「進路編」といった大きな物語がまた始まるのかもしれません。
こんな締め方をしていたのに、その後全然でしたからね。
いよいよ、「進路編」の始まりかと思うと、ちょっとワクワクしてきます。

もこっちの「志望校」と聞くと、なんだか変な感じがしますねw
そんなキャラじゃないだろとか、よくわからないツッコミを入れたくなります。(まあ、かといって、就職希望というのはもっとキャラじゃないんだけどw)
それにしても、この後もこっちがどういう答えを返すのか、ここはまったく予測できませんでしたね。
まあ、「あえて言うなら」からして、なんか受け狙いっぽいぞという感じだけはわかりましたけどw

これまた、微妙なボケだなw
読んでいる方も笑っていいのかどうか、少し悩んだ人もいるのではないでしょうかw
青学大というブランドイメージもどこまで共通認識があるのかよくわかりませんしね。
まあ、これはあくまでもこっちが狙った受け答えということで、特にギャグということでもないのでしょう。
(私もネタとしてはピンときませんでしたw)

もこっちのどや顔が妙におかしいw
なんだよ、その「決まった!」みたいな感じはw 言っとくけど、それほどたいしたボケじゃないからなw
でも、本人的にはネタのクオリティ云々じゃなくって、こういう場で自分が笑いを提供できたこと自体がうれしいんでしょうね。
今までは「本当は明るくて面白い子なんだ」という気持ちが空回りしすぎて、“レベルの高いギャグ”(笑)で撃沈ばかりしていましたから。
そう考えると、なんだか感慨深いものがありますね。(今回の個人的ベストもこっち)
それぞれの反応がまた面白いですね。
ネモにとってはツボだったらしく、むちゃくちゃ受けてますw
それに対してゆりちゃんは、顔を逸らし影を落としての“鼻笑”。
なんだか私だけが分かっているもこっちの面白さ、みたいな優越感が表れているような気がします。
そして、加藤さん。
目を見開いて「!」と、望外のサプライズとばかりに本当にうれしそうです。
正直、ここまでの反応の違いは驚きました。
それほどまでにもこっちと志望校が被ったことがうれしいのかと。
もちろん、加藤さんが笑うとは思いませんでしたけど、せいぜい、うんうんと優しい笑顔で黙っているイメージでしたね。
それはそうと、岡田の反応も妙に気になるのは私だけでしょうか…w

このネモを見ていると、本気でおかしくてしょうがないというより、もこっちとこういうやり取りを楽しみたい気持ちの方が先に立っているのかなという気がします。
もこっちもその辺のことがわかっているからこそ、「あえてね」と乗ってきているのではないでしょうか。(だって、すごく得意げそうw)
そんな二人の楽しい掛け合いに水を差すように
「………ねぇ」という声が聞こえてきます。

加藤さんの目が怖いですねえ…
遠足の時や喪135のラストも怖かったですけど(あれ?なんか南さんがらみばかり…w)、今回のはまた違った怖さを感じます。
見た目はそれほど冷たく見えないだけに、よけいに内に秘めた苛立ちが伝わってきますね。

WWWこれはもこっちのツッコミありきの笑いなので、後からじわじわきますねw
ただ本来なら、ここが「今回一番笑ったシーン」になるはずなのですが、そうはなりませんでした。
ネットネタとしての「なぜ笑うんだい?」は知っていたので、もちろん笑えたことは笑えたのですが、元ネタである「ク●スティアーノ・ロ●ウド」のエピソードは、くわしく知らなかったんですよ。
サッカーをあまり知らない私にとっては、「有名なスター選手のかっこいいエピソード」くらいの認識でしかなかったんです。
こういうネタは分かっている人にはむちゃくちゃツボなんだろうと想像はできますけど、元ネタの認知度のレベルによって面白さも左右されるかなあという気がしましたね。
(ネタがよくわからない人は「クリロナ なぜ笑うんだい」で検索してみてください)
それにしても、こういう突然の空気の変化は、なんともいたたまれない気持ちにさせられます。だれが悪いとかじゃなくって、ただ、その場の雰囲気の中に身を置くことがなんだか辛く感じてしまうんですよね。誰でもいいから、空気変えてくれよと、他力本願してしまいます。

