私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪108~修学旅行から続いている二つの流れ~
12月1日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」が喪108に更新されました。
喪106の「席替え」からの前回の「ネモ回」とくれば、
次は「南さん回」もしくは「加藤さん回」を期待してしまうのがファン心理というものです。
普通は作者もその辺を把握しているはずで、これが他のマンガならば、
畳み掛けるようにクラス内の微妙な人間関係を抉るような問題作をぶつけて、
さらに読者の心を鷲掴みにしてやろうとするはずです。
でもそれはあくまで普通のマンガでの話。
我々「わたモテ」ファンは知っています。
谷川ニコという人はこちらの期待には必ず「肩すかし」で応えてくれるということを。
だから、冒頭からもこっちの部屋を訪ねる弟を見ても
「ああ、いつものわたモテだな」としか思いませんでした。
これが「南さん回」だったりしたら、逆にびっくりするんですけどねw
いや実際のところ、もはや「肩すかし」でこちらの期待を外してくる芸風があまりに当たり前になってしまって、かえって本末転倒になっている感がなくはないんですよ。
こちらの期待通りの展開だと「予想外」とかw
ちょっと何言ってるかわからない状態じゃないですかw
まあそんなところもわたモテの魅力のひとつと思いながら1ページ目を読み始めたのですが、
どうもなんだか違和感があるんです。
これはなんだろうとよくよく考えてみると、今回のタイトルなんですね。
今回のタイトルは「モテないし弟は思われてる」。
そう、前回の「モテないし気にかけられている」をまるでなぞっているかのようなタイトルなんですよ。
これは単なる偶然なのでしょうか?
それともそこには何らかの意図があってのことなのでしょうか?
ひょっとするとこれは、前回の話とまったく関係ないとまではいえないのかもしれないと、
頭の片隅で留意しつつ今回の話を読み始めたわけです。
それにしても、この智貴は中々男前ですね。
ノックをしつつ「ちょっといいか?」なんて、なんだかまるで主人公みたいな振る舞いじゃないですかw
しかも智貴のほうからもこっちを訪ねるというのもわりと珍しいというか、ちょっと新鮮です。
で、いったい何の用かといえば……
いつもの姉弟回かと思いきや、まさかの喪89(ちょうど1年前!)からの流れw
ていうかなぜ今さらあの時のことを蒸し返してきたのか気になりますね。
速攻「友達じゃねーよ」と否定するもこっちがまたいいですねw
変にムキになっているというか、いやそこは別に今どうでもいいだろってところじゃないですかw
つーか、友達でもない奴を勝手に部屋に上げるなw

おおっ!?
この智貴にはさすがに驚きましたね。
少し目線を外しながら言葉を探している感じとか、
明らかに意識しだしている描写じゃないですか!
ついに恋愛ネタ、本格始動か?とワクテカせざるを得ません!
(喪83参照w)

