「死にたくなるしょうもない日々(以下略)」感想~つまりは「死にたくない」日々~
![]() | 死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々(1)(少年チャンピオン・コミックス・タップ! ) (2014/12/10) 阿部共実 商品詳細を見る |
阿部共実。
以前、触れた時にもちらっと書きましたが、この人の作品って「ジャンル分け不可能」ですよね。
本人のインタビューを読むと、あずまきよひこさんや施川ユウキさんに影響を受けているそうですが、確かに「萌え」の文脈を使って人間のリアルな部分をあぶり出していく姿勢は通じる部分があります。
ただ、私はこの作者を知ってからまだ時が浅いというか、「ちーちゃんはちょっと足りない」から入った“にわか”なので、どうしても「ちーちゃん」を基準に考えてしまう部分があるのですが、読み終わった後、なんとも形容しがたいもやもや感が残るんですね。
単なる鬱でも絶望感でもないし、かといって希望でもない。こういった「ちゅうぶらりんな感覚」を残して行く作風というのは、やっぱり、ちょっと他にはない才能かと思います。
「空が灰色だから」などを読んでも(まあオムニバスということもあるのでしょうが)、本当にテイストが様々で、安易なカテゴライズを許さない強い空気があるんですよね。
で、現時点での最新作である「死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々 第1巻」。
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