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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪121~「肩すかし」が肩すかしのまま「王道」になっている怪物マンガ~

9月21日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」が喪121に更新されました。

えっと、なんか今回すごくないですか?
読み終えた瞬間、おおげさじゃなくマジで震えが止まらなかったんですけど。
いや本当に前回以上に感銘を受けたかもしれないです。

「モテないし父親と出かける」

まず、このタイトルを見た段階では、
「またこういうパターンかよwこんなの誰も予想できないわw」と思ったのと同時に、
「ああ、ここ最近“生き急いでいる”感があったから、こういう“肩すかし”は逆に安心するなあ」と嬉しくも感じたんですね。

春休みを挟むのではないかという予想は誰でもできます。
きーちゃん再襲来とか、弟とのホッコリ話とか、ゆうこみと遊びに行くとか、それこそ、前回の流れでゆりちゃんたちとどこかに出かけるとか。
でも、ここで「お父さん」回って、いったい誰が思いつくかって話ですよw

今年に入ってからどんどんストーリーを進めていく感じが顕著だったんで、少し不安な気持ちもあったんですが、
この辺のすかしっぷりは、むしろ谷川さんらしくってなんだか嬉しくもなるってものです。
やっぱりたまにはこういうなんの意味もない箸休めもあってこそわたモテだよなあという感じだったんですね。

ところが、最後まで読んでみて、もう驚愕ですよ。
「肩すかし」でもあって、「王道」でもあり、「箸休め回」でもあって、「本筋」でもあるという、
もう全く意味がわからない領域に達しているじゃないですか!

自分はとんでもないモンスターを相手に感想記事を書いているのではないかと、逆になんだか怖くなってきましたよw

というわけで、さっそく見ていきましょう!


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ようやく春休みに突入ですが、もこっちはなんだか暇を持て余し気味。
こういうときこそ、誰かを誘ってみればいいんじゃないかと思うのですが、
やっぱりそこまでは気が引けてしまうのでしょうね。

それにしても、このもこっちはなんだか腕も長いし、随分大人っぽく見えます。
前回
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これから急激に成長しすぎだろw


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ここでお父さんの登場。相変わらず顔は見せない演出が印象的です。

それにしても、この導入部分は意外でしたが、興味深かったですね。
父親が娘を誘う形ではなく、暇を持て余した娘の方が父親のお供という形でイベント参加というのは、けっこう珍しいんじゃないでしょうか。
今時の女子高生はもっと父親に対して距離を置いているイメージがあったので、
この雰囲気はむしろ新鮮に感じましたね。

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なんだかいいシーンですよね。

車内で父親と二人という状況で、お互い何も話すことはないでしょうけど、でも別に気まずい感じでもないんですよね。
ただ、窓の外を眺めつつ風を感じていれば、それはそれで悪くない、みたいな。
で、ステレオから流れる交通情報がまた「休日」感を醸し出すんですよね。

こういう空気感は家族ならばのものでしょうし、
それをこういうさりげない一コマで伝えられるわたモテのすごさをしみじみ感じてしまいます。

それにしてもこのもこっち、絵になりすぎだろw
少し眠たそうな目。風にたなびく黒髪。
…まるでサスペンスの導入部分のようじゃないかw

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というわけで、今回のタイトルは「モテないし父親と出かける」

父親と娘が二人で釣りっていうのは、予想外のシチュエーションでしたが、
これはこれですごくもこっちらしいというか、なんだかほっこりしますね。

それにしても、ここは県内の川なんでしょうかね?
ほとんど人もいないですしけっこう穴場的なところなのかな?
もしかしたら、もこっちのお父さんはかなりの釣り師なのかも。

…って、これ、川じゃなくって池のようですね。
千葉ではけっこうポピュラーなのかな。

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WWW以前“蠱毒”やろうとか言ってたくせにそれはダメなのかよw

…でもまあ、わかりますけどね。
節足動物系がせまいところで密集してうねうねしているのは、虫云々以前に生理的なおぞましさがありますから。
釣りが女子にあまり人気がないのはこの辺もあるのかもしれません。

でも一度、フタを開けて見るところがもこっちらしくていいですよねw
で、けっきょく「お父さんがつけて」となるのがすごくかわいいです。

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WWWWああ、すごくつまらなそうw
そうですよね、釣りってポイントを見極めたり、仕掛けを考えたりするところまでは面白いんでしょうけど、
実際に始めると、ひたすら“待つ”ことが求められますからね。

その“自分との会話”みたいな部分で人生論を打つ人もいますけど、
やっぱりそういうところがうざったく思えて、女子に人気がないんじゃないかなあw

ちなみに私も釣りはほとんどやりません。
“ほとんど”というのは、たまに釣り好きな親戚に付き合わされることがあるからです。
いろいろウンチクを聞かされるのも少しうんざりする部分もあるのですが、
でも“たまに”釣れたりするとすごく嬉しいんですよね。
ハマる人の気持ちも少しわかりますよ。(でもやっぱり話は面倒くさいw)

このお父さんは余計なことを言わずに娘に自由にさせている時点で、
すごくいい釣りをしているんだなとわかります。
まあ、単に口下手なだけなのかもしれませんがw

でも、今気づきましたけど、もこっちちゃんとズボンを釣り用の迷彩ものに履き替えていたんですね。
上はそのままで、下だけ着替えたところがなんともかわいらしいw

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後ろで見ているお父さんがなんだか不審者にも見えてきてちょっと怖いんだがw

それにしても、ここのモノローグはいいですね。
普通、女子高生が暇だからって、休日のお父さんについてはいかないですよw
母親ともそうですけど、もこっちって家族関係がすごく良好ですよね。
ベタベタしているわけでもなく、なんか自然体なところがすごく好ましく思えます。

中二病をこじらせたような子の家庭環境が実は恵まれているという点が、また、なんていうか逆にリアルなんだよなあ。

しかし、小さいころにお父さんと弟で遊びにきた時と今とで比べるなよw
まったくシチュエーションが違うだろw
年の近い姉弟がいるだけでも違うし、
そもそも子供のころは、だいたいが初めての経験だからなんでも楽しく感じるものだろうがw

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WWWWW相変わらず、そっくりな姉弟だなwww
てか、これ髪型違うだけじゃないのか?w

小学生の二人も約1年前の喪102「モテないしいつかの冬休み」以来でしょうか。
あの時よりはもうちょっと幼いようですから、まだ「お姉ちゃん大好き」あたりのころかなw

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WWW淀みなく、すっとアミを差し出す智くんがいじらしいw
完全にお姉ちゃんのしもべというか、調教されすぎですよねw
暴虐でわがままな姫に振り回されながらも密かに許されぬ恋心に悩む召使、といった妄想が止まりませんよw

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WWWWW
え?w釣りって、こんな腐敗した魚が釣れるものなんでしょうかね?w

でもまあ、池釣りって私は経験ないのでよく知らないのですが、
海や川と違って水も腐りやすいでしょうし、池ではよくあることなのかもしれませんね。

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盛り上がったんかwww

でも確かに、ああいう体験の方が逆に楽しい思い出にはなりますよね。
バックがキラキラしているところになんだかほんわかします。

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うわ、親子の会話感がハンパない…
「智子」という呼び方もなんだか新鮮に響きますね。

きっと、こういう機会でもないと、娘と会話らしい会話も中々できないんだろうな…

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ここの会話もなんだかしみじみしてしまいます。

「もう3年だけど」
「学校はどうだ」
「どうって?」
「楽しいか?」


ひとつひとつのセンテンスに無限な感情が詰まっているんですよね。
こういってはなんですけど、昔のホームドラマを見ているような感覚に陥いります。

特に「どうって?」というもこっちの返しが、もうたまらなく娘の複雑な気持ちを表しているように思えてなりません。

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で、これですよ。そう「普通」

子供って、親に必ず「別に」「普通」という言葉を使いますよね。
ここの返しもそういった意味で、リアルではあります。

でも同時に、あのもこっちが「学校はどうだ」という問いに「普通」と答えたそのことに、
また特別な感慨を覚えざるを得ないのです。

この「普通」には、よくある親との会話がうっとおしくって返す「普通」とは、また違う色合いがあるのではないでしょうか。

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ここの会話もすごく好きです。

まるで言い訳をするかのような「楽しいって言う奴いないよ」
いまどきの高校生マインドを諭すかのようなニュアンスながら、どこか照れ隠し的な気持ちもあるんですよね。

「そうか」と一言だけ返すもこパパもなんだかグッときてしまいます。
本当にいいお父さんなんだなあ。

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ああ、やっぱり夫婦でそんな会話もしていたんだ。
まあ、それほど深刻なトーンではないんでしょうけど、やっぱりそこは、親として少し気になるところですからね。
何しろ普段からちょっと奇行が目立つ子ですしw
(いや、クリスマスの夜にバイブ握ったまま寝落ちしている娘とか、ちょっとどころじゃないかw)

きっと、どこかのタイミングでちゃんと話したいと思っていたんでしょうね。
なんかギャグマンガの父親とは思えないようないいお父さんなんですけどw
でも、こういうリアル感こそが、ほかのギャグマンガにはないわたモテの魅力なんだとも思いますね。

もこっちの反応もいいですね。
娘にしてみれば、単なる“愚痴”というか、常套句みたいなものなんでしょうから、
そんな真剣に取られても……といった戸惑いというか、気恥ずかしさもあるんでしょう。
でも、親にとっては、そういうもんじゃないんですよね。

こういう親子のちょっとした認識の違いが実にうまく出ているなと思います。

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なんか、今回はどのコマもみんな素晴らしすぎて困るんですけど!

行かないでいいなら今も行かないといいつつも、ただ色々あって…となるところなんて、
もう誰に対して言い訳してんだよ!といいたくなりますよw

修学旅行後からではなく、「ここ3か月くらい」というところが、またすごく大きなポイントですよね。
そう、言うまでもなくこれは、3学期が始まってすぐ、あの「雪の日の学校」のことを指しているのです。

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この親子の会話も中々味わい深いですよね。

お父さんが釣った魚を自分が釣ったように写真を撮るというもこっちに対して、
「撮ってどうすんだ?インスタか?」
というお父さんwなんだかすごく微笑ましいw
きっと、ネットニュースとかでインスタというのを知ったんだろうなあ。
なんとか今の若者文化への理解度をさりげなく見せつつ、娘との対話に必死な感じが歯がゆくもあり、愛おしくもありますね。

そんないじらしい父親に対して、
あっさり「インスタなんかやってないよ」と斬り返すもこっちがまたいいw

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ここのセリフも大きな衝撃と感動を呼んだのではないでしょうか。

何しろ、もこっちが
「友達に送る」ですよ?
しかも、「春休み連絡してなかったから」というのですから!