WWWWW
なんか、「ド変態」に「それ以上でもそれ以下でもない」と繋げると妙にカッコイイwww
ていうか、そもそもド変態以上ってものがあるのかよw
いい意味なのか悪いのかよくわからんぞwww
あと、ド変態以下って言うと、なんだかすっげー最悪のdisりに感じるwww
(そう考えると「ド変態以上」ってむしろ褒め言葉……か?)
しかし、このもこっちも妙にカッコイイですねw(個人的今回のベストもこっち)
表情と台詞にこれほど落差があるシーンもなかなか珍しいw
それにしても「どんな奴か」に対して「ド変態」という答えもすごいですよねw
ある意味まったく間違っていないというか、むしろ適正評価まであるというかwww
必要以上に貶すことなく、思った通りの評価をただ伝えているだけともいえるわけで、
これも小宮山さんへのもこっちなりの優しさといえるかも。(え、違う?)
WWWWWなんだこれw
いやあ、もこっちのアップからのこの場面転換もなかなか鮮やかでいいですね。
「ド変態」からのギャップがかえってそれを印象づけるというかw
キュッキュッキュッという擬音が妙に気恥ずかしく感じてしまいますw
WWWWW
やばい、これじゃ「見ちゃいけません!」と言われてしまう人だぞw
ホント、いまやわたモテ1の変人だよなあ。
それにしても、ここ普通に学校の廊下だよな……
WWWWW
まあ、そのなんだ、見られたのが井口さんでよかったね、としかw
ていうかこの学校、授業中でもないのになんで廊下に誰もいないんだwww
しかし小宮山さん、浮かれ乙女モードだと「朱里ちゃん」となるのか…
うーん、かわいいっちゃあかわいいけど、
急に上から目線になったような無自覚な思い上がりが垣間見れますね。
うわっ、(うざ)かわええw
こんなしぐさ、今時アイドルだってそうそうしませんよねw
なおこの辺りで、
ああこれは、オムニバス回だった喪106の「挨拶」からの続きなのかとようやく気付きました。(遅いって?)
この表情!なんとも絶妙じゃないですか。
これが並みのマンガなら
「智貴くんに…」って、いったい何があったんですか!
といきなり問いただすところですよ。
微笑みを残したまま、少し眉間にしわが寄る。
井口さんの動揺はこれだけでしっかり表現できるんです。
というより、これしかないんです。
個人的には今回のベスト表情賞をあげたいですね。
(そんな賞ないけどな!)
うおおお、いいねいいね、恋の鞘当てぽいねえ!
しかも、戸惑いながらも探りを入れてくる井口さんとは対照的な小宮山さんのこの天然乙女ぶり!
「朱里ちゃんに悪いし…」って、普通ならすっごくイヤミな言い方ですよ。
《悪いけど、お前の何歩先をも智貴くんと進んじゃってるんだよwごめんねえw》みたいなw
でも、この小宮山さんは違いますよね。
本気で「朱里ちゃんに悪い」と思っているんです。
そこになんだか、感動すら覚えますね。
個人的には今回のベスト天然乙女賞をあげたいです。
(だからそんな賞はないけどな!)
WWWWWうざかわええwww
自分で頬っぺたをグニグニする仕草に、なんだか昭和の少女漫画の匂いを感じますねw
で、再びこの表情w
まあ一度ならずも二度までも、こんな煽りっぽいことをやられたら
さすがの井口さんもイラっとするわなw
でもこれ、小宮山さんにはまったくそんな気はないんだよなあw
あ、やばい、本気で邪推し出したw
まあ、当然といえば当然ですよね。
「実は智貴くんに……ああー駄目、絶対怒るもん!」
とやられて、まったく何も思わなかったら恋する乙女とは言えませんw
確かに「朱里ちゃんに悪い」とか「絶対怒る」とか言われれば、
どうしてもそこまで考えてしまいますよね。それこそ、「キスされた?」とか。
まあそこまではなくても、「デートに誘われた」とか「手を握られた」くらいまでは想像してしまうのも無理はないくらいの言い回しですからね。
WWWWW姉とまったく同じ認識wwwまあ間違ってないけどwww
でも、はっきり言って、お前が言うな、ですけどねw
智貴の前で「おちんちん見たい」発言した人間がよく言うわw
井口さんの認識と、ここの小宮山さんとのギャップも笑えますねw
胸元に両手こぶしって、せいぜいアイドルがネタとしてやるくらいじゃないか?
www本来なら、そんなことでここまでときめいてしまうとは、
なんていじらしい子なんだろうというところかもしれませんが、
うーん、なんだろう、失笑しか出てきませんwww
ていうか、この時点で、バカにしてんのか!って井口さんから切れられても仕方ないくらいですけどね。
彼女はもう、小宮山さんの本質をある程度知っているから、
この答えに嘘はないってことはわかってはいますが、普通だったら、まず信じませんよこんな答え。
しかし、「昨日」って、
このシーンからの次の日の話なんですねw
WWWWW呆気にとられる井口さんもいいですが、
この小宮山さんの謎ポーズが最高ですね。
足もクロスしているし、なんかの振り付けみたいじゃないですかw
(浮かれるとアイドルモードに入るのか?)
怒らないといいつつ、「だって私も」とかさりげなく張り合ってしまうところが、またかわいいですねw
で、その井口さんの軽いジャブにも気付かず、
満面の笑みで「そうなんだ!」と素直に返す小宮山さんがあまりに眩しすぎますw
本当に良い子は良い子なんだよなあw
そんな小宮山さんの真っ直ぐさを前に、さらにイラっとしてしまう井口さんw
「それだけで喜べていいですね」って、完全に皮肉そのものですよね。
バックのぐにゃり方も彼女の歪んだ感情を暗示してるようです。
久々の「天使」のこみちゃんw
やっぱりどうしてもこのシーンを思い出してしまいますよね。
(喪89「モテないし忘れ物する」より)
それにしても、井口さんも、あの時のもこっちと同じイメージを抱いてしまうというのはなかなか面白いです。
今まで「天使」というと、今江さんだったりネモだったりしたわけですが、
この場合の小宮山さんは、もこっちにとってではなく見る者すべてにとって「天使」のような清らかさを持っているということなんでしょう。
だからこそ、井口さんにも翼が見えたのではないでしょうか。
しかし、この小宮山さんのセリフはすげえなあ。
おいおい、人のせいにするなよw
「おちんちん」発言も、喪101のあの時も、
全部、井口さん自身が選んだことだぞw
それに、「急に綺麗なこと」というのは違いますよね。
小宮山さんはずっと変わっていませんよ。
中学時代に智くんに助けてもらった時からずっと。
WWWWWW
ずるかねーよw
そう考えてしまうお前の方がむしろずるいだろw
それとも井口さんは、そっちの道にすっかり染まってしまって、
もはやそんな綺麗なときめきは忘れてしまったとでも言うのでしょうかw
でも、この三白眼の井口さんもなかなかいいですねえ。
ちょっと初期のるーみっくキャラぽくって、高橋留美子ファンにはなんだか懐かしささえ感じてしまう表情ですね。
で、そんな二人をたまたま(笑)、智貴が見かけるとw
これ、まるで小宮山さんが井口さんをいじめているかのように見えるよなあw
実際の心の中はまったく真逆なんですけどねw
おおっ!?
井口さんに自分から声をかけるとは、なんか今回の智貴は一味違いますね。
手を首の後ろにやりながら「ちょっといいか?」なんて、なんだかまるで主人公みたいな振る舞いじゃないですかw
(あれ?さっきもこんなこと書いたぞ……)
それにしても、、井口さんだって、
声かけられたくらいでドキッってときめいてしまうんじゃないですかw
だから全然ずるくなんかないんですよ。
君にもちゃんと綺麗なときめきがそこにあるんですから!
うおおおお!
何この展開、いつからわたモテはラブコメになったんだw
鈍感な主人公が恋のライバルのことを無自覚に聞くとか、昔のラノベみたいじゃないですかw
にしても、どういう人って、そんな直球で聞くかあ。まあ、智貴らしいけど。
おい、冒頭のもこっちへの答えとまったく同じ返ししてるんじゃねーよw
井口さんが動揺しちゃうだろw
まあこの辺は智貴の生真面目さが出ていますよね。