5人それぞれの描写が興味深いですね。
まず、口火を切ったのはネモ。この言い訳は本心でしょう。
彼女はただ、もこっちとバカ話をして盛り上がりたかっただけなんです。
それに対しての加藤さんの態度はなんとも辛辣ですね。
「そうなの?」という彼女の目はいまだ冷たいまま。
なんだか、取り調べ的な雰囲気がありますよね。
「いや、そうじゃないだろ、全部はいて楽になれよ、な?」みたいなニュアンスを感じ取ってしまいますw
ただ、全校集会での清田と岡田のやり取りを優しく見ていた彼女のことですから、
別に冗談がまったく通じないタイプというわけでもないと思うんですけどね。
これはやはり、岡田の言う通り「もこっちのことを買い被っているから」なのでしょうw
岡田の反応からすると、普段からもこっちの話を加藤さんから聞いているようですね。
半ばあきれたような表情からすると、少し辟易しているのかも?
当のもこっちはというと、少しバツが悪いようですね。私のせいで楽しかった空気が…、みたいな殊勝なことを考えているのかもしれませんw
実際、受け狙いだったわけで、ネモの反応も逆にうれしかったのですから、ちょっと気まずい感じになるのはわかりますね。
そして、ゆりちゃん。
意外なほど表情には色がありません。
「黒木さんのこと知ってる人なら笑えるんだけど…」
この言葉にもマウンティング的なニュアンスはあまりなく、事実をただ再確認しているように感じられます。

ここはやっぱり、初代学食回のネモへの自己犠牲的フォローを思い出さずにはいられません。
しかも、あの時は「私はネモと違って~」といったエクスキューズを一応用意していましたが、今回は素直に「ネモが気の毒だし」ですからね。不思議な感慨を覚えますよ。
ところが、加藤さんにはそんな言い分は通用しません。
おそらく、根元さんをかばってそんなことを…なんて優しいの、くらいのことを思っているのでしょうw

ああ、いまだに、事の真相を知らないんですねw
ネモと岡田が仲直りした後、もこっちに加藤さんが「茜となにを話してたの」と聞いていましたが、けっきょくうやむやのままだったようです。
まあ、岡田に聞いても絶対に言うわけないですしねw
あの件は、加藤さんのもこっち評価を絶対的なものにするほどの大きな出来事だったようです。

WWWこれにはもこっちも笑ってごまかすしかないわなw
ていうか“凸”ってwまだその呼び方してるんかw
ただ、冷静になって考えてみると、この流れはちょっと今後の展開に不穏な匂いを感じずにはいられませんでしたね。
あこがれの人に嫌われたくなくって、楽しいはずなのになんか疲れるなあと思いながらも、偽りの自分を演じ続けるもこっち。
そんな「痛さ」を想像をして、少し怖くなってしまいましたよ。

オープンキャンパスあるけど一緒に行く?と誘う加藤さんの言葉に、思わず「うん 一緒にイク」と答えるもこっちw
それまで冷静さを保っていたゆりちゃんが、急に表情をあらわにするのがなんとも印象的です。

ネモ、目が笑ってませんねw
口に出る憎まれ口も、どこか棘があります。
「行っても無駄だよ」とかw
一方のもこっちは、言い訳に必死w
思わず、「ちょっと見てみたいし…リア充の空間を」なんて、身も蓋もないことを口走っていますw

もこっちを巡ってのお互いのマウント牽制w
さすがにネモも、ここは引くわけにはいきませんねw
つーか、「1年の時から見てる」って認めちゃうんだ。
本人(もこっち)にはまだしも、岡田やゆりちゃんの前でのこのカミングアウト(?)は、けっこう大きな告白のようにも感じますね。
一方の加藤さんもいまだ戦闘モードのよう。
あなたこそ、黒木さんの表層的な部分しか見ていないんじゃない?とでも言いたげですよね。
なんだかここにきて、加藤さんの危うげな面が見えてきたような気がします。

うん?森永大学って?と思ったりもしたのですが、つまり「明治」とかけているわけですねw
で、あれ、声優志望なら専門学校じゃないの、と思いきや、
喪90「モテないし将来について考える」で、荻野が資料として彼女に渡していた「演劇を勉強できる学部」がある大学の名が“森永大学”だったんですね。↓

そうか…なんだかんだいっても、けっこう荻野のアドバイスを真摯に受け止めていたんですね。
個人的な感情はさておいても、彼女なりに本気で「将来」のことを考えていたんだなあと、ちょっと感心してしまいましたよ。

なんだか今回は、意図的に過去回を彷彿とさせるような場面が目立ちますね。
ゆりちゃんのこのトイレへの呼び出しは、ゆりドン回として名高い、あの喪124「モテないし友達の関係」を思い出させますし、
このシーンとて、それこそあの衝撃的な一場面を意識しているかのように、意味ありげな鏡がなんとも不気味な雰囲気を醸し出しています。