ある意味、大事件ですよ。
3年くらい前にタイムスリップして、あの頃の読者にこの画像を見せても誰も本物だとは思わないでしょうねw

しかもこれ、父親へのエクスキューズ的なニュアンスはほとんどないと思うんですよ。
前回までの流れを見ていれば、この「春休み連絡してなかったから」という言葉は本心から来ていることがわかりますよね。
「友達」ともこっちが素直に呼んだこともさることながら、しばらく連絡しなかったことを彼女なりに気にしているというこの事実に、私たちは感銘を受けずにはいられません。

そう、あの打ち上げの時に思わずこぼしてしまった、ゆりちゃんの「4人でご飯食べるの最後かもね」という言葉。
それに対して吉田さんが発した「会おうとすりゃ会えんだろ」。

あの時、もこっちは何も言葉を返しませんでした。
でも、吉田さんを見る表情はいつものもこっちとは少し違っていましたよね。

もこっちの、あの無言の表情を知っているからこそ、私はこの何気ない一言に胸を熱くしてしまうわけです。


……ところで、魚を持つもこっちの手、おかしくないですか?
なんで上からグーで握るような感じなんだよw

ていうかこれ、持ちづらくないかなあ…
まあ、魚の種類にもよるんでしょうけどね。あまりぬるぬるしていないのかな?

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wwwなんかかわいいw
ここだけ見ると、小学校高学年くらいに見えますよね。
なんだか逆に、親のフェイスブックのために無理やり撮らされている感があるわw

ていうか、友達に見せる“自分が釣ったかのように装う”写真なんだから、もっと嬉しそうな顔しろよw

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なんで急に凛々しくなるんだかよくわからないんだがw
ここのもこっち、なんか無駄にかっこよく見えますよねw
屈んだポーズが妙に様になっています。(てか脚、きれいだなw)

スマホをお父さんから返してもらうところを律儀に描いているのもなんだか妙におかしいw

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ああ、なんてわかりやすいフリなんだろうw
もうページめくらなくても何が釣れたのかわかるわw

あと、それまでつまらなそうだったのに引いてるとなったとたんに目を輝かすこの感じ、すごくわかるなあ。
まさに釣りあるあるですねw

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WWWWW
この池、なんかやばいんじゃないかw
こうもグズグズばかりが釣れるってw
(私は天丼ネタが好きなので、ここが今回一番笑ったシーンになりますw)

でも、小学生のころと比べると、グロ度が少し柔らかくなっていますね。
「ベロン」というところがちょっとかわいいかも?

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WWWWW
ということは、小学3年の時点ですでに腐っていたということになるぞw

しかし、こんなグロいの、よく間近で見れるなあ…

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帰りの車の中、釣れなかったしつまらなかったろと語りかける父親に対して、再びこのフレーズが出てきました。

そう、「普通」

この場合の「普通」も、また違ったニュアンスが込められているのではないでしょうか。

心の声も興味深いことを言っていますね。
「メール送る口実もできた」

要するにもこっちは、送る“口実”が欲しかったわけです。
逆に言えば、釣れなければメールを送ることが憚られる気持ちがあったということなのでしょう。

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このシーン、すごくないですか?
「普通」という言葉に対して、父親がまた、再びこの一言を返すんですよ。
「そうか」

そして、この瞬間、初めて父親の顔が垣間見える。

そして、もこっちも父がそう返してくれることをあらかじめわかっているかのように一言。
「うん」

もうね。このシーンを見た瞬間に、あ、「ここが今回のベストシーンだわ」と確信してしまいましたよ。
こんなやり取りだけで、親子の間で確かに通じるものがあったことが読み手にはっきりと伝わるわけです。

この一コマだけでもマンガ史に残すべき名シーンだと声を大にして言いたいですね。

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ここの使い分けもなんだか意味深ですね。
ゆうちゃんには「メール」、あっちには「ライン」。

まあ、ゆうちゃんとはライングループを作っていないのかもしれませんけど、
あえてこういう呟きをしたその意味を探りたくなってしまいますよね。

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三者三様のプライベートな様子が面白いですね。

ゆうちゃんはメガネを変えたんでしょうか、フチなしのオシャレな感じになっています。
かわいい小物入れにきっちりスマホを納めているところもなんだか彼女らしいですよね。
全体的にファンシーな感じでまとまっているようです。

真子はさすが真面目に勉強?していたところのようですが、
ゆりちゃんはこれ、いったい何をしていたところなんだwただ机の前で座っているだけってwww

ていうか、なんかこの机妙に狭くありません?
これじゃあ、ノートも広げられないだろw

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WWWWW
だから、なんでこんな無表情なんだよwww
「こんなん釣っちゃったよ…っもうなんだかなあ」みたいな感じじゃねーかwww
しかも相変わらず、変な魚の持ち方してるしwほんと、よく持てるよなw

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ゆうちゃんwwwまんまじゃねーかwww
もこっちの表情見て、「え、何が言いたいの?」とか思わんのかwww

まあ、彼女には素直に伝わったようだからこれでいいのかもしれませんねw

mo121_30.png 
それに比べて、二人のこの反応www

mo121_31.png 
WWWWW
このもこっちの顔!もう最高ですよねw
まるで、小学生の悪ガキみたいじゃないですかw
(当然のことながら、これが今回のベストもこっち!)

「普通」とはいっていたものの、実は彼女にとって、小学生のときと同じくらい「盛り上がっていた」んですよね。
それはやっぱり、「自分が釣った」からなんです。

そして、そんなグズグズでも自分が釣ったんだよということをゆりちゃんと真子には伝えたかった。自分の中で盛り上がったこのしょうもないネタを一緒に共有したかった。

もこっちのその気持ちに笑いながらもほんのちょっぴり気持ちも暖かくなる、そんな素晴らしいオチだったと思います。


それにしても、この差はすごく面白いですよね。

普通なら、ちゃんとした魚のほうがドヤ顔で、グズグズのほうに「なんだかなあ」だと思うんですよ。ていうか、普通の笑いはそういう分かりやすい比較で見せますよね。
見栄を張るために友達に送るという設定なら特にそうでしょう。
で、あ、グズグズのほうを送っちゃった…というオチになるかと思うんです。

ところが、わたモテは違うんです。
自分が釣ったものではないものは「つまんねぇ…」的なテンションになり、
たとえ腐っていても自分自身が釣ったものは「やったぜ!」となるわけなんです。
(腐ったほうだけ釣り竿を持っているのがまた印象的!)

このなんでそっちで得意げなんだよwwwという逆張り的な発想。

なんかわたモテという作品の“キモ”がここにあるような気がしますよ。



いやあ、本当に今回はすごいと思いますよ。わたモテ全話の中でも個人的にベスト10には確実に入りますね。

前回のあの感動から一転して、「肩すかし」かと思いきや、しっかり話は続いているんですよ。
今回のもこっちの複雑な思いや行動は間違いなく、あのゆりちゃんの言葉が頭にあるからなんです。

でも、それでもやっぱり、「肩すかし」というか、「箸休め」にもなっているんですよね。
ここでお父さん回てwww岡田回以上にこんなん読めるわけがないw

クラス替えはどうなる3年生編はどうなると、話も盛り上がっているところで一気に叩みかけるのではなく、
意外な視点から一度クールダウンさせる今回の手口はまさに「肩すかし」そのものです。
それでいて、もこっちの成長ぶりもしっかり踏まえつつも、最後はわたモテらしいちょっと捻ったオチで締めるのですから、もう脱帽ですよ。
しかもそのオチすらも、前回の話を引き継いでのもこっちなりの姿勢も見せているわけです。


なぜ、ゆうちゃんとゆりちゃんグループとで送る写真を変えたのか。
取りようによっては、友達を格付けしているかのような嫌な感じを受ける人もいるかもしれません。
でも私は、前回の話が前提としてあっての行動だと思うんですね。

本来ならどちらにも「かっこよく」見せたいんですよ。つまり、元々はあの「釣ったかのように見せた写真」を3人に送るつもりだったんです。
でも、ゆうちゃんにはいつも通りに送ることができても、ゆりちゃんと真子にはやっぱりまだためらいというか、気恥しい気持ちもあったのでしょう。
だからこそ、「グズグズの魚」が釣れたときに「送る“口実”もできた」と呟いたのではないでしょうか。
(ここは「メール」を送る口実、と言っているところが混乱を招きやすいところなんですよね。この場合のメールはラインも含めた連絡手段全般を指しているんだと私は解釈しているのですが)

もこっちはきっと、あのときのゆりちゃんの言葉を気にしていたんです。

「わざわざ会いにくるようなタイプじゃないでしょ」
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だから素直に、釣りに行ったよ魚も釣れたよ、とは言えなかったんですよ。

普通の友達なら、なんでもないことでも気軽にやり取りはできます。
でも、ゆりちゃんたちに連絡をするのには、どうしてもなんか特別な、それこそ“黒木さん”らしい理由が必要だったんです。

あの楽しかった小学生の頃をほうふつとさせる「グズグズの魚」。
自分が釣ったからこそネタになる「腐ってる同士惹かれ合っている」腐った魚。
それこそ、もこっちが求めていた、送るための“口実”だったのではないでしょうか。

どうでしょう。
「肩すかし」が肩すかしのまま王道になっていて、「箸休め」が箸休めのまま、本筋と繋がっている今回の話。
本当にすごくないですか?

まったく、とんでもない怪物マンガですよ。
いまだに震えが止まりませんねw


もこっちがなぜ「学校に行きたくない休みたい」と言わなくなったのかが、
わかるかもしれないコミックス11巻は絶賛発売中です!

