私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!23巻 感想~そのもどかしさが愛おしい~
5月11日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」23巻が発売されました。
なんだか位置付けが難しい巻だなというのがまず第一印象でしたね。
20巻のように区切りになるわけではないですし、21巻のように新たな第一歩という感じでありません。
かといって、22巻の時の様に「10周年記念」という節目のタイミングが重なるわけでもないですからね。
言ってみれば「途中経過」というか、いまだ道半ばというイメージでしょうか。
どこかぼやっとした不思議な雰囲気のある巻だったような気がします。
というわけで遅くなりましたが、今回も23巻の感想を綴っていきます。よければお付き合いのほどを。
※各話(喪206から喪212+特別編)の感想は、以下の各エントリーを参照してください。
喪206「モテないしエロい演技」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-469.html
喪207「モテないし一年ぶりの餌」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-470.html
喪208「モテないし百合?」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-475.html
喪209「モテないし野球回」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-480.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-484.html
喪210「モテないし文化祭準備」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-487.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-493.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-496.html
喪211「モテないし裏切り」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-465.html
喪212「モテないしラストシーン」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-511.html
特別編15
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-507.html
●「野球回」に込められた意味とは
まずはいつものように表紙から見ていきましょう。
やはり野球回がメインになりましたね。
しかも、
バックの抜粋シーンもすべて野球回というのですから、徹底しています。
もこっちの死球から吉田さんの「とりあえず投げてくぞ」、それをあたかも軽くバントしているかのようなうっちーが面白いw
上のゆりちゃんとネモと合わせて、うっちーがオチ担当かのようw
美保と風夏は17巻以来、2回目の表紙になりますね。
その時一緒にいた夏帆さんの姿は見えないのは、プレイに参加していなかったからでしょうか。
加藤さんは14巻しか出ていないので、二人は今回で彼女の登場回数を超えたことになります。
右側の3人はショートフィルム班から。
鈴木と和田くんはこれが表紙初登場ですね。まさか鈴木が表紙デビューするとはw
柿沼のほうが出番が多いような気がするんですけど、やっぱり映えるほうが選ばれるんでしょうか。
しかし、何も知らない人が見たら、和田くんは単なる美少女にしか見えんなw
ボールを腰のあたりで抱えるように持つ仕草が、なんともあざとかわいいw
ていうか、和田くんてこんなに小さいんだ、ひょっとして二木さんより背が低い?
何気に踵を上げて背伸びしてる感じだし。
もこっちを中心として左が野球班、右がショートフィルム班に分かれているのが面白いですね。なんとなく、文化祭準備の構図を示唆しているかのようにも見えます。
美保と風夏は妙にキラキラしているというか、まるで熱血スポーツ漫画みたいw
一方のもこっちはやっぱり目が濁っているというか、どこか影を感じさせます。
ただ、前回22巻に見せた浮かない表情とは、また違っているような気がするんですよね。
美保と風夏が遠くを見据えているのに対して、彼女は足元にある「何か」を気にしているようです。上から下を見下ろす視点だからでしょうか、ただ立ち尽くしているかのようにも見えて少し気になりますね。
胸元にボールを寄せている姿は何かに祈りを捧げているかのようにも見えます。
このもこっちは中表紙の場面とつながっているのかもしれません。
そこでは、おそらく朝一番に登校してきたもこっちがまだ誰もいない球場をバックに、ボールを左手に持ちながら一人自撮りをしている場面が描かれているんです。
まるで誰かがやってくる前に急いで撮っているかのようでした。
果たしてそこにはいったいどんな思いが込められているのでしょうか。
意外と「野球回」には、私たちが考えている以上に大きな意味があるのかもしれません。
●謎が謎を呼ぶ「ベアーちゃん」とは
今回は「特殊加工モチーフ」も、ほぼ野球に関するものでした。
それにしても、ボールとバット、グローブはわかるんですけど、お目目バッテンのベアーはいったいなんなんでしょう?(画像ではわかりづらいですが、もこっちの頭上にあります)
そんなアイテムやモチーフは23巻には出てこなかったと思うんですよね。
ひょっとして、21巻の喪199「モテないし3年秋」の「真子先生」に出てくるまこっちの描いた
このベアーちゃんなんでしょうか。
でもなんで21巻のモチーフがここに?