決めつけるも何も、
食堂で会ったとき、「やべーなこいつ…」と姉と一緒にあきれてただろーにw
だから、人のせいにするなってwww
そもそも井口さんが最初に小宮山さんを姉と勘違いした、
この時からことは始まっているんだぞw
それこそうっちーのように、ちゃんと遺伝子レベルで判別しないと!
wwwww
このシーンは、ドキドキしながらもすごく井口さんが好きになりました。
変態シスターズの妹という立場に甘んじることなく、
ちゃんと自分の恋を追いかけることを諦めていなかったのですからね。
正直、喪101の段階ではこのまま井口さんは“変態妹役”の位置に収まってしまうのなあと思っていた部分もあったんです。
あのもこっちの「渦巻き目つき」も含めて、恋愛ネタからの離脱を意図しているのかなと。
でも井口さんは本気でした。
欲しいものを手に入れるためなら悪魔にも魂を売ることさえいとわない、激しい感情をちゃんと持っていたことに私は感動しましたね。
いやあそれにしてもいいなあ。
口元とか最高ですよね。
谷川さんってあまり作画のことは取り上げられませんけど、
微妙なニュアンスを繊細に表現することにすごく優れた作家さんだと思いますね。
この井口さんの悪そうな顔w
後ろの小宮山さんがあまりに清らかなだけによけいに邪悪さが際立ちますw
(あと、この小宮山さんもなんだか天に召されたかのような美しさですねw)
でも、こういう表情ってなんだかかえって新鮮ですよね。
ある意味、わたモテ史上もっともシリアスというか、
ここまで人間の闇部分を前面に出した顔っていうのも、今までになかったように思います。
だから、あまりにきれいすぎて、まるで故人の思い出かのように見えるからw
それにしても、井口さん、
この時もそうでしたけど、心のどこかにやましいところがあると、
無意識にフラッシュバックしてしまうようですね。
悪に染まれ切れないというか、要するにすごく不器用な子なんですよ。
そしてその不器用さこそが、井口さん最大の魅力なんだなという気がしますね。
そうなんですよね。
彼女らは一緒に同じ人を好きになり、一緒に同じ想いで恋い焦がれているわけです。
だからこそ、このシーンは胸に迫ります。
ここで、小宮山さんがどんな人かを智貴くんに伝えるということは、
自分がどういう人なのかを伝えることと同じことなのですから。
もう迷いなく、ここが今回のベストシーンですね。
なんて綺麗な顔をしているんでしょう。
なんて綺麗な涙なんでしょう。
私には小宮山さんの「純粋さ」よりも、この井口さんの方が限りなく美しいもののように感じます。
確かに一度は「闇落ち」しかけました。
醜く歪んだ口元と冷たい瞳で、
自分の皮肉にも無邪気に「そうなんだ!」と微笑んでくれた人を陥れようとしました。
彼女の中には天使と悪魔が確かにいて、一度は悪魔サイドに心が揺らぎました。
でも、彼女はぎりぎりのところで、踏みとどまったんです。
それは、本当に紙一重だったのだと思います。
一歩間違えば彼女は人の道を外れていたのかもしれません。
でも、わたしは確信しています。
その「紙一重」なところに、人の価値はあるのだと。
WWWWWW
一人の女の子を巡ってのまったく違う評価に戸惑う智貴w
いいですねえ、青春ですねえw
でも、前にも言いましたが、「純粋かつ変態」ということは十分成り立つんですよ。
ていうか、本当に混じりっけなしの“純粋さ”って、もはや「変態」だと思うんですよね。
逆に“変態”を極めていくと、限りなく「純粋」な何かに近づいていくと思いますし。
でも、純粋な部分と変態な部分と同時に持っているのが、
そもそもの人間の本質なんじゃないかとも思いますけどね。
いやあ、みんなかわいいですねw
昨晩の弟の様子を気にしているもこっちも、
智貴くんに自分のことを聞かれたという話にさらにときめいてしまう小宮山さんも、
そんな二人の様子が気になって仕方がない智貴も、
本当にみんなかわいいとしか言いようがありません!
WWWWW肩が触っちゃっただけってwwww嘘つけってwww
↑肩がちょっと触った瞬間w
WWWWW言えないことwwwww
いや~さすが、「すごく純粋な人」は違いますねwww
(個人的一番笑ったシーン!)
でも、ここは、笑ったと同時にすごくほっとしたというか、なんだか和みましたね。
本当に何もしていなくって
本当に「それだけで幸せ」なんだと言いきれてしまう小宮山さんだったら、
それはそれでちょっと怖いと思うんですよ。
やっぱり人間、純粋かつ変態でないとねw
はい、というわけで、「モテないし弟は思われてる」。
どうですか、これ。
期待通りの「期待外し」だったと思います?
私にはすごく予想外の話だったんですけど。
これ、実は前回の「モテないし気にかけられている」からつながっているんじゃないかと思ったんですよ。
修学旅行から帰ってきて、わたモテは大きく変わりました。
ひとつはもちろん、もこっちを取り巻くクラス環境ですよね。
吉田さんやゆりちゃん、それにうっちーといった4班メンバーを始め、
真子、ネモ、それに加藤さんに南さんと、すでにもこっちは多くの人から「気にかけられている」よ、というのが前回の話だったと思うんです。
でも実はもう一つ大きな変化というか、流れがあったことに気が付いたんです。
そう、修学旅行から帰ってきた直後。
喪83で中学3人組が会ったあの日から、わたモテワールドに新たな要素が加わったんです。
それが「恋愛ネタ」であり、小宮山さんの恋心に火をつけた井口さんだったんですよ。
考えてみれば体育祭編だって、修学旅行組との話があった一方、井口さんの話もしっかりありましたし、
その後、「変態シスターズ」結成後(笑)も、
喪94でちん子ちゃんと言われたり、喪101ではもこっちに「思いを伝えられたり」と、
定期的に話は続いていたんですよね。
そして、なんといっても、
今回の話はオムニバスだった喪106の「挨拶」があった次の日の話なんですよ。
まさにドラマは続いているんです。決して「箸休め」や「肩すかし」ではなかったんです。
思うに、前回の「モテないし気にかけられている」と今回の「モテないし弟は思われてる」は対になっているんじゃないでしょうか。
つまり、あれからもこっちはクラスから気にかけられているようになったし、
弟は二人の女の子から思われてるようになった、と言う風に。
この大きな二つの流れが、これからのわたモテの主流になっていくような気がします。
そして、いつかこの流れが一つに合流する時もそう遠くはないようにも思いますね。
ところで、今回の智貴には驚きましたねえw
恋の行方的には、まさかの小宮山さん圧倒的有利!ですからね。
しかも、その“天使”ぶりに、多くの人が小宮山さんを応援したくなったのではないでしょうか。
でも正直、私は途中まで井口さん派に傾きつつありました。
ただ「純粋」な人より、「純粋」さに憧れながらも嫉妬してしまうような人の方が、
なんだか人間らしくて好きなんですね。
でも、最後の小宮山さんにはやられました。
あれで、思いっきりイーブンになりましたよw
そして、その小宮山さんの“魅力”を引き出してくれたのがあのもこっちだったということに、
なんだかすごくうれしく感じましたね。
もこっちの登場シーンが今回は特に少なかったですけど、
やっぱり、これももこっちの話でもあったんだなと思います。
小宮山さんと井口さんのおまけ話も読めるコミックス10巻は絶賛発売中です!
喪106の「席替え」からの前回の「ネモ回」とくれば、
次は「南さん回」もしくは「加藤さん回」を期待してしまうのがファン心理というものです。
普通は作者もその辺を把握しているはずで、これが他のマンガならば、
畳み掛けるようにクラス内の微妙な人間関係を抉るような問題作をぶつけて、
さらに読者の心を鷲掴みにしてやろうとするはずです。
でもそれはあくまで普通のマンガでの話。
我々「わたモテ」ファンは知っています。
谷川ニコという人はこちらの期待には必ず「肩すかし」で応えてくれるということを。