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更新お疲れ様です。
毎回言ってますけど、本当に私の予想は外れっぱなしです。てっきり前回の続きかと思ってシリアスを覚悟していたのですが、春休み突入でした。まあ普通に春休みに入るのが自然ですよね。
今まで存在感の無かった父親がようやくメインに。あまりにも影が薄いので、「あ、そう言えば父親いたっけ」とか思ってしまいましたよw
最後に登場したのって喪33でもこっちがマッサージ機使ってた場面に遭遇して以来でしたっけ?一応喪44のもこっちを予備校に入れるか相談するシーンで映ってはいましたけど。
私は釣りは子供の頃に釣り堀でしたっきりですね。生きてる魚は跳ねるのでどうも苦手です。焼いたり、下ろしたりするのは得意なのですが。
やっぱりもこっち以前は学校行きたくないって思ってたんですね。智貴に風邪を移して貰うためだけに、看病(笑)していたぐらいですからね。
ただ、親にはそういうの悟られないように振舞っていたのかと思ってたので少し意外でした。
ゆうちゃんにはメールで何で二人にはLINEなのかと思いましたが、そもそももこっちは二人のアドレス知らないんでしたっけ。そう言えば吉田さんとはLINE交換してないんでしょうか。
なんで二人にはグズグズの方なのかと思いましたが、そういう事だったんですね。なりそこないさんの感想でようやく理解出来ました。ありがとうございました。
しかし父親、ようやく顔見せかと思ったら背中ばかりで顔を全然見せないという。「 ときメモの主人公にでもなったつもりか」って思いながら読んでました。最後のバックミラーで片目だけ見えましたが、あのクマでもこっちと智貴の親だというのは分かりますね。というか一家揃ってクマが出来やすい体質なんですね。もこっち一度クマ消した事があるので消えないわけじゃなさそうですが。
今回は最後の父親が何気に一番笑えました。意外とイケメンですが、何となくファンタジーの敵みたいに見えます。「眼帯とか似合いそうだなー」って考えたら思わず吹き出してしまいましたw

No title

前話に続いて今回も神回だったのでまたまたコメントさせていただきます。
>もこっちパパ
必要以上に娘におもねるわけでもなく、自然に見守ってる感じが素敵ですね。もこっちの方もベタベタするわけでもなく、かと言って毛嫌いするわけでもない、自然な距離感だと。パパ、目だけでネットでイケメンイケメン言われてましたwもこっち、遺伝子は最高じゃないですかw
>インスタなんかやってない
ちょっと前に一部でインスタ映えをインスタ蝿と言い換えたネタが2ちゃんねるまとめブログなどで取り上げられてましたが、もこっちもこんな感じで揶揄するタイプでしょうかwただまぁ、昔みたいに頭からバカにするのではなくて、リア充たちがああいうことをしたがるのにも今は一定の理解はありそう。
>送った写真の違い
自分も最初は見栄を張ってない姿を見せられるゆり真子の方がゆうちゃんよりもしかしたら比重が大きくなっているのかもと受け取ってました、でもそうではないですね、どっちも大切。「かっこいい」ところを見せたい友達と「ワクワクした」思い出を共有したい友達。
このドヤ顔がいかにももこっちらしくて可愛くて面白いですねw
送る写真を取り違えたのでは?そう取る向きもあるようですが、前回の話の流れからそのオチではないと自分も思います。
会ってはいないけど、同じ話の中に中学からと高校からの友人が登場したわけですし、いっそのこと共演すればいいのにと思うんですよね、pixivの小説でゆうちゃんとゆりちゃん吉田さんが一緒に遊ぶ話を読んだばかりなのでなおさらそう感じます。

Re: ふちささんコメントありがとうございます。

>ふちささん

いや、ふちささんに限らず、誰もこんなの当たりっこありませんよw
次は春休み回だろうというところまでは読める人も多いでしょうけど、
そこから父親と出かけるという展開はたぶん一人もいないと思いますねw

>「あ、そう言えば父親いたっけ」
それはひどいなあwこみちゃんとかぶっちゃうからそんな設定にはしないでしょうw
ていうか、もこっちって家族に恵まれている感こそがもこっちたるゆえんのような気がしますね。
あれで「クズメガネ」の守谷みたいに家庭事情に問題があるようだったら、ちょっと笑えない感がありますから。

お父さんは私の記憶の限りではあのクリスマス以来だと思いますねえ。
確かに喪44でも一応出てはいますね。思いっきり顔にフキダシがかかっていますけどw

>焼いたり、下ろしたりするのは得意
え、すごくないですか?焼くのはともかく、ちゃんと三枚とかに下ろせる人は本気で尊敬しますよ。
自分は昔なら何もかも不器用で、靴紐さえろくに結べないとよく親にぼろくそ言われていたので…

釣りは私も本当にほとんどやらないんですけど、年に一回か二回くらい川釣りとかに付き合わされるんですよ。
で、それこそ「釣り哲学」みたいなものを聞かされるというw
今回の池釣りというのはしたことないんですけど、本当にあんなゾンビみたいな魚が釣れるんでしょうかね?
少なくとも川では見たことないんですけど。

もこっちはあの雪の日の朝で「休んでいい?」と聞いていましたし、
深刻なトーンでなく冗談ぽく「行くたくないなあw」とこぼしていたんじゃないでしょうかね。
で、親の方はそれをマジな感じで取ってしまうという構図だったという気がしますね。

ゆりちゃんたちはそれこそ、あの修学旅行最後の日のLINE交換でしか連絡方法がないんじゃないでしょうか。
で、個別に連絡をとることもないでしょうし、何かあったらそこに流せばという感じなのでしょう。
ていうか、もこっちが入るまでは真子と二人だけのグループだったんでしょうかね?
吉田さんはそういうのあまりやらないタイプっぽいのでどうなんでしょう。
ケントスキーらとはやっているのかもしれませんが、あまり想像がつきませんねw

二人のほうにグズグズを送った理由は私も最初はよくわからなかったんですけど、
あの「口実」という言葉が気になったんですよね。
あそこはメールという言い回しも引っかかったのですが、やっぱり、ゆうちゃんに対するものではないと思うんですよ。
連絡するのに「口実」が欲しいというのはゆりちゃんたちの方だと私は解釈しました。

父親の顔に関しては、まあ「ときメモ」というか、ギャルゲーの主人公システムですよねw
でも最後まで見せないでいくのかと思いきや、あのバックミラーのところで目だけを見せるのですからなんともニクイ演出です。
あれだけで、彼の「父親」としての存在をしっかりと刻み付けられるのですから。

>「眼帯とか似合いそうだなー」
wwwww確かにwタテに傷とか入っていそうですよねw

Re: 2番目の方、コメントありがとうございます。

>2番目の方

もう最近は神回が当たり前になりつつあるので、かえってありがたみが薄れてきているようにも思えますw
今回はそういった意味では「超神回」と言いたいですね。

本当に見ていて心がじんわりあったかくなるようないい親子関係ですよね。
会話だけ見るとそっけない印象もあるんですけど、言葉以上のところで自然に通じているんだなと思わせるものがありました。

え、そんなにイケメンイケメン言われているんですかw
まあ智貴もイケメンといえばいえなくもないですからね。確かに遺伝子的に恵まれているのかもしれません。

>インスタ蝿
wwwwwネット民ってほんと、ときどきすごいセンスを見せますよねwなんでこんなうまいことを思いつけるんだw
確かに「インスタなんかやってないよ」というセリフはかつてのようなハナからバカにしている感じはそれほどないですよね。
そういうの好きな人たちはいるだろうけどわたしはそうじゃない、といったニュアンスが感じられてなかなか興味深いです。

>送った写真の違い
私も最初はうん?これはどういうことだ?とちょっと思いましたよ。
あの「メールで送る口実が~」という言葉が頭に引っかかっていたんですね。
口実というのはゆうちゃんに対してはちょっと違和感があるので、今回のような解釈にたどり着いたんです。
あの「メール」うんぬんはちょっと混乱を招きますよ。ひょっとして谷川さん、わざとその辺の解釈を曖昧にしたのかなあという気もしますね。

送る写真を間違えるというのは、むしろわかりやすいオチで使われると思うんですよね。
その場合は、もこっち側に「あ、やべえ間違えた」的な描写がないと笑いとして成立しないという気がするんです。
確かに、いろんな解釈ができるような感じにはなっていますけど、
少なくとも笑いとして落とすための取り違いというのは考えづらいと思います。

>pixivの小説でゆうちゃんとゆりちゃん吉田さんが一緒に遊ぶ話
へえ、面白そうですね。
そろそろ本編の方でもゆうこみ組と修学旅行組の邂逅があってもいいかなと思いますよね。

小学生黒木姉弟 黒木父 目が似ているし見事な遺伝だなあ…母親からは何が遺伝したんだろうか
今回は盛り上がりを上げて上げてきたところに小休止の回でバランスを整えた感じがする 3年編が始まるまでの間を作れたし次回は3年編前日である入学式の準備とか?確か後々12巻掲載予定の入試の回ではボランティア委員?に入っていたし入試回に出たあの少女が再登場しそう

Re: ジャスさんコメントありがとうございます

>ジャスさん

母親ですか、うーんwまあ強いて言えばもこっちの髪型でしょうかねw
あとお母さんも若干目にクマがうっすらあるように見えますのでそのへんでしょうか…

まあ、最近はどんどん加速していく感じが見受けられたんで、
久々に「バランス」の谷川が見れて個人的にはすごくうれしかったですw

次回も何がくるのかまったく予想が付きませんね。したところで当たった試しがありませんしw
でも3年生編では必ずあの新入生は出てくることは間違いないとは思いますね。
いつ、どういう形でかは、全然わかりませんがw

No title

お疲れ様です。いつも丁寧な感想・考察をワタモテの更新と一緒に楽しませてもらっています。

口下手で、素直じゃない父と娘の交流は、気恥ずかしさも混じりながら寄らず離れずの距離感があって、可愛らしさと共に自然な心地よさも伝わってきました。静かな池で静かな釣り、静かな2人。いつもとは違う穏やかな空間に不思議な美しさを覚えます。
特に帰りの車内でバックミラーに父の目がはっきりと映るシーンには、娘と同じ方向を見ながら同時に娘を見守っているという包むような優しさが感じられました。もこっちの、父に対する素っ気ないながら気遣いのある態度に、すれ違いの優しさではなくそれが確かに彼女に伝わっているのだと感じます。
或いは、初めて顔の一部が描かれたシーンは、学校でうまくいっておらず負い目を感じていたもこっちが、友達が出来始めて少し胸を張って父親に向き合えるようになったことを意味していたり。だからまだ目の部分だけで、彼女がこれから成長していくことを暗示していたりとか。
何より今回の話を見ても、もこっちは段々と自己認識力が成長してきているように思わされます。昔のような失敗が減ったり交友関係での自分の立ち位置を考えられたり、成りたい自己像ばかり追い求めていた頃にはない思慮深さが増えていると。これには、ありのままの彼女を受け入れてくれた人たちの後押しが大きいのだと感じます。とは言え、自分を理解すればするほど辛くなることも多く、なんだか冷めたところが多くなったようなもこっちが心配でしたが、ゆりちゃんたちとの仲を深めようと行動している姿に安心しました。以前のもこっちは認識を欠いた結果として行動力が現れることが多かったですが、これからは事実に向き合う強さを持った行動力が増えていくのではと期待しています。

父に対してクールであり優しくもあるもこっちがかなり新鮮でした。多様なキャラに多様なもこっちの姿があって、今回はもこっちにとって大切な人たちへの彼女なりの接し方が知れた暖かい話でしたね。

No title

お疲れ様です!
前回に引き続き最近は神回続きですね
前回もそうでしたけど、キャラに直接あれこれ語らせずにさりげない会話と行動だけで心情を見せるのが見事すぎて、一部では国語の問題になりそうとも言われてましたがw

前回の打ち上げ会後に、もこっちはたまたまゆりちゃんたちと合流している様子だったから、あの時のゆりちゃんのセンチな気持ちをそこまで分かってないのかと思ってました。
しかしこの感想読んでなるほどと思い直しました。
もこっちがメールを送る口実を求めているのはゆりちゃんの「自分から連絡するタイプじゃないでしょ」へのアンサーになってるんですね。
もこっちが友達のことをそこまで慮って行動するとは…感慨深いです。

更新お疲れ様です!