もしかすると、あの熊はまこっちのある種の「感情」を表しているんでしょうか。
今回まこっちがメインを張った話となると喪208「モテないし百合?」くらいですが、実はそこには重要な意味が隠されていたりして?
今後の展開を読む上でなんだか気になるポイントですね。
●思った以上になじんでいた「野球回」
今回も22巻に引き続き全8話でした。アプリ・WEBでの掲載話数的には11話分になりますね。
実質11話分ということで、19巻や18巻あたりの感じに戻ったといえるかもしれません。
ただ、意外にボリューム感はそれほど感じませんでしたね。
いわゆる長編と言えるのは喪209「モテないし野球回」と喪210「モテないし文化祭準備」だけでしたし、他は全部「単独回」だったせいもあったのかもしれません。
あまり“胃もたれ”せず(笑)に、わりとすんなり摂取できたような気がします。
「野球回」もわりとすっと読めたんですよ。前編と後編が一つになってどうなるかなと思っていたんですけど、ほとんど違和感なく楽しめました。どこまでが前編だったか、わからなかったくらいw
初見では「なんだこのオチw」と思った
これも、一つの流れで読むとあまり気にならないんですよね。
オチと思うからイラっとするわけで、話の途中でのちょっとしたおちゃらけとみればまあかわいいもんかなとw
で、そのあとすぐに
こうやって切り替わりますからね。
喪209「モテないし野球回 後編」の感想でも述べましたが、最初からページをめくることを想定して構成だったのでしょう。
改めて単行本で読むと、思っていた以上に一つの話としてなじんでいたように感じました。
●初夢のおかげで後味すっきり?
ここで恒例となっている「偶数ページと奇数ページ」をチェックしていきましょう。
喪206 左終わり(奇数ページ)
喪207 偶数
ブランク2P
喪208 左終わり(奇数ページ)
喪209 偶数
ブランク2P
喪210 左終わり(奇数ページ)
喪211 偶数
ブランク2P
喪212 左終わり(奇数ページ)
特別編14 左終わり(奇数ページ)
今回も22巻同様、8話中5話が奇数ページとなっています。
ただし、構造はかなり違っていますね。
ブランク2Pを挟んで、きれいに4つのブロックに分かれている形になっています。
その中でも、やはり「野球回」(喪209)が中心になるように配置されていたように思います。
最初の喪206・喪207はショートフィルム側の進行ぶりを描いていた印象ですね。
ネモのエロ演技もその対比というか、あーちゃんの「こっちは陽菜達と違って~」の前振りのようでもありました。
そう考えると喪208「百合?」も、野球回の前振り的な役割だったような気がしますね。
喪210からの喪211への流れは、正直読んでいて疲れるものがありました。
何しろ喪210は、わたモテ最長の33Pになりましたからね。さらにそこから話を引き継いでのプラス13Pですから。
話の内容もどこか重苦しい感じがありましたし、この辺は若干ですが“胃もたれ”気味だったかもw
そういった意味で、最後が喪212と特別編とのセットの構成になっているのはよかったですね。
本来の更新では特別編の後に喪212がきていたのですが、ここでは入れ替わっているんです。
まあ特別編は基本、巻末に置くのが定番なので、この掲載順は特に意図的なものではないんでしょうけど、結果的に変な後味が残らず気持ちよく読み終えられた気がします。
初夢の特別編も決して明るいものではなく、どこかシュールで不安定な感覚のある話ではありましたが、「ラストシーン」の後に入ることによってその不安定さが低減されていたような気がするんですよね。
もし喪212のラストシーンで以下次巻となったら、かなり後味の悪い締め方になっていたのではないでしょうか。
●印象的だった「朝」と「夜」の対比
構造としては4つですが、
もっと大きな目で見てみると、2つに集約できるような気がします。
すなわち、「野球回」パートと「ラストシーン」パートですね。
前半が「モーニング」に行く流れなら、
後半は夜の「カフェ」での話し合いでしょうか。
二つの流れがどちらも最終的にみんなで駄弁るところに行きつくのが、なかなか面白い構造になっていたと思います。
それでいて、「朝」と「夜」の対比にもなっているんですよね。
朝早い時間のワイワイする感じと、ゆりちゃんの感傷的なモノローグ。その落差に、ずしんとくるものがあります。
この対比は果たして意図的なものだったのかどうか。かなり印象深い構成になっていたと思います。
●谷川先生にはあまり無理してほしくはありません
今回は、アプリ・WEBでの初出から修正された箇所がいつも以上に目立った巻でもありました。