だから、冒頭からもこっちの部屋を訪ねる弟を見ても
「ああ、いつものわたモテだな」としか思いませんでした。
これが「南さん回」だったりしたら、逆にびっくりするんですけどねw
いや実際のところ、もはや「肩すかし」でこちらの期待を外してくる芸風があまりに当たり前になってしまって、かえって本末転倒になっている感がなくはないんですよ。
こちらの期待通りの展開だと「予想外」とかw
ちょっと何言ってるかわからない状態じゃないですかw
まあそんなところもわたモテの魅力のひとつと思いながら1ページ目を読み始めたのですが、
どうもなんだか違和感があるんです。
これはなんだろうとよくよく考えてみると、今回のタイトルなんですね。
今回のタイトルは「モテないし弟は思われてる」。
そう、前回の「モテないし気にかけられている」をまるでなぞっているかのようなタイトルなんですよ。
これは単なる偶然なのでしょうか?
それともそこには何らかの意図があってのことなのでしょうか?
ひょっとするとこれは、前回の話とまったく関係ないとまではいえないのかもしれないと、
頭の片隅で留意しつつ今回の話を読み始めたわけです。
それにしても、この智貴は中々男前ですね。
ノックをしつつ「ちょっといいか?」なんて、なんだかまるで主人公みたいな振る舞いじゃないですかw
しかも智貴のほうからもこっちを訪ねるというのもわりと珍しいというか、ちょっと新鮮です。
で、いったい何の用かといえば……

