『いまさら翼といわれても』感想その3~「わたしたちの伝説の一冊」「長い休日」「いまさら翼といわれても」~

前回からあまりに間が空いてしまった『いまさら翼といわれても』の感想ですが、
もういい加減、なんとかしないといけないということで、今さらながらの後半戦です。

…まさに「いまさら感想といわれても」状態ですけど、もしよろしければお付き合いのほどを。

ここまでの感想は以下のとおり↓

「古典部シリーズ」最新刊発売決定~『わたしたちの伝説の一冊』感想にかえて~
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-191.html

『いまさら翼といわれても』感想その1~目次についてのあれこれ~
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-203.html

『いまさら翼といわれても』感想その2~「箱の中の欠落」「鏡には映らない」「連峰は晴れているか」~
http://horobijiji.blog.fc2.com/blog-entry-205.html

ということで、今回は前回からの続き、『わたしたちの伝説の一冊』から見ていきます。

なお、今回は、ミステリ的なネタバレも含めて内容に深く触れています。
未読のかたは既読後の観覧を強くお勧めします。

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tag : 米澤穂信

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「満願」がついに文庫化

3年前、当ブログが何度もプッシュしてきた米澤穂信の「満願」。
ついに、というかようやくですかね、7月28日にその文庫版が発売になりました。

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米澤穂信といえば、アニメ化にもなった<古典部シリーズ>をはじめ、それまで「青春ミステリの旗手」のイメージが強かったわけですが、
そのイメージを大きく変えることになった、まさに渾身の傑作といっていいでしょう。

今さら、史上初のミステリー3冠とか第27回山本周五郎賞受賞とか改めていうまでもなく、それにふさわしい評価も受けてきた米澤穂信の代表作ともいえる作品です。
<古典部シリーズ>しか知らない人には絶対に読んでほしいマストアイテムですね。
※単行本発売当時の感想は『「満願」感想まとめ一覧』にまとまっていますので、参考にしていただければ幸いです。

まあ、ざっと目を通したところ、単行本からの加筆修正等はなさそうなので、
すでに単行本を持っている方はあえて購入する必要はないかとは思います。
ただ、やはり文庫サイズというのは、いつでもどこでも気軽に読める利点がありますからね。手元に置いておいても損はないかと思いますよ。

それにしても、表紙も単行本時のままというのはどうなんでしょうね。
<古典部シリーズ>なんかは文庫化の際には表紙を一新したりするのですが、これは新潮文庫の方針なんでしょうか。
まあ、確かにこの表紙は素晴らしくよくできていますからね、あえて変える必要性もないだろうということなのかもしれません。
(角川の「ふたりの距離の概算」は単行本版表紙がちょっとダサすぎましたからね…)

連作短編集ではなく、純粋たる短編集というのも「満願」の大きな魅力です。
松本清張連城三紀彦など、かつてはミステリといえば長編以上に短編こそが珠玉、みたいなところがあったと思うんですけど、
最近はどうしても長編やシリーズ物が主流になっていますからね。
それだけでも貴重な作品集だと思います。

ミステリに限らず、小説でも漫画でも基本は「短編」です。
余計な雑味がなく、純粋に物語のエッセンスや面白さを楽しめるのが短編の素晴らしいところなんです。

そんな魅力にあふれている作品が全部で六篇。
必ずあなたの胸に残る珠玉の一遍があるはずです。



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『いまさら翼といわれても』感想その2~「箱の中の欠落」「鏡には映らない」「連峰は晴れているか」~

昨年末には1月5日から更新うんぬんといっていましたが、
どうやら正月を腑抜けに過ごし過ぎて、気づけば2017年も松の内を過ぎていました。。。
ということで、今日からまたぼちぼち始めてまいります。

まずは、『いまさら翼といわれても』感想の続きを……
前回はまさかの「目次」のみの感想(!)で終わってしまったので、
今回からいよいよ本編に入っていこうと思います。

さて、今回の『いまさら翼といわれても』
改めて通して読んでみると、それぞれ短編を単独で読んだときと少し印象が変わりました。
「短編集」という形をとりながらも「短編集」に留まらないというか、ある意味、ひとつの「長編」作品を読まされているような錯覚さえ覚えましたね。