喪209「モテないし野球回 後編」における
このシーンは吹き出しの矢印の向きが明らかにおかしかったわけですが、単行本ではもこっちが言ったように向きが修正されてました。
それと、ラストの
これは明らかに作画ミスと思われた(ネモとゆりちゃんの間の仕切りがなくなっている)のですが、やはり
こんな感じで修正されてましたね。
結果として、ゆりちゃんのコーヒーが消されてしまっているわけですがw
それと、
喪208「モテないし百合?」の
「本役では役者からの性的行為・暴行にご用意お願い致します」という危ない時事ネタが、「本役では役者からの暴力的行動 監督からの性的演技指導があります」に替えられていましたw
これはどこかからクレームがついたんでしょうか。それとも編集部が勝手に忖度した?
それにしては元の毒っけは健在というか、むしろより具体的になったような気がするんですけどw
逆にさらに攻めていこうということなんだろうかw
あと
喪210「モテないし文化祭準備(中編)」の
ここの清田のセリフが
「まあ柿沼(かっきー)は同クラだったし実質3-5でOKだろ なあ廣畑(はたやん)」になってましたね。(つまり柿沼だけが別クラスで、廣畑は清田と同じ3-5になってる)
私が感想記事内で
球技大会にいたこいつは別人なのかとツッコんだおかげで修正されたんだろうかw
だとしたら、よけいな仕事を増やしてしまったようでちょっと申し訳ないかも。
いずれにしても、今回はこういった修正が目立ったんですよね。
やっぱりこの頃から少しずつ疲れがあったのかなと、なんだか心配にもなりました。
●22巻からの流れを汲んだ特典群の中で、ひときわ目立つ吉田さんw
この辺で、いつものように各ショップの特典を見ていきましょうか。(すでに配布は終了している場合があります)
今回は特定のエピソードからのモチーフというより、それぞれ「カップル」が素材になっている感じですね。
22巻のベストコンビからの流れなんでしょうか。
ゲーマーズの風夏と美保は17巻以来ですね。二人ともノリノリでポーズを決めていますw
メロンはなかなか面白いテーマ。これはWメロンちゃんでしょうか。ゆりちゃんが感情をなくしている感じがいいw で、それをいじりたがるもこっちw
とらのコミさんともこっち(+伊藤さん)は意外とレアな組み合わせかも。野球撮影の時のショットなんでしょうか。
アニメイトの加藤さんと優等生もこっち?はまったく23巻とは関係ないところからですね。これもifシリーズの一環なのかな。
そんな中、電子版だけはかなり特殊。まさかの吉田さんのソロショットですよ!これも野球回での一枚でしょうか。
他がみんなツーショットなだけに目立ちますね。
で、今回私が選んだのはこの二つ。
本当は虎の穴のこみもこが欲しかったんですけど、リアルショップがもはやないので今回はアニメイトとメロンに。
ゲーマーズもよかったんですけど、17巻のメロンと少しかぶるので今回は見送りました。
あと、もちろん電子版は今回もゲットしましたw
やはり吉田さんのソロというのはスペシャル感がありますよね。
最後は恒例の単行本のネタチェック。
まずは裏表紙から。
間違い探しみたいになってるのが面白いですねw
二木さんの顔がw 猫に餌をあげてるみたいになってるw
ていうか、カヌレがカヌレ味なのは普通だけどなw 別に理想じゃないw
裏表紙にあるあらすじも野球回をプッシュ。
「なぜか野球をするシーン」とか「謎のキャスティング」とか「行き当たりばったりの野球回」とか、意味のない回り道のように書いているのが印象的ですね。
しかし、23巻はまさにそこを全面に押し出しているわけで、なんだかチグハグにも感じます。
逆説的にそれこそが今回のテーマなんだと示唆しているのかもしれません。
今回はおまけマンガとあとがきマンガがともに3ページと、まさに大盤振る舞いの扱いでした。
おまけ漫画が2本立てなのは19巻以来になりますね。
「喪210おまけ1」と「喪210おまけ2」になるのですが、両方とも喪210からとは。
1は「実力者」の、2は「お祭りさわぎ」のアフターになります。
しかもどちらもサチが語り手になっているんですよね。よほど谷川先生のお気に入りなんでしょうかw
「喪210おまけ1」ではサチの人物評価を知ることができます。
吉田さんはともかく、風夏、美保、そしてうっちーの彼女の印象はなかなか面白いw
他の子はみんな「噂」とか「耳に入ってた」とか「話では色々とあるみたいだけど」なのに、うっちーだけは見たまんまの「事実」だけというw
いやあ、やっぱりうっちー最高ですね。サチをもってしても、いい加減な情報に惑わされない確固たる存在感があるんです!
