「満願」がついに文庫化

3年前、当ブログが何度もプッシュしてきた米澤穂信の「満願」。
ついに、というかようやくですかね、7月28日にその文庫版が発売になりました。

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米澤穂信といえば、アニメ化にもなった<古典部シリーズ>をはじめ、それまで「青春ミステリの旗手」のイメージが強かったわけですが、
そのイメージを大きく変えることになった、まさに渾身の傑作といっていいでしょう。

今さら、史上初のミステリー3冠とか第27回山本周五郎賞受賞とか改めていうまでもなく、それにふさわしい評価も受けてきた米澤穂信の代表作ともいえる作品です。
<古典部シリーズ>しか知らない人には絶対に読んでほしいマストアイテムですね。
※単行本発売当時の感想は『「満願」感想まとめ一覧』にまとまっていますので、参考にしていただければ幸いです。

まあ、ざっと目を通したところ、単行本からの加筆修正等はなさそうなので、
すでに単行本を持っている方はあえて購入する必要はないかとは思います。
ただ、やはり文庫サイズというのは、いつでもどこでも気軽に読める利点がありますからね。手元に置いておいても損はないかと思いますよ。

それにしても、表紙も単行本時のままというのはどうなんでしょうね。
<古典部シリーズ>なんかは文庫化の際には表紙を一新したりするのですが、これは新潮文庫の方針なんでしょうか。
まあ、確かにこの表紙は素晴らしくよくできていますからね、あえて変える必要性もないだろうということなのかもしれません。
(角川の「ふたりの距離の概算」は単行本版表紙がちょっとダサすぎましたからね…)

連作短編集ではなく、純粋たる短編集というのも「満願」の大きな魅力です。
松本清張連城三紀彦など、かつてはミステリといえば長編以上に短編こそが珠玉、みたいなところがあったと思うんですけど、
最近はどうしても長編やシリーズ物が主流になっていますからね。
それだけでも貴重な作品集だと思います。

ミステリに限らず、小説でも漫画でも基本は「短編」です。
余計な雑味がなく、純粋に物語のエッセンスや面白さを楽しめるのが短編の素晴らしいところなんです。

そんな魅力にあふれている作品が全部で六篇。
必ずあなたの胸に残る珠玉の一遍があるはずです。



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tag : 米澤穂信

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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪118~一度気になってしまったら、もう戻れない~

7月20日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」が喪118に更新されました。

前回でついに「2年生の終わり」を迎え、いよいよ最終ステージ「3年生編」への期待は膨らむ一方ですが、
いつもの谷川ニコさんなら、ここで一発「肩すかし」を食らわすところなんですよね。
それこそ、もこっちオンリーの日常回や春休みに遊びに来たきーちゃん回とか、そんな感じで一度“熱”を冷ますかのような展開を一回挟むのではないでしょうか。

ただここ最近は意外なほどにドラマを動かしてくるので、あえて足踏みすることなく話を前に進めてくるかもという気もしていました。
これは個人的な印象かもしれませんが、どうも2年の3学期になってから若干作風が変わったようにも思えるんですよ。
あえて王道路線というか、奇をてらわず素直に物語を進めていこうという方向性が感じられるんです。
そんな中、前回が「モテないし2年生の終わり」で、まさに2年生編の総集編といった感じの話になっていたわけですから、
このまま素直に3年生編へと突入するのではという考え方もできるわけです。

でもひとつ気になることがあったんですよね。
コメントでも指摘されている方がいましたが、前回吉田さんがまったく登場しなかったんですよ。
あれは確かに不自然でした。2年生編を総括する上で吉田さんを外せるわけがありません。
そう考えると、「3年生編」に入る前になんらかの形で吉田さんフォロー回が入るような予感も一方ではしていたんです。

だから、
mo118_samune.png 
このサムネを見たときには我が意を得たりとばかりに思わず膝を叩いてしまったんですw
やっぱり、前回吉田さんがいなかったのはこのためだったんだと。
今回はいわば「2年生の終わり(裏側)」。
二度あることは三度あるとばかりにバレンタイン、卒業式でやったあの方式をここでもぶつけてきたんだと思ったんですね。

以前の谷川さんなら、こちらのそういった予想や期待をあえて裏切ってきたかもしれません。
でもここ最近のわたモテを見ていると、それにきちんと応えてくれるような気もしていたんですね。
今のわたモテはそういう「王道路線」なんじゃないかと。

あの「肩すかし」の谷川ニコはもういない。
それはそれで少しさみしい気もするけれど(笑)、今後は読者の期待にしっかり応えてくれるニュー谷川ニコがこれからのわたモテを作っていくんだ!と、ひとり盛り上がっていたわけなんですよ。
……この時点では。

そう、私はまだわかっていませんでした。
谷川ニコという漫画家の本当の恐ろしさを……

すみません、前置きが長くなってしまいました。
いったい、谷川ニコは変わったのか変わっていないのか。さっそく見てまいりましょう!