別々の写真を送った理由は「メールを送る口実」という台詞にヒントがあったのか、なるほど!自分はてっきり、グロ耐性のない(虫を嫌がっていたし)ゆうちゃんを気遣って普通の魚の写真を送ったのかな?ぐらいにしか考えてませんでしたよw

もこっちが「他人の釣った魚をさも自分が釣ったように見せかける」イカサマを、もこパパが一切のツッコミ(若しくは注意)もせずスルーだったのが地味に面白かったです。

一応こみなんとかさんにもメールしてあげろよwと思ったけど、もこっちとこみちゃんは互いの電話番号しか知らないのかな?

今回も更新お疲れ様です!

前回や前々回みたくハラハラした様子ではなく、今回はなんだかとても落ち着いた話だったかなと思いました。
ここで父さん出てきたか!!というのは皆さんも仰ってるように私も驚きました(笑)
春先の釣りっていいですね。寒すぎず暑すぎない気温の中で外でのんびり出来てとても気持ちよさそうだなって思います。
魚がかかるまでは暇でしょうけれど、だからこそ気持ちが落ち着けるっていうか。
きっと、子供たちが釣りへ行かなくなってもお父さんはそのまま何年も続けて一人で釣りへ行っていたのは、そういう落ち着いた雰囲気が好きな、物静かな人なのかなと思いました。
もこっちみたいなぼっちまではいかなくても、一人でも楽しめる物事を好む傾向はもこっちが多少引き継いでるのかもしれないですね。もこっちは顔だけでなく性格も(ゲスなところは置いといて)お父さん似なのでしょうね。
だからこそ、滅びゆくさんの記事でも載っていたように親子としての雰囲気や距離感がとても素敵だな、と感じました。
そして、記事でも何度も取り上げられていた「普通」ですが、この「普通」って1年時の1学期の「やったー!!普通に会話できたぞー!!」と喜んでいた時の「普通」
なのかな、と思いました。この時にはとてもとても欲しがっていた「普通」の日常が、人と学校内で「普通」に話せる日々が、今はもこっちは手に入れられている。
滅びゆくさんの言うように、前までは考えられませんでしたね。
本当、以前はモテないぼっちの残念ルートで卒業まで行くのかな……と思ってましたもん。
加えて「友達に送る」という台詞、私もこれが一番グッと来ました。
今更だけど、もこっちにも、高校の友達いるんだなぁ……本当によかったなぁぁぁ!!!!と泣きたくなりました。
もう、どれだけ学校で人と会話したかだの点数つけてた頃が本当に懐かしい……
本当、アニメで二期やってほしい!!!


最後のページですが、私が思ったのは、単純にゆうちゃんがグロいの苦手そうだから普通の魚送ったのかなとww
そして、ゆりまこにもちゃんとLINEしてるのが嬉しい!!もう一々が嬉しい!!
キレイな魚ではなく、躊躇なくグロいの送ってるとかもう……本当に心を許しているんですね(泣)


あーーホントに二期やってほしいです(泣)

No title

更新お疲れ様です。

3年生を前に1回、春休みを挟んでくるだろうとは思ってましたが、お父さんは予想外でした・・・。

>どちらにも「かっこよく」見せたい
おお、こう考えると自然ですね。
最初、送る写真の違いを見て、ゆうちゃんには見栄を張りたくて、自分の本当の姿は見せたく無いのかなと思ってました。
でも良く考えてみたら、過去にゆうちゃんにセクハラしまくったり、「○すぞ」と暴言吐いたり本性出しっぱなしでしたねw

ゆうちゃんとは昔からの友人ですので何気ないやり取りも多かったでしょうし、普通の写真で十分だと思ったのでしょう。
それに対しゆりちゃんと真子は?となると、そんなにやり取りは多くないし、もこっちの方から連絡する事は殆ど無いので不安があったのでしょう。
仮に送ったとしても、「突然どうしたの?」「だから何?」て返されたらどうしよう的な。
特にゆりちゃんは前回の事もありますし、「もしかして気遣ってくれてる?」と悟られたら、それこそ気まずくなります。
惨めな自分に対して変な気遣い、同情されるのが嫌なのはもこっち自身が良く分かってる筈ですので、だからこそ「送る口実」が欲しかったんですね。もこっちらしさを発揮する為に。
ゆりちゃん達の事を理解してるからこそ出来た行動ですね。

もし、お父さんが学校の話題を持ち出さなかったら写真を撮ろうと思いつかなかったのかもしれないと考えると今回お父さんも良い役目を果たしましたね。

3年生ではゆりちゃん達と一緒のクラスになるか分かりませんが、こういうやり取りが増えていけると良いですね。一応もこっちはゆりちゃんを学食に誘った事もありますし、受けの姿勢ばかりでなく、もこっちの方から積極的に誘っていって欲しいと思います。

No title

ぐずぐずの魚写真を送ったのは、どちらかというとゆり真子には本音を話しやすいからじゃないでしょうか?明らかに自分で釣った魚の方が楽しそうに写ってますし。
日常会話でも成人式の荒れ具合や、3年の冬休みは出席しなくていいとか普通に喋ってますし、バレンタインの時もゆりちゃんに友チョコについて相談してますし。
普段から学校で会話してるから変に見栄を張る事もなくなってるのかなと思うんですよ。

対してゆうちゃんには見栄を張りたいのではと思います。中学の頃はもとより、高校生になっても同じようですし(特別編7でも初めてのカラオケを久しぶりだなーとか言ってるし)。まあ、高校の頃は普段顔を合わすことがないから多少なりとも良いところを見せたいと思うんでしょうね。
先ほどのバレンタインの対応も相手がゆうちゃんだったら多分自慢してると思うんですよ。
見栄と本音はあるけれど、どちらにしても友達には変わらないと思います。

話がずれますが、ネモって岡田さんとは友達だが本音(将来の夢を)を見せていない、もこっちにはたまに話す程度だが本音を見せている(偶然将来の夢を知られたとは言え)。なんか変なところで本音と建前を逆転してますよね。

ゆう、ゆり、真子。
携帯の置き方も三者三様ですね。

可愛い小物に置く、ゆう。
メールが来たらすぐにわかる位置に置く、真子。
無造作に置きっぱなしの、ゆり。

No title

もこっちは、ゆりちゃんを信頼してますよね!
もこっちがクラスでボッチを抜け出せた切っ掛けは、ゆりちゃんがお弁当を一緒に食べようと誘ってくれたから。
なので、打ち上げで席替えした後に、他に話し相手がいなかったゆりちゃんが手持ちぶたさっぽくて寂しげで、少し心痛みました。
ワイワイより、打ち解けるのに時間がかかり、少人数でジックリ付き合うタイプなのかな。でも別に、恥ずかしがりでもないんですよねw
飾らないタイプで、愛想がないからw誤解を受けやすいのかもしれません。

もこっちは、なんだかんだ逞しいw
頭を素早く回転させて見栄を張るのが、上手い! 
そういえば、修学旅行組には見栄を張っていませんね。

お父さん、いいですね寡黙っぽくて。ご両親、愛情深そうで
いい弟にも恵まれ、もこっち幸せですね!


先週末にこのブログに流れ着き、前話のレビューまでをまとめ読みした後、衝動に任せて全巻買い揃えてきた新参者です。
アニメでちょっと触れて以降離れていた作品だったのですが、"痛面白い"が魅力の作品から、"痛面白い"すらひとつのスパイスに過ぎないような濃厚な良作になっていたことをここのレビューで知ることができました。ありがとうございます。

ゆりまこに送った写真の笑顔、自分が釣ったことへの満足感もそうですが、「飾らない自分を晒け出す開放感」が滲み出ているようで、見ていてとても温かい気持ちになりました。
可愛くて充実した高校生活を送っているであろうゆうちゃんとの友情と、自分と同類に違いないと仲間意識を抱いているゆりまことの友情、形は違えどどちらも大切に想っているもこっちが素敵でした。

更新お疲れ様です

>>ここ3か月・・・ >>雪の日の学校
あの回は本当に素晴らしかったですね。偶然のようで運命的というか、あれが去年の話ならあんな風になっていなかった。修学旅行の一件がなければ、席替えがなければ、オギーの(無神経な)お節介がなければ...結果は一つじゃないというか、当時最悪だと思っても後々良い展開に繋がっていくような、大きな寛容さがこの作品を包み込んでいるように感じさせられました。
また、もしかしたらあの日来た人と来なかった人の違いは、学校は自分を偽らなきゃいけない場所だと思っているかどうかの違いだったんじゃないかという気がします。だからもこっちも最初は行きたくないと思っていたのかも。ありのままの自分でいる邪の無い人と、純白の雪とが掛かっていたみたいな。そう考えるとネモグループで唯一清田君が来たのもなんか納得できます。
...話がずれましたが、多分あの日は、もこっちが初めて寝たふりをせずに過ごせた普通の学校の一日だったんじゃないかと思います。自分を気にかけてくれる人たち、自分の勧めた本を読んでくれる人たち、やがてクラス中に自分の始めた読書が広がっていく。加藤さんの存在も大きかったですね。自分の行動とその結果にちゃんと反応をもらえてお返しまでしてくれた。例のあの人ではなく黒木さんとして。あの日は、自分が「学校」という空間にはっきりと存在し、必要とされ受け入れられているのを初めて実感した日だったのかもしれません。
だから父に「学校」はどうかと聞かれ、学校に対する見方に変化が生じた「雪の日の学校」からのことを思い返していた訳だと。
ここ3か月の部分は自分で読んだとき普通に流してましたが、なりそこないさんの記事を見てハッと気づけました。やっぱり他の人の考察見るとより楽しめますね。
>>「いや普通...」
クラスに友達がいてそれ以外にも話す相手がいて、もこっちからすればとても嬉しいことのはずだけど、それって一般的には普通のことなんですよね。「色々あって時間が早かった…」というのも、自分にとっては新鮮で特別な出来事だったけど、普通の人にとっては普通の出来事なはずだから、それを楽しいと表現するのは心の中であっても照れ臭いんでしょうかね。
>>あっちはライン
まだゆうちゃんみたいに個別に連絡するのは気恥ずかしいからグループ単位のラインってことなんでしょうかね。ゆりと真子、2人が一緒にいる時の自分はまだ1対2のような関係だと感じてるのかな?確かにゆりちゃんと違って、まこっちと2人きりって全然見ないですよね。
「ゆり真子」と「もこっち」ではなく「ゆり真子もこっち」の関係になれる日が来てほしい。そのためにまこっちとの親睦を深める回が見られると期待して。