「喪210おまけ2」はなんというか…情報量が多過ぎてどう処理していいかわからないw本編なみだぞw
和田くんのパンツはイチゴ柄なんだろうかw
てか、柿沼の言ってる意味がよくわからんw なんだよ「お前らだってやってんだろ!!」ってw
ひょっとして、お前らも俺らと同じで和田でシ●ってるんだろ?と言いたいのかw …え?マジ?
あの場合の南さんの「キモ…」には100%同意するわw てか、本気のドン引きだったなw 南さんをあそこまで引かせるとはすごい逸材だw でも、ある意味フラグなのかあれは?(いやいやまさか)
で、最後はサチの邪悪な笑みで締めるというw いろいろひどい話でしたが、面白かったですね。
うん、柿沼はマジキモいなw
あとがきはこの3月からわたモテクラスタ界隈を騒がせている「作画さんの首ヘルニア問題」。
一応3P1本ものですけど、実質2本立てといっていいでしょう。
最初の2Pは作画さんのボケがかわいいw いやまあ、本人的には切実なんだろうけどw
最後の1Pは一転してイッコさんがボケ(?)役w これもまあ本人的にはボケてるつもりはないんだろうけどw
てか、あの謝罪文はマジだったのか…
しかし、今週もアプリ更新のほうが延期だったんですよね…(本来なら6/1に喪214(後編)が更新されるはずだった)
首の方はもう大丈夫だという話でしたが、やはりまだ普段通りにはいかないのでしょう。本当、くれぐれも無理をしないことを切に願います。
いやですよ、24巻のあとがきがまた首ヘルニアネタだなんて。
さて、今回は19巻以来、久々に「予告編」が復活しました!
これは、いよいよ「文化祭」本番が始まるという合図でしょうか?
ていうか、あの予告編はいろいろ誤解を招くような…本編はまだ始まってないぞw
まあそれでも、「未来」がおぼろげながら少し見えてきた巻でもありましたね。
最後が「初夢」で終わるのも意味ありげでしたし、「モーニング」や夜の「カフェ」での語らいからもそれぞれの「望む形」が感じ取れたような気がします。
もしかしたら霧が晴れる途中だからこそ、よけいにぼやっとした印象になったのかもしれません。
何も見えなければ、ぼやっとも感じませんからね。
そのせいかわかりませんが、全体的にはどこかすっきりしない雰囲気があったにもかかわらず、読後感はそれほど悪くはありませんでした。
位置づけが難しいなとは感じましたが、その難しさが23巻の魅力になっているようにも思いましたね。
はっきり見えないからこそもどかしい、でもそのもどかしさがたまらない、みたいなw
たぶんですけど、わたモテが完結した後に一番懐かしく思い出すのは、この巻あたりなんじゃないかという気がします。
今回の個人的ベスト3は意外と難しい…
まあやっぱり喪209かな。後半の「モーニング」はいつ読んでもワクワクしますw
あとは喪211と喪206ですね。どちらもファンの間で評価が割れた話でしたが、実に私好みのネタの構成になっていました。
なんだか位置付けが難しい巻だなというのがまず第一印象でしたね。
20巻のように区切りになるわけではないですし、21巻のように新たな第一歩という感じでありません。
かといって、22巻の時の様に「10周年記念」という節目のタイミングが重なるわけでもないですからね。
言ってみれば「途中経過」というか、いまだ道半ばというイメージでしょうか。
どこかぼやっとした不思議な雰囲気のある巻だったような気がします。
というわけで遅くなりましたが、今回も23巻の感想を綴っていきます。よければお付き合いのほどを。
※各話(喪206から喪212+特別編)の感想は、以下の各エントリーを参照してください。
喪206「モテないしエロい演技」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-469.html
喪207「モテないし一年ぶりの餌」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-470.html
喪208「モテないし百合?」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-475.html