どうやら、彼女が言っている「2年の時帰り道で」というのは、
3人の服装からして、喪106「モテないし最後の冬」の最後のエピソード、「最後の3学期」のことを指しているようですね。↓

この後、帰路の途中で、そんな約束をしたのでしょうか?当のもこっちは覚えていないようですが……

ええ?なんですか、これ。どこにそんな話が出てくるんだ…
いや、マジで何度も読み返してしまいましたよ。ひょっとして、自分がまた変な誤読をしているんじゃないかと。
ところが、実際に誤読をしていたのは、どう考えてもゆりちゃんの方でした。
これを「同じ大学行く」ととらえるのは、(あまりこういうことは言いたくありませんが)ストーカーの論理ですよ。

このゆりちゃんは笑えません。
いや、谷川さん的にはギャグのつもりで描いたのかもしれませんが、こういう「痛さ」は私はとても笑う気にはなれません。
もこっちのツッコミにも、まったくその通り、という言葉しか出てきませんよ。
いやあ、また出てしまいましたね。谷川さんの一般のそれからずれた笑いのセンスが。
まあ、人によってはブラックユーモアとして笑えるんだろうなあとは思いますし、それ自体は別に問題ないのですが、これはゆりちゃんというパーソナリティーに関わる問題でもありますからね。
前回の漫画が「わからない」ゆりちゃんが、単に漫画の趣味が合わないというだけでは済まなくなってしまうじゃないですか。
これって、けっこう深刻な問題じゃないでしょうか。
…まあ、実際には、本気でそこまで思っているわけではなくって、加藤さんの誘いにあっさり乗ったもこっちへの抗議のつもりで言っているのかもしれませんけどね。
問い詰めている本人も理不尽なこととは薄々わかっていて、それでもあえて、こういうことがあったじゃない、と拗ねて見せたいという感じで。
(でも、このゆりちゃんの表情を見ていると、ちょっと苦しいかなあ…)

もこっちの妥協案に素直に「…うん」と答えるゆりちゃんは、かわいいw(ちょっと安心しましたw)
ところが、もこっちのいう「ちょっと付き合って欲しいところ」によって、事態はまた一変します。

こいつはw
あえて、ゆりちゃんを病ませようとしているんじゃないのかw
ここで、加藤さんの名前をわざわざ出す意味がわからんわw
まあ、本人的には、何も含むことはなくって、純粋に加藤さんの前でかっこいい自分をみせるために協力してほしいだけなんでしょうけどね。加藤さんの件が、ゆりちゃんを闇落ちさせているとは夢にも思っていないのでしょう。
……完全にラノベの鈍感主人公そのものですがw
でも、こういうもこっちの「痛さ」は笑えるんですよねえ。ホント、不思議だw
これが主人公たるゆえんなのかも?

あ、これはちょっと笑えるw
これはもこっちのファインプレーですねw
話がまとまりそうなところで、ストンと落とす。
まさに、二人の掛け合いがあっての笑いだと思います。
ある意味、ゆりちゃんはもこっちに救われましたよ。
この光のない瞳も「同じ大学行くって言った」に比べれば、よっぽど戯画化されたコミカルさを感じます。

この予定の書き方が実に興味深いですね。
「大学見学」と大きく書いた横に、小さく“田村さん”。
その後は、用事は書かずに、“ネモ”“加藤さん”とそれぞれ名前だけを普通の大きさで記す。
大学を見学するつもりなのはあくまでゆりちゃんとだけ、とも読めますし、同じことなので省略しただけという見方もあるでしょう。
また、ゆりちゃんの名前の扱いもいろんな解釈ができそうですね。
小さく書いたのを「照れ」というか、「気恥しさ」を意味しているともとれますし、あくまで「大学見学」が目的なんだという自分への言い訳的なニュアンスもあるかもしれません。
いずれにしても、しばらく、ゴールデンウィーク編が続くことは間違いないようです。
(だってこれ、もこっちも言っていたようにまだGW予定の「半分」なんですよ!)

