「高橋留美子コミックス2億冊突破」記念号をいまさらながら振り返る

先週のテンパ状態からようやく落ち着きまして、なんとか冷静に振り返りそうな感じになりましたので、
いまさらではありますが、今回の「高橋留美子コミックス2億冊突破」記念るーみっく号について、簡単な感想などを綴っていこうかと思います。

rumiko_2billion01.jpg 
まずは表紙。

こうしてみると、カラフルで賑やかな本誌と、モノクロでシンプルな増刊のコントラストがなかなか印象的ですね。
なぜか増刊のほうは「人魚シリーズ」が入っていないのが若干気になりますが、まあこれは紙面デザインの都合なのでしょう。

それにしても、こうしてみると、やはり圧巻としかいいようがありませんね。
ほとんどキャラクター見本市みたいな感じになっていますw
隅から隅からまで、様々なキャラで埋め尽くされていて、見ていて飽きません。もうずっと見ていられますね。


rumiko_super_ura.jpg 
増刊の裏はこんな感じ。(やっぱり「人魚シリーズ」がない…)


本誌の応募者全員サービスが「るーみっくわーるどヒーロートランプ」に対して、
増刊のほうは「るーみっくわーるどヒロイントランプ」。

各1,800円ということで、全部そろえると3,600円ですが、さすがに私は遠慮しておきます。
ていうか、こんなトランプをもらっても遊ぶ相手もいませんしwアラフィフのおっさんが一人こんなの持っていても虚しさしかありませんよw

まあ、一応、本誌および増刊にカード一覧表も載っていますし、個人的にはこれで充分ですね。
(2017年3月現在、こちらでも一覧をご覧になれます)

rumiko_hero_card.jpg rumiko_heroine_card.jpg 
そもそも、約2.7倍って!でかすぎんだろwwwこんなん、シャッフルさえできないわw
神経衰弱とか七並べとかすっげーやりずらそうw

…まあ、要するに実用性無視というか、遊ぶことを想定していないんですね。あくまでコレクターアイテムということですか。
うーん、ますますいらないな…

rumiko_myrumic.jpg 
あだち充+サンデー連載陣が描く「私の“るーみっくわーるど”」。(“あだち充+”というのがミソですねw)

8年半ほど前でしたか、「高橋留美子展 It's a Rumic World」が催されたときに、人気漫画家34人が「うる星やつら」のヒロイン・ラムを描くという企画がありましたが、あれを“るーみっくわーるど”全体に広げたようなものでしょうか。

総勢29名で、現在サンデーに連載している作家さんがそんなにいることにも驚きましたが、
80年代90年代のサンデーしかほとんど知らない私にとっては、いまだに青山剛昌椎名高志藤田和日郎西森博之満田拓也などが名前を連ねていることにもびっくりです。
サンデーって、なんだかんだいっても(良くも悪くも)あまり変わらないなあというのが正直な感想ですね。

29名中、半分くらいはほとんど知らない作家さんでした。最近はいわゆる「少年マンガ」と言われるものはさすがにあまり読まなくなりましたからね。(まったくではありませんけど)
でもどのイラストからもるーみっくわーるどへの深い愛情が感じられて、高橋留美子主義者として感激もひとしおでした。

描かれたキャラの内訳は

らんま 6人(うち、女らんま4人/男らんま・女らんま共演2人)
ラム 5人
響子 4人
犬夜叉 4人(うち、犬夜叉、かごめ、弥勒、珊瑚、七宝などメンバー総揃いが1人)
真魚(人魚シリーズ) 2人
シャンプー 2人
りんね・七宝・らんま・響子・ラム 1人
りんね・犬夜叉・らんま・響子・ラム 1人
九能兄妹 1人
竜之介父 1人
コタツネコ・早乙女玄馬(パンダ)・錯乱坊・Pちゃん(良牙)・六文・りんねなど 1人
闇をかけるまざざし・笑う標的・わすれて眠れ 1人(これだけでもう誰だかわかりそうw)


となっています。
らんまとラムはいいとして、響子さんが4人もいるのが興味深いですね。サンデーという枠を超えた影響力があるのでしょう。
ひとり、九能兄妹を描いている人がいたのは笑いましたwこういうセンスは素晴らしいw
荒川弘が竜之介父を描いているのも面白いw(隅のほうにはコタツネコとチェリーもいます)

意外なところでは「湯神くんには友達がいない」の佐倉準
椎名高志同様、歴代るーみっくキャラ総出演といった趣きなのですが、ここでの六道りんねがコスプレした湯神くんにしか見えないw
他のキャラはそれなりに見えるだけによけいに面白かったですね。

あと、やっぱり、「闇をかけるまなざし」「笑う標的」「忘れて眠れ」を描いた藤田和日郎
「彼ら彼女らがいなかったら漫画家になれていませんでした!!
という言葉にはやっぱりグッときてしまいます。
できれば「炎トリッパー」も描いてほしかったなあ。