今回は言葉や表情に出さない部分に真意が散りばめられていて、今までのワタモテを読むことでそれらを読み取れるような深みがある話でしたね。無表情なもこっちが多かったですが、最後の写真の笑顔に彼女の本当の気持ちが表れているようで胸が暖かくなりました。

コメント返信その1

おお、しばらく見ていないうちにコメントがたまっていますね。
みなさん、どうもありがとうございます!
すみませんが、いくつかにわけて、まとめての返信で失礼いたします。


>7番目の方

黒木父娘の雰囲気というか、距離感がすごくいいですよね。まさに不思議な美しさを感じさせます。
「釣り」というバケーションがまたそれをうまく演出していたと思います。

>友達が出来始めて少し胸を張って父親に向き合えるようになったことを意味していた
なるほど、あのシーンはどうしても父親のほうに意識が向いていましたが、
もこっちの父親への思いも象徴していたのかもしれませんね。「まだ目の部分だけ」というのもなんかよけいにぐっときます。

ゆりちゃんたちと出会ってから目立つようになりましたよね>自己認識力
客観的に物を観れるようになったというか。
やはり、自分とはまた違う“ぼっち”たちと触れ合うことで、
自分の立ち位置や内面と向き合うことができるようになったのではないでしょうか。

時として、そういう姿が「冷めたところ」と映ることもあるでしょうけど、彼女の場合、それを笑いにすることができますからね。
もともと、笑いのセンスに長けていた子ですから、物事を俯瞰してみることがくせになっているのでしょう。
それが「行動力」につながった時、彼女はもっと大きく成長していくのだろうと思います。
きっと、その辺が3年生編の主題となっていくのではないでしょうか。

>多様なキャラに多様なもこっちの姿
まさにそういうところがわたモテの魅力ですよね。
どのキャラも紋切り型ではない、様々な面を持っているところに私たちは惹かれるんですよね。
今回の話も絵に描いたようなわかりやすい「優しさ」ではないけれど、確かにそこにある優しさがあふれていたと思います。


>るびかんなさん

今回の父親ともこっちのさりげない会話は本当にシンプルですけど、すごく胸にくるものがありましたよね。
「普通」「そうか」
こういうなんてことない一言に、たくさんの感情や思いが詰まっていることを、読み手にしっかり伝えられるというのはそう簡単なことじゃないですよ。
…まあ、国語の教材にはさすがになりえないと思いますが(笑)、大学の漫画学講座とかだったら、十二分に使える気はしますね。

今回の話はどうも谷川さん、意図的にひとつの解釈をさせないように「トラップ」を仕掛けていたのではないかとも思うんですよね。
その最たるものが「メール送る口実もできた」「ゆうちゃんにメール、あっちはライン」なのではないかと。

前回の流れを踏まえていないと、ミスリードを誘うような構成になっているような気がするんですよ。要するに引っかけ問題ですねw
「肩すかし」回なのは間違いないんですけど、それをそのまま受け取ると大間違いという、実に高度な「肩すかし」w
本当に恐ろしいマンガです……


>しきさん

>グロ耐性のない(虫を嫌がっていたし)ゆうちゃんを気遣って
おお!それはそれでありえそうな気もしますね。
意外とそれこそが正解だったりするかもしれませんよw
だとすれば、私はとんだ恥をかいたことになってしまいますが……w

まあ今はphoto詐欺なんて当たり前のように横行していますからね。
別に悪質な類のものではないし、まあそのくらいはいいか的な感じなのでしょう。
ていうか、「インスタか?」という言い方からすると、
よくしらないのに大人の論理だけでダメ出しするような「野暮」な真似をして娘に嫌われたくないという親心があるんじゃないでしょうかねえ…
それに、クリスマスの際にバイブを持ったまま寝落ちしたときにも何も言わずにベッドに運んでくれた人ですからw
その程度のイカサマくらい可愛いものだと思っているかもしれませんよw

こみちゃんとはどうなんでしょうね?確かにメールの交換とかはしていないかも?
でも知っていたら、グロいほうをどアップにして送りそうな気もしますねw

コメント返信その2

すみません、返信をいったん分けます。


>わたモテ二期希望さん

ここ最近、読んでいてドキドキするような話が続いていたので、たまにはこういう静かな感じもいいですよね。
釣りという設定がまた、うまく作用していたと思います。

>一人でも楽しめる物事を好む傾向
なるほど、確かにもこっちはお父さんのそういった性格を引き継いでいるのかもしれませんね。
お父さんは口下手ですけど、それでもしっかり娘と向き合っている好感の持てる父親でした。
もこっちがゲスでも決して道を誤らないのは、やっぱりいい家族に囲まれていることもあるのでしょう。

>1年時の1学期の「やったー!!普通に会話できたぞー!!」
ああ、なるほど、確かに通じるかも。
この場合の「普通」って、すごく特別で尊いものなんですよね。
私たちは今までのもこっちをずっと見守っていたからこそ、
彼女のいう「普通」に特別な響きがあることをわかっているのです。

>ゆうちゃんがグロいの苦手そうだから普通の魚送ったのかな
あれ、二期希望さんもしきさんと同じことを思っていたのですか。
うーん、やっぱりそっちのほうが正解なのか……?w

アニメのほうはまあ正直、厳しいのでしょうね…
円盤の売り上げで回収するような今のアニメビジネスではなく、また別のやり方を模索しない限り難しいような気がします。


>Y.zさん

もともとはお父さんが釣った魚の写真しかなかったのですし、もし、あのグズグズの魚が釣れなかったら、
たぶん、どちらにも同じものを送ろうとしたと思うんですね。
少なくとも、ゆうちゃんだけに送るつもりで「春休み連絡してなかったから友達に~」とは言わないはずなんです。
それこそ、「ただここ3か月くらいは色々あって…」からの流れでしたからね。
むしろ、ゆりちゃんたちのことが頭にあったと考える方が自然でしょう。

やはり、中学時代からの友達と、最近、友達と呼べるようになった同級生とでは、
連絡するときの気持ちの持ちように違いがでると思いますよね。
特に打ち上げでああいう流れがあった後ですから、色々と考えてしまうのではないでしょうか。
だから逆にゆりちゃんが考える「黒木さん」らしさが「口実」として欲しかったのかなと私は解釈しました。

>今回お父さんも良い役目を果たしました
おお、その通りですね。
「学校はどうだ、楽しいか?」があったからこそ、ゆりちゃんたちに送ろうと考えたわけですね。
本当に見事な構成ですね。

今回のような行動がこれからも続くなら、クラス替えがどうなろうとあまり大きな影響はなくなりそうですよね。
むしろ、そのことを読者に認識させるための今回の話だったのかもしれません。


>通りすがりさん

なるほど、「見栄」をどちらにより張りたいかといえば、確かにゆうちゃんのほうでしょうね。

ただ、今回の話の流れからすると、グズグズが釣れなかったとしても、
まず、ゆりちゃんたちに送るつもりだったのかなと思うんですよ。
だから、どうしてもグズグズを持って楽しそうにしている自分じゃないと送れないとは思っていなかったんじゃないかなあ。
たまたま、自分のテンションが上がるものが釣れたんで、
どうせならこっちのほうが写真を送った自分の意図を変に勘ぐられずに笑ってもらえるかなと考えたのだと、私は感じましたね。
見栄と本音はあってもどちらも大切な友達というのはまったくその通りだと思います。

ネモと岡田、ネモともこっちの関係は面白いですね。確かにおっしゃる通りです。
ネモと岡田の親密度って、けっこう謎があると思うんですよね。
いつ出会ったのか。本当に上辺だけの仲の良さなのか。
いろいろと気になる部分が多いので、その辺も今後の展開に注目ですね。

コメント返信その3

もう一度、ここで分けますね。

>13番目の方
携帯の置き方ですか。これまた渋いところに目を付けましたねw
そういわれると、それぞれのキャラ性にあった置き方になっていますね。
うーん、興味深いです!


>コットンさん

信頼。なるほど、そういわれれば、その言葉が一番合っているのかもしれません。

ゆりちゃんは、恥ずかしがりというより、意味なく仲良くしたり群れたりすることにあまり価値を見いだしていない人なんだと思います。
ただ、一方で寂しがりやでもあるんですよね。
でも、自分を偽って愛想を振りまいてまでその寂しさを埋めるようなことはしたくない。
そんな感じなのかなと思いますね。(こうしてみるとけっこうめんどくさい性格ですねw)

もこっちはゆりちゃんとはまた違った“ぼっち”ですからw
行動するぼっち、というか、足掻くことをやめないんですよね。
だからこそ、私たちも応援したくなってしまうのではないでしょうか。

彼女は本当に家族に恵まれています。
クズな性格でも決してぐれないのは間違いなく、ご両親と弟のおかげでしょう。


>15番目の方

うわ、本当ですか。私の感想記事がわたモテの売り上げとファン獲得に少しでも貢献したのなら、こんなうれしいことはありませんね。
こちらこそ、こんな隅っこのブログをご覧いただきまして本当にありがとうございます!