…どう考えてもやはり、意図的に過去回との流れを意識していますね。
この「やっぱりリア充面倒くせー」は喪129における、「やっぱ女のグループは面倒なのか?」と同じじゃないですか。
さらにいえば、喪129でも例にあげましたが、
喪82「モテないし日常に戻る」の「無理して合わせて話すのも面倒くさい」、そして、
喪97「モテないし学食で食べる」の「やっぱりリア充はリア充で疲れそうだな」と、
ずっと、もこっちの中で繰り返されていた問題提起なんです。
これを踏まえた上で、さきほどの加藤さんの「過剰評価」の前で、「幻滅されそうで伝えにくい」とひきつった笑いを浮かべるもこっちのことを考えると、この「リア充も楽じゃない」問題はこれからの大きなテーマになってくるような気がしてなりません。
もっとも、今回のあの空気は、別に「リア充」だからということでもないんですけどねw
全部お前を巡ってのことなんだよ、と言ってやりたくもなりますw

フキダシ内のゆりちゃん表記がいまだ、ちびキャラw
これは、名前呼び問題をまだまだ引っ張る気満々ですねw
つーか、ゆりちゃんに断られたからネモって!
こいつ、なんで断られたのかまったくわかってないw
それはそうと、ネモとすでにLINEのやり取りをしていることにびっくりしましたね。
なんか、知らない間にいろいろ動き過ぎだろ……

WWWWW
やっぱり、全然わかってないw
いやあ、でもこのオチには笑いながらも少し安心もしましたよ。
なんだか「痛く」なりすぎて、ギャグ漫画の域を超えつつあるんじゃないかと不安な気持ちもありましたからね。
もこっちのこういう“痛さ”は、笑いに転化できるのでいいです。
「リア充」への認識のズレは微笑ましくすら感じますから。
それにしても、ネモのアイコンがすごく「らしい」ですね。なんだかすごく好きです。
途中まで、これギャグ漫画じゃなくって、もはや割とシリアスな青春劇になっているんじゃないか、と思いながら読んでいました。本来なら笑える場面も「痛み」が先に立って、とても笑う気になれませんでしたしね。
一番きつかったのは、やはり「同じ大学」と言っていたゆりちゃんでしたが、それ以外でも、加藤さんの「痛さ」もけっこうなものでした。
いえ、彼女自身が痛いというより、彼女が生み出す空気感が痛かったんですけどね。
ネモももちろんこじらせ気味でしたし、ホントまともなのは岡田だけでしたよ。彼女だけが一服の清涼剤でした。
加藤さんともこっちのやり取りも「リア充面倒」問題と相まって、なんだか不穏な展開を想像してしまいましたね。加藤さんの善意がもこっちを苦しめる事にならなければいいのですが……
だからこそ、余計に今回のオチにはほっとさせられました。
ああ、やっぱり、わたモテはギャグ漫画のままだったとしみじみ思ってしまいましたね。
今回は全体として、「痛さ」が目立った回でした。
ただ、これまでの流れを見ると、こうなるのもむしろ必然とも思えるんです。
遠足編を踏まえての「先輩後輩の関係」。岡田のお詫びから始まった「つながっていく」。「周りは騒がしい」。
ネモともこっちが本当の意味で打ち解けたともいえる「仮面をかぶる」。
そして、ゆりちゃんの赤裸々なモノローグが語られる「漫画を薦める」。
岡田のまっすぐなところも、ネモのはしゃいだ感じも、ゆりちゃんのかみ合わないもこっちへの期待も。
みんな今までの話の流れからでしょう。
もちろん、加藤さんをがもこっちを「買い被っている」ことも含めて、ずっと話は続いているんです。
ここで5人がテーブルを囲んで集まり、それぞれの「痛さ」が見えてきたのも、至極自然な流れとも言えるのではないでしょうか。
ところで、ゴールデンウィーク編といっても、まだこれ実質GW前の話なんですよね。それにもびっくりですw
カレンダーからすると、おそらく、この日は4月26日(金)なんじゃないでしょうか。(まあ、土曜日登校もあり得ますが)
そうなると、ゆりちゃんと大学見学行く前の土曜日はゆうちゃんこみちゃんとの勉強会、そして、ゆりちゃん、ネモ、加藤さんと、この段階で既に4話先まで予定が埋まっていることになるんですけどw
まあ、実際には、大学見学を3連続続けるとはさすがに思えませんし、もうちょっと、意外な展開を用意しているかとは思いますけど、いずれにしても、長いGWシリーズにはなりそうな気配ですよね。
長丁場になるのですから、そこはうまくバランスを取りながら、おかしくも切ない、痛みを抱えた彼女らの物語を描いていって欲しいものです。
表紙もついに公開!13巻は7月21日に発売です!
もこっちたちがはじめて「将来」について考える話は10巻で読めます!
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