いつもの姉弟回かと思いきや、まさかの喪89(ちょうど1年前!)からの流れw
ていうかなぜ今さらあの時のことを蒸し返してきたのか気になりますね。
速攻「友達じゃねーよ」と否定するもこっちがまたいいですねw
変にムキになっているというか、いやそこは別に今どうでもいいだろってところじゃないですかw
つーか、友達でもない奴を勝手に部屋に上げるなw

おおっ!?
この智貴にはさすがに驚きましたね。
少し目線を外しながら言葉を探している感じとか、
明らかに意識しだしている描写じゃないですか!
ついに恋愛ネタ、本格始動か?とワクテカせざるを得ません!
(喪83参照w)

WWWWW
なんか、「ド変態」に「それ以上でもそれ以下でもない」と繋げると妙にカッコイイwww
ていうか、そもそもド変態以上ってものがあるのかよw
いい意味なのか悪いのかよくわからんぞwww
あと、ド変態以下って言うと、なんだかすっげー最悪のdisりに感じるwww
(そう考えると「ド変態以上」ってむしろ褒め言葉……か?)
しかし、このもこっちも妙にカッコイイですねw(個人的今回のベストもこっち)
表情と台詞にこれほど落差があるシーンもなかなか珍しいw
それにしても「どんな奴か」に対して「ド変態」という答えもすごいですよねw
ある意味まったく間違っていないというか、むしろ適正評価まであるというかwww
必要以上に貶すことなく、思った通りの評価をただ伝えているだけともいえるわけで、
これも小宮山さんへのもこっちなりの優しさといえるかも。(え、違う?)

WWWWWなんだこれw
いやあ、もこっちのアップからのこの場面転換もなかなか鮮やかでいいですね。
「ド変態」からのギャップがかえってそれを印象づけるというかw
キュッキュッキュッという擬音が妙に気恥ずかしく感じてしまいますw

WWWWW
やばい、これじゃ「見ちゃいけません!」と言われてしまう人だぞw
ホント、いまやわたモテ1の変人だよなあ。
それにしても、ここ普通に学校の廊下だよな……

WWWWW
まあ、そのなんだ、見られたのが井口さんでよかったね、としかw
ていうかこの学校、授業中でもないのになんで廊下に誰もいないんだwww
しかし小宮山さん、浮かれ乙女モードだと「朱里ちゃん」となるのか…
うーん、かわいいっちゃあかわいいけど、
急に上から目線になったような無自覚な思い上がりが垣間見れますね。

うわっ、(うざ)かわええw
こんなしぐさ、今時アイドルだってそうそうしませんよねw
なおこの辺りで、
ああこれは、オムニバス回だった喪106の「挨拶」からの続きなのかとようやく気付きました。(遅いって?)