>「飾らない自分を晒け出す開放感」が滲み出ている
確かに、もこっちすごく楽しそうでしたものね。まるで、小学3年生の頃のままタイムスリップしてきたかのような元気の良い表情をしていました。

そう、ゆうちゃんとゆりまこ、どちらも大切な友達なんですよね。
ただ、付き合い始めた時間も濃度も違うので、その辺で微妙な躊躇というか気後れがあるかないかの差だけなんだと思います。


>16番目の方

そうですね。あの雪の日の魔法は、一つのことだけではなくって、それまでのnいろんなことの積み重ねで起こった奇跡だったのかもしれません。だからこそ、もこっちも「ここ3か月」と言っていたのかなという気がしますね。

>もしかしたらあの日来た人と来なかった人の違いは、学校は自分を偽らなきゃいけない場所だと思っているかどうかの違いだったんじゃないか
なるほど、面白い考えですね。
正直、コメントを読むまでそんな風には考えていませんでしたが、
もこっちの行動と結果にちゃんと反応とお返しがあったということを踏まえても興味深い話だと思います。
あの話は今年一発目の回だったわけですが、やはり、今年のわたモテを最も象徴している回だったのかなという気がしています。

そう、もこっちにとってはすごく楽しくてうれしいことが、
世間一般ではそれが「普通」と呼ばれるものであることは彼女もわかっているのでしょう。、
そんな「普通」のことを「楽しい」と言ってしまうのは、
なんだか恥ずかしいというか、かっこわるいと思ってしまうのじゃないでしょうか。
まあ、それでなくっても思春期のころは複雑ですからねw
うれしくても「別に…」とか言いたくなってしまう年頃なんですよw

>ゆりと真子、2人が一緒にいる時の自分はまだ1対2のような関係
ああ、ラインとメールの違いはそういうニュアンスも含んでいるんでしょうかね。
うーん、面白い。まだまだいろいろ検証できることがありそうな気がします。

今回はなんていうか、言葉も最小限に抑えていますし、表情もおおげさなものはほとんどないんですけど、その分その裏に隠された意味を読み解く面白さがありましたよね。
それまでのドラマチックな流れから外れて、静かで穏やかな雰囲気だったのにもかかわらず、
今までのわたモテの深い部分がそこらかしこに隠れていて、ある意味、パズルを解いているような不思議な味わいでしたよ。
そして、あのラストの笑顔!もうあれで私もノックアウトでしたw

更新お疲れ様です

もこっちの父親の目が非常に鋭いという設定が判明しましたが、男の智貴は父親に似ても平気だろうけど(実際モテてますし)、女のもこっちは苦労するかもなぁという説得力のある一コマでした。 もこっちはもう少し母親に似ていたら、今ほどの苦労はなかった可能性もあるかも知れませんね。 もこっちはアレな性格なのに家族関係は良好という点についてですが、因果関係が逆で、家族関係が良好で甘やかされて育ったから、もこっちは他人の心を読むのが苦手で、自分本位な考え方が多く、甘えた性格なんだと思います。 学校行きたくない云々については、一年の頃のもこっちとか隙あらば病欠、早退を狙っていましたし、なんだかんだ親なら察するところがあったと思います。 

あと管理人様の仰る通り、もこっちがメールを送る口実が欲しかったというのはゆりちゃん(&真子)に対してでしょうね。 ゆりちゃんの気持ちを聞いた前回から話が繋がっている事を考えてもそうでしょうし、ゆうちゃんにはもこっちは普段から下らない質問メールなど色々と送っていたし、なんなら遊びに誘う事もできる間柄ですから。 

おそらく読者が疑問に思うのは、(1)なぜ一枚目では冷めた表情であるのに対して二枚目ではドヤ顔で腐乱した魚を持っているのかという点と、(2)なぜゆうちゃんとゆりちゃん&真子には別々の写真送ったのかという点でしょうね。 (1)に関しては、単純にもこっちの心境の変化通りなのかなと思いました。 一枚目の写真を撮った際のもこっちの心境は”釣りに来てみたは良いけど、やっぱり釣りは男の遊びで女の遊びじゃないわ”というやや冷めたもので、ゆうとゆりちゃん&真子にもそんなコメントと写真を送るつもりだったのだと思います。 まぁ、釣れなかったからそんな事を言っていると相手に思われるのは癪なので、そうではないのだという予防線を張るために魚を手にしたのかなと想像。 

一転、”腐ってる奴同士、惹かれ合ってるのか?”という台詞の通り、二枚目の腐乱した魚は修学旅行のもこっち班メンバーの暗喩でしょうから、もこっち班メンバーは今後も自然と集まるだろう事を示唆するものですね。 もこっちがその点を意識して二枚目の写真を二人に送ったのか、ただのメタ的なオチであるのか少々不明瞭ですが、もこっちの悪ガキのようなドヤ顔を見ていると、前回ゆりちゃんが抱えていた不安に対する彼女なりのブラックユーモアを含んだ返事のような気もしますね。 ゆりちゃん(&真子)に送る上で、より相応しい象徴的アイテム(腐った魚)を手に入れた事に気付いてドヤった的な・・・、単に自分自身の釣果を得た事への喜びや興奮だけのドヤ顔だとすると、釣った直後のもこっちは冷静なので感情の起伏の繋がりが不自然なのですよね。(まぁ、もこっち班の友情の象徴が腐った魚というのも酷い話ですし、二人には意図が絶対伝わってないでしょうけど。) もこっちがゆりちゃんの悩みに対する返答という意味を込めていたのだとしたら、(2)に関して、二枚目の写真を無関係なゆうちゃんに送っていない点は納得できると思います。 

ただ、もこっちがそんな意味を込めていたとしてもいなかったとしても、二枚目の写真をゆうちゃんには送らなかったであろう事には変わりないかなぁという気がします。 というのも、今夏、もこっちはゆうちゃんを汚い海に連れて行き、レ○プ目にさせた上に泣かせてしまったという忘れがたい失態があるからです。 汚い海の思い出を彷彿させかねない腐乱した魚の写真をゆうちゃんに送るなんて事はタブーであると、今の成長したもこっちならば気付けるだろうなぁと想像しています。

Re: 更新お疲れ様です

>ウニさん

あのシーンは初めて父親の顔の片鱗が見えた!ということばかりが頭がいっていて、
あまり誰が誰に似ているということは考えていませんでした。
ていうかあれ、不摂生がたたってああなったわけでもなかったのかw
うーん、遺伝だとすると、ちょっとかわいそうかも。

>因果関係が逆
なるほど!さすがウニさん、確かにその通りです。
あの性格は生まれつきだと思い込んでいましたが、
周りがいい人ばかりだからこそ形成されたというわけですね。
「中二病をこじらせた子が家庭に恵まれているのが逆にリアルだ」とか書きましたが、逆どころか、普通に当たり前のことだったというw

>ゆうちゃんにはもこっちは普段から下らない質問メールなど色々と送っていたし、なんなら遊びに誘う事もできる間柄
そうなんですよね。今回の場合、ゆうちゃんに「口実」が必要というのはやっぱり不自然だと思います。

(1)(2)の考察は実に興味深いですね。
1枚目の写真はもこっちの心境通り、「やや冷めていた」から。
2枚目は、「腐ったもの同士惹かれ合っているのか?」から思いついたもので、それがそのまま前回のゆりちゃんへの返答にもなっている、というわけですね。
修学旅行組の“暗喩”というのはまったく思いつきませんでしたが、そう考えると、すとんと腑に落ちますね。
ただ、そうなると、ブラックユーモアというか、率直に言えば、「お互い腐った者同士仲良くやろうやw」ともなるわけで、ちょっとひどいメッセージですけどw

>釣った直後のもこっちは冷静なので感情の起伏の繋がりが不自然
ああ、なるほど…。やはりあの写真は意図的なドヤ顔と考えたほうがいいかもしれませんね。

>汚い海の思い出を彷彿させかねない腐乱した魚の写真をゆうちゃんに送るなんて事はタブーである
おお、ウニさんまで!
しきさん、わたモテ二期希望さんもそう考えていたようですし、そっちがやっぱり正解かあ。
それにしても、そんな気配りができるようになったとは!なんとも感慨深いです。

No title

更新お疲れ様です。
最近のわたモテって第一話から読んでいて初めて面白さがわかるっていう話が多い気がします、今回の話もこれだけ読むと何が面白いのかわからないと思いますが、最初から読んでいる読者にするとお父さんが登場してもこっちと自然体の会話するって展開は大事件なんですよね。
もこっちとお父さんの会話も実に現実的というか漫画っぽくなくて誇張の無い会話だと思います、確かに思春期の女子がお父さんとベタベタした会話をするとは思えませんから、それでいてもこっちのお父さんに対する信頼感が伺えるのが本当に良いな~と思います。0
あと前回もそうでしたが、もこっちの優ちゃんに対する特別な感情が察せられるのも良いですね、たとえイケメンだろうが優ちゃんは取られたくない、優ちゃんにグロい魚の画像を送って前みたいに泣かせることは出来ない、っていうもこっちの思いが感じられます。優ちゃんは出番は少ないけどもこっちにとって大切な存在なのだと感じられる所が良いですね

少し補足です

> ていうかあれ、不摂生がたたってああなったわけでもなかったのか

目のクマは不摂生から、目力の強さは父親からの遺伝という事でしょうね。 目力が凄くてクマがあって挙動不審・・・というなると、まぁ、普通に近寄り難さがあるでしょう。 

> あの性格は生まれつきだと思い込んでいましたが、・・・

おそらく親の育て方が甘やかし気味だった点と、もこっちが中学に上がるまで智貴がお姉ちゃんっ子だったのが原因だと思います。 当時の智貴がもう少し我が強ければ、弟の意見を尊重したりする事で我慢や配慮を覚えられたと思いますが、智貴が姉に従順すぎたので学ぶ機会が得られなかったのでしょうね。(きーちゃんやゆうちゃんも、もこっちに合わせてくれるタイプでしたし、もこっちは自分を慕ってくれる相手の扱いには長けていましたが、それ以外のタイプの人付き合いの経験が決定的に不足していたのだと思います。) 

> 率直に言えば、「お互い腐った者同士仲良くやろうやw」ともなる・・・

少なくとも谷川先生は腐った魚にそんな意図を込めていると思いますが、もこっちもそんな意図を二枚目の写真に込めたのかどうか正直分かりません。 実際そうだとすると酷い話ですけど、まぁ、もこっちだしなぁ・・・。 もこっちが"腐っている奴同士の縁"を感じた事で、"修学旅行もこっち班の溢れ者同士の縁"を連想したのだとすると個人的に上記の(1)と(2)に対して納得できるというだけの話ですね。(個人的には二枚目の写真のもこっちは、"意図的なドヤ顔"というよりも"良い事を思い付いた悪ガキ"的な受け取り方をしています。 ブラックですが、修学旅行組とも縁があると思うと嬉しくなった的な・・・。) 

勿論、ゆりちゃんらを腐った魚と結び付けたのがバレると喧嘩になりかねないので、もこっちはラインに写真だけを送ったのだと想像。 一方、ゆうちゃんへのメールには写真の他にもメッセージを書いているでしょうね。 

> しきさん、わたモテ二期希望さんもそう考えていたようですし、・・・

まぁ、実際にもこっちがゆうちゃんにどんなメッセージを書いて添付したのか不明なので、何が正解なのか分からないのですけどね。 一枚目の写真のもこっちは"やっぱ釣りって糞だわ"とか言い出しそうな表情だなぁという個人的な印象を持っていますが、単に"雑魚しか釣れなかったわ"というだけかも知れません。(見栄を張るために積極的な嘘を吐くかなぁ?という思いがあるので、後者だとは思っていませんが。) 基本的に描写内容と矛盾していない範囲で、読者の数だけ正解があるという事で良いのではないでしょうか。 