もちろん、「連作短編集」ではあるのですが、「短編集」よりも「連作」のほうにウエイトがあるんじゃないでしょうか。
遠まわりする雛』以上に各短編の結びつきが強いというか、それぞれの話が『いまさら翼といわれても』という作品の“章”に当たるような構成になっていたような気がしましたね。

では、まずは『箱の中の欠落』から見てまいりましょう。

なお、ミステリ的なネタバレはありませんが、話の内容に深く触れている部分もありますので、できれば既読後に観覧したほうがよいかと思います。

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『いまさら翼といわれても』感想その1~目次についてのあれこれ~

いやあ、<古典部シリーズ>6年半ぶりの新作になる『いまさら翼といわれても』ですが、かなり売れているようですね。

発売後、即重版で10万部の大ヒット!米澤穂信著『いまさら翼といわれても』の勢いが止まらない!

先日も三省堂に寄ってみたのですが、いまだにランキング1位の棚に鎮座していましたし、
みんなやっぱり、待ち望んでいたんですね。

もちろん、私もずっと待っていました。

ぶっちゃけ、収録作はすべて雑誌掲載時に読んではいますし、
本来なら文庫落ちを待つところなのですが、どうしても米澤さんの作品だけは単行本で買ってしまいますね。

imasara_01.jpg 
シリーズ累計205万部というのもすごいですが、
他社作品の『満願』『王とサーカス』まで引き合いにだしている角川さんの力の入れようがすごいですw
まあ、本当に久々の新作ですし、その間に各種ミステリランキングを総なめするほどの売れっ子作家になってしまいましたからね。
こっちが本家本元だぞ、と角川がムキになるのも仕方ないでしょうw
(あ、帯の端に「映画」がどうとか書いてあるようですが、今回はスルーの方向で)

で、当ブログでも「更新予定覚書」の筆頭にあげて「必ず書きます!」と宣言しているからには、
早く感想記事をアップしたいところだったのですが、
正直、まだ自分の中できちんと形になっていないというか、うまく言葉にできない状態です。

というのも、とにかく「目次」を見てびっくりしてしまったからなんですよ。
もう開いた瞬間に「え、何これ?」と思ってしまいましたからね。

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「古典部シリーズ」最新刊発売決定~『わたしたちの伝説の一冊』感想にかえて~

 
「大人」になるため、挑まなければいけない謎。待望の〈古典部〉最新作!

奉太郎が「省エネ主義」になったきっかけ、摩耶花に漫画研究会を辞める決心をさせた事件、えるが合唱祭の出番前に行方不明になったわけ――〈古典部〉メンバーの新たな一面に出会う、瑞々しくも時にビターな全6篇!


いや~、ついにきましたね。
<古典部シリーズ>最新刊『(仮)いまさら翼といわれても』が11月30日に発売されることが、ついに公式に発表になりました。

前作『二人の距離の概算』の単行本発売が2010年6月ですから、実に6年半ぶりの新刊ですか。
まあ、その間にテレビアニメ化されたり、コミックス版も始まったり、はたまた短編も定期的に発表されたりしていましたので、正直、それほど待たされたという感じはしません。

でも、短編を読み直すのにいちいち雑誌を引っ張りだすのもけっこう面倒ですし、
やっぱり、短編単独で読むのと「連作短編集」として読むのでは、作品の意味もまた変わってくると思うんですよね。
なので、これまで断片的だった作品たちがこうして一つの書籍として形になることは、やはり“待望の新作”といっていいかと思います。

※ところで、なんで「(仮)」がタイトルの前についているんでしょうね?
普通、仮タイトルって、後ろにつきません?「いまさら翼といわれても(仮)」というふうに。
まあ、どうでもいいっちゃあどうでもいいんですけど、
ひょっとして何か意味があるのかと、ちょっと気になりましたね。



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ぬるく切なくだらしなく。 オタクにも一般人にもなれなかった、昭和40年代生まれの「なりそこない」がライトノベルや漫画を主観丸出しで書きなぐるところです。 滅びゆくじじいの滅びゆく日々。 ブログポリシーはこちら

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