喪209「モテないし野球回」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-480.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-484.html
喪210「モテないし文化祭準備」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-487.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-493.html
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-496.html
喪211「モテないし裏切り」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-465.html
喪212「モテないしラストシーン」
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-511.html
特別編15
https://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-507.html
●「野球回」に込められた意味とは
まずはいつものように表紙から見ていきましょう。

やはり野球回がメインになりましたね。
しかも、

バックの抜粋シーンもすべて野球回というのですから、徹底しています。
もこっちの死球から吉田さんの「とりあえず投げてくぞ」、それをあたかも軽くバントしているかのようなうっちーが面白いw
上のゆりちゃんとネモと合わせて、うっちーがオチ担当かのようw
美保と風夏は17巻以来、2回目の表紙になりますね。
その時一緒にいた夏帆さんの姿は見えないのは、プレイに参加していなかったからでしょうか。
加藤さんは14巻しか出ていないので、二人は今回で彼女の登場回数を超えたことになります。
右側の3人はショートフィルム班から。
鈴木と和田くんはこれが表紙初登場ですね。まさか鈴木が表紙デビューするとはw
柿沼のほうが出番が多いような気がするんですけど、やっぱり映えるほうが選ばれるんでしょうか。
しかし、何も知らない人が見たら、和田くんは単なる美少女にしか見えんなw
ボールを腰のあたりで抱えるように持つ仕草が、なんともあざとかわいいw
ていうか、和田くんてこんなに小さいんだ、ひょっとして二木さんより背が低い?
何気に踵を上げて背伸びしてる感じだし。
もこっちを中心として左が野球班、右がショートフィルム班に分かれているのが面白いですね。なんとなく、文化祭準備の構図を示唆しているかのようにも見えます。
美保と風夏は妙にキラキラしているというか、まるで熱血スポーツ漫画みたいw
一方のもこっちはやっぱり目が濁っているというか、どこか影を感じさせます。
ただ、前回22巻に見せた浮かない表情とは、また違っているような気がするんですよね。
美保と風夏が遠くを見据えているのに対して、彼女は足元にある「何か」を気にしているようです。上から下を見下ろす視点だからでしょうか、ただ立ち尽くしているかのようにも見えて少し気になりますね。
胸元にボールを寄せている姿は何かに祈りを捧げているかのようにも見えます。
このもこっちは中表紙の場面とつながっているのかもしれません。
そこでは、おそらく朝一番に登校してきたもこっちがまだ誰もいない球場をバックに、ボールを左手に持ちながら一人自撮りをしている場面が描かれているんです。
まるで誰かがやってくる前に急いで撮っているかのようでした。
果たしてそこにはいったいどんな思いが込められているのでしょうか。
意外と「野球回」には、私たちが考えている以上に大きな意味があるのかもしれません。
●謎が謎を呼ぶ「ベアーちゃん」とは
今回は「特殊加工モチーフ」も、ほぼ野球に関するものでした。
それにしても、ボールとバット、グローブはわかるんですけど、お目目バッテンのベアーはいったいなんなんでしょう?(画像ではわかりづらいですが、もこっちの頭上にあります)
そんなアイテムやモチーフは23巻には出てこなかったと思うんですよね。
ひょっとして、21巻の喪199「モテないし3年秋」の「真子先生」に出てくるまこっちの描いた

このベアーちゃんなんでしょうか。
でもなんで21巻のモチーフがここに?