神回じゃなくてもいいからこみちゃん回はよw

Re: 22番目の方、コメントありがとうございます

>22番目の方

そうですね。特に今回の話はその傾向が顕著だった気がします。
昔からのファンにはいろいろと感慨深い描写が続きますよね。
また、最近わたモテを知った読者にとっても、それまでの話を遡りたくなる仕掛けにもなっていて、
いい相乗効果になっているのではないでしょうか。
…ただそれって、一方では「まとめに入っている」ことへの裏返しなのではないかという気もするので、少し複雑な気持ちにもなったりするんですけどね。

父娘の会話は現実的というか、要するに無理をしていないんですよね。
変なプレッシャーもなく、当たり前のように話している二人を見ていると、こちらまで優しい気持ちになってくるから不思議です。

確かにゆうちゃんへの思いも伝わってくる話でありましたね。
前回のあれも嫉妬に近い感情だったのかもしれません。
(まあ、ち◯こ画像送りつけの罪をなすりつけてしまった罪悪感もあるような気がしますがw)
ゆうちゃんは別の学校という設定上、どうしても出番は限られてしまいますが、
それでも、ここぞというときには必ず必要なキャラクターだと思います。

Re: 少し補足です

>ウニさん

ああ、そうか、あの目力とクマはまた別ものなんでしょうね。
もともと目つきが鋭いのに加えて、さらにクマが加わってより怖いイメージになったのかもしれませんね。

>智貴がお姉ちゃんっ子だったのが原因
なるほど、一理ありますね。
年がもう少し離れていれば、逆に弟の面倒をしっかり見る“お姉さん”になっていたかもしれませんが、
いかんせん、ほぼ同い年の友達のような関係でずっと来てしまいましたからね。
智貴が大きくなってくるにつけ、自分を少し邪険に扱うようになったことにも戸惑いがあったでしょうし、
その辺の複雑な感情も今のもこっちの性格に影響を与えているのかもしれません。

二枚目の写真のドヤ顔を見ていると、少なくとも“悪意”というか、揶揄するようなニュアンスはないように思えますね。私には悪ガキ的な得意顔としか見えません。
きっと単純に、初めて釣れたときのあの楽しさを思い出しているのでしょう。

今回の谷川さんは、意図的にあいまいなセリフや行動で、解釈が割れるように仕向けていたようにも見えます。
それにどういう狙いが隠されているのかまではわかりませんが、
「メールとライン」や最後の2枚の写真など、必要以上に説明せずに見た人の判断に任せる演出をしていたような気がしますね。

Re: もぐらさん、コメントありがとうございます

> 神回じゃなくてもいいからこみちゃん回はよw

>もぐらさん

最近は修学旅行組に押されていますが、小宮山さんメインもそろそろ欲しいですよね。
ていうか、出てきても井口さんとのち○ちんシスターズばかりで、彼女単独の話となると、いったいいつのことになるのやら……

Re: Holidays in the sun

>じみぃべいつさん、コメントありがとうございます。

なるほど。肩すかしを装いながら、実はしっかりここ3か月の変動を踏まえてのもこっちの姿を真正面から描いた今回の話は、ある意味「パンク」なのかもしれませんね。

そもそも、あのグズグズの腐魚自体がパンクぽいですし、
最後のオチなんて、それこそ、中指を立てながら舌を突きだしているようなものですからね。
痛快なまでに「悪ガキ」のアティチュードを感じさせます。

それにしても、、じみぃべいつさんはヘビメタだけではなくパンクにも精通してるんですね。
普通メタルとパンクって相いれないというか、お互いに嫌っているイメージがあるんですけど、そんな型にはまらずに、好きなものは好きと貫く姿勢は見習いたいです。

最後にコメントを

しつこくなるし御迷惑になるのでこれ以上は書かない方が良いとも思ったのですが、一言すみません。 

最初に今回の話を深く考えずに読んだ際には、単純に二枚目の写真は”腐乱した魚ではあるけど釣れて楽しかった”、”昔は楽しみを共有する相手が弟の智貴だったのが、今ではゆりちゃんら友達がいる”というように受け止めていました。 皆様のコメント読む限り、そんな方向性の受け取り方の人が多いようですし、別にそれ自体はワタモテの世界観的に反したものではないですし、それを否定したい訳でもありません。 しかしながら読み返してプロットを辿ると、谷川先生の意図したものはその解釈とは別ではないかと思えるのですね。 というのも、もし二枚目のドヤ顔が”初めて釣れたときのあの楽しさ”を思い出したり、それに類する感情によるものなら、智貴と共に釣り上げた腐った魚の思い出の具体的な描写を”腐ってる奴同士、惹かれ合ってるのか?”の台詞の後に
持ってくるのが話構成として当然の順序なのですよね。(その方が感情の変化が格段に読者に伝わり易いですから。) 

そんな訳で、”腐ってる奴同士、惹かれ合ってるのか?”というもこっちの台詞を、二枚目の写真を撮った時間に繋げる最後のコマにしているのは、回想の効果的な使い所を捨ててまでして、この台詞と写真を関連付けたい作者の意図があると個人的に感じざるを得ないのですね。 "もこっちは腐った魚に縁を感じた"、"ゆりちゃんは4人でご飯を食べられるのは最後かも知れないと不安を感じていた"、”もこっちは腐った魚と共に映った写真をゆりちゃんに送った”。 これらを繋げるとするなら"もこっちは腐った魚に縁を感じるように、ゆりちゃんらにも縁を感じるから、多分大丈夫だよと声を掛けたかった"・・・、まぁ、普通にプロットを拾っての推測として、個人的に思い付くのはこんな感じの内容でした。 
管理様と同様、私ももこっち自身に悪意や揶揄する気持ちがあったとは考えておりませんが、腐ってる奴同士の縁(今回もこっちが感じたもの)、溢れてる奴同士の縁(修学旅行中にゆりちゃんも感じたもの)、谷川先生がこの繋がりを意識して今回の話の方向性を作ったであろう点については、想像し難くないと思うのです。 ただ"腐ってる奴"という言葉はかなり負のイメージを伴うため、読者としてはこれをゆりちゃんらに繋げたくない気持ちがどうしても生じますし、最初にした解釈の方向性での理解の方が心穏やかに読めるのも理解しています。 

なんか、国語の授業みたいになっていますね・・・。

> 意図的にあいまいなセリフや行動で、解釈が割れるように仕向けていたようにも見えます。

まぁ、谷川先生が意図的に解釈が割れるように仕向けている訳ではないと思います。("解釈の方向性が割れる"事と"想像の余地を残す"事は似ているようで本質的に全く別ですから。) 読者の解釈の方向性が割れるという事は、そもそも基本的なプロットを意識・提示できていない作者の未熟さによるもので、恥ずべき事なのですよね。(読者に解釈を委ねて良いのは作者が伝えたい事を表現し切った後の話であって、解釈が割れるというのは作者の伝えたい事が読者に伝わっていないという、作者としての責任放棄に繋がりますから。) 今までのワタモテを読む限り、谷川先生は”想像の余地を残す”事は多いですけど、話の流れについて大変気を配っておられるのが窺えますし、基本的な解釈に必要となる要素はフェアに提示している”作家”だろうと思っています。 (まぁ、後に出た情報を加味して"あの時の言動はこういう意図だったのか!"と気付けるパターンもありますけど・・・。) 

個人的には、管理人様が仰っていた"谷川先生は智貴の願書提出の件は、読者から不興を買う行為だとは思っていなかったらしい"というケースに似ていて、”もこっちが腐ってる奴同士の縁と溢れてる奴同士の縁を同列に見る事は、彼女の成長を見てきた読者には心情的に受け入れ難い”点を考慮してなかったのかなというのが現時点の私見です。 

今後の気になる情報として着目したいのは"もこっちはゆりちゃんのメールアドレスを知っていたのかどうか?"、・・・です。 実は”知らなかった”だけなら対して問題ではないですが、"知っていた"とするなら今回の話の謎として、”なぜもこっちは当初メールでゆりちゃんに連絡するつもりだったのにラインでの連絡に変更したのか?”という点が加わります。 個人的には答えは簡単で、"もこっちがゆりちゃんに伝えたかった縁は全て二枚目の写真に込めたから"、・・・言い換えると"余計なタイトルや文章メッセージを加えなくても不自然でないからメールでなくラインを選んだ"という理由です。 まぁ、実際のところどうか分かりませんが、そうだとすると恐るべし谷川先生!って感じですね。 

Re: 最後にコメントを

>ウニさん、興味深い意見をありがとうございます。

ウニさんのコメントを拝見してから改めて今回の話を読み返してみましたが、
私個人の印象として正直、あの「腐ってる同士惹かれ合ってるんか?」というフレーズに関しては“ギャグ”的なニュアンス以上のものは、それほど感じ取れませんでした。
確かにプロットの組み方として考えるならば、回想の後にくるあのセリフをラストのオチに関連づけるのが自然かもしれませんが、わたモテは国語の教科書ではないので、どうしてもギャグマンガとして見てしまうんですね。

むしろあのラストは、改めての「自己紹介」的なニュアンスを感じました。
つまり、同士云々というよりも、私はこういう人間なんだよという宣言みたいなものです。
それはある意味、卒業式での「黒木智子です」に通じる部分もあるかもしれません。
ゆうちゃんにあれを送らなかったのは、そういう意味もあるのかなという気がしましたね。

前回の駅のホームの件もそうですが、もこっちが成長していくのにつれて、あまり“クズ”的な言動をしてほしくないという流れがあるようです、
だけど、私は「くず」であるもこっちも大好きなので、できればくずのまま成長していってほしいと思っています。
個人的には、ラストの意味が「腐った者同士仲良くやろうやw」でも全然かまわないんですよ。むしろその方がもこっちらしい成長の仕方だなとも思うんです。
そういった意味では、「入学願書」の件のような違和感は私の中ではないですね。
くずはくずでも、良い“くず”らしさというかw

ただ、谷川さんの中での「もこっち」と、読者の中の「もこっち」の“クズ度”のボーダーラインがズレてきているのはあるかもしれないです。(もしかしたら、元からかもしれませんがw)
私としてはもこっちがあまり「いい子」になり過ぎるのも魅力半減なので、なんとかうまくかわしながら、なるべくいい具合の着地点を見いだしてほしいなという気持ちがありますねw

「メール」と「ライン」は、コメントされている方もいらっしゃいましたが、
ゆりちゃん単独というより「グループ」としてのゆりまこ宛という意味があるのではないでしょうか。
ただ確かに、写真だけですべてを伝えたいという面もあるでしょうね。
それは谷川さんがあのオチに込めた思いと重なるような気がします。

”腐ってる奴同士、惹かれ合ってんのか?”