この表情!なんとも絶妙じゃないですか。
これが並みのマンガなら
「智貴くんに…」って、いったい何があったんですか!
といきなり問いただすところですよ。
微笑みを残したまま、少し眉間にしわが寄る。
井口さんの動揺はこれだけでしっかり表現できるんです。
というより、これしかないんです。
個人的には今回のベスト表情賞をあげたいですね。
(そんな賞ないけどな!)

うおおお、いいねいいね、恋の鞘当てぽいねえ!
しかも、戸惑いながらも探りを入れてくる井口さんとは対照的な小宮山さんのこの天然乙女ぶり!
「朱里ちゃんに悪いし…」って、普通ならすっごくイヤミな言い方ですよ。
《悪いけど、お前の何歩先をも智貴くんと進んじゃってるんだよwごめんねえw》みたいなw
でも、この小宮山さんは違いますよね。
本気で「朱里ちゃんに悪い」と思っているんです。
そこになんだか、感動すら覚えますね。
個人的には今回のベスト天然乙女賞をあげたいです。
(だからそんな賞はないけどな!)

WWWWWうざかわええwww
自分で頬っぺたをグニグニする仕草に、なんだか昭和の少女漫画の匂いを感じますねw

で、再びこの表情w
まあ一度ならずも二度までも、こんな煽りっぽいことをやられたら
さすがの井口さんもイラっとするわなw
でもこれ、小宮山さんにはまったくそんな気はないんだよなあw

あ、やばい、本気で邪推し出したw
まあ、当然といえば当然ですよね。
「実は智貴くんに……ああー駄目、絶対怒るもん!」
とやられて、まったく何も思わなかったら恋する乙女とは言えませんw

確かに「朱里ちゃんに悪い」とか「絶対怒る」とか言われれば、
どうしてもそこまで考えてしまいますよね。それこそ、「キスされた?」とか。
まあそこまではなくても、「デートに誘われた」とか「手を握られた」くらいまでは想像してしまうのも無理はないくらいの言い回しですからね。

WWWWW姉とまったく同じ認識wwwまあ間違ってないけどwww
でも、はっきり言って、お前が言うな、ですけどねw
智貴の前で「おちんちん見たい」発言した人間がよく言うわw
井口さんの認識と、ここの小宮山さんとのギャップも笑えますねw
胸元に両手こぶしって、せいぜいアイドルがネタとしてやるくらいじゃないか?

www本来なら、そんなことでここまでときめいてしまうとは、
なんていじらしい子なんだろうというところかもしれませんが、
うーん、なんだろう、失笑しか出てきませんwww
ていうか、この時点で、バカにしてんのか!って井口さんから切れられても仕方ないくらいですけどね。
彼女はもう、小宮山さんの本質をある程度知っているから、
この答えに嘘はないってことはわかってはいますが、普通だったら、まず信じませんよこんな答え。
しかし、「昨日」って、

このシーンからの次の日の話なんですねw

WWWWW呆気にとられる井口さんもいいですが、
この小宮山さんの謎ポーズが最高ですね。
足もクロスしているし、なんかの振り付けみたいじゃないですかw
(浮かれるとアイドルモードに入るのか?)

怒らないといいつつ、「だって私も」とかさりげなく張り合ってしまうところが、またかわいいですねw
で、その井口さんの軽いジャブにも気付かず、
満面の笑みで「そうなんだ!」と素直に返す小宮山さんがあまりに眩しすぎますw
本当に良い子は良い子なんだよなあw

そんな小宮山さんの真っ直ぐさを前に、さらにイラっとしてしまう井口さんw
「それだけで喜べていいですね」って、完全に皮肉そのものですよね。
バックのぐにゃり方も彼女の歪んだ感情を暗示してるようです。

久々の「天使」のこみちゃんw
やっぱりどうしてもこのシーンを思い出してしまいますよね。

(喪89「モテないし忘れ物する」より)
それにしても、井口さんも、あの時のもこっちと同じイメージを抱いてしまうというのはなかなか面白いです。
今まで「天使」というと、今江さんだったりネモだったりしたわけですが、
この場合の小宮山さんは、もこっちにとってではなく見る者すべてにとって「天使」のような清らかさを持っているということなんでしょう。
だからこそ、井口さんにも翼が見えたのではないでしょうか。
しかし、この小宮山さんのセリフはすげえなあ。