もしかすると、あの熊はまこっちのある種の「感情」を表しているんでしょうか。
今回まこっちがメインを張った話となると喪208「モテないし百合?」くらいですが、実はそこには重要な意味が隠されていたりして?
今後の展開を読む上でなんだか気になるポイントですね。
●思った以上になじんでいた「野球回」
今回も22巻に引き続き全8話でした。アプリ・WEBでの掲載話数的には11話分になりますね。
実質11話分ということで、19巻や18巻あたりの感じに戻ったといえるかもしれません。
ただ、意外にボリューム感はそれほど感じませんでしたね。
いわゆる長編と言えるのは喪209「モテないし野球回」と喪210「モテないし文化祭準備」だけでしたし、他は全部「単独回」だったせいもあったのかもしれません。
あまり“胃もたれ”せず(笑)に、わりとすんなり摂取できたような気がします。
「野球回」もわりとすっと読めたんですよ。前編と後編が一つになってどうなるかなと思っていたんですけど、ほとんど違和感なく楽しめました。どこまでが前編だったか、わからなかったくらいw
初見では「なんだこのオチw」と思った

これも、一つの流れで読むとあまり気にならないんですよね。
オチと思うからイラっとするわけで、話の途中でのちょっとしたおちゃらけとみればまあかわいいもんかなとw
で、そのあとすぐに

こうやって切り替わりますからね。
喪209「モテないし野球回 後編」の感想でも述べましたが、最初からページをめくることを想定して構成だったのでしょう。
改めて単行本で読むと、思っていた以上に一つの話としてなじんでいたように感じました。
●初夢のおかげで後味すっきり?
ここで恒例となっている「偶数ページと奇数ページ」をチェックしていきましょう。
喪206 左終わり(奇数ページ)
喪207 偶数
ブランク2P
喪208 左終わり(奇数ページ)
喪209 偶数
ブランク2P
喪210 左終わり(奇数ページ)
喪211 偶数
ブランク2P
喪212 左終わり(奇数ページ)
特別編14 左終わり(奇数ページ)
今回も22巻同様、8話中5話が奇数ページとなっています。
ただし、構造はかなり違っていますね。
ブランク2Pを挟んで、きれいに4つのブロックに分かれている形になっています。
その中でも、やはり「野球回」(喪209)が中心になるように配置されていたように思います。
最初の喪206・喪207はショートフィルム側の進行ぶりを描いていた印象ですね。
ネモのエロ演技もその対比というか、あーちゃんの「こっちは陽菜達と違って~」の前振りのようでもありました。
そう考えると喪208「百合?」も、野球回の前振り的な役割だったような気がしますね。
喪210からの喪211への流れは、正直読んでいて疲れるものがありました。
何しろ喪210は、わたモテ最長の33Pになりましたからね。さらにそこから話を引き継いでのプラス13Pですから。
話の内容もどこか重苦しい感じがありましたし、この辺は若干ですが“胃もたれ”気味だったかもw
そういった意味で、最後が喪212と特別編とのセットの構成になっているのはよかったですね。
本来の更新では特別編の後に喪212がきていたのですが、ここでは入れ替わっているんです。
まあ特別編は基本、巻末に置くのが定番なので、この掲載順は特に意図的なものではないんでしょうけど、結果的に変な後味が残らず気持ちよく読み終えられた気がします。
初夢の特別編も決して明るいものではなく、どこかシュールで不安定な感覚のある話ではありましたが、「ラストシーン」の後に入ることによってその不安定さが低減されていたような気がするんですよね。
もし喪212のラストシーンで以下次巻となったら、かなり後味の悪い締め方になっていたのではないでしょうか。
●印象的だった「朝」と「夜」の対比
構造としては4つですが、
もっと大きな目で見てみると、2つに集約できるような気がします。
すなわち、「野球回」パートと「ラストシーン」パートですね。
前半が「モーニング」に行く流れなら、
後半は夜の「カフェ」での話し合いでしょうか。
二つの流れがどちらも最終的にみんなで駄弁るところに行きつくのが、なかなか面白い構造になっていたと思います。
それでいて、「朝」と「夜」の対比にもなっているんですよね。
朝早い時間のワイワイする感じと、ゆりちゃんの感傷的なモノローグ。その落差に、ずしんとくるものがあります。
この対比は果たして意図的なものだったのかどうか。かなり印象深い構成になっていたと思います。
●谷川先生にはあまり無理してほしくはありません
今回は、アプリ・WEBでの初出から修正された箇所がいつも以上に目立った巻でもありました。