再度、申し訳ありません。 多分、私の言いたい事が管理人様といまいち噛み合ってない原因が何となく分かった気がしましたので書かせて下さい。

> 「腐ってる同士惹かれ合ってんのか?」というフレーズに関しては"ギャグ"的なニュアンス以上のものは、それほど感じ取れませんでした。

おそらく、この点で食い違いがあるのだと思います。 私が谷川先生の意図としては今回こんな事が描きたかったのではないか?と述べているのは、この台詞に暗喩の意図がある点を前提にしており、先生が暗喩を用いる以上、裏に何らかの重要な狙いがあるのだろうと考慮した結果です。 で、この暗喩を用いているという点は、前後の流れで判断しているのではなく、暗喩なしに受け取るには、この台詞自体に大きな違和感を感じるからです。(回想でなくこの台詞を順序的に後にしているのは読者に着目されるための強調だろうと受け取っていますし、暗喩を用いている事自体は台詞内容のみから判断しています。) 

で、普通に暗喩だろうと判断する理由ですが、"腐った魚に好かれてんのか?"のような"魚"という言葉を用いた台詞ではなく、"人"の意を含む"奴"という言葉に置き換えている点と、"惹かれ合ってんのか?"のように"もこっち"と"魚"の相互的な同等関係を表した台詞を用いている点です。 そもそも"引"ではなく"惹"ですから、通常"人"の感情(魅了)を示した言葉です。 また腐った魚を釣った直後のもこっちの表情が若干引いた(焦った)表情に見えたので、台詞の通りに”もこっちも腐った魚に惹かれてる(魅了されている)”という意味のまま受け取るには流石に不自然だろうという判断によって、暗喩であろうと推測しています。 

例えば"引き寄せ合う"や"引き付け合う"等の台詞であったならば今回"暗喩"だという主張もしていなかったと思いますが、比喩表現なしに"人"と"魚"の間で"惹き合う"なんて言葉は普通使わないですし(通常"惹き合う"は"心"を持つ"人間"同士に用いる言葉です)、"魚"が"誰か"の暗喩でないとは考え難いのです。(谷川先生の"作家性"に対する信頼の話である為、勿論ながら谷川先生の用途が不適切なだけだった可能性もあります。) 暗喩を前提に谷川先生が"腐った魚"を"誰"に喩える意図があったのかについて考れば、"修学旅行組"のうちの特に"ゆりちゃん"であろうという点までは、今までの人物関係と物語から結構すんなりして推察できると思っていますし、なぜそんな暗喩を用いたのか考えれば、二枚目の写真の解釈も上で書いたのような方向性になると思っています。 

今回プロットを辿ると谷川先生のこんな意図が見え隠れしているように読めるという推測の話であって、別に皆様の解釈の良し悪しを論じたい訳ではない点をご理解頂ければ幸いです。

Re: ”腐ってる奴同士、惹かれ合ってんのか?”

ウニさん、解りやすい解説をありがとうございます。

ニブい私にもようやく理解できましたよ。
確かに暗喩でなく、笑いのネタでしかないなら、「腐った魚に好かれてんのか?」で事足りるわけですからね。
わざわざ「惹かれ合う」「奴同士」という言い回しを使うということは、そこに何らかの意図があると考えるのが自然です。

私は恥ずかしながら、「惹かれる」「奴」といったワードに引っかかることがなかったので、
ウニさんに一から説明していただくまでまったく気づきませんでした。
”腐った魚に好かれてんのか?”や"引き寄せ合う”といった例を挙げていただいたおかげでようやくわかりました。
なるほど、オチのもこっちがそれに自覚的であったかどうかはともかく、
少なくとも「腐ってる同士惹かれ合ってんのか?」には“暗喩”の意図があったと考えるべきでしょうね。
ただ、本来単純に笑えるシーンでそういう技を使われるとなかなか気づかないよなあとは思いますけどw
まあ、谷川さん的には「隠しアイテム」的なニュアンスだったのかもしれませんが。

いやあそれにしても今回は、思っていた以上に「前回の続き」のような気がしてきました。それもすごく直接的な。
そして、ウニさんの解説のおかげで、ますます今回の話が好きになりましたね。
読めば読むほど、それまで気づかなかった見方や味わい方が溢れ出てくるようで、何度読んでも飽きることがありません。

もちろん、あくまでひとつの解釈の範囲であるとは思いますし、
ウニさんも以前におっしゃっていたように、読者の数だけ正解があるのでしょうけど、
良し悪しということではなく、また別の視点からの読み方をこれからもご教示いただけると嬉しいです!

ご理解頂けたみたいで何よりです

> ただ、本来単純に笑えるシーンでそういう技を使われるとなかなか気づかないよなあとは思いますけどw

そうですね、読み慣れた読者の中には"奴同士、惹き合ってるんか"の言い回しに何か不自然さを感じた人もいるでしょうけど、"二枚目の写真は何なのか?"という疑問を頭に入れて読み直さなければ、作者の意図を明確に見出す事は出来ないように思います。(私も初見は、違和感はあったものの読み飛ばしました。) 管理人様の"神回"評価を見て、”今回そんなに良い話だっけ?”と読み直したお蔭で気付いた次第です。 修学旅行組の"腐れ縁"というキーワードをお題にして構成した"ゆりちゃんへの返答回"なんだろうと個人的に受け取っていますが、確かにこの辺りの話の組み立て方の巧みさについて"神回"の1つだと思います。

疑問を持って読み直せば解答に繋がるようなヒントがさり気なく描かれている点が、ただのギャグ漫画という範疇に収まらないワタモテの凄さだと思います。(以前に書きましたが、"今江さん=学校大好き人間"という放課後回の描写も"今江さんがもこっちに何を望んでいたのか"に繋がる極めて重要な点であるのに、ギャグ展開の前振りにさり気なく使っていたし、"ギャグで隠して伏線を張る"のが"谷川ニコ"流なのでしょう。)

ワタモテは作者2人で作っている分だけ推敲・校正する機会も多いでしょうから、上記の言い回しに関しては意識的なものだと思いますし、二枚目の写真に対して込めた裏の意味(作者の意図)はそんな所だろうと思います。 表向きなもこっち自身の気持ちも作者の意図したものに沿った内容なのか、それともあまり関係のない内容なのか、その点は作者が表現したい方向性自体は描き切った上で、読者の裁量に任せているのでしょう。 まぁ、読者としても作者の狙いを把握した方が、より自分自身にとって納得のできる解釈を導き出し易いだろうとは思っています。 

ついでに一つ訂正として、ゆうちゃん宛てのメールのメッセージですが、”釣りに行ったけど大物は釣れなかったよ”ぐらいの内容が妥当かなぁと考え直しています。(積極的な嘘にならない範囲で書いた"日記"の友人公開みたいなものですね。) 実際は腐った魚でしたけど魚が釣れた事には変わりないですし、釣りが楽しくなかったというのは嘘になる事を考えると、まぁ、こんなメールならゆうちゃんの"もこっち、釣りに行ったんだ"ぐらいの感想でもおかしくないかなと思います。

Re: ご理解頂けたみたいで何よりです

>ウニさん

組み立てもさることながら、こういう“前回のアンサー”的な構造を、一見肩すかしともいえる「お父さん」メインで展開しようというその発想自体が、もうすごいですよ。
おまけに、言葉ではなく「写真」だけでみせる“オチ”。
ほのぼのとして、どこか懐かしくて、優しい気持ちになって、それでいて少し毒もある。
いや~何度読んでも「神回」を超えた「超神回」だったと思いますね。

わたモテの場合、ギャグに意味を持たせていることが多いんですよね。
ギャグそのものが物語の構造に組み込まれているというか。
そういった意味でも、わたモテは“コメディ”ではなく“ギャグマンガ”なんだと思っています。

原作と作画という役割分担ができているとはいえ、作品を創る上で当然二人の間でディスカッションすることもあるでしょうから、より作中内の「仕掛け」や「狙い」をブラッシュアップできる強みがあるのでしょう。
谷川ニコという作家性はその辺りにも秘密がありそうですね。

ゆうちゃんへのメールはそんなところでしょうね。
大きく見栄を張りたいならあの表情はないでしょうし、
釣りなんて糞だよだと、ゆうちゃんのあの感想はちぐはぐな感じがします。
釣りには行ったけど思ったほどの成果はなかったよ、ぐらいが妥当なところでしょう。

No title

ちょっと追記したい事がありまして。
それにしても最近コメント数が多いですね。
印象に残る話が多いからでしょうか?

最近1巻を読み返してて、喪3の高校に入学してから初めてゆうちゃんと会う話なのですが、落ち込んでるゆうちゃんに対してもこっちが励ましの言葉をかけるシーンがあるのですが、それが自分の現状の楽しくない状況を訴えた上でゆうちゃんを励ましてるというものでして、見栄を張らずにちゃんと本音で話す事もあるんだなと改めて思いました。
あまりに昔の事で忘れてたけど、やっぱり大切な友達なんですね。

Re: No title

>通りすがりさん
本当にうれしい限りです。それだけ何かを残したいような話が続いているということでもあるのでしょうね。

おお、ゆうちゃん初登場の話ですか。アニメでもエンディングを含め(笑)、強烈な印象を残した回でしたけど、わたモテの中でも特に重要な話ではないでしょうか。
励ますシーンもいいですが、その前のゲームセンターに誘う場面もいいですよね。
もこっちの優しい一面がさりげない形で描かれていると思います。

今週の感想が待ちきれなくてついついこのブログに来てしまう…

上のコメントに同意。
ベストシーンをどことするのか、、、
今週は難しすぎですねw

No title

>38番目の方、くこれじさん
感想を楽しみにしていただき、本当にありがとうございます。

お察しの通り、今週は難し過ぎるというか、まあはっきりいって、お手上げ状態ですw
今の段階では、どこをベストシーンにするか自分でもまったくわからないですね。
どんな感想が飛び出してくるのか、自分でも楽しみなくらいです。
目下執筆中ですので、日曜日夜の更新までもうしばらくお待ちください!

現地探訪中

12巻を読み終えて再びこちらを拝見しています。もこっちが釣りに行ったのは千葉の花見川でしょう。タイトル絵の風景が花見川の亥鼻橋から下流を見た景色とほぼ同じです。もこっちの自宅最寄駅が稲毛駅(喪117)らしいので車で行くにも丁度良い釣り場です

Re: 現地探訪中

>幕張在住のまいけるさん、コメントありがとうございます。

おお、これは情報ありがとうございます。幕張在住の方なんですね。
しかも、喪117で、すでにヒントが出ていたとは!
千葉なら近いので、時間を作ってそのうち行きたいですね。(これも聖地巡礼というのだろうか…w)
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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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