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tag : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

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【お知らせ】わたモテ喪118の感想記事が遅れます

おいおい、またかよと思われるでしょうが、今回は原稿を失くしたとかじゃありませんよ?
今度は正真正銘、多忙のため、という理由です!(すみません、威張るようなことじゃありませんね…)

いえね、週末ぎりぎりというタイミングで仕事を投げてくる取引先とかがあるんですよ。
で、月曜日アサイチまでによろしく〜ってね。(まったく話自体は前からあったんだからもう少し早くいってくれればなんとかなったのに!わざと俺に休日出勤させようとしてるんじゃないだろうな?)
まあ私みたいなフリーランスに近いような仕事スタイルだと、その辺は甘んじなければならない面もあるんですけどね。その代わりに普段、時間の融通が利くわけですから。

それにしても前回といい、ショート回に限ってこういう告知をするはめになるというのは、なんだか締まりが悪いですね。
別に短い話に限って書くのが遅くなるというわけじゃないんですけど。

ただ今回に限っては、どちらにしてもお待たせしてしまうことになったかもしれません。
たった5ページとはいってもかなり濃厚で深い話でしたからね。
たとえ暇だったとしても感想を書くのはそれなりに時間がかかるような気がしますよ。
最近はショート回でも大きな意味を持つ話もあったりするので、なかなか気が抜けないんですよねw

で、本当のことをいえば、仕事といっても土日ゆっくり取り掛かろうと思っているので「多忙」というほどでもないんです。
ただ、それでも片手間でやれるほどのものでもないので、いろいろと準備も必要なんですよ。
なので今はちょっとした気分転換も兼ねてこんな言い訳を書き連ねつつ、週末の段取りを考えているというところなんです。

というわけで、
7月20日更新の「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪118の感想アップが遅れます。
だいたい、23日(日曜日)夜くらいまでお待ちいただけると幸いです。

tag : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

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私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!喪117~様々な“人との距離感”が交錯していたオムニバス~

7月6日に「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」が喪117に更新されました。

「ワタもてのオムニバス回にハズレなし」

思わずこんなワタもて格言から始めてしまいましたが、まあ控えめに言っても神回でしたね。

もともと、ワタもてにおけるオムニバス回は、すごく重要な意味を持つということはもう何度も指摘してきました。
季節の節目だったり、全体を通しての「テーマ」があったりと、単なるショートショート集に留まらないものが必ずそこにはあります。
今回も例外ではないわけですが、もう一つオムニバスならばの特徴があるんですね。

それは、「王道路線」。
オールスター路線と言い換えてもいいですけど、要するにひとつの話ではなくネタが複数にわたるため、よりポップな印象になるんですよね。
単独回だと人によっては好みが分かれるところもあるわけですが、オムニバスだとだいたいどれかは自分の好きな話があったりするじゃないですか。
そういった意味では、面白さが保証されている回でもあるんです。

だからというわけでもないでしょうが、オムニバスって定期的にきますよね。
ここ最近でも
喪106「モテないし最後の冬」
喪95「モテないし秋の終わり」
喪84「モテないしとある秋の一日」
と、まるでノルマがあるかのようにだいたい11話に1回のペースでやってきています。
谷川さん的にも困った時のオムニバス、みたいな意識があるのかもしれませんね。

というわけで、最初から神回が約束されていた喪117、さっそく見てまいりましょう!

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tag : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

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「野崎まど」アニメ化計画は失敗に終わったのか~アニメ「正解するカド」最終話までを見て~

※若干のネタバレがあります。ご了承ください

 

以前、ちょろっと紹介したアニメ「正解するカド」。
まだ5話目を視聴した時点での記事でしたが、すでに「野崎まど」臭がプンプンし始めていたので、
ある意味、「警告」のつもりで書いた面もありました。

つまり、これは普通のSFアニメとして鑑賞しないほうがいいよと言いたかったのですね。
野崎まどという作家が「アニメ」というフィールドに寄せるつもりが全くなくって、
良くも悪くも「野崎まど」全開で行く気満々であることが5話の段階でわかってしまったので、
ファンとしても予防線を張っておきたかったんです。
案の上、9話ラストでやらかしましたしね(笑)。

で、先日、ついに最終回が放映されました。


……

…えー、なんといっていいか。

まあ正直、どう捉えていいかわからず、しばし呆然としてしまいましたね。
「ちゃぶ台返し」がくるのはわかってはいたのですが、さすがにあの結末は予想できませんでした。

まがりなりにも野崎まどファンと自称している私でもそうだったのですから、
予備知識もなく毎週アニメを楽しみにしていた人にとっては、よほどのことだったろうとお察しします。

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tag : 野崎まど

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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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