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9月13日購入物備忘録その3(実は私は 13巻&実は私は公式ファンブック)

20150913kounyu.jpg 
9月13日に購入したもの備忘録、と銘打っていながらすでに日付は16日になっていますが、まあ気にしないでいきます!

というわけで、最後はこちらの作品。

jitsuwata13_omote.jpg 
実は私は」もいつの間にやら13巻。

このブログで最初に「実は私は」を取り上げたのが6巻のころですから、まあそれだけ月日を重ねたということですね。
というか、最後に「じつわた」のことを書いたのがアニメ化決定の時かあ。
あのときはまだ、9巻までしか出ていなかったのに、約8ヶ月で4巻分とは随分なハイペースですね。まあそれだけ、アニメ効果で盛り上げようという秋田書店の思惑があるのでしょうが……

もちろんその間も、「じつわた」ファンの私はずっと単行本を買い続けていたわけですが、どうも感想を書くという感じじゃないんですよね、「じつわた」って。
確かに10巻以降、事が大きく動いたり、学年があがって新キャラも増えたりしてはいますが、
ことさらそれについて、どうのこうのと述べる気になれないんですよ。
なぜかこの作品に関しては、感想を述べてみんなと共有して、という感じより、一人ほくそ笑みながら楽しむ、といったほうが自分にはあっている気がします(我ながら気持ち悪いw)


ただ最近、ちょっと新キャラのインフレ感が激しくなってきてはいますね。
まあ、もともと「ワケありキャラ」同士の掛け合いコメディという設定からして、ある程度はしようがない世界観ではありますけどね。新たに「秘密」を持っているキャラをどんどん出していかないと話が続きませんし。

でも、ギャグはあいかわらず面白いです。いいかげんマンネリ気味だという声も聞こえてきますが、
もともとこの人のギャグって「天丼」というか、パターンギャグが基本なので、私はそんなに気にならないですね。

おそらく、ギャグがマンネリという声があるのは、これが「ギャグマンガ」ではないからなんだと思います。
前にも言いましたが、私はこの作品を「限りなくギャグマンガに近いラブコメディ」と思っていますから。

つまり、恋愛的な展開を期待する前提から考えると、「ギャグ」が邪魔というかくどい感じになりつつあるんですよ。
特にこの作品の「ラブコメ」って、「秘密」という考えようによってはすごくヘヴィなテーマを扱っていますからね。

実際、ここ数巻の印象だと、「朝陽の未来」という“シリアス”なテーマが「ギャグ」に邪魔されている、という印象は否めないです。
「ギャグ」がつまらないというより、いいかげん「本題」のほうをさっさと進めろよ、というファンの声が少しずつ生まれつつある、という感じでしょうか。

jitsuwata13_ura.jpg 
さて、13巻裏表紙の帯にこんな広告が載っています。

「実は私は公式ファンブック ちょいアホ解体新書」

そうか、じつわたもファンブックがでるほどになったか……とちょっと感傷にふけりたくなりますが、
「増田先生書き下ろしマンガ」とあれば、買わざるを得ません。

というわけで、こちらも買ってきました。
jitsuwata_fanbook_omote.jpg

まあ、内容はよくあるパターンで、
あらためてのキャラクター紹介、作中の事件やエピソードを校内新聞風にまとめたものなど、
今更わざわざお金を払って見るものでもないような特集がメインになっています。

ただ、巻末のTVアニメ「実は私は」紹介は、アニメスタッフや声優さんのコメントなどが載っていますし、
アニメから興味を持った方にはそれなりのガイドブックにはなっているかもしれませんね。

ちなみに、アニメのほうは一応視聴はしていますが、特に感想はありませんw
というか、他の原作付きアニメの出来が良すぎて、どうも「じつわた」の印象が薄くなってしまうんですね。けっして悪い出来とは思わないんですが……。

つまり、「境界のRINNE」「うしおととら」そして「監獄学園(プリズンスクール)」。
本来あまりアニメを見ない私にとっては、もうこれだけでお腹いっぱいというわけですw
(基本アニメの感想は書かないようにしていますが、この三作品は本当に毎回楽しみにしています)