本当にみなさん、それぞれ自分の持ち味を生かしたキャラ描写になっていて、とてもよかったですね。
どの作家さんがどのキャラから特に影響を受けたのかがうかがえて、資料的な価値もあると思います。
個人的には、荒川弘渡瀬悠宇がすごく好きです。うますぎ!

rumiko_message.jpg 
私の“るーみっくわーるど”」が「イラスト編」ならこちらは「メッセージ編」。

こちらはイラストとともに味わうのが正解ですね。
あまりよく知らない作家さんでも、「イラスト編」と「メッセージ編」を見比べると、だいたいの作風や人となりさえも透けて見えそうな気がするから不思議です。

…あと、個人的に、巻末に掲載されている「サンデー非科学的研究所」(横山裕二)というのが、むちゃくちゃ面白かったです。
どういう漫画なのか予備知識がないので、イマイチよくわからないのですが、
要するにサンデーに連載している漫画家さんの仕事場に行くというルポ漫画なのかな?
今回が「高橋留美子の仕事場」編になっているのですが、これがすっげー笑えるんですよ。

rumiko_kenkyuujyo.jpg 
「高橋留美子のサインぐるぐるしすぎ問題」wwwww 
どういうことか、よくわからない人は是非なんとかして読んでみてください。(コミックスとか出るのかな?)
ネットで偽サインが出回っていても、これを知っていれば騙されることはないでしょう!(かな?)

3月25日発売のサンデーS増刊5月1日号もなかなか企画が充実していました。
ふろくとして「特製キャラクターバラエティーシール」が付いていますが、これがまたなかなか楽しいものになっています。
トランプと違ってサイズも小さいですし(笑)。
でも、やっぱり「人魚シリーズ」だけが外されているのは解せません!

rumiko_super_nakabyoushi.jpg 
サンデーS増刊5月1日号の中表紙。ここには一応、湧太と真魚がいるようでちょっと安心。(何をだ)

rumiko_katte.jpg 
増刊の目玉企画。「勝手なやつら」復刻掲載です。
最初は正直、いまさらデビュー作を再録って、と思っていたのですが、いやあよかったですね。

単なる「再録」じゃないんですよ。「完全再現掲載」なんです。
この表紙の「佳作」という文字や「少年誌界に、20歳の女流作家デビュー!!」というキャッチでもわかる通り、当時の掲載をそのまま再現しているんです。
(元原ではなく、1978年当時の印刷から直接再現しているため、原稿はかなり潰れ気味です)

デビュー当時の頃は私もまだ小さかったのでリアルタイムでは読んでいなかったのですが、こうしてその時代の雰囲気を紙面からでも知ることができるのは、ファンとしてはたまらないものがありますね。

で、何がうれしいって、当時の新人賞の選評が読めるんですよ。
そしてその選考員のビッグネームたるや!
赤塚不二夫楳図かずお斉藤次郎藤子不二雄松本零士
なんでしょう、このメンツ!完全にレジェンドメンバーじゃないですか。
(これに手塚治虫永井豪が入ればさらに完璧なんですけどねw)
藤子不二雄がまだFさん、Aさんに分かれてもいないんですから!

各先生の選評は、増刊のほうを買ってくださいとしか言えませんが、
特に赤塚不二夫がベタ褒めなのがすっごくうれしいというか、さすがだなあという感じですね。

それにしても、もう何度もよんでいるはずなのですが、改めて読んでも本当に面白いです。
まあ、どう控えめに見ても筒井康隆の影響は色濃く出ているわけですが、
キャラ作りやギャグのテンポなんかは、もうすでに「るーみっくわーるど」になっていますね。

読めばわかりますが、まさに「うる星やつら」のプロトタイプといってもいい話です。
一人の少年に地球、いや全宇宙の運命がかかっているなんて、ある意味、「セカイ系」の走りとも言えるかもしれませんが、それよりもやっぱり、SFスラップスティックギャグというのが一番しっくりきますね。
宇宙スケールでドタバタを展開しているのが当時としても新鮮だったんだと思いますよ。

rumiko_myP-1.jpg 
今回で特に興味深い企画だったのがこれ。

歴代編集担当者(通称・高橋番)に当時の担当時期で記憶に残った「1ページ」をセレクトしてもらい、その時の思い出などを語ってもらうという企画なのですが、これが思いの外、読み応えたっぷりなものになっているんです。その人数、なんとのべ20名!