おいおい、人のせいにするなよw
「おちんちん」発言も、喪101のあの時も、
全部、井口さん自身が選んだことだぞw
それに、「急に綺麗なこと」というのは違いますよね。
小宮山さんはずっと変わっていませんよ。
中学時代に智くんに助けてもらった時からずっと。

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ずるかねーよw
そう考えてしまうお前の方がむしろずるいだろw
それとも井口さんは、そっちの道にすっかり染まってしまって、
もはやそんな綺麗なときめきは忘れてしまったとでも言うのでしょうかw
でも、この三白眼の井口さんもなかなかいいですねえ。
ちょっと初期のるーみっくキャラぽくって、高橋留美子ファンにはなんだか懐かしささえ感じてしまう表情ですね。

で、そんな二人をたまたま(笑)、智貴が見かけるとw
これ、まるで小宮山さんが井口さんをいじめているかのように見えるよなあw
実際の心の中はまったく真逆なんですけどねw

おおっ!?
井口さんに自分から声をかけるとは、なんか今回の智貴は一味違いますね。
手を首の後ろにやりながら「ちょっといいか?」なんて、なんだかまるで主人公みたいな振る舞いじゃないですかw
(あれ?さっきもこんなこと書いたぞ……)
それにしても、、井口さんだって、
声かけられたくらいでドキッってときめいてしまうんじゃないですかw
だから全然ずるくなんかないんですよ。
君にもちゃんと綺麗なときめきがそこにあるんですから!

うおおおお!
何この展開、いつからわたモテはラブコメになったんだw
鈍感な主人公が恋のライバルのことを無自覚に聞くとか、昔のラノベみたいじゃないですかw
にしても、どういう人って、そんな直球で聞くかあ。まあ、智貴らしいけど。

おい、冒頭のもこっちへの答えとまったく同じ返ししてるんじゃねーよw
井口さんが動揺しちゃうだろw
まあこの辺は智貴の生真面目さが出ていますよね。
決めつけるも何も、
食堂で会ったとき、「やべーなこいつ…」と姉と一緒にあきれてただろーにw

だから、人のせいにするなってwww
そもそも井口さんが最初に小宮山さんを姉と勘違いした、

この時からことは始まっているんだぞw
それこそうっちーのように、ちゃんと遺伝子レベルで判別しないと!

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このシーンは、ドキドキしながらもすごく井口さんが好きになりました。
変態シスターズの妹という立場に甘んじることなく、
ちゃんと自分の恋を追いかけることを諦めていなかったのですからね。
正直、喪101の段階ではこのまま井口さんは“変態妹役”の位置に収まってしまうのなあと思っていた部分もあったんです。
あのもこっちの「渦巻き目つき」も含めて、恋愛ネタからの離脱を意図しているのかなと。
でも井口さんは本気でした。
欲しいものを手に入れるためなら悪魔にも魂を売ることさえいとわない、激しい感情をちゃんと持っていたことに私は感動しましたね。
いやあそれにしてもいいなあ。
口元とか最高ですよね。
谷川さんってあまり作画のことは取り上げられませんけど、
微妙なニュアンスを繊細に表現することにすごく優れた作家さんだと思いますね。

この井口さんの悪そうな顔w
後ろの小宮山さんがあまりに清らかなだけによけいに邪悪さが際立ちますw
(あと、この小宮山さんもなんだか天に召されたかのような美しさですねw)
でも、こういう表情ってなんだかかえって新鮮ですよね。
ある意味、わたモテ史上もっともシリアスというか、
ここまで人間の闇部分を前面に出した顔っていうのも、今までになかったように思います。

だから、あまりにきれいすぎて、まるで故人の思い出かのように見えるからw
それにしても、井口さん、

この時もそうでしたけど、心のどこかにやましいところがあると、
無意識にフラッシュバックしてしまうようですね。
悪に染まれ切れないというか、要するにすごく不器用な子なんですよ。
そしてその不器用さこそが、井口さん最大の魅力なんだなという気がしますね。

そうなんですよね。
彼女らは一緒に同じ人を好きになり、一緒に同じ想いで恋い焦がれているわけです。
だからこそ、このシーンは胸に迫ります。
ここで、小宮山さんがどんな人かを智貴くんに伝えるということは、
自分がどういう人なのかを伝えることと同じことなのですから。