喪209「モテないし野球回 後編」における

このシーンは吹き出しの矢印の向きが明らかにおかしかったわけですが、単行本ではもこっちが言ったように向きが修正されてました。
それと、ラストの

これは明らかに作画ミスと思われた(ネモとゆりちゃんの間の仕切りがなくなっている)のですが、やはり

こんな感じで修正されてましたね。
結果として、ゆりちゃんのコーヒーが消されてしまっているわけですがw
それと、
喪208「モテないし百合?」の

「本役では役者からの性的行為・暴行にご用意お願い致します」という危ない時事ネタが、「本役では役者からの暴力的行動 監督からの性的演技指導があります」に替えられていましたw
これはどこかからクレームがついたんでしょうか。それとも編集部が勝手に忖度した?
それにしては元の毒っけは健在というか、むしろより具体的になったような気がするんですけどw
逆にさらに攻めていこうということなんだろうかw
あと
喪210「モテないし文化祭準備(中編)」の

ここの清田のセリフが
「まあ柿沼(かっきー)は同クラだったし実質3-5でOKだろ なあ廣畑(はたやん)」になってましたね。(つまり柿沼だけが別クラスで、廣畑は清田と同じ3-5になってる)
私が感想記事内で

球技大会にいたこいつは別人なのかとツッコんだおかげで修正されたんだろうかw
だとしたら、よけいな仕事を増やしてしまったようでちょっと申し訳ないかも。
いずれにしても、今回はこういった修正が目立ったんですよね。
やっぱりこの頃から少しずつ疲れがあったのかなと、なんだか心配にもなりました。
●22巻からの流れを汲んだ特典群の中で、ひときわ目立つ吉田さんw
この辺で、いつものように各ショップの特典を見ていきましょうか。(すでに配布は終了している場合があります)



今回は特定のエピソードからのモチーフというより、それぞれ「カップル」が素材になっている感じですね。
22巻のベストコンビからの流れなんでしょうか。
ゲーマーズの風夏と美保は17巻以来ですね。二人ともノリノリでポーズを決めていますw
メロンはなかなか面白いテーマ。これはWメロンちゃんでしょうか。ゆりちゃんが感情をなくしている感じがいいw で、それをいじりたがるもこっちw
とらのコミさんともこっち(+伊藤さん)は意外とレアな組み合わせかも。野球撮影の時のショットなんでしょうか。
アニメイトの加藤さんと優等生もこっち?はまったく23巻とは関係ないところからですね。これもifシリーズの一環なのかな。
そんな中、電子版だけはかなり特殊。まさかの吉田さんのソロショットですよ!これも野球回での一枚でしょうか。
他がみんなツーショットなだけに目立ちますね。
で、今回私が選んだのはこの二つ。


本当は虎の穴のこみもこが欲しかったんですけど、リアルショップがもはやないので今回はアニメイトとメロンに。
ゲーマーズもよかったんですけど、17巻のメロンと少しかぶるので今回は見送りました。
あと、もちろん電子版は今回もゲットしましたw
やはり吉田さんのソロというのはスペシャル感がありますよね。
最後は恒例の単行本のネタチェック。
まずは裏表紙から。

間違い探しみたいになってるのが面白いですねw
二木さんの顔がw 猫に餌をあげてるみたいになってるw
ていうか、カヌレがカヌレ味なのは普通だけどなw 別に理想じゃないw
裏表紙にあるあらすじも野球回をプッシュ。
「なぜか野球をするシーン」とか「謎のキャスティング」とか「行き当たりばったりの野球回」とか、意味のない回り道のように書いているのが印象的ですね。
しかし、23巻はまさにそこを全面に押し出しているわけで、なんだかチグハグにも感じます。
逆説的にそれこそが今回のテーマなんだと示唆しているのかもしれません。
今回はおまけマンガとあとがきマンガがともに3ページと、まさに大盤振る舞いの扱いでした。
おまけ漫画が2本立てなのは19巻以来になりますね。
「喪210おまけ1」と「喪210おまけ2」になるのですが、両方とも喪210からとは。
1は「実力者」の、2は「お祭りさわぎ」のアフターになります。
しかもどちらもサチが語り手になっているんですよね。よほど谷川先生のお気に入りなんでしょうかw
「喪210おまけ1」ではサチの人物評価を知ることができます。
吉田さんはともかく、風夏、美保、そしてうっちーの彼女の印象はなかなか面白いw
他の子はみんな「噂」とか「耳に入ってた」とか「話では色々とあるみたいだけど」なのに、うっちーだけは見たまんまの「事実」だけというw
いやあ、やっぱりうっちー最高ですね。サチをもってしても、いい加減な情報に惑わされない確固たる存在感があるんです!