しかも、各担当者の話に対して、高橋留美子からの一言コメントもついています。
基本的には「ありがとうございます」的なものが多いわけですが、所々、妙に笑えるコメントもあったりして、これがなかなか面白いんですよ。

各担当者の内訳は以下の通りになっています。

「うる星やつら」からは5~7代目の3人。
「めぞん一刻」からは3~4代目の2人。
「らんま1/2」からは初代と4代目の2人。
「1ポンドの福音」からは3代目と6代目の2人。
「犬夜叉」はさすがにもっとも連載が長かっただけあって、初代、2代目、4代目~8代目の7人。
「境界のRINNE」からは初代~4代目の4人。


これを読むと、本当に編集者という存在がいかに重要なのかがよくわかりますね。ある意味、映画製作に近いというか、ひとつの「チーム」なんだろうなと思います。

まあ、オールドるーみっくファンにとってはやはり、「うる星」と「めぞん」に特別な想いを感じてしまうわけですが、それ以外の作品にも意外な発見があったりして、読んでいてとても幸せな気持ちになれましたね。

うる星やつら」5代目担当の大島誠氏(「O島(仮名)」のモデル?としても有名ですね)とか、いい意味でひどかったですw 「1ページ」選んでないじゃん!てねw

興味深かったのは「めぞん一刻」3代目担当の鈴木総一郎氏のエピソード。(ビックコミックスピリッツコミックス第4巻「事件」)
もうこれは半分、鈴木さんの作品といってもいいんじゃないかと思うくらいすごい貢献度ですね。デジタル化されていない、まだ「写植貼り」なんてものが存在した当時ならばのファインプレイといえるのではないでしょうか。

らんま1/2」初代担当・久保田滋夫氏の話は、いろいろ考えてしまいました。(サンデーコミックス2巻「けがはなくとも」)
私は「らんま」で一時、るーみっくから脱落した守旧ファンなわけですが、
今思うと「うる星」「めぞん」から「らんま」への移行って、高橋留美子という作家にとって一番大切な時期だったんですよね。(久保田さんはうる星」最後の担当者でもあります)

最初のヒットだけで終わる作家さんってけっこう多いじゃないですか。作家にとって、二発目を当てられるかどうかってすごく重要なことなんですよね。(まあ高橋留美子に限っていえば、すでに「うる星」「めぞん」と2発も当てていたわけですがw)
高橋留美子とて、やっぱり、次が当たるかどうか怖い部分もあったんじゃないかと思うんですよ。

そういった中、「格闘ラブコメ」誕生のあの「断髪」シーンというのは、まさにるーみっくの歴史の中でも記念すべきものだったんですね。そう、あの話かららんまの人気は加速するわけです。

実は、あの話あたりから、私は一時期「らんま」から離れてしまうことになるのですが、
そこから高橋留美子のさらなる快進撃が始まったわけで、なんだか複雑な気持ちにもさせられます。
でも今思うと、なぜ私が「らんま」を読まなくなったのか、その理由がわかったような気がして、すごく興味深かったです。
やっぱり、あの時感じた違和感は気のせいじゃなかったんだなと。

あの話で一時期、「らんま」から離れたことを後悔はしていません。
していませんが、なんていうか、この話を読んで、改めて高橋留美子ファンでありつづけてよかった、と思いましたね。

犬夜叉」初代担当の瀬尾俊之氏の話も印象に残りましたね。(サンデーコミックス1巻「封印された少年」)
いかに編集者の力が作品を大きく左右するか、よくわかるエピソードです。
また高橋留美子先生のコメントが笑えるんですよw「こっそり祈ってもらっていたとは」ってwww

最後の「境界のRINNE」4代目担当(今も継続中なのかな)・森脇健人氏の話は、高橋先生のコメント含めて最高に笑えましたw ていうか、気づいていなかったのかよw(何言っているかわからない人はサンデーS増刊を買おう!)
こういうちょっとしたコメントでも、なんだかセンスがうかがえて楽しかったですね。

こうしてみると、サンデー本誌よりもサンデーS増刊のほうが、ファンとしてはより楽しめた感がありますね。
特に「my P-1」は各作品の名シーンが1ページまるまる堪能できることもあいまって、いろんな想いが次から次へと溢れ出てしまいます。「うる星やつら」終盤の「しのぶ問題」とか、もう一晩中語っていられますよ!

いずれにせよ、これはファンならずとも、漫画好きなら永久保存版といっていい2冊でしょう。
ていうか、マジでもう1冊ずつ、保存用として買っておけばよかったかも。
まあ、Kindle版もあるようですし、そちらを検討してみても損はないと思いますよ。

あと、「犬夜叉」最終話と「境界のRINNE」第一話の直筆ネームが見れるサンデーうぇぶりも必見です!
また、これを機会に高橋留美子を読んでみようという方には電子書籍版も始まっています。
今なら同じくサンデーうぇぶりで、第一話が無料で読めますし、これを逃す手はないでしょう!

※サンデー本誌の前後編「千年の無心」の感想も書きたいのですが、まだ「後編」(本日発売の少年サンデー18号に掲載)を読んでいないので、そちらを読んだら、また改めて書くかもしれません。


  
スポンサーサイト

tag : 高橋留美子

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

line
line

FC2Ad

line
プロフィール
ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

なりそこない

Author:なりそこない
FC2ブログへようこそ!

line
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
line
最新記事
line
最新コメント
line
最新トラックバック
line
月別アーカイブ
line
カテゴリ
line
カウンター
line
表現規制問題について
line
Amazon人気商品










line
My Favorite商品
line
検索フォーム
line
読んでいます
line
リンク
line
RSSリンクの表示
line
QRコード
QR
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line