話がそれましたが、原作ファンにとって見る価値があるものといえば、
冒頭の「イラストギャラリー」(できればこういうものこそ大きな判型で見たかったですが)、「増田英二先生スペシャルQ&A」「特別描き下ろしマンガ『白神さんの一日!』」の3つでしょうかね。

中でも注目は、やはり「増田英二先生スペシャルQ&A」でしょう。
なかなか興味深い話が聞けます。

たとえば、「実は私は」という物語を着想したきっかけ。
とにかく「なんでもあり」な作品にしたいということから始まったようです。

まあそうですよね。増田さんは「角が生えた子がしれっといても大丈夫なような」とか言っていますが、
はっきりいって、もはやそんなレベルじゃなくなってますからね。
茜ちゃんなんて、角どころか、巨大化、分身、なんでもござれになっていますしw

ただ、今回のQ&Aを読んでいて、どうしても気になることがあります。

「性格上、油断するとシリアスに傾きがちなのでギャグが少なくならないように気を付けています」(119ページより引用)
増田さん自身、こんな発言をしているように、基本この人って、すごく真面目なんですよね。

それは、以前の作品「さくらDISCORD」や「透明人間の作り方」を読めば一目瞭然かと思いますが、
もともとこの人ってすごくベタな「青春」ものを志向している人なんですよ。
(余談ですが、「じつわた」しか知らない人は是非、「さくらDISCORD」だけでも読んでほしいですね。1巻の「『俺たちの友情は本物だ』 どうだ?反吐は出そうか?」のセリフはある意味衝撃でした)

もちろん、本人もその辺を自覚されていて、
ギャグが少なくならないように気を付けすぎて、逆に「シリアスが少なくなってしまう」とまで言っているんですがw
まあ、最近の展開の中だるみというか、ギャグがしつこい感じになりつつあるのは、こういった作者の「真面目さ」も原因になっているような気がします。

朱美みかんというキャラに対する想いにもその「真面目さ」が出ていますね。
特にお気に入りのキャラはという質問に増田さんは「みかん」と答えて、その理由として、
「連載当初は損な役回りをさせてしまったので、その分なんとかしてやりたいと悩んだ思い出があるので。」と答えているんですよ。

要するにテーマ上、「秘密」を暴くキャラが必要ということで生まれたキャラなので、展開的に「外道」なことばかりさせてしまったことを悔やんでいるんです。
すごいですよね。こんなにキャラに対して「誠実」であろうとする作家さんなんて今時めずらしいですよ。

個人的に、こういう真面目なマンガ家さんは大好きなのですが、一方で、この真面目さが今後、仇(あだ)になるかもしれないという危惧もなくはないんです。

かつて、「奇面組」シリーズを描いた新沢基栄というマンガ家がいました。
彼はギャグマンガ家だったわけですが、本来は「青春」ものを志向する“真面目”な人だったんです。

「奇面組」シリーズは「筋肉大移動」とか「奇面フラッシュ」とか勢いだけで笑わせるようなまさに「なんでもあり」の作品だったわけですが、根底には多分に「青春成分」があって、それが作品に深みを与えていました。

しかし、彼のその「生真面目」さは最終回近くになって、「タイムマシン問題」や「最終回問題」という、作品にとって致命的な間違いを犯すことになってしまうわけです。
(この問題については以前ブログで取り上げましたので興味がある方はこちらをご覧ください

杞憂であってほしいのですが、
今回のQ&Aを読むと、どうしても増田さんの「生真面目」さが気になってしまうんですよね。
ギャグとシリアスのバランスに悩んでみたり、キャラに損な役回りをさせたと気を揉んでみたり……

そういった苦悩が作品上に滲み出てしまうと、「じつわた」は失速してしまうと思います。
悩むことはどんどんしていいとは思いますが、それにマンガ自体が飲み込まれないように頑張って欲しいですね。

まあそれはともかく、Q&Aの他にはやっぱり描き下ろしマンガが面白かったですw
一日一クールビューティーwww

まあ結果として、原作ファンもアニメファンも楽しめるものにはなっていますよ。
ただ、ちょっとお値段は張りますね。
この判型、ページ数で、定価815円+税って……。
(たぶん、冒頭のカラーイラストギャラリーのコスト分でしょうけど)

 
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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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