「喪210おまけ2」はなんというか…情報量が多過ぎてどう処理していいかわからないw本編なみだぞw
和田くんのパンツはイチゴ柄なんだろうかw
てか、柿沼の言ってる意味がよくわからんw なんだよ「お前らだってやってんだろ!!」ってw
ひょっとして、お前らも俺らと同じで和田でシ●ってるんだろ?と言いたいのかw …え?マジ?
あの場合の南さんの「キモ…」には100%同意するわw てか、本気のドン引きだったなw 南さんをあそこまで引かせるとはすごい逸材だw でも、ある意味フラグなのかあれは?(いやいやまさか)
で、最後はサチの邪悪な笑みで締めるというw いろいろひどい話でしたが、面白かったですね。
うん、柿沼はマジキモいなw
あとがきはこの3月からわたモテクラスタ界隈を騒がせている「作画さんの首ヘルニア問題」。
一応3P1本ものですけど、実質2本立てといっていいでしょう。
最初の2Pは作画さんのボケがかわいいw いやまあ、本人的には切実なんだろうけどw
最後の1Pは一転してイッコさんがボケ(?)役w これもまあ本人的にはボケてるつもりはないんだろうけどw
てか、あの謝罪文はマジだったのか…
しかし、今週もアプリ更新のほうが延期だったんですよね…(本来なら6/1に喪214(後編)が更新されるはずだった)
首の方はもう大丈夫だという話でしたが、やはりまだ普段通りにはいかないのでしょう。本当、くれぐれも無理をしないことを切に願います。
いやですよ、24巻のあとがきがまた首ヘルニアネタだなんて。
さて、今回は19巻以来、久々に「予告編」が復活しました!
これは、いよいよ「文化祭」本番が始まるという合図でしょうか?
ていうか、あの予告編はいろいろ誤解を招くような…本編はまだ始まってないぞw
まあそれでも、「未来」がおぼろげながら少し見えてきた巻でもありましたね。
最後が「初夢」で終わるのも意味ありげでしたし、「モーニング」や夜の「カフェ」での語らいからもそれぞれの「望む形」が感じ取れたような気がします。
もしかしたら霧が晴れる途中だからこそ、よけいにぼやっとした印象になったのかもしれません。
何も見えなければ、ぼやっとも感じませんからね。
そのせいかわかりませんが、全体的にはどこかすっきりしない雰囲気があったにもかかわらず、読後感はそれほど悪くはありませんでした。
位置づけが難しいなとは感じましたが、その難しさが23巻の魅力になっているようにも思いましたね。
はっきり見えないからこそもどかしい、でもそのもどかしさがたまらない、みたいなw
たぶんですけど、わたモテが完結した後に一番懐かしく思い出すのは、この巻あたりなんじゃないかという気がします。
今回の個人的ベスト3は意外と難しい…
まあやっぱり喪209かな。後半の「モーニング」はいつ読んでもワクワクしますw
あとは喪211と喪206ですね。どちらもファンの間で評価が割れた話でしたが、実に私好みのネタの構成になっていました。
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