もう迷いなく、ここが今回のベストシーンですね。
なんて綺麗な顔をしているんでしょう。
なんて綺麗な涙なんでしょう。
私には小宮山さんの「純粋さ」よりも、この井口さんの方が限りなく美しいもののように感じます。
確かに一度は「闇落ち」しかけました。
醜く歪んだ口元と冷たい瞳で、
自分の皮肉にも無邪気に「そうなんだ!」と微笑んでくれた人を陥れようとしました。
彼女の中には天使と悪魔が確かにいて、一度は悪魔サイドに心が揺らぎました。
でも、彼女はぎりぎりのところで、踏みとどまったんです。
それは、本当に紙一重だったのだと思います。
一歩間違えば彼女は人の道を外れていたのかもしれません。
でも、わたしは確信しています。
その「紙一重」なところに、人の価値はあるのだと。

WWWWWW
一人の女の子を巡ってのまったく違う評価に戸惑う智貴w
いいですねえ、青春ですねえw
でも、前にも言いましたが、「純粋かつ変態」ということは十分成り立つんですよ。
ていうか、本当に混じりっけなしの“純粋さ”って、もはや「変態」だと思うんですよね。
逆に“変態”を極めていくと、限りなく「純粋」な何かに近づいていくと思いますし。
でも、純粋な部分と変態な部分と同時に持っているのが、
そもそもの人間の本質なんじゃないかとも思いますけどね。

いやあ、みんなかわいいですねw
昨晩の弟の様子を気にしているもこっちも、
智貴くんに自分のことを聞かれたという話にさらにときめいてしまう小宮山さんも、
そんな二人の様子が気になって仕方がない智貴も、
本当にみんなかわいいとしか言いようがありません!

WWWWW肩が触っちゃっただけってwwww嘘つけってwww

↑肩がちょっと触った瞬間w

WWWWW言えないことwwwww
いや~さすが、「すごく純粋な人」は違いますねwww
(個人的一番笑ったシーン!)
でも、ここは、笑ったと同時にすごくほっとしたというか、なんだか和みましたね。
本当に何もしていなくって
本当に「それだけで幸せ」なんだと言いきれてしまう小宮山さんだったら、
それはそれでちょっと怖いと思うんですよ。
やっぱり人間、純粋かつ変態でないとねw
はい、というわけで、「モテないし弟は思われてる」。
どうですか、これ。
期待通りの「期待外し」だったと思います?
私にはすごく予想外の話だったんですけど。
これ、実は前回の「モテないし気にかけられている」からつながっているんじゃないかと思ったんですよ。
修学旅行から帰ってきて、わたモテは大きく変わりました。
ひとつはもちろん、もこっちを取り巻くクラス環境ですよね。
吉田さんやゆりちゃん、それにうっちーといった4班メンバーを始め、
真子、ネモ、それに加藤さんに南さんと、すでにもこっちは多くの人から「気にかけられている」よ、というのが前回の話だったと思うんです。
でも実はもう一つ大きな変化というか、流れがあったことに気が付いたんです。
そう、修学旅行から帰ってきた直後。
喪83で中学3人組が会ったあの日から、わたモテワールドに新たな要素が加わったんです。
それが「恋愛ネタ」であり、小宮山さんの恋心に火をつけた井口さんだったんですよ。
考えてみれば体育祭編だって、修学旅行組との話があった一方、井口さんの話もしっかりありましたし、
その後、「変態シスターズ」結成後(笑)も、
喪94でちん子ちゃんと言われたり、喪101ではもこっちに「思いを伝えられたり」と、
定期的に話は続いていたんですよね。
そして、なんといっても、
今回の話はオムニバスだった喪106の「挨拶」があった次の日の話なんですよ。
まさにドラマは続いているんです。決して「箸休め」や「肩すかし」ではなかったんです。
思うに、前回の「モテないし気にかけられている」と今回の「モテないし弟は思われてる」は対になっているんじゃないでしょうか。
つまり、あれからもこっちはクラスから気にかけられているようになったし、
弟は二人の女の子から思われてるようになった、と言う風に。
この大きな二つの流れが、これからのわたモテの主流になっていくような気がします。
そして、いつかこの流れが一つに合流する時もそう遠くはないようにも思いますね。
ところで、今回の智貴には驚きましたねえw
恋の行方的には、まさかの小宮山さん圧倒的有利!ですからね。
しかも、その“天使”ぶりに、多くの人が小宮山さんを応援したくなったのではないでしょうか。
でも正直、私は途中まで井口さん派に傾きつつありました。
ただ「純粋」な人より、「純粋」さに憧れながらも嫉妬してしまうような人の方が、
なんだか人間らしくて好きなんですね。
でも、最後の小宮山さんにはやられました。
あれで、思いっきりイーブンになりましたよw
そして、その小宮山さんの“魅力”を引き出してくれたのがあのもこっちだったということに、
なんだかすごくうれしく感じましたね。
もこっちの登場シーンが今回は特に少なかったですけど、
やっぱり、これももこっちの話でもあったんだなと思います。
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